2018/07/12

180711川崎1(4PK2)1水戸(天皇杯 R32)

川崎1(4PK2)1水戸(ケーズデンキスタジアム水戸, 19:00KO, 3,058人)

ワールドカップ中断により、ソニー仙台戦(天皇杯 R64)から1か月ぶりの公式戦。
天皇杯3回戦は、J2の水戸とケーズデンキスタジアムでの対戦となった。

中断中、大久保が磐田(J1)、ネットが名古屋(J1)に移籍。
また、ワールドカップに参加(出場なし)した大島が、休養のためベンチ外となった。

先発には舞行龍、齋藤が入る。
舞行龍は4月18日の蔚山現代戦(ACL GL #6)、齋藤は5月5日のFC東京戦(J1 #13)以来の出場。
ネットの移籍、大島の欠場で手薄なボランチは、森谷と守田が組む。

水戸はJ2で14位。
土曜日に讃岐戦(J2 #22)に5-0と快勝し、中3日。
ただし、先発11人全員を変えて臨み、41歳のGK本間幸司(1)が先発する。
かつて川崎に在籍した松井謙弥(50)と木村祐志(10)は、讃岐戦に先発し、ベンチ外。

■1st half
川崎がボールを握って攻める。
4分、右CKの流れから、中村のふわりとしたクロス。
中央の谷口がジャンプせずに頭に当てたループが決まった。

その後も川崎がゆっくりとボールを動かしていく。
車屋と齋藤を中心に、左サイドをえぐりながら攻めていった。
11分にはエウシーニョが決定機を迎え、バーに当てる。

水戸はボールを奪えず、引いて守る。
4バック4ボランチをきっちり組み、リトリートしながら耐えた。

■2nd half
後半は、水戸が逆襲に転じる。
ボールを回しながら押し上げて、前線でポイントを作った。
66分に船谷圭祐(7)、72分に岸本武流(40)、80分にジエゴ(6)を投入。
それぞれが持ち味を発揮して、攻撃に彩りを添える。
川崎のCB2枚の横のスペースを突き、ゴールに迫った。

川崎はボランチがプレスを受けたため、パスのリズムを失う。
全体の動き出しが鈍く、セカンドボールを拾えない。
55分、63分、75分、82分、89分、90+2分と水戸に多くのシュートを許した。
ソンリョンが安定して防いでいたが、危ない時間帯が続いた。

それでも1点リードを保ったまま、90+3分。
船谷の右CKを冨田大介(17)が頭で合わせ、同点ゴールが生まれた。

■extra time
延長になると中盤が間延びして、カウンターの仕掛け合いとなる。
水戸が引き続き優勢で、94分に永坂勇人(44)、102分に宮本拓弥(15)が決定的なシュートを放った。

川崎も103分、知念とのワンツーからエウシーニョが決定機を迎える。
しかし、シュートはわずかに外れてしまう。
スコアが動かないまま、延長が終わった。

■penalty shootout
今シーズンから採用されたABBA方式のPK戦。
水戸の3番目、4番目が外し、辛くも勝利した。

 水戸 ○冨田大介(17) ○岸本武流(40) ×船谷圭祐(7)  ×齋藤恵太(49)
 川崎 ○知念慶(20)  ○下田北斗(22) ○中村憲剛(14) ○長谷川竜也(16) 

■summary
4分と早い時間に先制して、前半は思うような展開となった。
ただ、追加点を挙げられず、後半はパスワークを封じられる。

森谷と守田のボランチへのマークが厳しくなり、停滞してしまった。
交代の結果、最後は下田と谷口がボランチに入ったが、改善できない。
個の力でプレスを剥がすことができず、大島とネットの不在の影響の大きさを感じた。

水戸は前半を耐え凌いでチャンスを待ち、狙い通りの試合となった。
後半から延長前半にかけて、多くのシュートを放ち、川崎を追い詰めた。
大きなターンオーバーを行いつつも、高いクオリティを示した。
PKでの敗退という結果は残念だが、賞賛に値する内容だった。

川崎は勝ち上がったとはいえ、不安が残る内容。
さらに中村や家長、エウシーニョなどが120分のフル出場を強いられた。
来週からJ1リーグが再開されるが、良い内容を取り戻し、結果を追いたい。

■goal
4谷口彰悟(5) 
90+3冨田大介(17)


■judge
ソンリョン(1) 7.0 後半、シュートストップを繰り返した。失点は仕方がない。
エウシーニョ(18) 6.0 11分、103分と決定機を迎えるが、シュートは入らず。
舞行龍(29) 5.0 ミスから7分、55分に危ない場面を作る。寄せられる前にパスを出したい。
谷口彰悟(5) 6.0 4分に先制ゴール。大きなスペースを埋めてカウンターを防ぐ。
車屋紳太郎(7) 5.5 サイドからのクロス攻撃は不発。最後はCBに回った。
森谷賢太郎(19) 5.5 ポジションが周囲とかぶり気味。後半は運動量が落ちた。
守田英正(25) 6.0 前半はチームの中心となった。劣勢になったときこそ打開したい。
家長昭博(41) 6.0 フリーランとキープ力で牽引した。4分、119分にロングシュート。
中村憲剛(14) 5.5 1アシスト。ボールに触れる機会は少ないものの、ミスは少なかった。
齋藤学(37) 5.5 スペースがあればドリブルを仕掛けた。可能性は感じた。 
小林悠(11) 5.5 68分、中村のスルーパスを受けてシュート。見せ場は少ない。

■sub
58(37)長谷川竜也(16) 5.0 ドリブルで仕掛けようとはしていたが、抜けなかった。
70(11)知念慶(20) 5.0 ポストプレーで強さは見せたが、物足りなかった。
83(19)下田北斗(22) 5.5 素早く縦パスを供給した。114分、PA内からシュート。
98(25)登里享平(2) 5.5 守田の負傷で投入される。左サイドを落ち着かせた。

■bench
新井章太(30) 阿部浩之(8) 鈴木雄斗(27)

■coach
鬼木達 5.0 新戦力を試した。ただ、交代策は奏功しなかった。

■referee
飯田淳平 6.5 接触プレーが少ないこともあったが、適切に裁いた。

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