2017/02/23

170222川崎1-1水原三星(ACL GL#1)

川崎1-1水原三星(等々力, 19:00KO, 11,150人)

川崎の2017シーズン最初の試合はACL。
ACLへの参戦は2014シーズン以来となる。
グループGの初戦は、韓国の水原三星ブルーウィングスとの対戦。















新戦力は、家長、阿部、舞行龍の3人が先発、ハイネルがベンチに入る。
2016シーズン最終戦・鹿島戦(天皇杯 Final)と先発7人が同じ。
先発から外れた4人は、FC東京へ移籍した大久保、ケガで離脱中のエドゥアルドとエウシーニョ、ベンチの登里。
ハイネルを除き、ベンチは昨シーズンからの在籍者。
大久保は移籍しているが、チームが大きく変わった印象はない。

水原三星は昨シーズンまで鳥栖に在籍した金民友(11)が、左ウィングで出場。

■1st half
川崎は縦に早い攻撃を仕掛けていく。
大島とネットがプレスをかわして前線にボールを供給する。
右の阿部、左の中村、1トップの小林とトップ下の家長。
それぞれが特徴を見せ、ミドルパスを交換しながら崩していった。

11分、相手に当たったボールが左サイドの中村に流れる。
中村がシンプルに入れたクロスを小林が胸で押し込んで先制。
水原三星はGKもDFも十分に準備ができずにあっさりと失点した。

その後も川崎が押し続けるが、23分。
水原三星が中央からPA内へスルーパス。
マイナスのクロスボールを車屋がクリアしたところ、谷口に当たってオウンゴール。
ゴール自体は運がなかったが、完全に崩されてしまった。

25分、28分に家長がシュートを放ち、36分には阿部が決定機を迎えたが、ゴールはできなかった。

■2nd half
後半、川崎は動きが止まってセカンドボールを拾えなくなる。
最終ラインを押し上げられず、選手間の距離が広がった。
ボランチからのパスコースを切られ、余裕がなくなってしまう。

水原三星はプレスを強めながら、よい距離感でパスを回す。
特に川崎のゴールキックの場面では、DFへのパスコースを緻密に消す。
ソンリョンにロングボールを蹴らせ、簡単にボールを回収した。

ただ、川崎の最終ラインが崩されることはなかった。
水原三星の最大の決定機は78分。
プレスを受けた田坂がバックパスを失敗。
FWジョナタン(7)へのプレゼントとなるが、ソンリョンが1対1を防いでくれた。

停滞した状況で、奈良、三好、ハイネルと交代カードを切るが好転せず。
なかなかシュートチャンスを作ることができなかった。

■summary
ACLのグループリーグは6試合だけに、ホームで勝ちたかった。
とはいえ、ドローでも悪くはない結果といえる。

攻撃陣はまだ熟成が進んでいない印象。
新加入の家長、阿部、さらに小林と中村もポジションが変わっている。
力を発揮するのに時間がかかるのはやむを得ない。
それでも前半の攻撃は目覚ましく、悲観する内容ではなかった。
期待して見ていきたい。

CBは舞行龍と谷口が組んだ。
谷口にオウンゴールがあっただけでなく、舞行龍も含めミスがあって不安定だった。
相手に崩されるというよりも、自らのミスでピンチを招くことが多かった。
奈良が途中で起用されて、3バックに移行したが、今後も試行錯誤が続くと思われる。

鬼木監督にとっても、初めての公式戦。
3人交代させたが、効果が少なかった。
もっと早い時間帯での交代があっても良かったかもしれない。

■goal
11小林悠(11)
23OwnGoal

■judge
ソンリョン(1) 6.5 78分にジョナタンの決定機を阻止。ロングキックが不安定だった。
田坂祐介(6) 5.5 右サイドバックで出場。攻撃参加は抑え気味。78分に決定機を与えるミスパス。
舞行龍(29) 5.5 最終ラインに声を掛けて統率し、空中戦に活躍。足元が少し不安だった。
谷口彰悟(5) 5.5 23分のオウンゴールは不運だったが、その後もミスが続いた。後半は安定した。
車屋紳太郎(7) 5.0 負担が重かった守備で役割を果たす。攻撃ではボールロストを繰り返した。
ネット(21) 6.0 ボランチとして攻守に活躍。後半は集中力が途切れて細かいミスが目立った。
大島僚太(10) 6.5 レヴェルが高いパスとトラップで中盤を制圧。ゴール近くでは消極的だった。
阿部浩之(8) 6.5 パスを受けてから早い判断を見せる。36分、決定機でシュートをわずかに右に外す。
家長昭博(41) 5.5 小林と組んで左右に流れ、抜群のキープ力と技術の高さを見せた。
中村憲剛(14) 5.5 10分にアシスト。消えている時間も長く、守備では車屋に負担をかける。
小林悠(11) 6.0 1得点。もっと取れるチャンスはあった。ハイボールはまったく勝てなかった。

■sub
72(8)奈良竜樹(3) 6.5 2度の右腓骨骨折から復帰。相手からボールを奪う高い能力を発揮する。
82(10)三好康児(13) 5.5 左MFに入る。ボールを持ってもすぐに囲まれてスペースを消された。
85(41)ハイネル(22) 5.5 受ける動きは良かったが、周囲とパスが噛み合わなかった。

■bench
新井章太(30) 登里享平(2) 板倉滉(28) 森本貴幸(9) 

■coach
鬼木達 5.5 監督としての初戦。交代枠でゲームを動かして結果を出していきたい。

■referee
アリ・アルドゥルナビ・アルサマヒージ 6.0 ぎこちない判定も見受けられたが、試合をきちんとコントロールした。