川崎はアウェイのメルボルンV戦(ACL GL #4)を終えて中4日。
先週末のガンバ大阪戦(J1 #3)と同じ先発に戻してきた。
ベンチにもガンバ戦と同じ7人が入る。
先発した11人の中でも、中村とネットはオーストラリア遠征に帯同せず。
遠征したものの出場がなかったエウシーニョ、逆にフル出場した大島、谷口、車屋など、コンディションにはばらつきが生じている。
名古屋は初めてのJ2を1シーズンで終えた昇格シーズン。
2016年まで川崎の指揮を執っていた風間監督が昨年から就任。
J1リーグを2勝1分と好スタートを切っている。
■1st half
川崎も名古屋も正々堂々と正面からぶつかり合う。
ショートパスをつないで大事にボールを扱って攻めていく。
プレスもきちっとパスコースを埋めていく。
お互いにプレスをかいくぐり仕掛ける攻防が45分続いた。
最初は川崎、25分あたりからは名古屋がペースを握る。
相手を崩して崩してゴールを狙う動きが繰り返される。
眼福そのもので、極上の45分となった。
■2nd half
後半は名古屋がボールを保持する時間が長くなった。
ただ、両チームともに動きがかなり落ち始める。
川崎はカウンターで小林を走らせていった。
名古屋の高いラインの背後を突き、スペースを使って攻める。
パスコースを消されて、苦し紛れに蹴らされることが目立った。
65分、セットプレーから均衡が破れる。
中村の右FKを、入ったばかりの大久保がゴール。
ファーストタッチだった大久保は、川崎に復帰後J1リーグでの初ゴール。
先制された名古屋は、積極的な交代策を仕掛ける。
しかし、長谷川アーリアジャスール(9)や小林裕紀(4)が前を向いても、パスを受けるために顔を出しに来る選手が少ない。
ノッキングを起こして、バックパスや横パスが増えてしまった。
ロスタイム、名古屋が2本のCKで攻勢をかける。
佐藤寿人(11)が決定機を迎えたが、ソンリョンがシュートを左手に当てて勢いを削ぎ、辛くも谷口がライン上でクリアした。
■summary
風間監督が手掛けた2チームの対戦。
4バックのミラーゲームとなり、至るところで局所戦が起きた。
名古屋も川崎も小気味よいパスワークを見せてくれた。
後半はペースが落ち、川崎はロングボールでスペースを狙う。
名古屋はショートパスにこだわり、前への推進力を失ってしまう。
特に失点してからは、打開策を見いだせなかった。
判断が遅く、逡巡してボールを動かせずに時間を浪費する。
失点してから3人を交代させたが、入った選手の役割が不明確だった。
2016年まで、リードされた川崎によく似ていて懐かしかった。
先制点が勝敗を決めたが、内容的には互角だった。
次の対戦も楽しみで、今から待ち遠しい。
ボランチでボールをさばいた長谷川アーリアジャスールが素晴らしかった。
いろいろなチームを渡り歩いていたが、正直にいえば、埋没している印象があった。
ついに、能力を発揮できる環境に巡りあったのかもしれない。
握手する大久保と風間監督。見守る鬼木監督。 |
代表ウィークとなり、試合間隔が2週間空く。
再開後も過密日程が続くので、しっかりとコンディションを整えたい。
■goal
65大久保嘉人(4)
■judge
ソンリョン(1) 6.0 落ち着いてプレー。90+5分、佐藤のシュートを左手で防いだ。
エウシーニョ(18) 5.5 右サイドで押し込み前半は優勢。後半は苦しむ。足を攣って交代。
谷口彰悟(5) 7.0 ジョー(7)とハイボールを競り合った。90+5分、ゴールライン上でクリア。
車屋紳太郎(7) 6.5 サイドに逃げずに縦パスを入れる。相手に先回りして守り切った。
登里享平(2) 6.0 ガブリエル・シャビエル(10)に自由を与えなかった。攻撃は自重気味。
大島僚太(10) 6.5 細かいドリブルとパスワークでプレスをはがした。運動量は少なかった。
ネット(21) 6.0 良し悪しはあったが、トリッキーなプレーが多かった。集中が続いた。
家長昭博(41) 5.5 よく動いて流動的なポジションをとった。後半は疲れてしまった。
中村憲剛(14) 6.0 セットプレーやスルーパスでチャンスを作り続けた。決勝アシスト。
阿部浩之(8) 5.5 登里をフォローして守備の時間が長かった。79分、ダイレクトボレー。
小林悠(11) 6.0 ポストプレーやハイボールで頑張った。シュートも良く狙った。
■sub
65(41)大久保嘉人(4) 6.5 入った直後に決勝ゴール。周囲と呼吸が合いはじめた。
85(14)知念慶(20) 5.5 最前線でボールを奪取し、数的不利でもキープして時間を使う。
88(18)守田英正(25) 5.5 右SBに入る。そつなく試合を終えた。
■bench
新井章太(30) エドゥアルド(23) 森谷賢太郎(19) 長谷川竜也(16)
■coach
鬼木達 6.0 主導権を握られる時間が長くなったが、適切に交代策を講じた。
■referee
家本政明 6.5 はっきりした身振りで明確にジャッジ。基準もぶれなかった。
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