2015/10/16

151014川崎3-0京都(天皇杯 R32)

川崎3-0京都(等々力, 19:00KO, 5,124人)

代表ウィークで間隔が空き、G大阪戦(J1 #30)から中9日。
 天皇杯3回戦は、J2京都と対戦する。
 2回戦は、地域リーグの松江シティFC戦(天皇杯 R64)に勝った。

J2リーグは代表期間中も開催されていて、京都は中3日。
 現在18位で降格争いにも巻き込まれている。
 そのため、主力を休ませてターンオーバーを行ってきた。

川崎は週末に中2日で広島戦(J1 #31)を控えるが、メンバーは落とさず。
 G大阪戦をケガで欠場した田坂が戻る。
 GKには西部が入り、杉本と新井がベンチとなった。

■1st half
川崎のパスワークは、10分すぎから詰まり気味。
 京都がほどよいプレスでパスコースを消してくる。
 ボールをもらう動きが少なく、うまく攻められない。

京都はカウンター主体の早い攻撃。
 高い位置でボールを奪うと、人数をかけて攻めてくる。
 川崎は戻りが遅く、数的不利にもなっていた。
 ワンタッチパスで崩されるが、無失点でしのぐ。

22分、中央で田坂がドリブルを仕掛ける。
 前線の大久保の動き出しに合わせてスルーパス。
 京都はDF山口智(3)が残っていて、オフサイドをとれない。
 大久保がGKとの1対1を冷静に決めて先制する。

30分すぎからは、京都のプレスに対応できるようになる。
 右サイドからの攻撃が多かったが、オフサイドに小林悠が再三ひっかかる。
 パスはつながるが、決定機は作れなかった。

■2nd half
47分、大島からPA内への大久保へのパス。
 エウシーニョとパスを交換したが、最後の大久保のシュートは外れた。
 きれいに崩したが、余裕がありすぎて逆に決められなかった。

川崎は前掛かりになって、バランスが悪くなる。
 バイタルが空き気味になり、京都にこのエリアを使われる。
 京都のカウンターの精度は高くなかったが、まだ1点差。
 もし決められていれば危ない展開だった。

73分に山本が入ると、中央が目に見えて安定する。
 小刻みなポジショニングの修正が的確で、バランサーとして機能した。

京都は2枚の交代枠を使ってから、MF佐々木勇人(32)が足を攣らせる。
 さらにDF菅沼駿哉(2)も足を攣ってしまって、ピッチ外へ。

期せずして数的有利となった82分。
 最終ラインの谷口からトップ下の中村へ中距離フィード。
 中村が振り返って、PA内の小宮山へスルーパス。
 小宮山が左足でGKの二アサイドを抜いてゴール。
 CBから最短距離でゴールを目指して、追加点を奪った。

交代枠を使い果たし、走れない菅沼がピッチに残る京都は反撃できない。
 ロスタイムには中野のセンタリングを、杉本がワンタッチでゴール。
 3点差となり、危なげなく勝利した。

■summary
昨年の天皇杯は、J2の愛媛戦(2014 天皇杯 R32)で敗れている。
 その際の川崎は、ターンオーバーを行っていた。
 今日はJ2の京都がメンバーを落とし、J1の川崎がフルメンバー。
 勝たなければならない状況で、プレッシャーがかかった。

前半、カウンターで先制されたが、同点になれば京都に勝機はあった。
 川崎は、その可能性を摘む試合運びができた。
 パスワークが詰まる場面が見られたが、徐々に修正することができた。

次の中2日で迎える広島戦で、どのような展開を見せられるか。
 広島は同じ日の天皇杯でターンオーバーを行っている。
 主力組には2週間の休養がある。
 コンディションの差を引っくり返してほしいところ。

■goal
22大久保嘉人(13) 82小宮山尊信(8) 90+1杉本健勇(9)

■judge
西部洋平(21) 6.5 10分、49分にシュートを止める。マイボールでの判断が遅い。
武岡優斗(17) 6.0 安定していたが、71分、ミスパスで決定機を与える。攻撃参加は控え目。
谷口彰悟(5) 7.0 カウンターにきっちり対応。ヘッドも強い。前へのパスも素晴らしかった。
小宮山尊信(8) 6.5 効果的な攻め上がりで決定機を作る。82分に貴重な追加点。
大島僚太(16) 6.5 長短のパスを繰り出す。シュートも攻撃的なパスも積極的だった。
中村憲剛(14) 6.5 スルーパスが冴える。守りはバランスを崩し気味。63分、イエロー。
エウシーニョ(18) 6.0 よいポジションで京都を混乱させていた。ゴールに絡めなかった。
中野嘉大(22) 6.0 最後にアシスト。ただ、ドリブルもクロスも物足りなかった。
小林悠(11) 5.5 2分の決定機を決められず。動き出してパスを呼ぶが、オフサイドが多い。
大久保嘉人(13) 7.0 高い技術で1点目。74分のGK1対1でゴールすれば試合を決められた。
田坂祐介(35) 6.0 スルーパスでアシストしたが、ケガ明けで動きが少なかった。

■sub
61(35)杉本健勇(9) 6.0 今ひとつのプレーが続いていたが、ロスタイムにゴールを決める。
73(11)山本真希(6) 6.5 空きはじめていた中盤を引き締めて、京都の反撃を止めた。
88(14)マイア(10) 5.5 短い出場時間でボールに触ったが、特筆すべきプレーはなかった。

■bench
新井章太(30) 井川祐輔(4) 車屋紳太郎(20) 森谷賢太郎(19) 

■coach
風間八宏 7.0 山本の投入が当たり、2点目を奪ってすぐ中村を下げるなど、良い選手交代。

■referee
山本雄大 6.5 ストレスを感じることが少ないレフェリング