2016/06/12

160611横浜FM0-2川崎(J1 #15)

横浜FM0-2川崎(日産スタジアム)

代表ウィークのナビスコカップ第7節は試合なし。
磐田戦(J1 #14)以来、2週間ぶりの試合となる。
第6節まで暫定首位だったYNCは、2チームに抜かれて3位。
決勝トーナメントに進めなかった。

日産スタジアムは大きいので空席もあるが、たくさん入っている。
15時キックオフ。
気温は高いが、風が入るので暑すぎることはない。
試合前はスピーカーの音声が大きく、サポーターの声は聞こえない。

U23代表でJ1リーグを2試合欠場した大島が、フル代表初参加を経て復帰。
磐田戦で先発した森谷がベンチに回り、ベンチからは狩野が外れた。
残りの10人の先発、6人のサブは変わらない。

代表には大島に加え、小林とソンリョンの3人が招集された。
原川もU23代表に招集され戻ってきたが、ベンチ外。

横浜FマリノスはJ1リーグで6勝3分5敗で7位。
YNCの最終節は仙台戦があったため、中5日となる。
YNCでは川崎と同じBグループに入っていて、首位で通過。
なお、YNCでは等々力でスコアレスドロー(YNC GL #1)だった。

■1st half
マリノスはそれほど強くプレスに来ない。
最終ラインを下げて、中央に人数をかけて守ってきた。
川崎はボールを握ってパスをつないでいく。
ネットと大島のボランチがフリーになる。
パスコースを切られて詰められても、ダイレクトで簡単にパスをつないだ。

5分、小林のクロスを大久保がシュートするが、ポストに当たる。
その後も何度もチャンスを作り続ける。

27分、車屋が左サイドからクロスを上げてゴール前での混戦。
DF新井一耀(15)のパスミスをネットがダイレクトミドルでゴール。
マリノスの軽率なミスを見逃さず、美しい弾道だった。

マリノスの攻撃はMF中村俊輔(10)のセットプレー頼み。
カウンターも仕掛けるが、MF齋藤学(11)のドリブルしか攻め手がなかった。

■2nd half
後半、川崎はラインを下げて、ブロックを作る。
マリノスの攻撃は相変わらずセットプレー頼みだが、ゴールへの距離は近くなる。
66分、CKからPA内でDF栗原勇蔵(4)がシュートするが、エドゥアルドがブロック。
72分には齋藤に抜け出されたが、シュートをソンリョンが防ぐ。
マリノスにいくつかの決定機はあったものの、ゴールは割らせなかった。

77分、バイタルが空いてきたマリノスを攻め立てる。
PA内で小林がMF喜田拓也(28)に後ろから足で倒されてPK獲得。
大久保がPKをきれいに決める。
2点差となってからは、危なげなく時間を進めた。

■summary
川崎はネットと大島を中心にしてパスをつないだ。
両サイドバックも高い位置を続け、攻撃を仕掛けた。
中央突破も含め、多彩な攻撃は美しく、見ていて楽しかった。
セットプレーを多く与え、2点目を奪う時間が遅かったが、完勝だった。

J1リーグの1stステージは残り2試合。
19時からの試合で、浦和が鹿島に負けた。
浦和が未消化試合に勝っても抜かれることがなく、暫定が外れた首位となった。
さらに、自力優勝の可能性が生まれた。
鹿島が勝ち点1差で追いかけてきているが、目の前の試合に勝つしかない。


マリノスは自陣に引いて守り、失点しないで待つ戦法。
DF中澤佑二(22)と栗原のCBは固かった。
しかし、サイドとボランチが守るエリアでは、川崎にチャンスを作られた。
攻撃は中村のセットプレーと齋藤のドリブルだけ。
中盤で組み立てれば良かったが、川崎の守備のバランスを崩せなかった。

試合終了後、喜田が次のようにコメントしている。
「応援に対して、自分たちはピッチで結果で応えるしかない。」
http://www.f-marinos.com/match/report/2016-06-11

勝利だけではなく、魅惑的なプレーを見せてくれれば満足できる。
今日のマリノスは、面白いサッカーができていなかった。
しかし、結果を求める観客は、内容には興味がないのかもしれない。

■goal
27エドゥアルド・ネット(21) 79PK大久保嘉人(13)

■judge
チョン・ソンリョン(1) 6.0 72分に齋藤のシュートを止める。ロングキックの精度が低かった。
エウシーニョ(18) 6.0 右サイドから攻撃。85分、GKとの1対1を外す。齋藤のドリブルには手を焼いた。
谷口彰悟(5) 6.5 後半、ラインが下がってしまったが、無失点。クリアミスもあったが、致命的にならず。
エドゥアルド(23) 7.0 カウンターを危なげなく封じた。FW伊藤翔(16)に仕事をさせなかった。
車屋紳太郎(20) 6.5 登里と位置を調整しながら攻撃参加。DF小林祐三(13)を苦にしなかった。
大島僚太(10) 6.5 トラップで前を向く技術と粘る守備で貢献した。65分、足をつって交代。
エドゥアルド・ネット(21) 7.0 先制ゴール。正確なトラップとパスで試合を組み立てた。
中村憲剛(14) 6.5 大島が復帰して攻撃に専念できた。32分、フリーのシュートを外す。
小林悠(11) 6.5 柔軟なトラップからシュートチャンスを作り出した。PK奪取で試合を決めた。
登里享平(2) 6.0 33分、50分と絶好機があった。交代時、時間を使わないのは素晴らしいこと。
大久保嘉人(13) 6.5 シュートよりもラストパスの供給が光った。確実にPKを沈める。

■sub
61(2)武岡優斗(17) 5.5 齋藤は止め切れなかったが、右サイドのバランスを改善した。
65(10)大塚翔平(27) 6.5 ルーズボールを拾ってカウンターを仕掛ける。中盤を活性化させた。
90(13)三好康児(26) 6.0 PA内でドリブルして倒れるが笛はなし。見せ場を作った。

■bench
新井章太(30) 井川祐輔(4) 森谷賢太郎(19) 中野嘉大(22)

■coach
風間八宏 6.5 エウシーニョを1列上げて守りを固めた。大塚の投入も効果的だった。

■referee
飯田淳平 5.5 ファウルの判定が多かった。マリノス2選手へのイエローは妥当。