2016/06/19

160618福岡2-2川崎(J1 #16)

福岡2-2川崎(レベルファイブスタジアム, 19:00KO, 18,226人)

J1リーグ首位で迎えるアウェイ福岡戦。
1stステージの残り2試合に勝利すれば、自力で優勝を決められる。
福岡に勝って、鹿島が同時刻の神戸戦に敗れると、ここで優勝が決まる。


前節横浜FM戦(J1 #15)の先発メンバーから、中村が背中の違和感で欠場。
 代わりに大塚が先発する。J1リーグでの先発は、G大阪時代以来となる。

ベンチには田坂、原川が入って、森谷が外れた。
 三好はU-19代表の中国遠征を体調不良で辞退したが、ベンチに入る。


福岡は昨シーズンJ2リーグ3位からのJ1昇格チーム。
 J1リーグではここまで2勝4分9敗の18位で、最下位。
ヤマザキナビスコカップは、予選リーグを2位で突破した。
 川崎には等々力(YNC GL #2)で0-1で勝利している。

■1st half
福岡は引いて守り、FWウェリントン(17)にロングボールを入れる。
 単純とはいえ、ウェリントンがキープしてチャンスを作り出す。

9分、ロングボールをウェリントンが頭で合わせる。
 車屋のクリアが小さくなり、FW金森健志(7)に拾われてゴールを決められる。
エドゥアルドがウェリントンに競り負けて、エウシーニョが金森に裏をとられた。
 川崎の小さなミスがいくつも重なって、先制点を奪われる。

続いて15分。再び金森がゴールを決める。
 中央で谷口がMF邦本宜裕(27)に1対1で抜かれてしまう。
 エウシーニョも金森にかわされ、2人の軽い対応で2点目を決められた。

22分、エドゥアルドが負傷で井川と交代する。
 2失点のショックのない井川が入り、最終ラインが安定する。

川崎はボールを長く持って多彩な攻撃を仕掛ける。
 福岡はかなり引いていてスペースはなかったが、ショートパスで崩した。
 23分の大島のシュートなど、決定機を作る。

42分、福岡がラインを上げる一瞬のスキを突いて大島が縦にスルーパス。
 小林悠が抜け出して、ループシュートを決めた。

■2nd half
後半開始から登里に代えて武岡を投入する。
 守備で後手に回っていたエウシーニョを1列上げて、カウンターに対処する。

途中から雨が強く降り出し、ボールが動くようになる。
 パススピードが上がって、福岡の守備は翻弄されはじめる。
 1点差を追い付きたい川崎だが、決めきれない。
 56分の大久保のFK、62分の車屋ののシュートは、GKイ・ボムヨン(23)に止められる。

70分、大塚がミドルシュートを放つ。
 DFに当たってPA内でこぼれたところに大島が走り込み、後ろから倒されてPK。
 大久保がPKを落ち着いて決め、同点に追い付く。

79分にはエウシーニョに代えて田坂を投入。
 ショートパス主体でサイドから崩していくが、ゴールは割れなかった。

■summary
福岡は望外の展開で2点をリードする。
 2つのゴールは、いずれも川崎のミスから。
 不確実なパスが運よく通ったものだった。
 しかし、GKソンリョンとの1対1を制した金森のシュートは、2つとも美しかった。
 金森には48分にもう1度決定機があったが、ゴール左に外している。

しかし、引いて守っても川崎の攻撃を封じることはできなかった。
 それでも、失点を2点に抑え、引き分けることに成功した。
 GKイ・ボムヨン(1)が多くのシュートストップを見せた。


川崎は下位チームに勝ち点を取りこぼした。
 鹿島が神戸に勝利したため、勝ち点1差で2位に転落。
 最終節で鹿島が福岡に勝利すれば、川崎は1stステージを制することはできない。
 福岡には今日の川崎戦のようなゲームを期待したいところ。

