2022/06/23

220622川崎0-1東京V(天皇杯 R32)

川崎0-1東京V(等々力, 19:00KO, 7,534人)

代表ウィーク明けの札幌戦(J1 #17)から中3日。
 天皇杯3回戦は、J2東京ヴェルディと対戦する。
 原則は下位カテゴリーのホーム開催だが、等々力が会場となる。

3週間前の天皇杯2回戦では、札幌大学に勝っている。
 220601川崎5-0札幌大学(天皇杯 R64)


先発は、札幌戦から9人と大きく変わる。
 続けて先発するのはGKソンリョンと車屋の2人だけ。
 新たに松井、山村、佐々木、シミッチ、小塚、瀬古、宮城天、ダミアン、マルシーニョが先発することとなった。
ベンチには、塚川が入っている。


東京Vは、J2リーグで7勝8分7敗の11位。
 中3日で、川崎と同じ日程となる。
 6月13日、堀孝史監督が退任して、城福浩新監督が就任した。
 天皇杯2回戦は、秋田(J2)に2-1で勝っている。

川崎との対戦は、2013年10月16日の天皇杯3回戦以来。
 矢島卓郎、大久保嘉人、レナトがゴールして、川崎が3-0で勝った。

■1st half
ヴェルディはFW佐藤凌我(27)を筆頭に、鋭くプレスをかける。
 川崎は詰まることもあったが、シミッチがパスコースを作る。
 2CB山村と車屋から、サイドを使いながら前進していった。

右サイドから、RSB松井が積極的に上がっていく。
 宮城天とショートパスを交換して縦に運んでいった。

32分の松井、33分の小塚、36分のマルシーニョ。
38分の宮城天、41分の山村と多くの決定機を作る。
 しかし、GKマテウス(1)がビッグセーブを繰り返し、ゴールを割れなかった。

ヴェルディはGKマテウス(1)から、細かくビルドアップする。
 攻撃回数は少なかったが、右のバスケス・バイロン(18)、左の新井瑞希(10)がチャンスを作る。
 特にバスケスは対面するLSB佐々木を苦にせず、クロスを上げていった。

39分、川崎のCKからのカウンター。
 瀬古樹の判断ミスから佐藤凌我がボールを拾うと、ゴール正面から豪快なミドルを叩き込んだ。

■2nd half
後半開始から、橘田、脇坂、遠野と一気に3人を投入する。
 レギュラークラスを入れて巻き返し、なめらかにパスをつないだ。
54分に橘田、59分にダミアン、60分に山村と決定機を作っていく。
 しかし、前半と同じようにGKマテウスが止めた。

61分、献身的に動いていたシミッチが家長と交代する。
 橘田がアンカーとなるが、CBに顔を見せる動きが少なかった。
 苦しいビルドアップが続き、出しどころに困った車屋や山村が持ち上がる。
 それでもヴェルディの陣形を崩せず、打開できなかった。

ヴェルディは少ない手数で攻める。
 49分に新井がクロス、68分と80分にバスケスがクロスを入れた。

ヴェルディはプレスを続け、ゴール前もきつく固めていた。
 川崎はじっくり攻める余裕がなくなり、ロングボールを蹴っていく。
 前線でダミアンが競り勝っても、間延びしていて拾う選手がいなかった。
 打つ手がないまま、最後までゴールを奪えなかった。

■summary
ヴェルディはGKマテウスのスーパーセーブが続き、佐藤凌我のゴラッソで勝利した。
 多くの決定機は許したものの、防戦一方とはならず、カウンターから反撃を狙った。
 川崎の良さを消すためのプレスを精力的に続け、見事に勝ちきった。


川崎は多くの決定機を作りながら、ゴールを奪えなかった。
 京都戦(J1 #16)と同じように、悪くはなかったが負けてしまった。
 悲観する内容ではないが、残念ながら天皇杯は終わった。

鬼木監督の采配は、上手くいかなかった。
 宮城天とマルシーニョを同時に先発させたことで、左サイドの手駒が足りなくなった。
 71分から遠野が左FWに入ったが、仕掛けられなかった。
 佐々木のクロスボールが増えていったが、精度は高くなかった。

ハーフタイムで3人を交代させる判断も良くなかった。
 ミスから先制点を許したことで、冷静さを保てなかったのかもしれない。
 特に宮城天は、高い技術で右サイドの密集地帯を抜け出していた。
 後半、右サイドが停滞したのは、宮城天がいなくなった影響が大きかった。

次は中2日でホームの磐田戦(J1 #18)。
 J1リーグもいよいよ後半戦に入る。
 日程はきついが、きちんと勝っていきたい。

■goal
39佐藤凌我(27)

■judge
ソンリョン(1) 5.5 失点は止めるのは難しかった。クロスに対応する。プレー機会は少なかった。
松井蓮之(25) 6.0 積極的に攻め上がり、32分、37分にシュート。球際でも負けていなかった。
山村和也(31) 5.0 体調が悪かったのか、スピードなく、走れなかった。41分、60分にシュート。
車屋紳太郎(7) 5.5 パスコースが限られる中でも工夫を重ねた。終盤、攻撃の司令塔となった。
佐々木旭(15) 5.5 65分、ミドルシュート。多くの左クロスを入れたが、精度は高くなかった。
シミッチ(6) 6.5 精力的に動き続けてパスを受け、ロングパスを入れる。58分、CKをヘッド。
小塚和季(17) 4.5 球離れが遅く、トラップも離れ、何度もロストする。33分、37分にシュート。
瀬古樹(16) 4.5 下がって組み立てに参加。39分、ボールの行方を見誤る判断ミスで失点を招く。
宮城天(24) 6.0 きれいなトラップで抜け出す。7分、38分にシュート。34分、ドリブルで前へ。
ダミアン(9) 6.0 59分、左からシュート。プレスを先導して、14分、36分にボールを奪った。
マルシーニョ(23) 6.0 36分に決定機。47分と53分にシュート。サイドより中央で仕事をした。

■sub
HT(16)橘田健人(8) 5.5 54分、抜け出してシュート。CBからもっとパスを引き出してほしい。
HT(17)脇坂泰斗(14) 5.0 滑らかにプレー。多くのプレースキックを壁に当ててしまった。
HT(24)遠野大弥(19) 5.5 インサイドハーフから左FWに移る。79分、ドライブをかけたミドル。
60(6)家長昭博(41) 5.5 右サイドでキープしても左に動いても、堅い守りを崩せなかった。
71(23)小林悠(11) 5.5 ダミアンとの2トップ。よく走ったが、効果的な攻撃はできなかった。

■bench
丹野研太(27) 塚川孝輝(3) 

■coach
鬼木達 4.5 悪くはなかったが、勝てなかった。ハーフタイムの3人交代は、冷静さを欠いた。

■referee
榎本一慶 6.0 際どいプレーを丁寧にジャッジした。適切だった。

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