2018/09/16

180915川崎7-0札幌(J1 #26)

川崎7-0札幌(等々力, 19:00KO, 22,522人)

ルヴァンカップ準々決勝第2戦(YLC QF #2)で鹿島に敗れて中5日。
代表ウィークを挟み、J1リーグはG大阪戦(J1 #25)に敗れて以来の再開となる。



大島はG大阪戦で左ひらめ筋肉離れによって途中交代していたが復帰する。
しかし守田は、日本代表で初出場したものの、その試合で負傷したため欠場。
大島と組むボランチには、下田が起用された。下田は川崎移籍後、J1リーグ初出場。

奈良が8月1日の浦和戦(J1 #19)以来、J1リーグで久しぶりの先発。
車屋がCBから左SBに回り、登里がベンチスタートとなった。
また、田中碧がJ1リーグで初のベンチ入りを果たした。














札幌はJ1リーグ4位で、3連勝中。
9月6日に発生した北海道胆振東部地震のため、2日間練習ができなかった。
地震のあと、最初の公式戦となる。
厚別でのアウェイ(J1 #16)は、1-2で川崎が勝っている。
川崎からレンタル中の三好康児(41)は、契約上出場できない。

■1st half
札幌は複数でプレスを仕掛けていく。
ボールを奪うと、アーリークロスを都倉賢(9)に入れてきた。

7分、福森晃斗(5)のロングボールを都倉が競って、荒野拓馬(27)がフリーでシュート。
8分にも荒野がGKと1対1になったが、ソンリョンが弾いた。
さらに14分。都倉のクロスからチャナティップ(18)が決定機を迎える。

川崎はプレスを受け、大島と下田にミスが目立ち、ボールをつなげない。
ただ、20分すぎからは札幌のプレスが緩み、パスワークが改善していく。
高い位置で札幌のボールホルダーを追い込んで奪い、速攻を仕掛けた。

28分、中村のスルーパスから、家長がPA内で決定機を迎える。
GKク・ソンユン(25)に1度は止められたが、戻ってきたボールをループで決めた。
2点目は30分。小林の右クロスを中村がダイレクトでゴール。
40分、小林のシュートをク・ソンユンが弾き、素早い振りで阿部が3点目を決める。

■2nd half
3点を追う札幌は、ジェイ(48)と石川直樹(32)を後半開始から投入する。
前線にジェイと都倉を並べるが、中盤で劣勢となって、川崎を押し込めない。
ボールを失っても戻りが遅く、最終ラインだけでの対応を強いられた。

57分、PA内の左側を小林と家長に攻められると、右側がぽっかり空いてしまう。
家長が右に出したふわっとしたクロスを、下田が右ボレーでゴール。
58分にも小林が石川からボールを奪い、GKを外してゴール。

5点差となってからも、カウンターがますます冴える。
守備では粘り強くラインを高く保ち、クロスボールを跳ね返した。
最後は途中出場の知念と田中碧もゴールを決め、7点差で圧勝した。

■summary
札幌は開始から15分、激しいプレスから決定機を作った。
素晴らしい攻撃を展開していただけに、ゴールが入らなかったのは残念だった。

しかし、その後は川崎の攻撃を止められない。
最終ラインでの致命的なロストが多く、失点を重ねた。
勝ち点の可能性が低くなっても攻撃を続けたことで、結果的に大差となった。

GKク・ソンユンは44分に中村のシュートを止めるなど、素晴らしかった。
決定機でもシュートを何度も身体に当てたが、弾いたボールを決められてしまった。

ミハイロ・ペトロヴィッチ監督は、堂々と立ち向かってきた。
守備的なチームとの対戦では味わえない、楽しいサッカーとなった。
ぜひ、今後とも自らの信念を貫いて、結果を出してほしい。













川崎は最初、ミスが目立ったが、失点しないで耐えることができた。
緩やかにボールを追い込んで、タイミングを図って素早くボールを奪う。
間延びした札幌が守備に戻れないため、何度もゴールを決めた。

首位広島が負けて、勝ち点は再び6差(未消化1試合)に縮まった。
ただ、守田や森谷など、ケガ人が増えてきている。
今後も内容を追求して、勝ち点3を積み上げていきたい。

■goal
28家長昭博(41) 30中村憲剛(14) 40阿部浩之(8) 57下田北斗(22) 58小林悠(11) 86知念慶(20) 90+1田中碧(32) 

■judge 
ソンリョン(1) 6.5 8分、荒野の1対1のシュートをセーブ。キックも安定していた。
エウシーニョ(18) 6.0 ゴールが欲しそうだったが、上がりすぎずに右サイドを締めた。
奈良竜樹(3) 6.5 ハイボールを跳ね返し続ける。素早いモーションから強いパスを出した。
谷口彰悟(5) 6.0 8分、空振りして決定機を与えた。後半はジェイと競り合った。
車屋紳太郎(7) 6.5 左サイドでボールを受けると、意欲的に縦に仕掛けていった。
大島僚太(10) 5.5 囲まれてのミスが最初は目立った。28分、車屋にスルーパス。
下田北斗(22) 7.0 積極的にロングシュートを放った。57分、右足で移籍後初ゴール。
家長昭博(41) 8.0 1ゴール2アシスト。ドリブルでDFを簡単にぶっちぎっていった。
中村憲剛(14) 7.0 1ゴール。44分にも決定的なシュート。落ち着いて周囲を動かした。
阿部浩之(8) 6.5 1ゴール。走りまくってスペースを埋め、札幌の速攻の芽を摘んだ。
小林悠(11) 6.5 1ゴール1アシスト。鋭い動き出しからチャンスを生んだ。

■sub
52(10)登里享平(2) 6.5 バランス良くクレバーに動く。55分、81分にシュートを放つ。
73(11)知念慶(20) 6.5 1ゴール。90+1分にも強烈なシュートで田中のゴールを導く。
84(22)田中碧(32) 6.0 プロ初出場で1ゴール。守備のタスクが少なく、前に出ていった。

■bench
安藤駿介(24) 舞行龍(29) 鈴木雄斗(27) 長谷川竜也(16) 

■coach
鬼木達 6.0 奈良や下田の起用が奏功してプレーを改善した。大差となってからの交代も的確。

■referee
上村篤史 6.0 接触プレーに厳しく判定していた。アドヴァンテージをもっと取るべき。

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84分に交代する下田北斗。
 初出場初ゴールの田中碧。
インタビューに呼ばれる家長昭博。
樋口龍GAテクノロジーズ社長、樋口大GAテクノロジーズ取締役(川崎U-18出身)、三好康児(川崎U-18出身)、野々村芳和コンサドーレ札幌社長。試合終了後の4ショット。