2018/04/08

180408横浜FM1-1川崎(J1 #6)

横浜FM1-1川崎(日産スタジアム, 16:00KO, 37,332人)

上海上港戦(ACL GL #5)から中3日。
ターンオーバーした上海上港戦から、先発7人が変わる。

連続して先発するのはソンリョン、奈良、車屋、知念の4人。
主力組が出場した広島戦(J1 #5)に戻す形となる。
ただ、広島戦と比べても、奈良、大島、知念が先発し、登里、森谷、大久保が外れている。

代表でケガをした大島が先発に復帰し、広島戦で負傷交代した登里がベンチ入り。
小林は体調不良でベンチ外となり、齋藤学が加入後初となるベンチ入りを果たした。

横浜Fマリノスは、J1リーグで2勝1分2敗で10位。
齋藤が川崎へ、マルティノスが浦和へ移籍した。
新戦力の大津祐樹(9)、オリヴィエ・ブマル(20)、ユン・イルロク(25)が先発する。

■1st half
今シーズンのマリノスは、細かくパスをつなぐ。
GK飯倉大樹(21)も含めて、最終ラインを思い切り高く保つ。

川崎は自由なプレーを披露。
大島が復帰戦とは思えないほど素晴らしい出来で、中盤を支配する。
サイドへのロングボール、中央でのショートパスを織り交ぜていく。
前線で知念がポイントを作り、両サイドからもPAに向かって進む。

多くの決定機を作り続けたが、ゴールが決まらない。
知念は11分、13分、15分、35分とチャンスに絡むが、シュートが入らない。
41分には阿部がループシュートをポストに当てるなど、圧倒的に攻め立てた。

■2nd half
後半は一転してマリノスが優勢となる。
運動量で上回り、左右に広く揺さぶりながらゴールを狙う。
川崎の2ボランチを天野純(14)と大津がチェックする。
前へのパスコースを消しつつ、サイドにも展開させなかった。

劣勢の中、58分。
大島が右サイドでフリーになった阿部に流し、ダイレクトで早いクロスを入れる。
家長のボレー・シュートは、飯倉に触られながらもゴールに入った。

先制した川崎が勢いに乗るかに見えた61分。
ユン・イルロクの右CKを中澤佑二(22)が谷口を振り切ってヘッド。
エウシーニョに当たってコースが変わり、同点とされた。

その後は中盤がスカスカになり、大味な展開に。
ボールが目まぐるしく上下に動き、ゴール前でのプレーが増える。
齋藤の個人技でラインを押し戻しつつ、ドローに終わった。

■summary
マリノスの新監督に、オーストラリア前代表監督のポステコグルーが就任。
モンバルエツ前監督のゴール前を固めてのカウンター戦術を改めた。
最終ラインを高く保って、ボールを大事につないでいく。
選手間の距離をほどよく維持しながら、パスコースを作っていった。
面白いサッカーで、今後はクオリティを上げていきたい。

川崎は前半の決定機を決められなかった。
特に知念がシュートを外し続けたことがドローの遠因。
ただ、迫力ある攻撃を何度も繰り返し、良い内容だった。
後半は足が止まり、カウンターを仕掛け合ったが、劣勢となった。
攻撃からの戻りが遅いエウシーニョのサイドを突かれたが、逆転は許さなかった。


中澤佑二(22)のインタビュー。

齋藤学は、2017年9月23日の甲府戦(J1 #27)で右膝前十字靱帯を損傷。
負傷中に横浜Fマリノスから川崎に移籍し、全治8ヶ月のところ、6ヶ月半での復帰となった。
左サイドで2人に囲まれてもシュートまで持っていく動きは素晴らしい。
押し込まれる展開で、齋藤単独で時間を作れたことは貴重だった。
靭帯損傷が再発しないように、引き続き慎重に起用したい。

次はセレッソ大阪戦。
中2日が続く厳しい日程なので、上海上港戦のメンバーを主体としたい。
勝つ可能性は目先では低くなるが、無理をするべき時期ではない。

■goal
61中澤佑二(22)
58家長昭博(41) 

■judge
ソンリョン(1) 6.0 65分、ウーゴ・ヴィエイラ(7)の決定的なシュートを防ぐ。
エウシーニョ(18) 5.5 攻め残って戻りが遅れがち。周囲の守備の負担が大きかった。
奈良竜樹(3) 5.5 サイドに吊り出されることが多かったが、対人に強かった。 
谷口彰悟(5) 5.5 パスも落ち着いた守備も良かった。中澤のマークを外し失点を招く。
車屋紳太郎(7) 6.0 左サイドを切り裂いて、クロスで決定機を演出。負傷交代。
大島僚太(10) 6.5 復帰戦。独特の間合いでキープしながらパスを狙う。素晴らしかった。
ネット(21) 6.0 大きなサイドチェンジや縦への強いパスで仕掛けた。ミス少な目。
家長昭博(41) 6.0 1ゴール。18分、29分、90+2分とシュートチャンスを迎える。
中村憲剛(14) 5.5 7分、フリーで決定的なシュート。セットプレーは合わなかった。
阿部浩之(8) 6.0 1アシスト。41分、ループをポストに当てる。緩急を生んだ。
知念慶(20) 6.0 前半の決定機は最低でも1つは決めたかった。後半は消える。

■sub
66(20)大久保嘉人(4) 6.0 90分、90+6分と良いシュートを放つが、GK飯倉に防がれた。
71(7)登里享平(2) 5.5 齋藤をサポートしながら、マリノスのカウンターに対処した。
77(8)齋藤学(37) 6.0 個人の力でゴールに迫った。90+3分、ループシュート。

■bench
新井章太(30) 守田英正(25) 森谷賢太郎(19) 長谷川竜也(16) 

■coach
鬼木達 6.0 厳しい日程ながら、的確な選手起用で良い内容に導く。

■referee
木村博之 6.0 厳しすぎず緩すぎない判定で、好ゲームを演出した。