2022/03/07

220306G大阪2-2川崎(J1 #3)

G大阪2-2川崎(パナソニックスタジアム吹田, 15:00KO, 12,703人/20,000人)

2連勝となった浦和戦(J1 #10)から中3日。
 開幕戦から続く5連戦の最後は、アウェイのG大阪戦。

風が強く、黒い雲に覆われたり、陽射しがあったりと天候が変化する。
 気温はかなり低く、寒さに耐えながらの観戦となった。

大阪府のまん延防止等重点措置に伴って、観客数は20,000席上限。
 実際の観客は12,000人あまりで、少し空席が目立った。


先発は、浦和戦から2人変わる。
 浦和戦を体調不良で欠場した佐々木旭、知念が先発に復帰する。
 登里はベンチ外、家長はベンチスタートとなった。
ベンチからは、瀬古樹が外れた。


G大阪は、2021年はJ1リーグ13位。
 3月に新型コロナウイルス感染によって活動停止となり、厳しいシーズンになった。
 新監督として片野坂知宏を大分(J1→J2)から招聘した。

2021シーズンの対戦は、川崎の3勝だった。
 210220川崎3-2G大阪(FXSC)★
 210508G大阪0-2川崎(J1 #13)
 211127川崎4-1G大阪(J1 #37)

■1st half
ガンバはFWパトリック(18)へのパントキックから前進する。
 佐々木旭が競ったが勝ち切れず、セカンドボールを回収された。
 17分、齊藤未月(15)がフリーでシュートする。
そして34分、中央から右サイドに出して、RSB高尾瑠(13)がクロス。
 谷口のクリアボールを山本悠樹(29)がダイレクトで先制ゴールを決めた。

川崎は攻撃のスピードを上げすぎて、ミスが出てしまう。
 右サイドでは、知念慶が単調に縦に運んでは捕まった。
41分、チャナが左サイドをドリブルで打開する。
 遠野からのラストパスで、ダミアンが決定機を迎えた。
さらに41分、知念慶がドリブルで抜け出してミドルシュート。

■2nd half
55分、宇佐美貴史(39)が右足を負傷して倒れ込む。
 ここまでビルドアップを担った宇佐美だが、プレー続行不可能となった。
 (2022年3月8日、右アキレス腱断裂での手術を公式発表)

川崎は58分に3人を交代する。
 家長をインサイドハーフに配してボールを集め、ガンバを押し込んでいく。
ガンバは5バックでゴール前を固め、バイタルも埋める。
 何度も川崎がPA内に攻め込もうとするが、パスを引っ掛けられた。

75分、小塚の右クロスを宮城天がファーサイドで受ける。
 美しいトラップで切り返し、小野瀬康介(8)を剥がして同点ゴールを決めた。
77分、カウンターからチャンスを作られ、今度は小野瀬がミドル。
 宮城天に当たってコースが変わり、GKソンリョンの頭上を越えるゴール。

川崎は再度リードを許し、さらに攻め込んでいく。
 ガンバのブロックを崩しかけるも、ゴールできないまま時間が過ぎる。
89分、小林悠の右クロスを宮城天がダイビングヘッドで狙うが、右ポストを叩いた。

敗色が濃くなった90+5分。
 GK石川慧(25)がドロップしたところを小林悠がかっさらう。
 ダミアンが無人のゴールにロングシュートを流し込み、ドローに終わった。

■summary
ガンバは片野坂監督らしい緻密な戦術を見せた。
 パトリックの高さを活かし、GK石川からロングボールを徹底的に入れる。
 速攻を基本に、宇佐美や倉田秋(10)が組み立てて川崎を押し込んだ。

リードした後半は低く構えながら、耐える展開となる。
 カウンターは低い位置から始まることとなり、効果は薄くなった。
 川崎の時間が続いたが、ゴール前では決定機を与えなかった。
GK石川のミスで残念な結果となったが、良く戦ったといえる。


川崎は家長の不在が大きく影響した。
 右FWに入った知念は、プレスを受けると余裕がなくなった。
 山根も選択肢を削られて、預ける先が少なく、ボールを失った。
それでもガンバと互角に戦って、ドローに持ち込んだ。
 後半は圧倒的に攻めていただけに、逆転できなかったことは残念だった。

宮城天がチームを救った。
 75分の同点ゴールに続き、88分にはヘッドを右ポストに当てる。
 寄せが甘くなり、小野瀬のゴールを許したところは改善したい。
小塚はフリーランを繰り返した。
 ボールが来なくとも、諦めることなく何度も走り直す。
 宮城天へのアシストのような華麗なプレーだけではない姿を見せた。

次はようやく日程が空き、中5日のホーム名古屋戦(J1 #4)。
 開幕からの厳しい5連戦を、3勝1分1敗で切り抜けた。
 コロナ禍もあって、コンディションも上がらなかったが、悪くない結果。
 しっかり休養を取り、再び立ち上がりたい。

■goal
34山本悠樹(29) 77小野瀬康介(8)
75宮城天(24) 90+5ダミアン(9) 

■judge
ソンリョン(1) 5.5 16分、三浦弦太(5)のヘッドをキャッチ。2失点ともにチャンスはなかった。
山根視来(13) 5.5 28分、50分にシュート。多くの右クロスを入れる。知念との関係は今ひとつ。
山村和也(31) 5.5 落ち着いてプレー。後半、カウンター対応は橘田に委ね、前に持ち上がった。
谷口彰悟(5)  5.5 押し込まれる展開でも、粘り強く守った。90分、パトリックを倒しイエロー。
佐々木旭(15) 5.0 2分、シュート。パトリックにハイボールで競り負ける。後半は精度を欠いた。
橘田健人(8) 6.0 アンカーとして縦横無尽に動く。スピードを活かしてカウンターに対応する。
脇坂泰斗(14) 5.0 セットプレーを担当する。右サイドのビルドアップへの参加が少なかった。
チャナ(18) 5.5 41分、囲まれた状態からドリブル突破する。46分、山根へロングボールを通す。
遠野大弥(19) 6.0 鋭くスペースを狙う。5分、20分、38分にシュートするが、ブロックされた。
ダミアン(9) 6.0 ガンバの2CBに挟まれる。41分の決定機は打ち切れず。90+5分、同点ゴール。
知念慶(20) 5.0 5分、41分、53分にシュート。右FWだったが、山根や脇坂と連携できなかった。

■sub
58(19)小林悠(11) 6.5 右FWでクロスを入れた。90+5分、GK石川から奪って同点アシスト。
58(18)小塚和季(17) 6.0 ボールが来なくとも何度も動き直す。宮城天へ華麗な1アシスト。
58(14)家長昭博(41) 6.5 インサイドハーフでボールに多く触る。キープしながら攻撃を始めた。
73(20)宮城天(24) 6.5 落ち着いたトラップから同点ゴール。さらに右ポストに当てるヘッド。
81(15)塚川孝輝(3) 5.5 LSBに入り、混乱なく前に向かってプレーする。90+3分にパスミス。

■bench
丹野研太(27) シミッチ(6) 

■coach
鬼木達 6.0 家長をベンチに置き、後半勝負。知念の右FWは機能せず、もっと早く宮城天を入れたかった。

■referee
山本雄大 6.5 はっきりと明確なジャッジを続ける。選手が負傷すると直ちに試合を止めた。

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