2025/11/30

251130川崎1-2広島(J1 #37)

川崎1-2広島(U等々力, 14:00KO, 23,173人)

ドローとなった岡山戦(J1 #36)から中21日。
 代表ウィーク、天皇杯決勝戦と2週間の休みがあり、J1リーグが再開される。
 J1リーグは残り2節で、6位となっている。

ホーム最終戦を前に、チームを離れる選手が次々とリリースされた。
 11月12日、チョン・ソンリョン(1)が契約満了。
 17日、車屋紳太郎(7)が引退。
 23日、ジェジエウ(4)の契約満了、安藤駿介(21)の引退が発表された。
 チームに大きく貢献した選手たちで、寂しさは果てしない。


先発は、岡山戦から2人が変わる。
 新たに車屋紳太郎と山本悠樹が先発する。
 ウレモヴィッチはベンチへ、橘田健人は右足関節を手術してベンチ外。

ベンチには、GKソンリョン、神橋良汰、野田裕人、山市秀翔、神田奏真の5人が入る。
 早稲田大学4年生で特別指定の山市秀翔は、初のメンバー入り。
 田邉秀斗、名願斗哉、小林悠、ロマニッチの4人が外れる。


広島は、J1リーグ18勝8分10敗で5位。
 YBCルヴァンカップで優勝を果たし、天皇杯はベスト4。
 ALCE2025-26に出場中で、成都蓉城戦(ACLE GL #5)から中4日の日程。
 4シーズン指揮したミヒャエル・スキッベ監督の退任が発表されている。

アウェイでは、川崎が勝った。
 250531広島1-2川崎(J1 #19)

■1st half
川崎があっさり先制する。
 12分、佐々木旭がミドルパスをエリソンに当てて、脇坂が右に流す。
 伊藤達哉がカットインからコースを探してゴール。
 いつもながらの伊藤達哉個人の力で先制した。

序盤は拮抗していたが、広島がペースを握っていく。
 3バックから両ウィングへのサイドチェンジ、ジャーメイン良(9)のポストプレーから攻める。
 16分、中野就斗(15)がロングスローを入れ、混戦からジャーメイン良がゴール。
 しかし、長いVARの結果、オフサイド判定となった。

川崎はプレスを受けて中盤でつなぐことが難しくなる。
 GK山口からエリソンへのロングキックも、荒木隼人(4)に封じられる。
 ボールを運ぶ手段がなくなり、広島の攻勢をギリギリで凌いでいたが、45+4分。
 中野就斗が右クロスを上げると、ファーに走り込んだ川辺駿(6)が同点ゴール。

■2nd half
後半も、川崎は攻め手が見つからない。
 広島にボールを動かされ、疲弊して動き出しが遅れていく。
 河原創が引き締め役を担ったが、カバーする範囲も回数も多すぎた。

56分、ジャーメイン良に吊り出されたジェジエウが突破を許す。
 ゴール前には車屋1人だけとなり、中村草太(39)にゴールを割られた。

リードを許してからも、チャンスは数少ないまま。
 伊藤達哉に代わった家長昭博は、保持はできてもPA内への道筋を作れない。
 ただ、エリソンにいくつかチャンスが訪れ、67分、78分、83分にシュート。

81分、GKソンリョンが記念出場。
 車屋紳太郎、ジェジエウもフル出場を果たした。

■summary
広島は強さを存分に発揮した。
 塩谷司(33)、荒木隼人、佐々木翔(19)の3バックは相変わらず強力。
 守備の堅さはもちろん、この3人からのサイドチェンジを軸に前進する。
 川崎を動かし続け、体力的な優位を築き、2ゴールで逆転勝利した。


川崎はホーム最終戦らしく、退団する選手たちへの花道を作った。
 車屋紳太郎とジェジエウが2CBを組み、ベンチにGKソンリョンと安藤駿介を入れる。
 GKソンリョンは途中出場したが、欲をいえば先発も見たかった。
 広島戦の敗戦で順位は下がったが、4選手の長年の功績を考えれば支持できる。

伊藤達哉は前半だけで交代。
 イエローを受けての交代と思われるが、後半、ゴールは遠くなった。
 ピッチに残す選択肢があっても良かったと思われる。

次は中5日で、今シーズン最終戦の浦和戦(J1 #38)。
 伊藤達哉は累積警告で出場停止となる。
 8位浦和と勝ち点1差なので、ドロー以上で終わりたい。

■goal
12伊藤達哉(17) 
45+4川辺駿(6) 56中村草太(39)

