2016/04/23

160420柏2-1川崎(YNC GL #4)

柏2-1川崎(日立台)

ヤマザキナビスコカップ第4節は、水曜日、日立台でのアウェイ。
YNCはここまで1勝1分1敗。Bグループの7チーム中2位。
新潟戦(YNC GL #3)で大勝して、突破の可能性が高くなった。

土曜日のFC東京戦(J1 #7)から先発7人が変わる。
ソンリョン、奈良、車屋、原川の4人が連続して先発。
柏からレンタル中のエドゥアルドは、契約上出場できない。

2週間前のYNC新潟戦と比べると、9人が同じ先発。
登里とケガの小宮山が外れて、中野と車屋が入った。
ターンオーバーを行っているYNCで考えれば、継続性のあるメンバー。

柏はYNCでは川崎と同じ勝ち点4で3位。
J1リーグ開幕後にエドゥアルドを放出し、3試合で新監督のミルトン・メンデスを解任。
下平隆宏が監督となる混沌とした状況で、現在、公式戦3連勝中と好調。

■1st half
両チームともに攻撃ではパスをつなぎ、守りでは高い位置からプレスをかける。
自陣に引き籠ることなく、果敢にラインを上げる。
お互いにプレスが早いのでパスがつながりにくい。

川崎がボールを持つと、パスコースを切られる。
ボランチがCBラインに落ちると、前線の4人の選手との距離が遠くなる。
中盤から前でボールを受けるとすぐに囲まれて自由にプレーができなかった。

柏もパスを回してチャンスを伺う。
無理して前にボールを運ぶよりも、CBに戻す選択が多く、怖さは少ない。

28分に奈良がミスパスをしてから、谷口が何度もパスミスを繰り返すようになる。
32分、谷口のパスミスからFWディエゴ・オリヴェイラ(11)、MF秋野央樹(17)に連続してシュートを打たれる。
ソンリョンとポストが防いだが、2本とも決定的なシュート。

38分にも谷口がミスパスし、続けて39分。
奈良が吊り出されたスペースを埋めるため、谷口が右サイドに流れて守備に当たる。
ソンリョンへの単純なバックパスが弱くなり、ディエゴ・オリヴェイラに拾われて失点。
難しいプレーではなく、目を覆いたくなるようなミスだった。

■2nd half
後半開始から登里、64分には中村を投入。
2人のおかげで少しずつ柏の中盤にスペースが生まれ、窮屈さが緩和される。

72分には橋本のCKをネットがヘッドで叩きこんで同点となる。
直後に小林を投入して、勝利を目指す。
前半のような停滞は少なくなるが、決定機を作るまでには至らなかった。

柏は少しずつ足が止まって、ファウルが多くなる。
PA近くからのセットプレーが増える。
奈良を中心にゴールを狙うが、決めることはできなかった。

ロスタイム、柏のカウンターを浴びる。
MF茨田陽生(8)が左からクロスボール。
ニアの谷口が頭で触ったが、跳ね返すことができず、後方ゴール前に落としてしまう。
そのままFW武富孝介(15)に押し込まれた。
谷口はソンリョンとMF田中順也(9)とかぶったが、再び大きなミスで失点を生んだ。

■summary
柏とは攻守ともに似たスタイル。
お互いの長所を消しあう展開。
前半20分過ぎから川崎が押し始めたが、CBの繰り返しのパスミスでリズムを失った。

流れの中では決定機は作れなかったが、セットプレーで同点に追い付く。
中村、小林を投入して勝ち点3を目指したが、ロスタイムに谷口のミスで失点。
谷口は後半もミスを繰り返していたが、最後までピッチに残されていた。

ネットと原川のボランチは、相手のプレスをかわせなかった。
パスのスピードが遅く、ポジショニングが中途半端。
前線に本職のFWがいないこともあって、攻撃パターンが限られた。

谷口は2失点に関与しただけでなく、他にも多くの致命的なミスがあった。
鹿島戦(J1 #5)でも谷口のクリアミスで失点を招き、勝ち点を失った。
しかし、この試合は、鹿島戦と比べられないくらい特別に悪かった。

奈良も含めてCBが悪く、良いところが少なかった。
それでも1点差の敗戦で済んだのは、チームの底上げが進んでいるためといえる。

YNCは第4節を終えて1勝1分2敗。
Bグループの4位に沈んだ。
残っているのは2試合で、2位の柏と勝ち点3差。
7チーム中4チームが1試合消化が少ないこともあり、2位は厳しい状況。
YNCでは引き続きターンオーバーを行いながら、選手層を厚くしたい。

■goal
39ディエゴ・オリヴェイラ(11) 90+4武富孝介(15)
72エドゥアルド・ネット(21)

■judge
チョン・ソンリョン(1) 5.5 32分に決定機を止めたが、ロスタイム、ボールに触れずに失点した。
武岡優斗(17) 5.5 75分、右サイドから切れ込む。守備は少し対応が緩かった。
奈良竜樹(3) 5.0 守備は破綻しなかったが、ビルドアップでミスが目立つ。70分には決定機を与えた。
谷口彰悟(5) 3.5 終始ミスが続き、2失点に関与した。いつもの谷口からは考えられないプレーが多かった。
車屋紳太郎(20) 5.5 後半、左サイドから攻撃。ケガからの復帰後、少しずつ良くなっている。
エドゥアルド・ネット(21) 5.5 加入後初ゴールで同点。パススピードが遅く、トラップが大きい。57分、ラフプレーでイエロー。
原川力(15) 5.5 ボールに触る機会は多かったが、前に出せずにCBに戻していた。
橋本晃司(7) 6.0 12分にミドルシュートを放ち、72分にはCKでアシスト。もっと動きたい。
中野嘉大(22) 4.5 SBが上がっても重なってスペースを消す。ドリブルで仕掛けられず。
狩野健太(25) 5.5 8分、FKで奈良の決定機を生む。狭いエリアでのパスは相手に引っかかる。
三好康児(26) 5.5 よく走っていたが、ドリブルでボールを失うことが多かった。

■sub
46(25)登里享平(2) 6.0 ポジショニング良く、ボールを引き出した。75分にミドルシュート。
64(15)中村憲剛(14) 6.0 長短のパスでプレスを引きはがしたが、決定機は作れなかった。
73(7)小林悠(11) 5.5 ゴール前で待っていたが、チャンスが来なかった。

■bench
新井章太(30) エウシーニョ(18) 田坂祐介(6) 森谷賢太郎(19)

■coach
風間八宏 5.5 中村、小林と主力を投入したが勝てなかった。勝ち点を得るためには谷口を交代させるべき。

■referee
松尾一 6.0 抑制された笛。ネットの危険なタックルへのイエローは的確。