2018/03/08

180307川崎2-2メルボルンV(ACL GL #3)

川崎2-2メルボルン・ビクトリー(等々力, 19:00KO, 11,189人)

ドローに終わった湘南戦(J1 #2)から中4日。
2連敗スタートとなったACLで、メルボルン・ビクトリーと対戦する。














先発は湘南戦から3人が変わった。
中村、知念がベンチスタートとなり、負傷したエドゥアルドはベンチ外。
代わって先発するのは、阿部、登里、奈良の3人。
ベンチには、新たに森谷が加わった。














メルボルンVは、ここまでのACLで1敗1分。
なお、メルボルンVとは、2010年のACLでも対戦している。
等々力では4-0で勝ち、アウェイでは0-1で敗れている。

■1st half
メルボルンVは大柄な選手を揃えるが、サイズに頼らない。
ピッチを広く使って、適切な距離感を保ちながらパスを回す。
きれいなトラップを見せ、バックパスが少なく、縦へのパスを狙ってきた。

川崎は車屋とエウシーニョがフリーで攻め上がる。
特に車屋は、登里がインサイドに寄って空けたスペースを深く突いた。
さらにサイドだけでなく、中央からも攻撃を仕掛ける。
大島を中心として、家長や阿部が絡んでショートパスを何本もつないだ。

28分、大島が中央の家長に縦パスを入れる。
家長が競り合ったボールが右に流れると、ダイレクトでエウシーニョがミドルを決めた。

素晴らしい攻撃で先制したものの、36分のメルボルンVの右CK。
ニアで競り負け、中央に落ちてきたボールを車屋がオウンゴール。

■2nd half
後半、メルボルンVはサイドのスペースを埋めてきた。
川崎の両SBの攻め上がりは少なくなり、中央主体で攻めていく。
徐々にバイタルが空き始め、PAに近づいてチャンスを作り出した。

55分、大島が走り出した小林にスルーパス。
完全に抜け出した小林がクロスを入れ、登里がフリーで蹴り込んで勝ち越しに成功。

リードされたメルボルンVは疲弊し、ボールが前に入らない。
バックパスも増え、トラップも流れてしまうことが多くなる。
セットプレーも少なく、ほとんどチャンスを作れなかった。

ゆっくりと時間を消化していったロスタイム。
PA内に入ったクリスティアン・テオハルス(31)に奈良がスライディング。
テオハルスを倒してPKを取られ、同点ゴールを許してしまった。

■summary
中央からもサイドからも攻撃を仕掛けていった。
阿部が復調し、周囲とのショートパス交換に参加。
緩急をしっかり付け、驚きを伴う面白いプレーが多かった。
結果は出なかったが、見ていて楽しい試合だった。














メルボルンVの攻撃は迫力が足りなかった。
2点を奪ったが、いずれもセットプレーによるゴール。
流れから崩すプレーは少なかった。

川崎のターンオーバーは弱め。
さらに、湘南戦に続いて小林や家長などをフル出場させた。
逆に、フレッシュなはずの阿部や登里を途中で交代させている。
また、中村と知念を途中出場させ、大久保や森谷、守田は起用せず。
今後の日程を考えれば、主力に休養をもっと与えるべきだった。

ACLは3試合を終え、勝ち点1の4位にとどまる。
グループリーグ突破の可能性は少ないながらも残るが、日程は過密。
今後のACLは、大きくターンオーバーを行って、チャンスを待ちたい。

■goal
28エウシーニョ(18) 55登里享平(2)
36OwnGoal 90+3レロイ・ジョージ(41)

■judge
新井章太(30) 5.5 36分に1対1をセーブ。ロングキックが不安定だった。
エウシーニョ(18) 6.0 先制ゴールだけでなく、高い位置で攻撃に参加した。
奈良竜樹(3) 4.5 ビルドアップも守備も良くなかった。最後にPKを与える。
谷口彰悟(5) 5.5 そつなく守った。車屋を走らせるパスを供給した。
車屋紳太郎(7) 6.0 何度も左クロスを入れた。59分、フリーでシュート。
大島僚太(10) 6.0 効果的なショートパスを繰り出し、ゴールに迫った。
ネット(21) 5.5 攻守の要として活躍した。危険なボールロストも見られた。
阿部浩之(8) 5.5 スプリントを繰り返し、ダイレクトパスでリズムを作る。
家長昭博(41) 5.5 トップ下。強い体幹を生かし、ドリブルで切り裂いた。
登里享平(2) 6.0 確実にゴールを決めた。時間が進むと調子を上げた。
小林悠(11) 6.0 1トップで出場して1アシスト。37分にはGKと1対1となる。

■sub
83(8)中村憲剛(14) 5.5 守備のバランスに気を配り、時間を進めた。
88(2)長谷川竜也(16) 5.5 時間が短く、プレー機会はほとんどなかった。
90+3(21)知念慶(20) 5.5 同点となってから投入されたが、直後に試合終了。

■bench
ポープ(31) 守田英正(25) 森谷賢太郎(19) 大久保嘉人(4) 

■coach
鬼木達 5.0 主力を起用しながらも、勝ち点3を得られなかった。

■referee
アブドゥルラフマン・アルジャッシム 5.0 微妙な判定が続いた。PKの判定は妥当。