■judge
山口瑠伊(98) 5.5 47分、53分に致命的なパスミス。58分、63分、79分にはシュートを止めた。
VW際(31) 5.0 越道草太(32)と川辺のサイド攻撃を止められず。45+4分、川辺のゴールを許す。
ジェジエウ(4) 5.0 9分、ラストパスをカット。56分、前に出るも潰せず失点。84分、イエロー。
車屋紳太郎(7) 5.5 じわじわラインを上げる。49分、ボレー。61分からはLSBで縦に攻め上がる。
佐々木旭(5) 5.5 中野就斗に対応し切れず。50分、脇坂のパスからドリブルするがカットされる。
河原創(19) 5.5 多くの守備タスクを引き受けるが、さすがに疲弊した。72分、異議でイエロー。
山本悠樹(6) 5.5 6分、右クロス。40分、縦パスをロスト。前線へのロングパスを狙い続ける。
伊藤達哉(17) 6.0 12分、いつものようなゴラッソで先制ゴール。30分のラフプレーでイエロー。
脇坂泰斗(14) 5.5 1アシスト。34分、シュートブロック。72分から右ウィング。88分、ループ。
マルシーニョ(23) 5.5 4分、シュート。67分、エリソンへラストパス。スプリントは冴える。
エリソン(9) 6.0 4分、45+3分、67分、78分、83分にシュートする。荒木隼人に抑え込まれた。

■sub
HT(17)家長昭博(41) 5.5 狭いエリアでのキープ力は健在だが、動きは最小限。45分間は長いか。
61(5)ウレモヴィッチ(22) 5.5 退団の2人に先発を譲る。87分、木下康介(17)を手で止めにいく。
72(23)大関友翔(16) 6.0 78分、86分にエリソンへスルーパス。精力的なプレスで周囲を牽引。
81(31)野田裕人(30) 5.5 RSB。84分、大関に預けてPA内まで走り込み、家長のパスを受ける。
81(98)ソンリョン(1) 5.5 ゴール前でどっしりと構えた。90分、左クロスをキャッチ。

■bench
安藤駿介(21) 神橋良汰(27) 山市秀翔(34) 神田奏真(38) 

■coach
長谷部茂利 5.5 レジェンド4人に配慮した采配は良かった。伊藤達哉は後半も残すべき。

■referee
高崎航地 5.5 教条的になりがちだったが、全体的には悪くはなかった。

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2025/11/13

251108川崎1-1岡山(J1 #36)

川崎1-1岡山(U等々力, 15:00KO, 23,343人)

C大阪戦(J1 #35)に敗れて中13日。
 J1リーグ第36節は、ホーム等々力に岡山を迎える。
 残り3節となった現在、勝ち点56の7位。
 3位から10位までの可能性があり、少しでも上に行きたい。


先発はC大阪戦から2人を変更する。
 新たにウレモヴィッチと橘田健人が入り、佐々木旭がCBからLSBに回る。
 先発を外れた田邉秀斗と山本悠樹は、ベンチに座る。

ベンチには、新たに車屋紳太郎と名願斗哉が入る。
 車屋は、7月19日に負傷した右ヒラメ筋肉離れから復帰する。
 神橋良汰と宮城天の2人が外れている。


ファジアーノ岡山は、J1リーグ11勝8分16敗の15位。
 残り3試合で、降格圏18位横浜FCと勝ち点9差。
 初参戦のJ1リーグで、残留をほぼ手中にしている。
 前節FC東京戦(J1 #35)から中13日で、川崎と同じ日程。

立田悠悟(2)と鈴木喜丈(43)が累積警告で出場停止。
 FC東京戦(J1 #35)の3バックの外側の2人を欠く。

アウェイでは、スコアレスドローだった。
 250316岡山0-0川崎(J1 #6)

■1st half
岡山は、ルカオ(99)のポストプレーで起点を作る。
 とはいえロングボールに頼ることなく、細かくパスをつないでルカオに渡す。
 15分、江坂任(8)のスルーパスで木村太哉(27)が抜け出すが、GK山口瑠伊がセーブ。

山本悠樹を欠く川崎は、優勢ながらもゴール前を崩せない。
 岡山のプレスを受けて、CBからのロングボールが多くなった。
 多少の無理があってもエリソンが受け止めて、
 12分に橘田健人、28分に脇坂泰斗がミドル。

43分、橘田健人が右ポケットの河原創にパスを入れる。
 右クロスをエリソンが頭で合わせたが、GKスベンド・ブローダーセン(49)が掻き出した。

■2nd half
後半、岡山の動きが落ち、川崎が押していく。
 50分、54分、55分、57分、60分とエリソンが立て続けにシュート。
 この時間帯はかなり優勢だったが、先制できなかった。

