鹿島2-1川崎(カシマサッカースタジアム, 14:00KO, 20,261人)
甲府(J1 #30)、清水(J1 #31)に敗れ、3週間のインターバルを挟み、3位鹿島戦。
優勝の可能性は消えたが、ACLへのチャンスはまだ残っている。
今期、鹿島とは等々力で対戦(J1 #13)し、4-1と大勝している。
ACLのR16、FCソウル戦のホーム&アウェイの狭間のゲームだった。
川崎は疲労で動けなかったが、小林の2つのゴラッソで勝っている。
その小林は、日本代表合宿でのケガで欠場。中村も欠く。
前線には森島が入って、レナトが右、登里が左。
武岡は、大宮戦(J1 #3)で交代出場して以来の登場で、右SBでJ1リーグ初先発。
清水戦で良かった福森は、引き続き左SBに入る。GKには西部が復帰した。
■1st half
川崎はミスパスが目立ち、攻撃にリズムが生まれない。
鹿島はフリーの選手にボールが入り、シュートを多く放つ。
ただ、守備はそれほど崩されない。
オフサイドをしっかり取って、落ち着いて対応していた。
終了間際の45分、MF遠藤康(25)のループが決まる。
MF柴崎岳(20)から縦パスが入り、このボールを奪おうとした谷口を外した遠藤がフリーに。
前に出ていた西部の頭上をきれいに抜き、左足の高い精度を見せたゴールだった。
■2nd half
後半開始から、福森に代わって森谷を投入。
登里が左SBに下がり、レナトが左に。森谷は右ウィングに入った。
立ち上がりから鹿島のサイド攻撃が続き、決定機を続けて作られる。
川崎の最終ラインは揺さぶられ、徐々にラインが揃わなくなってくる。
53分、MF土居聖真(28)の右クロスをFW赤崎秀平(18)が頭で合わせて失点。
實藤がラインを上げようとしたが、武岡が残ってしまいオフサイドを取れなかった。
ゴール近くまで最終ラインが押し込まれていて、オフサイドよりもマークを優先する局面だったように思われる。
2点差となって、鹿島は時間を使うサッカーを始める。
審判への異議を繰り返して、プレー時間を削っていく。
稲本、安と選手交代をするが、鹿島の守備を崩すことはできなかった。
ロスタイムにレナトがFKを決めるものの、壁に当たるラッキーな得点にすぎなかった。
最後まで美しいプレーを見ることができなかった。
■summary
守備の綻びを修復できないまま、ずるずると失点して3連敗。
鹿島との現状の実力差が、そのまま結果となったゲーム。
むしろ、1点差で済んで良かったといえる。
優勝がなくなり、硬直的だった風間監督の選手交代策に柔軟性が生まれた。
先発起用した武岡の早い仕掛けで、攻撃にアクセントを生んだ。
2試合を残し、4位鳥栖とも勝ち点5差。ACLの可能性も少なくなった。
来季に向けて、どのように楽しいサッカーを取り戻すのか。課題は大きい。
■goal
45+1遠藤康(25) 53赤崎秀平(18)
90+1レナト(10)
■judge
西部洋平(21) 5.5 遠藤のループはポジションミス。後半立ち上がりにスーパーセーブ。
武岡優斗(17) 5.5 シンプルなクロス。守りは軽い。ファウルアピールでピンチを招く。
實藤友紀(2) 5.5 スピードでカヴァーする。2失点目はラインを上げずマークすべきだった。
谷口彰悟(15) 5.5 パスの供給は良かった。1失点目は判断を誤って遠藤のマークを外した。
福森晃斗(22) 6.0 ダイレクトパスで局面を打開。守備も粘り強い。前半での交代は残念。
山本真希(6) 6.0 中央深い位置でバランスをとる。51分、パスミスで決定機を与える。
大島僚太(16) 5.5 ドリブルで相手を外しチャンスを作る。前目のポジションでプレー。
レナト(10) 5.0 右サイドからではドリブル突破ができなかった。FKでゴールを決める。
登里享平(23) 5.5 ドリブルを交えて積極的に仕掛ける。バランスも良かった。
大久保嘉人(13) 4.5 前節に続き下がりすぎだった。シュートを狙える位置に残りたい。
森島康仁(9) 5.0 ポストプレーでポイントを作る。その後のつなぎはうまくいかなかった。
■sub
46(22)森谷賢太郎(19) 5.0 攻撃でアクセントを付けることができなかった。
67(2)稲本潤一(20) 6.0 システム変更のピースとなる。決定機阻止のイエローは仕方ない。
87(9)安柄俊(27) 4.0 足裏タックルで相手を削ってイエロー。いつもの危険なプレー。
■bench
新井章太(30) 中澤聡太(7) 小宮山尊信(8) 金久保順(18)
■coach
風間八宏 6.0 結果は出なかったが妥当な選手交代。福森や武岡の起用も支持できる。
■referee
木村博之 6.5 後半、鹿島の時間稼ぎ目的の異議で少し荒れたが、よいジャッジ。