甲府2-1川崎(山梨中銀スタジアム, 19:00KO, 10,536人)
鳥栖戦(J1 #29)に勝ち、首位争いに残って迎える中3日の甲府戦。
先発は鳥栖戦とまったく同じ。
機能したメンバーをそのまま起用した。
甲府は16位と降格圏内。
FWクリスティアーノ(10)が出場停止、FWキリノ(20)をケガで欠いている。
前線のメンバーがかなり苦しく、川崎有利の状況といえる。
なお、キリノは東ティモール国籍を取得し、アジア枠とのこと。
山梨中銀スタジアムは、試合前は雨がぱらついていたが、やんでくれた。
■1st half
川崎がボールを支配して押し込む。
大久保、森谷がミドルシュートでゴールを脅かす。
16分、中央のレナトがゴールに背を向けてトラップしてバイシクル。
素晴らしいゴラッソを決め、先制に成功する。
ここまでは良かったが、甲府が徐々に反撃に出る。
川崎の最終ラインはオフサイドトラップを掛けるが、抜け出されるようになって、ラインを下げてしまう。
26分、ワンツーでFW阿部拓馬(9)が抜け出して同点ゴール。
CBもGK杉山も位置取りが中途半端のように思えた。
川崎は間延びして、パスがつながらない。
最終ラインまで戻せばいい局面でも、前線に無理なパスを出してボールを奪われる。
レナトが左サイドで持ち込むが、5バックで固められた甲府のゴール前ではプレーできなかった。
■2nd half
後半、山本に代えて中村を投入する。
この交代で、中盤の守備が弱くなってしまい、甲府に押される。
右サイドのMFジウシーニョ(11)を使われて、SB登里が引っ張り出され、何度も走らされた。
80分、左FKをMF佐々木翔(6)が頭で決めて勝ち越される。
GK杉山は、一歩出たあと迷って立ち止まってしまった。
疲労した川崎に反撃の力はなく、このまま終了。
■summary
甲府は、城福浩監督が描いたプランを完璧に実行した。
しっかり引いて守って、攻撃はシンプルに早く仕掛ける。
川崎を走らせて消耗させたところで、セットプレーで仕留めた。
このような内容を続けていけば、J1に残留できると思われる。
ゴールはなかったが、FW盛田剛平(19)の献身的な動きが特に光った。
川崎は、結果も出せず内容も悪かった。
せっかく先制したものの、走らされて疲れて力負け。
残念だが、それでもまだ4位。
首位とは残り4試合で勝ち点7差。
次の試合に向け、立て直してほしい。
■goal
26阿部拓馬(9) 80佐々木翔(6)
16レナト(10)
■judge
杉山力裕(1) 5.0 どちらの失点でも位置取りが中途半端。最後のCKで上がってヘッド。
田中裕介(3) 5.5 右サイドのスペースを活かすが、ゴール前は詰まっていた。負傷交代。
實藤友紀(2) 5.0 ラインコントロールでオフサイドをたくさん取った。球際に弱い。
谷口彰悟(15) 5.0 ボールをボランチに入れることができず、組立てに困っていた。
登里享平(23) 5.5 レナトをサポートしてクロスを上げた。ジウシーニョを抑える。
山本真希(6) 5.5 動いて走っていたが、パスミスが多かった。ただ、交代は疑問。
大島僚太(16) 5.0 相手を外す動きが少なく、パスを前線に供給できなかった。
森谷賢太郎(19) 5.0 ミドルやFKを放ったが、味方と距離が遠く、貢献できなかった。
レナト(10) 6.0 素晴らしいゴラッソ。厳しくマークされるが、一番の脅威となっていた。
小林悠(11) 5.0 抜け出す動きが少なかった。ポストプレーもいまひとつ。
大久保嘉人(13) 4.5 下がりっぱなしでバランスを崩す。ボールをもらってもキープできず。
■sub
46(6)中村憲剛(14) 4.5 残念ながらコンディションが悪かった。守れなかった。
60(3)小宮山尊信(8) 5.5 右サイドでうまくボールを引き出した。
83(19)森島康仁(9) 5.0 クロスボールを競り合っていたが、サポートがなかった。
■bench
新井章太(30) 中澤聡太(7) 稲本潤一(20) パウリーニョ(34)
■coach
風間八宏 5.0 中村の投入でチームの勢いを削いでしまった。
■referee
村上伸次 5.5 できるだけ流すようにジャッジしていたが、ファウルの判断が少しぶれた。