2017/08/28

170827甲府2-2川崎(J1 #24)

甲府2-2川崎(山梨中銀スタジアム, 19:00KO, 10,807人)

J1リーグで3連勝し、続くACL準々決勝で浦和戦(ACL QF #1)に勝利。
ACLの影響で土曜日ではなく、日曜日の開催となり、中3日。

山梨中銀スタジアムは、相変わらずのベンチシート。
バック指定席(前売3,700円)だったが、背もたれもなく、幅も狭い。
屋根は難しいかもしれないが、座席を入れ替えて快適な観戦環境としてほしい。

先発は札幌戦(J1 #23)、浦和戦と3試合連続で同じ。
ベンチは浦和戦から2人が変更。
エドゥアルド、登里が外れて、ハイネル、板倉が入る。
登里は浦和戦で腹直筋肉離れとなり、5週間の離脱となっている。














甲府はJ1リーグ14位。
ACLがないため、中7日と試合間隔に余裕がある。
4月8日の等々力(J1 #6)は、後半ロスタイムに得点を取り合って、1-1だった。

■1st half
甲府ははっきりした5バック3ボランチ。
攻撃は1トップのドゥドゥ(10)を目掛けるパントキックが主体。
サイドのスペースも使いながら、谷口と奈良を背走させることを狙ってきた。
単純だが、ドゥドゥが競り勝って味方の上がりを待った。

川崎は明らかに動きが少ない。
ACL浦和戦で暑熱の中でプレーし、疲労が回復しきれていない。
ボールを受けにくる選手が足りず、パスコースが限られてしまう。

33分、PA内で小林のパスを受けた家長が縦にドリブル。
エデル・リマ(6)が足を出したタイミングで倒れてPKを得た。
接触しているので判定は正しいが、家長は能動的に倒れている。
ゴールにつながるとはいえ、美しいプレーとはいえない。

35分、小林がPKを決めて先制する。

ハーフタイムの花火

















■2nd half
後半になると、体力の落ち込みがより顕著となる。
ゆっくりパスを回して休みたいところ。
しかし、甲府のプレスに追い込まれ、簡単にボールを失ってしまう。
カウンターを浴び、谷口と奈良が走らされて、疲弊していった。

70分、リンス(39)がPA内に持ち込むと、大島を抜いて同点ゴール。
さらに74分。
GKのロングキックをドゥドゥが谷口に競り勝ち、そのままドリブルして逆転ゴール。
ボールをつなげず悪い流れの中、甲府の攻勢に失点を重ねた。

敗色が濃くなった90分。
左からのネットのクロスをゴール前で谷口が折り返し、森本がヘッドで押し込む。
なんとか同点として、勝ち点1を得ることができた。

■summary
甲府は体力的な優位を活かして勝ち点を得た。
逃げ切ることはできなかったが、狙い通りの結果といえる。
守るだけで観客を魅了することは難しい。
しかし、現状の甲府がJ1リーグに残留するためには現実的な選択といえる。














川崎は疲労が濃く、パフォーマンスが低下していた。
ネットは動いてボールを受けるものの、その次のパスコースが限られた。
他の選手の動きが少なく、甲府の選手の背後に隠れたまま。
困ったネットが無理なパスを入れ、相手にボールを回収された。

また、谷口がドゥドゥへのロングボールにうまく対応できない。
前半から危険な場面を作られていて、改善の見込みがなかった。
体力的にも厳しい状況が続いていたが、ベンチは動かず。
車屋をCBに落として3バックにしておけば、余裕ができたと思われる。

主力を連続して先発起用して、勝ち点を落とした。
残念ながら采配のミスといわざるをえない。
連戦で疲労を深めてクオリティを失う展開が始まっている。

次は中2日、ルヴァンカップ準々決勝FC東京戦。
厳しい日程が続くが、大胆な選手起用で失速を避けなければならない。

■goal
70リンス(39) 74ドゥドゥ(10)
35PK小林悠(11) 90森本貴幸(9) 

■judge
ソンリョン(1) 5.5 前半はシュートをよく防いだ。後半の2失点は止めたかった。
エウシーニョ(18) 5.5 攻め上がる回数は多かったが、PA近くでは崩し切れず。
奈良竜樹(3) 6.0 手薄なサイドに吊り出され、中央のスペースを空けた。
谷口彰悟(5) 5.0 ハイボールでドゥドゥに負けて失点を招く。同点アシスト。
車屋紳太郎(7) 5.5 スペースを見つけられず。5バックを攻略できなかった。
大島僚太(10) 5.5 ゴール前でリンスに簡単に抜かれて失点。スルーパスを狙った。
ネット(21) 6.5 味方の動きが足りない中、1人だけ精力的に走って攻守を支えた。
家長昭博(41) 5.5 PK奪取。キープしてクロスを入れるが合わなかった。
中村憲剛(14) 5.0 中央でボールを受けられない。チェイスも単発だった。 
阿部浩之(8) 5.5 42分のフリーのミドルは大きく外す。守備では良く効いていた。
小林悠(11) 5.5 DFに囲まれて窮屈にプレー。56分の決定機は決めたかった。

■sub
65(14)ハイネル(22) 5.0 無闇に走ったが効果的ではなかった。無理なドリブルを仕掛ける。
77(41)森本貴幸(9) 6.0 動き出してもボールが入らなかったが、冷静に同点ゴール。
82(7)長谷川竜也(16) 5.5 強引な突破を試み、チャンスを産み出そうとしていた。

■bench
新井章太(30) 板倉滉(28) 田坂祐介(6) 森谷賢太郎(19) 

■coach
鬼木達 4.0 疲労が濃い主力を温存せず、勝ち点を落とす。交代策も遅く、逆転を許した。

■referee
廣瀬格 6.0 家長のPKは妥当な判定。イエローもきちっと提示した。