2015/06/07

150607川崎2-1湘南(J1 #15)

川崎2-1湘南(等々力, 16:00KO, 20,857人)

仙台戦(YNC GL #7)のドローでナビスコカップの敗退が決まり、中3日。
J1リーグで湘南は現在7位。6位の川崎を勝ち点2差で追う。
川崎はこのところいいプレーができていないが、負ければ逆転される。

仙台戦の先発から中村、レナトが外れ、井川と杉本が入った。
引き続き角田もベンチ外となり、苦しい状況。
DF板倉滉(28)がリーグ戦で初のベンチ入りを果たした。

武岡、井川、車屋の3バック。
森谷と谷口が2ボランチを組む。
杉本、船山が2トップで、大久保はトップ下。

16時キックオフだが、気温はそれほど高くはない。

■1st half
湘南は前線からプレスをかけてくる。
ボールホルダーのコースを切って、中盤と連動してボールを奪いに来る。

4分、右サイドから戻ったパスをDF遠藤航(3)がダイレクトでクロス。
武岡が相手選手と重なってボールが流れ、MF高山薫(23)がフリーでゴール。
エウシーニョを置き去りにした高山の動き出しが光った。

川崎はなかなかボールが回らない。
ボランチが前に出せず、何度も触ってからバックパスしてしまう。
フォローする動きやパスコースがなく、湘南に囲まれてボールを奪われる。
見せ場は少なく、25分の大久保のミドルくらい。

湘南はカウンターでPA内まで仕掛けてくる。
組織的な守備からスムーズな攻撃を見せてくれたが、ラストパスが通らない。
走ってスペースを埋めるいいサッカーができていた。

■2nd half
引き続き湘南がいいプレーを見せる。
54分、中盤でのパス交換で簡単にMF菊池大介(10)に独走される。
PA手前から素晴らしいミドルシュート。
ゴールバーに2回ボールが当たって、グラウンドに跳ね返る。
1度目のバーのあと、ゴールラインを割ったように見えたが、判定はノーゴール。
一瞬の判断なのでミスは付きものだが、試合の行方を左右する判定となった。

57分、武岡に代えて中村をボランチに投入。
3バックの右に小宮山が下がり、森谷が左ウイングに動いた。

中村のパスでチームに連動性が生まれ、前線までボールを持ち込む。
60分、船山とのワンツーで中村がPA内に走り込む。
後ろからMF三竿雄斗(17)がスライディングし、中村が倒れてPK。
決定的な場面だったが、角度がなかっただけに、三竿の判断はもったいなかった。
このPKを大久保がゴール右サイドに決めて同点。

75分すぎから、走り続ける湘南がいくつも決定機を作った。
川崎は後手後手に回ってしまう。

90+2分、三好がカウンターからDFに競り勝って中距離のループシュートを放つ。
山形戦ほどではなかったが、いいシュートだった。

続く90+4分。
湘南のクリアボールが味方に当たり、これをエウシーニョが拾ってミドル。
美しい弾道のシュートはバーに当たり、そのままネットを揺らした。

■summary
勝つには勝ったが、内容で湘南に圧倒された。
しかし、湘南はラストパス、フィニッシュに精度を欠いた。
そのため、1失点で収まったものの、多くのチャンスを作られた。

湘南は守備で連動しながら数的有利の状況を作り、狙ってボールを奪った。
最後まで走り続け、時間を稼ぐこともなく、クリーンで楽しいサッカーを見せてくれた。

川崎はボランチが活性化しなかった。
谷口は守備では効いているが、攻撃は足元への遅いパスが多く、物足りない。
中村投入後、攻撃は改善したが、逆に守りではバイタルが空いた。

3週間で7試合をこなしたが、ようやく次の松本戦(J1 #16)まで2週間空く。
もっと内容の良いサッカーを期待したい。

■goal
61PK大久保嘉人(13) 90+4エウシーニョ(18)
4高山薫(23)

■judge
新井章太(30) 6.0 判断良く飛び出してカウンターを封じる。高山のゴールは手に当てた。
武岡優斗(17) 5.5 失点シーンは倒されてクリアできず。49分、カウンターを止めイエロー。
井川祐輔(4) 6.0 武岡と車屋を上がらせて中央を固める。89分、PA外のハンドでイエロー。車屋紳太郎(20) 5.5 カウンター攻撃にスピードで対処した。42分には危険なパスミス。
谷口彰悟(5) 5.5 高さで守備に貢献。ボールを持つとタッチ数が多く、パススピードも弱い。
森谷賢太郎(19) 5.5 谷口よりは良かったか。47分、自ら生んだピンチをファウルで止めた。
小宮山尊信(8) 5.5 上下の動きが少なかった。3バックに下がってからは、粘り強く守る。
エウシーニョ(18) 6.0 最後にゴラッソを沈める。ボールロストが多く、失点にも関与。
船山貴之(15) 5.5 裏を狙って何度も動き続けていたが、ボールが入らなかった。
大久保嘉人(13) 5.5 PKを決め、いくつかのミドル。トップ下では展開できなかった。
杉本健勇(9) 5.5 前半は良くなかったが、後半はハイボールに競り勝つ。もっと動きたい。

■sub
57(17)中村憲剛(14) 6.5 停滞したチームを改善した。PK獲得で同点に追いつく。
82(19)三好康児(26) 5.5 90+2分、相手DFに引っ張られながらも倒れずにミドルを放った。

■bench
安藤駿介(24) 板倉滉(28) 山本真希(6) 橋本晃司(7) 安柄俊(27) 

■coach
風間八宏 5.5 勝つには勝ったが、内容が伴わなかった。いつもどおり交代枠を残す。

■referee
西村雄一 5.0 54分の菊池のシュートはゴールを認めるべき。PKは妥当。判断が良かった。