67分、イエローを受けていたエリソンがロマニッチと交代する。
 同時に家長昭博も入って遅攻が多くなり、シュートは少なくなった。

岡山は、ルカオがウレモヴィッチに封じられ、拠点を失う。
 自陣深くに押し込められて、前進できなくなった。

84分、伊藤達哉が左から仕掛け、こぼれたボールを山本悠樹がミドル。
 DFに当たってコースが変わり、好守を続けるGKブローダーセンの牙城を破った。

リードされた岡山は、シンプルに同点を狙う。
 90分、神谷優太(33)の右FKがゴール前を流れる。
そして90+5分、佐藤龍之介(39)が左クロスを上げる。
 右サイドから走り込んだ松本昌也(28)が同点ゴールを決めた。
 LSB佐々木旭は中央に絞っていて、左ウィングの田邉が追ったが振り切られた。

■summary
岡山は、あまり攻撃が機能しなかった。
 ルカオ(99)のポスト、佐藤龍之介(39)のドリブル、江坂任(8)のパスと良さはあった。
 それでも個人技を有機的に活用できず、チャンスは少なかった。
 松本昌也の同点ゴールでドローに持ち込んだが、再現性は高くない。

J1リーグ初昇格のシーズンで、J1残留が確定した。
 川崎戦を含めて9試合勝利がなく、最後に勝ったのは8月23日。
 失速中ともいえるが、それまでの貯金が大きく効いた。
 2年目以降、どのようにJ1リーグに定着するかが大きな課題となる。


川崎は優勢に進めながら、ロスタイムの失点でドローに終わった。
 先制ゴールは84分と遅くはなったが、あとは逃げ切るだけだった。
 岡山は、FWウェリック・ポポ(98)にシンプルに放り込んだ。
 高さのある田邉秀斗を投入したが、松本を抑えられなかった。

次は中21日で、ホーム最終戦となる広島戦(J1 #37)。
 悪くない内容を見せてほしい。

■goal
84山本悠樹(6) 
90+5松本昌也(28)

■judge
山口瑠伊(98) 6.0 15分、木村太哉との1対1をセーブ。プレー機会は少なかったが安定していた。
VW際(31) 6.0 45分、ボレー。54分、エリソンへの右クロス。75分、PA内右からシュート。
ジェジエウ(4) 5.5 15分、木村太哉に抜け出される。90+6分、前線に上がってオーバーヘッド。
ウレモヴィッチ(22) 6.0 特に後半、ルカオを完全に抑えた。6分、CKを頭でエリソンに落とす。
佐々木旭(5) 5.5 58分、マルシーニョと組んでPA内に進出する。72分、ロマニッチへ左クロス。
橘田健人(8) 6.0 12分、脇坂のパスを強烈なミドル。機を見たプレスで未然にカウンターを防ぐ。
河原創(19) 5.5 パスやトラップのミスが目立つ。43分、右クロス。90+4分、ロングシュート。
伊藤達哉(17) 6.5 目の前の相手をドリブルで突破してチャンスを作る。49分、右からミドル。
脇坂泰斗(14) 6.0 28分、ミドル。バランスを保ちつつプレスを先導する。セットプレーを担当。
マルシーニョ(23) 5.5 スプリントして縦パスの受け手となった。50分、エリソンへラストパス。
エリソン(9) 6.0 力強くポストプレー。44分、イエロー。6分、43分、54分に決定的なシュート。

■sub
66(9)ロマニッチ(91) 5.5 90+1分、VW際のパスから右サイドを独走して、大関へラストパス。
66(23)家長昭博(41) 5.5 ショートパスを繰り返す。73分、76分に右クロス。81分、ミドル。
77(14)大関友翔(16) 5.5 トップ下。強くプレス。90+1分、決定機もシュートは当たり損ね。
77(8)山本悠樹(6) 6.5 ミドルで1ゴール。90+4分、サイドチェンジを奪われて失点に繋がった。
90+3(17)田邉秀斗(15) 4.5 クローズするために投入されたが、松本昌也に同点ゴールを許す。

■bench
安藤駿介(21) 車屋紳太郎(7) 名願斗哉(29) 小林悠(11) 

■coach
長谷部茂利 6.0 的確な選手交代だったが、結果的に逃げ切れなかった。

■referee
清水勇人 6.5 偏りが少ないジャッジを続ける。

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AT+5+6