J1リーグ制覇に王手を掛けた柏戦(J1 #31)から中6日。
残り3試合で、2位広島と勝ち点7差。
川崎が勝つか、広島が負けるか、どちらもドローであれば今日優勝が決まる。
去年は最終節(2017 J1 #34)で逆転したが、今年は余裕ある展開となった。
先発は、柏戦から3人変更。
ケガで欠場していた車屋と大島が復帰する。
山形戦(天皇杯 QF)で退場し、柏戦で出場停止だったソンリョンも戻る。
小林は柏戦で左眼窩底を骨折(全治3週間程度)し、欠場する。
また、下田と新井がベンチスタートとなった。
C大阪は、現在J1リーグで8位。
川崎との対戦は、去年のルヴァンカップ決勝から次のとおり3連勝中。
171104C大阪2-0川崎(YLC Final)
180210川崎2-3C大阪(FXSC)
180411川崎1-2C大阪(J1 #7)
■1st half
立ち上がり、川崎が猛攻を仕掛ける。
セレッソはボールに厳しく寄せず、見守る守備。
余裕のあるパス交換でスペースを突きながら、崩していった。
4分の中村、5分の守田、10分の家長と阿部と、序盤に多くのシュートを放つ。
川崎がペースを落とし、セレッソが守備を修正して、徐々にボールを持てなくなる。
1トップの阿部が動き回るため、サイドを崩しても中央にターゲットがいない。
36分には登里が負傷で退き、知念が1トップに入るが、攻撃は改善しなかった。
40分に柿谷曜一朗(8)が決定機を迎えると、セレッソの時間が続く。
ピッチを広く使いながら、長い距離のパスでシンプルに攻めてきた。
CKが続き、その流れから44分にソウザ(11)がミドル。
次いで杉本健勇(9)がゴール前でシュートを放った。
■2nd half
後半スタートは、また川崎がペースを握る。
しかし、55分。GKキム・ジンヒョン(21)のスローからカウンターを受ける。
田中亜土夢(32)が左クロスを入れ、杉本がトラップで谷口を華麗にかわしてゴール。
あっさりと失点してしまった。
川崎は1点を追って攻めていく。
しかし、動きが鈍く、ボールを失ってもプレスバックができない。
ボールを奪われると簡単にゴール前に運ばれ、ピンチを作られた。
敗色が濃くなった89分。
知念が頑張ってバックパスを追い、DFとGKよりも先に身体を入れてPKを獲得。
家長がPKを決め、同点に追いつくことができた。
しかし、90+4分。
齋藤がバックパスを相手に渡すと、そこからカウンターを浴びる。
戻りが遅くなり、福満隆貴(17)のクロスを山村和也(24)に決められた。
■summary
セレッソのカウンター2発に沈んだ。
終了間際に知念のPKで同点にすることができたが、その後の意思統一ができなかった。
攻撃に迫力なく、逆に守備では綻びが目立っていた戦況。
同点でも良かったが、齋藤の判断ミスから逆転を許した。
セレッソに4連敗。
引いて動かない守備を攻めあぐね、縦に早い速攻で仕留められる。
有利な日程なのに、先に運動量が落ちてしまう。
同じスタイルに、何度も負けてしまうのは残念。
内容的には妥当な敗戦だが、最後にミスで失点したことも反省すべき。
もっと試合の流れを読み、劣勢でも勝ち点を得る盤石さを見せてほしい。
■champions★★
セレッソには負けたが、2位広島が負けた。
残り2試合で勝ち点7差のままとなり、J1リーグ2連覇が決まった。
1999年、2004年のJ2リーグ、2017年のJ1リーグに続く4度目のタイトル。
目の前の試合に負けたので、優勝した嬉しさは中途半端。
こういうシチュエーションも、川崎らしいのかもしれない。
2度目の優勝は、初優勝のときみたいな強烈な感動はなかった。
静かに、ゆっくりと、去年とは違った喜びを味わっていたい。
次節は代表ウィークを挟み、中13日のFC東京戦(J1 #33)。
今シーズン、J1リーグでは5チームに負けているが、FC東京もその1つ。
すでに、浦和とC大阪にシーズンダブルを許している。
消化試合だが、内容で圧倒してしっかり勝ちたい。
■goal
55杉本健勇(9) 90+4山村和也(24)
90PK家長昭博(41)
■judge
ソンリョン(1) 5.5 44分、ソウザのミドルをパンチング。78分、クロスに出るが触れず。
エウシーニョ(18) 6.0 右サイドから細かいパス交換で仕掛けた。何度もクロスを上げる。
奈良竜樹(3) 5.5 仕事は少なかったが、戻りながらの守備で、セレッソを止められず。
谷口彰悟(5) 5.0 55分、杉本に抜き去られて失点。CKからの攻撃ではヘッドで狙った。
車屋紳太郎(7) 5.0 ケガからの復帰戦。75分に左から鋭いクロス。もっと仕掛けたい。
大島僚太(10) 5.0 フリーで前を向き、縦にボールを入れる。攻撃を牽引しきれず。
守田英正(25) 6.0 5分、ゴール前でボレー。76分から右SBに入り、パスの起点となった。
家長昭博(41) 6.0 複数で囲まれてもドリブルで抜け出す。90分、落ち着いてPKを決める。
中村憲剛(14) 5.5 多くのCKとFKを担当したが、味方に合わせられなかった。
登里享平(2) 5.5 いろいろな位置に顔を出した。37分、負傷交代。
阿部浩之(8) 5.5 1トップで出場し、目まぐるしく動く。10分、右サイドからミドル。
■sub
37(2)知念慶(20) 6.0 1トップに入る。89分、粘り強くボールを追い、PKを獲得。
76(18)鈴木雄斗(27) 5.5 力強いドリブルで、右サイドの狭いエリアを打開する。
76(8)齋藤学(37) 4.5 90+4分、バックパスをミス。全力で戻らず、決勝点を許す。
■bench
新井章太(30) 舞行龍(29) 下田北斗(22) 長谷川竜也(16)
■coach
鬼木達 5.0 セレッソの守備を崩し切れなかった。同点後の戦術を統一すべき。
■referee
村上伸次 6.0 良いポジションで、しっかりプレーを見極めていた。
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