清水戦(J1 #15)から2週間半。
J1リーグはワールドカップ中断期間に入っていて、その間に天皇杯2回戦が組まれた。
先発は清水戦から4人変更。
GK新井、エドゥ、森谷、脇坂が先発し、GKソンリョン、奈良、大島、中村が外れる。
日本代表に招集された大島を含めて、先発を外れた4人ともにベンチ外となった。
なお、脇坂はプロ初先発となる。
途中出場した蔚山現代戦(ACL GL #6)に続き2戦目の出場。
ソニー仙台は、天皇杯1回戦でいわきFC(東北リーグ2部)に勝利した。
JFLに所属して、今シーズンは5勝3分3敗で4位となっている。
■1st half
立ちあがりから圧倒的に川崎が攻めていく。
ソニー仙台のプレスが緩く、すぐゴールに近づいた。
1分に長谷川、10分に家長、15分に脇坂が決定的なシュートを打った。
ソニー仙台はチャンスを作れていなかったが、18分。
丹代爽弥(27)がエドゥを吊り出して、右サイドの三浦祐希(2)に展開。
三浦の早いクロスを、ゴール前で藤原元輝(17)が合わせて先制する。
さらに33分。
森谷の緩いサイドチェンジを三浦が読み切ってインターセプト。
そのままドリブルでゴールに迫り、新井のニアサイドを豪快に抜いた。
2点差となり、ソニー仙台に余裕が生まれ守りが安定する。
川崎はタイトなパスを繰り返し、囲まれてボールを失った。
39分に脇坂を下げて知念を投入するが、リズムは生まれなかった。
■2nd half
後半も引き続きソニー仙台がペースを握る。
川崎はパスを回せず、低い位置でボールを与えてカウンターを浴びた。
守備は高いラインを保っていたが、背後のスペースを狙うパスに対応できなかった。
負けているのに、攻めるどころか失点を免れるのが精一杯だった。
しかし、52分。
エウシーニョのスルーパスを家長が右サイド深くで受ける。
家長がクロスを上げると、ゴール前でフリーの長谷川がヘッド。
劣勢の中からゴールが生まれ、1点差となる。
59分にはエドゥを登里に代えて、車屋を左CBに回す。
明らかに川崎の選手の判断が早くなり、パススピードが上がった。
ソニー仙台は守備の狙いどころを失い、プレスが効かなくなった。
ずるずるとラインを下げ、左右に揺さぶられて陣形が崩れてしまう。
66分にエウシーニョのミドルで同点となり、89分に家長がニアに決めて逆転した。
■summary
ソニー仙台は守ることなく、正面から川崎に立ち向かった。
ほどよい距離感でパスを回し、早いタイミングで縦パスを狙ってきた。
18分にリードして、59分にエドゥが下がるまでの時間は、互角以上だった。
最後は足が止まってしまい、川崎に逆転を許した。
結果は出せなかったが、称賛されるべきパフォーマンスを見せてくれた。
GK瀧本雄太(32)は、多くの決定的なシュートを阻止した。
彼の活躍がなければ、もっと点差は開いていたはず。
DF田中龍志郎(20)もゴールが決まると、熱いパフォーマンスで盛り上げた。
川崎は決定機を決めきれず、2点のリードを許す厳しい展開。
大島や中村、ネットが不在の中、パスの起点が足りなかった。
危うく負けるところだったが、エドゥを外す采配から勝利を呼んだ。
次は7月11日の水戸戦(天皇杯 R32)まで間隔が空く。
十分に休養を取り、再開後は良い内容の試合を期待したい。
■goal
52長谷川竜也(16) 66エウシーニョ(18) 89家長昭博(41)
18藤原元輝(17) 33三浦祐希(2)
■judge
新井章太(30) 4.5 2失点とも反応が遅れた。3分、35分にシュートストップ。
エウシーニョ(18) 6.0 守備機会少なく攻撃的にプレー。66分、技術的なゴール。
谷口彰悟(5) 5.0 ラインを上げられなかった。8分、13分にCKにヘッドで合わせる。
エドゥアルド(23) 4.0 クリアボールをつなげず。ビルドアップも機能しなかった。
車屋紳太郎(7) 5.5 SBではいまひとつ。CBに回ってからは、チームを牽引した。
森谷賢太郎(19) 5.0 低い位置で組み立てる。3分、33分にロストしてピンチを招く。
守田英正(25) 6.0 目立つ活躍はなかったが、攻守ともにきちっと効いていた。
家長昭博(41) 7.0 10分、13分の決定的なシュートはGK瀧本にセーブされる。決勝ゴール。
脇坂泰斗(28) 5.0 戦術的な交代だったが、寄せられるとパスミスが目立っていた。
長谷川竜也(16) 6.0 左サイドからの仕掛けは不発。52分のゴールでチームを救った。
阿部浩之(8) 6.0 周囲を活かしながらミドルを狙った。73分、ポストに当てる。
■sub
38(28)知念慶(20) 6.0 シュートを何度も放ったが、GK瀧本に防がれた。
59(23)登里享平(2) 6.0 判断良くドリブルで積極的に持ち上がった。
86(8)鈴木雄斗(27) 6.0 89分、流れたボールを追いかけて家長につなぐ。
■bench
安藤駿介(24) 武岡優斗(17) 下田北斗(22) 赤﨑秀平(9)
■coach
鬼木達 6.0 2失点を喫したものの、交代策で逆転に成功。
■referee
榎本一慶 5.5 判定が厳しく、軽い接触でもファウルと判断していた。
70,400views