2017/08/31

170830川崎2-0FC東京(YLC QF #1)

川崎2-0FC東京(等々力, 19:00KO, 10,998人)

甲府戦(J1 #24)は連戦の疲労が濃く、ドローに終わった。
中2日で迎えるのは、YBCルヴァンカップ(YLC)準々決勝、第1戦のホームゲーム。
今シーズンはACLに出場し、YLCはシードされたため初戦となる。

ヤマザキナビスコカップは、昨年8月31日にYBCルヴァンカップと改称された。
川崎は昨年、予選リーグで敗退していて、YLCの名前になって最初の試合。

新井は子ども2人を連れて入場。














8月は週中の試合が3試合入っていて、7試合目。
代表ウィークの開催となるが、川崎からの選出はなかった。

日程が詰まる中、先発は大幅に入れ替えた。
甲府戦に続いて先発するのは奈良、ネット、家長の3人のみ。
新井、板倉、田坂、森谷、長谷川、ハイネル、森本と、甲府戦のベンチ7人全員が先発。
エドゥアルドは、甲府戦ではベンチ外だったが、先発する。

YLCは準決勝まで、21歳以下の選手を1名以上先発させることが必要。
板倉が先発して条件を満たしたが、他にも三好、田中、タビナスが21歳以下。

甲府戦で先発したソンリョン、車屋、大島、阿部、中村、小林の6人はベンチ。
エウシーニョ、谷口の2人がベンチ外となった。
さらに、狩野が久しぶりにベンチ入りを果たしている。

FC東京はJ1リーグ10位。
今年のJ1リーグの対戦はすでに2試合とも終えている。
アウェイ(J1 #4)は3-0で負け、ホーム(J1 #20)は1-1のドローだった。
代表に高萩洋次郎(8)、韓国代表にチャン・ヒョンス(14)が選出されて不在。

■1st half
川崎は板倉、エドゥアルド、奈良で3バックを組む。
ボランチには森谷とネットが入る。
メンバーが大きく変わっても、いつもながらのパスワークを展開。
ネットが中心となったが、森谷も積極的に受ける動きを繰り返した。

FC東京も3バックでスタート。
ピーター・ウタカ(9)と大久保嘉人(13)の2トップだが、前線までボールが届かない。
2人のどちらかが中盤まで落ちて、組み立てに参加したが、怖さは薄れる。

川崎はバイタルまでは家長、田坂を中心に攻め込んだ。
固められたゴール前には入り込めない。
ただ、攻めてもバランスを意識し、前に人数を掛けすぎることがなかった。

■2nd half
後半もリスクを減らすことを優先した慎重な展開となる。
61分、米本拓司(7)がスルーパスを大久保嘉人(13)に通して、GKとの1対1。
ここは新井が果敢に飛び出し、ボールから目を離さずにシュートブロックに成功。

徐々に、お互いに動きが鈍くなって中盤が空いてくる。
72分、森本が家長とのワンツーを受けてPA内に侵入。
丸山祐市(5)が森本のユニフォームを後ろに引っ張り、転倒してPKとなった。
森本は勢い良く倒れ込み、ダイビングのようにも見えた。
74分、家長がこのPKを確実に決めて先制する。

さらに90分。
小林とのワンツーを受けた家長が、左足で美しい軌跡を描くゴール。
家長の目の前にいた丸山は間合いを詰めず、余裕を与えた。

■summary
2試合制のホームの90分。
過密日程の中、大きなターンオーバーを施した。
ドローでも十分だったが、2点差で勝利し、アウェイゴールを与えなかった。
3バックは危な気なく、ゴール近くでの攻撃も多かった。
結果だけでなく、内容的にも優位に立っていた。














FC東京は代表に2選手を送っているが、ほぼフルメンバーに近い。
しかし、中盤からの配球が悪く、大久保が辛抱できずに下がってしまう。
大久保が崩したバランスを他の選手が修正することなく、簡単にボールを失った。
4バックの川崎だったら、サイドから崩せたかもしれないが、3バックで封じられる。


















次は中3日でYLCの第2戦、アウェイのFC東京戦。
ドローあるいは1-0での敗戦でも勝ち抜けが決まる。
2点差は逃げ切るには難しいスコアだが、ぜひ準決勝に進出したい。

奈良、ネット、家長は、甲府戦から連続で稼働しているため、起用するべきでない。
また、ホームで結果を出した選手たちも、続けて登用したい。
温存された主力にとっては間隔が空いてしまうが、可能な限りYLCは回避して、十分に休養させたいところ。

■goal
74PK, 90家長昭博(41)

■judge
新井章太(30) 6.5 プレー機会は少なかったが、61分、大久保との1対1をビッグセーブ。
板倉滉(28) 6.0 パスの選択が消極的だったが、徐々に改善した。守備はまずまず。
エドゥアルド(23) 6.5 サイドに吊り出されず、落ち着いて中央で待ち構えた。
奈良竜樹(3) 6.5 ラインを統率して積極的に上げる。中盤へのパスは今ひとつ。
森谷賢太郎(19) 6.5 29分、強烈に落ちるミドル。CKではチャンスを作れず。
ネット(21) 7.0 動きすぎず、クレバーなプレー。文字通り、チームの核心だった。
田坂祐介(6) 6.0 ボランチと絡みながらボールを運ぶ。46分、バックパスをミス。 
長谷川竜也(16) 5.5 左サイドで窮屈なプレー。ドリブルでも抜けなかった。
ハイネル(22) 6.0 ドリブルでリズムを生む。89分にイエロー。警告なしとはいかなかった。
家長昭博(41) 7.0 別格のキープ力を活かす。確実なPKと、最後にゴラッソを決めて2得点。
森本貴幸(9) 6.0 3バックに1人で対峙しながら、シュートに持ち込む。PKは微妙。

■sub
82(16)車屋紳太郎(7) 5.5 守るべき時間帯に入り、相手との間合いを詰めた。
86(9)小林悠(11) 6.5 家長のゴールをアシスト。ロスタイム、2度のシュートを外す。
90+1(22)阿部浩之(8) 5.5 ほとんどプレー機会がなかった。

■bench
ソンリョン(1) 大島僚太(10) 中村憲剛(14) 狩野健太(25)

■coach
鬼木達 7.0 ターンオーバーを行いながら、素晴らしい結果を出した。最後の交代枠には阿部ではなく、狩野を起用したかった。

■referee
木村博之 5.0 やや微妙な判定が多かった。森本のPKは微妙だったか。

■おまけ
Zoffエキサイトマッチ。試合終了後、メガネを着用。