J1リーグは8月に4試合あったが、1分3敗。
7月29日の松本戦(J1 #22)以来、勝利から遠ざかっている。
今年の天皇杯は2回戦から出場。
5部相当の地域リーグ・中国リーグ所属の松江シティFCとの対戦。
2011年に米子北高校から川崎に加入したFW谷尾昂也(9)が所属している。
前節鹿島戦(J1 #26)から次節甲府戦(J1 #27)まで1週間ずつ空いている。
今年はACLもなく、ナビスコカップも予選リーグで終わり、日程には余裕がある。
鹿島戦からは、新井、井川、車屋、山本、マイア、杉本が外れる。
代わりに西部、武岡、小宮山、森谷、小林、田坂が先発する。
大幅に変わっているが、西部、田坂はケガからの復帰。
小林も鹿島戦では交代出場だったが、先発に復帰。
天皇杯2回戦だが、鹿島戦よりも豪華なメンバーとなった。
■1st half
松江は統制がとれた守り。
最終ラインを固め、全体で連動してプレスをかける。
ただ、攻撃は前に大きく蹴るだけ。すぐにボールを渡してしまう。
川崎は長い時間、ボールを持つが、PA内に入ることは少ない。
サイドにボールを展開して、高い位置まで運ぶ。
しかしスピードがないので、松江の守備ブロックを崩すことができなかった。
24分、小宮山が上がって、中央にボールを持ち込んで中村へ。
バイタルでフリーの大島にパスが入り、PA手前からミドルシュートを決めた。
大島は今シーズン公式戦初ゴール。
いつも吹かしたり、うまく当たらないが、コースを突いたよいシュートだった。
さらに37分。中村がFKをPA内に入れる。
クリアボールをトラップした小林がシュート。
GK船川航司朗(21)が止めたが、こぼれ球をエウシーニョがジャンピングボレー。
再び船川はボールに触ったが、ゴールに入った。
■2nd half
後半開始から、森谷に代わって中野が入る。
46分、谷尾がアウトサイドでトラップして、谷口を抜いてPA内に侵入。
谷口が後ろから手をかけて谷尾を倒すが、ファウルはなし。
完全に抜け出してGKと1対1だったので、PKが妥当だったように思える。
53分にもクロスを谷尾がヘッドでシュート。
わずかにバーを超えるが、松江は前半と違い、組み立てながらゴールに迫る。
55分、中野のドリブルから田坂がスルーパス。
完全に抜け出した小林のシュートをGK船川が弾くが、こぼれ球を大久保が3点目。
2点目に続き、船川はビッグセーブを見せたが、弾いたボールを同じように決められた。
この後、川崎の前線と中盤の距離が開き、松江がチャンスを作る。
松江のバランスの良いプレスにボールを失って、カウンターを浴びた。
守備でも選手同士の距離が遠く、難しい時間帯となる。
20分にアーリークロスからの谷尾のヘッドなど、危ないところもあった。
川崎にもたくさんの決定機が訪れるが、追加点は決まらなかった。
■summary
松江は正々堂々と立ち向かって、クオリティを示した。
個の力の差が大きく、3失点したものの、悪くはなかったと思う。
失点しない時間をもっと長く続けることができていれば、チャンスはあった。
去年のYSCC横浜(2014 天皇杯R64)戦のように、カテゴリーが違うチームとの対戦は楽しい。
試合後、インタビューを受ける谷尾昂也(9)。 |
川崎は後半の守りの失速が惜しいところ。
攻め続けてゴールは生まれたが、J1リーグでは停滞しそうな内容。
ただ、1か月ぶりに勝利した結果は良かった。
内容的にも田坂、小林が復帰して、前線の崩しに厚みが出た。
■goal
24大島僚太(16) 37エウシーニョ(18) 55大久保嘉人(13)
■judge
西部洋平(21) 6.0 5月2日のFC東京戦(J1 #9)以来の復帰。65分、DF砂川太志(20)のシュートを止める。
武岡優斗(17) 6.0 ハイボール、対人とも守備ではきっちり対処した。攻撃参加は今ひとつ。
谷口彰悟(5) 6.5 危なげなく守っていた。ボランチに早くパスを付けていた。
小宮山尊信(8) 6.5 バランス良くボールを呼び込んだ。守りもタイトにマークする。
大島僚太(16) 7.0 24分、ミドルシュートを決める。その後はパスも積極的に前に出した。
中村憲剛(14) 6.0 攻撃の中心だが、守りでは最前線まで追いかけてバランスを崩した。
エウシーニョ(18) 6.5 2点目は難しいボレーを決める。サイド攻撃もまずまずだった。
森谷賢太郎(19) 6.0 左サイドで田坂と組んで効いていた。前半のみで交代した。
小林悠(11) 6.5 オフサイドラインで駆け引き。2点目、3点目を生み出した。
大久保嘉人(13) 6.5 前半は下がり気味。後半1ゴールを含め、多くのチャンスに絡む。
田坂祐介(35) 6.5 復帰戦。前後に動いてパスコースを作る。後半、立て続けに決定機。
■sub
HT(19)中野嘉大(22) 6.0 51分にミドルシュート。左サイドに開いて、ドリブルを仕掛ける。
60(11)船山貴之(15) 5.5 チャンスはあったが、ゴールは決まらなかった。
83(35)マイア(10) 5.5 ドリブルを仕掛けたが効果的ではなかった。
■bench
新井章太(30) 井川祐輔(4) 山本真希(6) 杉本健勇(9)
■coach
風間八宏 6.5 結果をしっかり出した。交代枠を適切に使い切った。
■referee
高山啓義 6.0 流し気味で良い判定。谷口が谷尾を倒したシーンはPKでも良かったか。