中村が欠場したため、リズムが単調になってしまった。
 前に攻め急いで、スペースが大きく空いて失点を重ねた。
 ロングボールに慣れるまで、慎重に時間を進めれば良かったかもしれない。

今シーズン、姿を消していた安易な失点を2つ繰り返した。
 残念な悔やまれる結果となった。
 ただ、2点差を追い付くことができた。
 勝ち点を1つでも積むことができたのは、素晴らしいこと。

鹿島は優勝を前にして勝ち点を落とすようなナイーブなチームではない。
 しかし、少しでも可能性が残る以上、全力を尽くして結果を求めるべき。

■goal
9,15金森健志(7)
42小林悠(11) 72PK大久保嘉人(13)

■judge
ソンリョン(1) 5.5 2失点とも難しいシュートだったが、まったく反応できなかった。
エウシーニョ(18) 4.5 金森のマークが2度とも甘くなった。46分、52分とシュートを外した。
谷口彰悟(5) 4.5 中央で邦本に抜かれ2点目の起点を作られる。細かなミスが目立った。
エドゥアルド(23) 5.0 ウェリントンの高さに手を焼く。22分、負傷交代。
車屋紳太郎(20) 5.0 クリアミスで1点目を奪われる。62分のシュートはGKに止められた。
大島僚太(10) 6.0 12分のシュートや小林へのラストパスが良かった。ファウルが多かった。
ネット(21) 5.5 多くのパスを受けたが、次のパスが消極的。19分、FKはGKに弾かれる。
大塚翔平(27) 6.0 セットプレー担当。トラップもパスも技術が光る。J1リーグ初のフル出場。
小林悠(11) 6.5 美しいループをバーに当てながらも1点目のゴール。多くのチャンスに絡む。
登里享平(2) 5.5 左サイドにスペースがなく、車屋と位置がかぶった。キレも欠く。
大久保嘉人(13) 5.5 PKは決めた。位置取りが中途半端で周囲と意図が合っていなかった。

■sub
22(23)井川祐輔(4) 6.5 急遽の出場で、2失点で動揺した最終ラインを落ち着かせた。
46(2)武岡優斗(17) 5.5 右SBで守備を固める。75分に右からクロス。もっと攻撃したい。
79(18)田坂祐介(6) 6.0 2回、PA近くでファウルをもらう。FKも蹴るがゴールは決まらず。

■bench
新井章太(30) 原川力(15) 中野嘉大(22) 三好康児(26)

■coach
風間八宏 5.5 結果を出せなかった。アクシデントが多かったが的確に対応した。

■referee
西村雄一 4.5 接触プレーはほとんどファウル。アドバンテージもとらず試合を止めた。判定自体に偏りはなかったが、ゲームの趣を削いだ。


■おまけ
往路、博多バスターミナルの臨時バス乗り場は長蛇の列。
 18時15分(試合開始45分前)のバスに乗ったが、スタジアム周辺の道路が渋滞。
 35分ほどで到着したが、試合開始10分前となっていた。
 なんとか間に合ったが、次のバスの人は厳しい状況だった。

QRチケットを引き替えると、メインスタンド入場口にも50メートルほどの列。
 並んでいたら、アウェイサポーターはゴール裏から入場するよう指示される。
 ゴール裏の入口はガラガラで、並ばないで入場できたので結果的に助かった。
 しかし、メイン入場口の人は、キックオフに間に合わなかったものと思われる。

スタジアム自体は見やすくて良いスタジアム。
 アクセスとオペレーションに難があるので、時間に余裕を持って出かけたい。

帰りのバス乗り場は、当たり前だけど長い列ができていた。
 地下鉄の博多空港駅まで歩くこととしたが、20分ほどで到着。
 もちろん道路渋滞は、試合開始前よりも激しかった。
 20分歩いても、追い抜かれたバスは1台だけだった。
レベルファイブスタジアムは、往復とも博多空港駅から歩くのがいいと思われる。