2019/08/18

190817仙台2-2川崎(J1 #23)

仙台2-2川崎(ユアテックスタジアム仙台, 19:00KO, 17,860人)

水曜日の岡山戦(天皇杯 R32)から中2日。
 暑い日中から少しだけ涼しくなったユアテックスタジアム。
 名古屋戦(J1 #22)からのアウェイ3連戦の最後の試合となる。


先発は、名古屋戦から3人が変わる。
 新たにマギーニョ、下田、家長が先発する。
 脇坂がベンチスタートとなり、谷口とジェジエウはいずれも出場停止。
 そのため、CBは山村と車屋が組むこととなった。

大きくターンオーバーした岡山戦から見ると、9人が変更。
 連続して先発するのは下田と家長で、ともに120分プレーしている。


仙台は、J1リーグ14位。
 等々力での対戦(J1 #10)は川崎が3-1で勝っている。

■1st half
2分、ハイボールの競り合いで、家長が関口訓充(7)と接触する。
 家長の肘が当たって、関口は金正也(39)と交代することとなった。

15分、中村の右クロスを田中碧がヘッド。
 このあたりから、山村と車屋のCBと、周囲の関係性が整理され、ボールを握る。
 田中碧と下田へのプレスが弱く、多くのパスコースがある中から前を狙った。

右サイドからの攻撃も機能していた。
 家長がポイントを作り、衛星的にマギーニョが動き、中村も絡んだ。

23分、中村の横パスを田中碧が受けてPA内の阿部へラストパス。
 阿部がGKヤクブ・スウォビィク(24)の右下を抜いて先制ゴール。

30分すぎからは、左サイドも使っていった。
 長くボールを持って、仙台を深く押し込んで攻撃を続けた。

■2nd half
後半は、仙台の長沢駿(39)が躍動する。
 54分、縦のロングボールを単独で追い、山村と競り合いながら同点ゴール。
 さらに64分、CBの金正也が、田中碧をドリブルで抜き去ってスルーパス。
 長沢が最終ラインの裏に抜け出して、ワンタッチゴールを決めた。

72分にも長沢はロングボールで抜け出し、車屋に手で止められる。
 さらに82分、右CKに合わせて打点の高いヘッドを放った。

仙台は守備が改善されて、川崎のボランチに余裕を与えない。
 川崎は運動量が落ちたこともあり、仙台のプレスの逆を突けなくなった。

川崎は69分に長谷川、75分に齋藤学を投入してサイドから仕掛ける。
 79分、マギーニョの右クロスを長谷川がヘッドで決めて、同点となった。

■summary
仙台は押し込まれながらもロングボールに活路を見出した。
 長沢が素晴らしい活躍を見せ、勝ち点を得ることができた。

前半はプレスが緩く、川崎のボランチを自由にしてしまう。
 ただ、攻め込まれても決定機は多く許さず、1失点にとどめた。

後半になると、FWが深く下がって守ることで川崎のパスコースを消す。
 川崎の最終ラインを高く引きだして、大きなスペースを確保する。
 ボールを奪うと、ロングボールでスペースを使ってカウンターを仕掛けた。


川崎は急造のCBが長沢を止めることができなかった。
 ラインを高く上げていても、オフサイドを取ることができない。
 背後に走り込まれ、山村と車屋が2人で長沢を挟んでいても、ゴールに迫られた。

攻撃では、マギーニョが常に高い位置に進出。
 家長、中村とのコンビで右サイドを崩すことができた。
 そのおかげで、今シーズン左に偏りがちだった攻撃のバランスが改善した。
 右を意識させながら、中央からも左からも有効に攻めることができた。

勝ち点1は内容的にも妥当な結果といえる。
 ボール保持は長かったが、仙台の守備ブロックを崩せず、決定機は少なかった。

次は中6日でホーム清水戦(J1 #24)。
 休養をしっかり取り、良い内容を取り戻したい。

■goal
54,65長沢駿(39)
23阿部浩之(8) 79長谷川竜也(16) 

■judge
ソンリョン(1) 5.0 1点目は飛び出さず待ってしまった。88分、長沢のヘッドをキャッチ。
マギーニョ(26) 6.0 常に高く張った。ボールが来ないときは動き直したい。1アシスト。
山村和也(34) 5.0 54分、長沢へのロングボールを止められず失点。パスの起点となる。
車屋紳太郎(7) 5.0 長沢をファウル気味に止める。72分、イエロー。ラインを押し上げた。
登里享平(2) 5.5 19分、85分とクロス。ボールを落ち着かせる。35分、簡単に奪われる。
下田北斗(22) 6.5 中2日でも動き続けた。味方が押し込むと前線にも顔を出していった。
田中碧(25) 6.0 15分、ヘッド。1アシスト。64分、金正也に抜かれてラストパスを許す。
家長昭博(41) 6.0 19分、フリーでヘッド。右サイドで静かにキープして、組み立てた。
中村憲剛(14) 5.5 スペースへのパスで周りの選手を走らせる。15分、18分と右クロス。
阿部浩之(8) 6.0 23分、落ち着いて技巧的な先制ゴール。16分、30分にもシュート。
小林悠(11) 5.5 1トップで3バックに対峙。38分、51分にチャンスはあるが決められず。

■sub
69(41)長谷川竜也(16) 6.0 左クロスを入れ続ける。79分、大外から走り込んでゴール。
75(8)齋藤学(19) 5.5 右ウィングで精力的に仕掛けた。89分、下田のクロスをヘッド。
86(14)ダミアン(9) 5.5 86分にポストプレー。89分には強引な突破を仕掛けた。

■bench
新井章太(21) 馬渡和彰(17) 守田英正(6) 脇坂泰斗(28) 

■coach
鬼木達 5.0 先発は機能した。交代は細かな崩しを狙って脇坂を入れても良かったか。

■referee
中村太 5.5 判定の基準がはっきりしないこともあったが、全体的に悪くなかった。

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