川崎1-3鹿島(等々力, 19:00KO, 22,632人)
アウェイで2連敗して、久しぶりの等々力。
鹿島はトニーニョ・セレーゾ監督が退任し、石井正忠新監督となって5連勝中。
セレーゾ時代、6月27日のアウェイ(J1 #17)は、2-3で川崎が勝っている。
先発メンバーは湘南戦(J1 #25)から3名が代わった。
マイア、山本、車屋が入り、森谷、小宮山、武岡が外れる。
中村を1列上げ、山本と大島がボランチを組む。
最終ラインは明確な4バックとなった。
■1st half
川崎はパスが回る。
中央からもサイドからもバランス良く攻撃。
鹿島は守りを固めながら、人数を絞ってカウンターを狙う。
30分ごろまで川崎がやや押していたが、その後、鹿島に少しだけ有利な判定が続く。
ここから鹿島がペースを握り、川崎はボールを持てなくなる。
鹿島にパスコースをふさがれ、迷ってタッチ数を増やすと詰められる。
顔を見せることが少なくなり、ボールを失って早い攻撃を浴びた。
守りでは中盤が空いてしまって、MF柴崎岳(20)にフリーで持たれる。
44分にはMFカイオ(7)にミドルを打たれたが、最終ラインは崩されなかった。
■2nd half
47分、川崎にビッグチャンス。
ゴール前で大久保が、ファウル気味だがDFファン・ソッコ(14)に競り勝つ。
GKと1対1となるが、GK曽ヶ端準(21)にブロックされる。
こぼれたところを続いてマイアがミドルを打つが、これも曽ヶ端がクリア。
51分、車屋がFW土居聖真(8)に左サイドで抜かれ、山本がカバーに出ていく。
空いたバイタルにカイオが走りこみ、土居からマイナスのパスが入ってミドルシュート。
きれいなゴールがゴール左隅に決まった。
続いて58分、MF遠藤康(25)がミドルシュート。
このシュートをFW金崎夢生(33)が触って軌道を変え、バーに当たる。
こぼれたボールを金崎が拾って反転シュート。
詰めていたGK新井も止めることができず、2点目を決められた。
この場面、エウシーニョや山本はオフサイドをアピール。
オンボールなのに、動きを止めるのは残念。
井川だけはボールを拾った金崎に向かっていた。
2点差となって、60分、山本に代えて中野を投入。
中村をボランチに下げ、中野は左のウィングに入った。
車屋の前のスペースを鹿島に再三使われていたが、中野が埋める。
続いて66分、マイアに代えて小林が入る。
小林は7月15日の鳥栖戦(J1 #19)以来の復帰となった。
鹿島は時間を使いはじめ、川崎は少しずつ攻勢を強める。
いくつかのゴールチャンスをオフサイドやファウルで潰すが、84分。
高い位置でボールを奪ってショートカウンター。
小林から大久保、最後はエウシーニョにダイレクトパスがつながってゴール。
1点差としたが、ロスタイムに再び失点。
MF山村和也(4)のシュートがFW赤﨑秀平(18)に当たり、ボールを拾った赤﨑がゴール。
山村のシュート時点では車屋が残っていて、赤﨑のオフサイドが取れなかった。
■summary
前半途中から霧雨が強くなり、気温が低くなった。
どちらのチームもそれほど疲弊せず、質の高いゲームとなった。
鹿島の2点目、3点目は偶然の要素が強かった。
ただ、これ以外にも決定機を多く作られていた。
川崎はタッチ数が多くなり、鹿島を崩すことができなかった。
結果は妥当だった。
川崎はこれで3連敗。8月は4試合で勝ちがなく、1分3敗。
次の試合は9月に入り、天皇杯の2回戦。
2011年から2013年途中まで川崎にいた谷尾昂也が所属する松江シティFCとの対戦。
メンバーは落とすこととなるが、試合は落とさないようにしたいところ。
■goal
84エウシーニョ(18)
51カイオ(7) 58金崎夢生(33) 90+3赤﨑秀平(18)
■judge
新井章太(30) 5.0 ゴールを守れなかった。特に2失点目は止めるチャンスが大きかった。
エウシーニョ(18) 5.5 久しぶりにゴールを決めるが、守備に追われていた。
井川祐輔(4) 5.5 積極的な守備を見せたが、ラインを統率し切れなかった。
谷口彰悟(5) 5.0 ボールに飛び込んでも触れずにピンチを招く。パス出しは的確。
車屋紳太郎(20) 4.5 鹿島に狙われる。守備で数的不利を作られて破綻していた。
山本真希(6) 5.5 中盤を引き締め、アンカーとしてパス交換もまずまずだった。
大島僚太(16) 5.5 前半は良かったが、後半は逡巡してパスのタイミングが遅かった。
中村憲剛(14) 5.0 簡単なプレーでミスパスが出た。ワンタッチ多く、テンポは作った。
マイア(10) 5.5 下がって受けて前へのドリブルを見せた。徐々に良くなってきている。
大久保嘉人(13) 5.5 アシストは決めたが、21分、47分のチャンスにゴールを決められなかった。
杉本健勇(9) 5.0 シュートが弱く、当たらなかった。後半は動きが鈍くなり、守備に戻らなかった。
■sub
60(6)中野嘉大(22) 5.5 低い位置でドリブルを見せたが、前節ほどの輝きはなかった。
66(10)小林悠(11) 5.5 復帰戦。少しキレがなかったが、ポイントを作っていた。
■bench
西部洋平(21) 小宮山尊信(8) 武岡優斗(17) 森谷賢太郎(19) 船山貴之(15)
■coach
風間八宏 5.0 山本のボランチは機能したが、3枚目の交代枠を使わないのは残念。船山か森谷を起用すべき。
■referee
木村博之 5.0 前半は川崎に厳しく、後半は鹿島にイエローを連発した。偏りが見られた。