終盤の3ゴールで勝利したブリーラム戦(ACLE GL #5)から中3日。
超遠隔地のアウェイから日本に戻り、多摩川を渡った味の素スタジアムでの近距離アウェイ戦。
先発は、ブリーラム戦から5人が変わる。
ブリーラム戦で出場停止だったマルシーニョと家長が先発。
さらにVW際、遠野、山田新が先発する。
外れた丸山はベンチ外、瀬川、山内、小林悠、エリソンはベンチに回る。
東京ヴェルディは、J1リーグで14勝13分9敗の6位。
J1昇格シーズンで、余裕を持って残留を決めた。
等々力での対戦は、スコアレスドロー。
240420川崎0-0東京V(J1 #9)
■1st half
川崎は細かなつなぎにこだわらず、ロングパスを入れていく。
ロングパスの精度は高く、前線がしっかり受け取って前進する。
2分、マルシーニョが左から突破してクロス。
5分、VW際の右クロスを、マルシーニョがシュート。
13分、佐々木旭のロングボールを、綱島悠斗(23)が頭でGKに戻そうとする。
ところがバックパスは弱くなり、GKマテウス(1)は出てきたが触れない。
抜け出した山田新はマルシーニョと交錯していたが、戻った綱島に倒されてPKを得た。
16分、山田新がこのPKを決めて先制する。
さらに22分、右サイドでショートパスを繰り返す。
そこからVW際がクロスを入れ、山田新が後ろに飛んで伸び切った体勢でヘッドを決めた。
ヴェルディは3バックからボランチにつなげない。
遠野を中心としたプレスを受けて、ロングキックに追い込まれる。
大量失点の可能性もあったが、35分、染野唯月(9)を投入して4バックに移行。
守備が落ち着いただけでなく、攻撃にも出ていけるようになった。
42分、左サイドを抜け出した染野のクロスから、見木友哉(10)がゴール。
45+2分には、山見大登(11)がフリーでシュートする。
■2nd half
1点差で折り返したヴェルディの勢いは止まらない。
49分、山見のCKから谷口栄斗(3)が同点ゴール。
同点としてからも、プレスでボールを回収して攻め続ける。
57分、川崎はジェジエウと河原を入れて止血に動く。
その直後、三浦のスローインをPA内で山田新が粘ってラストパス。
走り込んだVW際が地を這うミドルを決めた。
さらに、65分。
VW際のラストパスを山田新がシュート。
DFがブロックして流れたところを、マルシーニョがボレーで押し込んだ。
2度目の2点差となったが、ヴェルディはセットプレーで再び反撃。
71分にFKから、83分にCKからのゴールで、谷口がハットトリックを達成。
2点ビハインドを再び追い付いた。
お互いに中盤を省略するオープンな展開となり、攻め合っていく。
90+4分、GKソンリョンのゴールキックをエリソンが頭でゴールに向かって流す。
2CB谷口と千田海人(15)の間に駆け込んだ山田新がハーフボレーを決めた。
■summary
両チーム合計9ゴール、ハットトリックが2人生まれた壮絶なゲーム。
制したのは川崎だったが、どちらが勝ってもおかしくなかった。
ヴェルディは、前半35分の染野投入で劣勢をひっくり返した。
マルシーニョは3バックの綱島には優勢だったが、4バックではRSB宮原和也(6)に止められた。
染野が木村勇大(20)と2トップを組み、下がってパスを引き出し、前進できるようになった。
5失点は厳しいが、4バックは緊急避難的な要素が強かった。
守り方に課題はあったが、劣勢を挽回できたことは成功といえる。
川崎は大量5ゴールを奪ったが、4失点で際どく勝利した。
常にリードする展開だったが、セットプレーからの失点が止まらなかった。
連戦で体力的な問題があったにしても、もう少し引き締めたいところ。
山田新は、ハットトリック。
2点目のヘッド、3点目の決勝ゴールは素晴らしく、エースとして勝利をもたらした。
ただ、谷口の1点目と3点目は、クリアが小さかったことで与えたもの。
次は中3日で山東泰山戦(ACLE GL #6)。
連戦が続くが、しっかり勝ち点を得たい。
■goal
42見木友哉(10) 49,71,83谷口栄斗(3)
16PK,22,90+4山田新(20) 57VW際(31) 65マルシーニョ(23)
■judge
ソンリョン(1) 5.5 71分、FKに飛び出すが触れず失点。83分、山田剛綺(27)のヘッドをセーブ。
VW際(31) 7.0 1ゴール1アシスト。65分、マルシーニョのゴールを生む山田新へのラストパス。
高井幸大(2) 6.0 オープンな展開となっても崩れなかった。48分、木村勇大との1対1をクリア。
佐々木旭(5) 5.5 序盤、木村勇大への対応に苦しむ。11分にイエローを受け、後半早めに交代。
三浦颯太(13) 6.0 精力的に攻め上がってクロスを入れる。61分、山田新へロングボールを通す。
橘田健人(8) 6.0 53分、山田新の落としをシュート。89分、ミドル。よく走ってよく守った。
山本悠樹(77) 6.0 2分、4分、21分にロングパスを狙う。45+4分、ゴール正面からシュート。
家長昭博(41) 5.5 72分、76分にシュート。リードした時間帯に右サイドで効果的なキープ。
マルシーニョ(23) 6.5 綱島悠斗を簡単に抜きまくる。2分、5分、19分にシュート。1ゴール。
遠野大弥(17) 7.0 勢い良くプレスに走る。2トップだったが、自由に動いてパスを引き出した。
山田新(20) 8.0 劇的な決勝点を含むハットトリック。1アシスト。セットプレーで2失点に絡む。
■sub
57(5)ジェジエウ(4) 4.5 71分、谷口のマークが緩くなって失点。75分にも谷口に付き切れず。
57(77)河原創(19) 5.5 1度剥がされてもすぐ寄せ直す。スカスカとなった中盤を引き締める。
77(41)瀬川祐輔(30) 5.5 右ウィング。79分、右クロス。80分、CKの流れからシュート。
77(23)山内日向汰(26) 5.5 左ウィングでまずまず。86分、鋭く切り返して左足シュート。
82(17)エリソン(9) 6.5 87分、左クロス。ロングボールの受け皿となる。決勝アシスト。
■bench
山口瑠伊(98) 小林悠(11)
■coach
鬼木達 6.5 大量失点しても、大量得点すれば勝てることを実践。
■referee
山下良美 5.0 周囲のイメージと真逆の判断が多い。ただ、どちらかのチームに偏らなかった。
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AT+4+8