川崎4-0甲府(等々力, 19:00KO, 20,016人)
J1リーグで年間及び2ndステージの首位に立つ。
2ndステージは5勝1分で無敗。
浦和が2ndステージは同じ勝ち点、年間では勝ち点5差の2位で追っている。
甲府戦の先発は、FC東京戦(J1 #22)から3試合続けて同じ。
大島と原川がオリンピック代表に招集されてから固定できている。
エウシーニョは3日の練習を回避していたが、先発する。
ベンチは湘南戦(J1 #23)から森谷と田坂が外れ、板倉と長谷川が入る。
長谷川は、エウシーニョが欠場した場合は、右SBで先発の予定だった。
J1リーグでは、5月21日の新潟戦(J1 #13)以来、久しぶりのベンチ入りとなる。
また、森谷と田坂が外れた理由が心配なところ。
甲府はJ1リーグで年間15位で残留圏ぎりぎり。
2ndステージは上位チームとの対戦が続いている。
前節は浦和に負けて、第21節では年間3位(当時2位)の鹿島とドロー。
1stステージでの対戦は、アウェイで0-4と大勝(J1 #4)。
当時はFWクリスティアーノ(9)とFWニウソン(10)の2トップだったが、もう2人はいない。
19時のキックオフ。
川崎は漫画「宇宙兄弟」の小山宙哉氏デザインの「宇宙服ユニフォーム」を着用。
■1st half
甲府は予想通り自陣に引きこもる。
最終ラインは3バックとはいえ、両ウィングも並ぶので実質的に5バック。
2ボランチの左右にも、トップ下の2選手を配置する。
1トップのFWドゥドゥ(10)も位置が低く、5-4-1の陣形でハーフコートで守る。
川崎はいつものようにボールを回していく。
甲府のプレスがほとんどないため、ボランチに余裕があった。
中村とネットから、大塚や橋本、小林がバイタルでパスをもらうが、甲府が密集して守る。
ゴール近くになると、ショートパスが相手にひっかかることが多かった。
18分、中村のスルーパスを小林がシュートするが、GK河田晃兵(1)が素晴らしいセーブ。
20分にも中村のパスが大塚に届くが、河田がシュートに触り、ポストに当たった。
甲府の攻撃はカウンター頼み。
ドゥドゥが前でポイントを作ろうとするが、後ろからのサポートが少なく遅かった。
26分、30分とゴール前まで持ち込むが、良いシュートはできなかった。
43分に橋本の左CKを大久保がヘッドで決めて先制。
大久保をマークしていたDF松橋優(16)が、見失いフリーにしてしまった。
■2nd half
後半開始から、橋本に代えて三好を投入する。
48分、ゴールラインを割ろうとするボール。
CB新井涼平(8)がカバーしていたが、三好をブロックしきれない。
ボールを奪った三好がクロスを入れると、DF土屋征夫(41)に当たってオウンゴール。
新井にはクリアする時間はあったが、判断が甘く、残念なプレーとなった。
56分には中村が前線で動き出した小林にパスを送る。
小林は素晴らしいトラップから地面に叩きつけるゴール。
さらには69分にもエウシーニョにゴールが生まれた。
80分、ネットが土屋との接触で膝を痛め、板倉をボランチに投入。
板倉はJ1リーグでのデビューを飾った。
4点差となっていて、余裕ある采配となった。
■summary
甲府はゴール前を固めて失点を避けるプラン。
河田が18分、20分と2度のスーパーセーブを見せたが、前半終了間際に失点。
その後はずるずると失点を重ねる。
反撃する意欲も見られず、大敗を喫した。
引いた陣形でボールを奪っても、攻撃に出ることができなかった。
ドゥドゥが前線で奮闘したが、1人だけで局面を打開するのは困難だった。
川崎の最終ラインがすぐに集まってきて、チャンスを作れなかった。
60分に投入されたFWダヴィ(9)は、85分に大久保に手を出して一発退場。
敗戦は仕方がないにしても、もう少し気概を見せてほしかった。
川崎は最初の得点が43分と遅かったが、申し分のないゲーム。
引いた相手を崩すのは難しいが、何度も攻撃を繰り返してゴールを重ねた。
J1リーグの年間及び2ndステージ首位を守った。
ただ、この試合で大塚とネットが負傷交代。
特にネットはチームの中心となっているだけに、大島の復帰前に離脱されると痛い。
■goal
43大久保嘉人(13) 48OwnGoal 56小林悠(11) 69エウシーニョ(18)
■judge
ソンリョン(1) 5.5 プレー機会は少ない。90+3分、ボール処理をミス。ユニはオレンジ色。
エウシーニョ(18) 6.5 守備の必要がない展開で、思うように攻撃参加。久しぶりのゴール。
井川祐輔(4) 6.5 スピードを生かしカウンターを防ぐ。ラインを思い切って上げる。
谷口彰悟(5) 6.5 セカンドボールを拾ってつなぐ。8分、ドゥドゥのカウンターを止める。
車屋紳太郎(20) 6.0 2人に守られると厳しい。クロスを供給したが、ゴールにつながらない。
中村憲剛(14) 7.0 最終ラインの裏への飛び出しに的確にボールを出す。決定機を多く演出。
ネット(21) 6.5 縦に強くボールを出す。ミスもあるが、攻守に活躍。膝のケガが心配。
小林悠(11) 6.5 次々にチャンスを迎える。56分、素晴らしいトラップで7試合連続ゴール。
大塚翔平(27) 6.0 バイタルに顔を出す。守備陣が集中するエリアでパスを出せなかった。
橋本晃司(7) 6.0 5分にイエローを受け前半で交代。43分、2戦連続のCKによるアシスト。
大久保嘉人(13) 6.5 下がってパスを出しながら前線で先制ゴール。4点目をアシスト。
■sub
HT(7)三好康児(26) 6.5 48分、新井のボールを奪ってオウンゴールを呼ぶ。試合を決める。
57(27)武岡優斗(17) 6.0 3点差で投入されて状況を踏まえたプレー。カウンターに備えた。
80(21)板倉滉(28) 5.5 J1デビュー。ボランチに入る。ぎこちなかったが前にパスを供給。
■bench
新井章太(30) エドゥアルド(23) 長谷川竜也(16) 中野嘉大(22)
■coach
風間八宏 6.5 辛抱強く攻め続けて大勝に導いた。板倉を試す余裕のある展開となった。
■referee
木村博之 5.0 笛が多く、イエローも出し過ぎ。試合を妨げた。ダヴィへのレッドは的確。