2017/05/31

170530川崎4-1ムアントン(ACL R16 #2)

川崎4-1ムアントン(等々力, 19:00KO, 11,931人)

ACLのラウンド16は、タイのムアントン・ユナイテッドとの対戦。
アウェイでの第1戦(ACL R16 #1)は、1-3で勝利した。
第2戦は負けても、1点差もしくは0-2でも勝ち抜ける。

J1リーグ第13節浦和戦を延期したため、中6日でのホームゲーム。
ムアントンも予定されていたタイ国内リーグを延期し、間隔を空けている。















先発はアウェイゲームから3人が変わる。
左SBに登里が入り、右股関節を痛めた谷口がベンチスタート。
車屋が左SBからCBに回って、奈良と組むこととなる。
前線には小林、長谷川が入って、ハイネル、森本がベンチに回った。

ベンチには新たに大塚が入り、大島、武岡が外れている。




ムアントンはDF青山直晃(5)がベンチスタート。
さらに、札幌への7月移籍が決まっているMFチャナティップ・ソングラシン(18)もベンチ。
勝ち抜くためには最低でも3点が必要となっている。

■1st half
ムアントンは前半から仕掛けなければ3点を奪うのは難しい。
しかし、予想に反してゆっくりとしたスタート。
コンパクトだがプレスが緩く、攻撃になっても前に急がない。

川崎にとっては時間を進められる望外の展開。
最終ラインを中心に、急がずボールを動かしていく。
ただ、プレスに来ないので、簡単に前線にボールが入る。

31分、左の登里から中央の小林に長い縦パスが入る。
阿部が途中でスルーして、DFを引き寄せた。
小林は切り返してDFティーラトン・ブンマタン(3)を振り切ってシュート。
GKカウィン・タムサチャナン(1)の右下を抜き、先制ゴールが決まった。

さらに32分には長谷川、40分にはネットが追加点を挙げる。

■2nd half
前半を3-0で折り返したことで、ムアントンには6点が必要。
少しだけゴールを狙う姿勢が強まったが、あまりにも遅すぎる。

後半開始から、阿部に代えてハイネルを投入。
62分には中村を下げて、狩野を入れた。
2人とも第1戦でフル出場していて、余裕がある選手起用となった。

阿部、中村が抜けて攻撃の連動性は少なくなった。
しかし、ボランチに入った狩野がボールを持って、前線を狙う。
79分、狩野がPA内の小林にパスを通すと、小林のヒールパスをハイネルがゴール。

4-0で終えることができれば良かったが、最後に失点する。
89分、CKからのクロスをFWティーラシル・ダンダ(10)がヘッドで決めた。

■summary
3点が必要だったムアントンだが、なぜか攻めてこなかった。
前半さらに3点を失ってから、ようやく後半仕掛けてきたが、戦略としてありえない。
技術的なクオリティは高くないだけに、運動量で勝負すべきだった。
途中でガス欠に陥るかもしれないが、可能性を追求しなければ、結果は生まれない。
ただ、敗色濃くなってもプレーが荒れなかったことは素晴らしい。














川崎は、谷口や大島には無理をさせなかったが、主力を先発起用。
ターンオーバーは敷かず、前半だけで試合を決めた。

ACLはしばらく中断となる。
8月下旬に再開されて、次は準々決勝。
それまではJ1リーグに専念して、勝ち点を積んでいきたい。

■goal
31小林悠(11) 32長谷川竜也(16) 40エドゥアルド・ネット(21) 79ハイネル(22) 
89ティーラシル・ダンダ(10)

■judge
ソンリョン(1) 6.0 後半、ギリギリで決定機を防いでいたが、最後に決められた。
田坂祐介(6) 6.0 上がりすぎず、落ち着いた動きで左右のバランスをとった。
奈良竜樹(3) 6.0 20分、カウンターで抜かれる。73分、ゴールライン上でクリア。
車屋紳太郎(7) 6.5 臆さずに縦にパスを入れる。守備では積極的に前に出た。
登里享平(2) 6.5 左サイドの高い位置でボールを受けた。1アシスト。
中村憲剛(14) 6.0 アンカーに落ちてボールをさばく。クロスで1アシスト。
ネット(21) 6.0 ロングボールを展開。40分、DFの前に入り込み、ヘッドでゴール。
小林悠(11) 7.0 個人技で先制点を決める。さらに2アシスト。迷いがなかった。
家長昭博(41) 6.0 抜群のキープ力を見せる。50分、ゴールに迫るがシュートできず。
阿部浩之(8) 6.5 DFを引き寄せてからのスルーで1点目に繋げる。異議によるイエローで交代。
長谷川竜也(16) 6.5 ハイプレスを仕掛けた。32分にゴール。後半は動きが鈍った。

■sub
HT(8)ハイネル(22) 6.0 安全なプレーを選択せず、攻撃を仕掛ける。1ゴール。
62(14)狩野健太(25) 6.0 パスを集め、前線にスルーパスを供給。バイタルも埋めた。
88(2)森本貴幸(9) 5.5 ほとんどプレー機会がなかった。

■bench
新井章太(30) 谷口彰悟(5) 森谷賢太郎(19) 大塚翔平(27)

■coach
鬼木達 7.0 主力を起用してきちっと勝ち抜けた。交代策も適切だった。

■referee
アリレザ・ファガニ(IRN) 5.0 前半は微妙な判定が多かった。後半は少し安定した。