2018/03/31

180331川崎0-1広島(J1 #5)

川崎0-1広島(等々力, 16:00KO, 24,018人)

名古屋戦(J1 #4)の後、代表ウィークを挟んでJ1リーグ再開。

イッツアスモウワールド。懸賞を掲げるマスコッツ。














川崎から日本代表に参加したのは3選手。
2試合ともに途中出場だった小林はベンチスタート。
出番がなかった車屋は、左CBで先発する。
試合中、左ふくらはぎを痛めた大島はベンチ外。

名古屋戦の先発とは2人が変わった。
小林、大島が外れ、大久保と森谷が先発する。
ベンチには新たに武岡と奈良が入り、エドゥアルドが外れた。














広島は2017シーズンは苦戦し、15位で辛くも残留。
しかし、今季は4節を消化して2位と好調。
勝ち点10で並ぶ1位川崎との直接対決となった。

■1st half
広島は深いブロックを敷いて守る。
4バックの前に4ボランチを置き、しっかりと固めてきた。
ボールを奪うとパトリック(39)と工藤壮人(9)が裏を目掛けて走り出す。
オフサイドも多かったが、シンプルにロングボールで攻めてきた。

川崎は中を固められ、サイドを使っていく。
左は詰まることが多く、エウシーニョを中心にして右から仕掛けていった。
ポストプレーで広島の陣形を動かし、すぐにクロスを入れる。
11分に大久保、33分に阿部が決定機を迎えるが、いずれもGK林卓人(1)に防がれた。

■2nd half















川崎が優位に進めるが、前半ほどゴール前に迫れない。
じりじりとした展開を打開するため、60分、森谷に代えて小林を右ウィングに投入。
家長が中央に移し、ケンゴがボランチに落ちる。
3つのポジションを動かしたことで、チームは機能しなくなった。

森谷が果たしていた中盤のスクリーニングがなくなり、最終ラインが下がる。
低い位置に押し込まれ、ボールを奪ってもパスをつなげなくなった。

85分、CKからパトリックに押し込まれると、広島に時間を使われる。
3バックにするため、守田を74分に右CBに入れていたが、4バックに戻す。
守田は左SBに移り、次いで車屋と交換して左CBとなるなど、流動的だった。
システムやポジションが頻繁に変わり、采配に落ち着きがなかった。

90+1分、車屋のクロスからゴール前で混戦となる。
最後に長谷川が押し込んだが、オフサイドで取り消された。

■summary
前半は優位に立ち、悪くない展開だったが、選手交代が機能しなかった。
森谷は必ずしも守備に特長があるわけではないが、今日は効いていた。
終盤になって中村をボランチで起用したため、スペースは埋まらない。

広島に主導権を握られて、74分、守田を右CBに入れて3バックに変更。
エウシーニョと登里のポジションを上げるが、改善しなかった。
バイタルを埋めるため、守田をボランチに入れるべきだった。

90+1分の長谷川のオフサイドは、明らかな誤審。
ゴールライン上に和田拓也(33)が残っていたのを見逃してしまった。
審判団の判定は試合を通じて不安定で、1位2位対決に水を差した。

川崎は負けたことは残念だが、悲観すべきところはない。
大島が不在でも、内容的には悪くなかった。

次は中3日でアウェイ上海上港戦(ACL GL #5)。
GL突破の可能性はほとんどないだけに、完全なターンオーバーを施したい。
今日の先発11人はもちろん、小林や守田、長谷川も日本に残すべき。

■goal
85パトリック(39)

■judge
ソンリョン(1) 5.0 パンチングが小さく、失点を喫した。プレー機会は少なかった。
エウシーニョ(18) 6.0 相手に囲まれ、狭いスペースからでも突破していった。
谷口彰悟(5) 6.0 ラインを高く保つ。ロングボール処理を含めて、きちっと守った。
車屋紳太郎(7) 6.0 攻守にスピードを活かした。90+1分、クロスでチャンスを作る。
登里享平(2) 5.5 パスを受けても戻すことが多かった。前に運びたいところ。
森谷賢太郎(19) 5.5 広いスペースを1人で埋めた。目立たないが、よく走った。
ネット(21) 5.5 厳しいマークを受けながら、長短のパスを繰り出した。
家長昭博(41) 5.5 GKからのロングボールを競る。50分、52分とシュート。
中村憲剛(14) 5.5 正確なパスと鋭い飛び出しでチャンスを生み出した。
阿部浩之(8) 5.5 19分にミドル、33分に決定的なヘディングシュート。
大久保嘉人(4) 5.5 11分に決定機。狙ってファウルを受けてFKを獲得。

■sub
60(19)小林悠(11) 5.0 75分、パントキックに競り勝つ。シュートなし。
74(8)守田英正(25) 5.0 短い時間で3度もポジションを変えられた。
78(2)長谷川竜也(16) 5.5 ドリブルで仕掛けた。90+1分のゴールは幻に。
 
■bench
新井章太(30) 武岡優斗(17) 奈良竜樹(3) 知念慶(20)

■coach
鬼木達 4.5 落ち着いた采配ができず、動きすぎて選手に混乱を与えた。

■referee
東城穣 3.5 ファウルの判断が微妙。副審を含め、オフサイドの誤審が多かった。

2018/03/19

180318名古屋0-1川崎(J1 #4)

名古屋0-1川崎(豊田スタジアム, 19:00KO, 25,898人)

川崎はアウェイのメルボルンV戦(ACL GL #4)を終えて中4日。
先週末のガンバ大阪戦(J1 #3)と同じ先発に戻してきた。
ベンチにもガンバ戦と同じ7人が入る。














先発した11人の中でも、中村とネットはオーストラリア遠征に帯同せず。
遠征したものの出場がなかったエウシーニョ、逆にフル出場した大島、谷口、車屋など、コンディションにはばらつきが生じている。




名古屋は初めてのJ2を1シーズンで終えた昇格シーズン。
2016年まで川崎の指揮を執っていた風間監督が昨年から就任。
J1リーグを2勝1分と好スタートを切っている。

■1st half
川崎も名古屋も正々堂々と正面からぶつかり合う。
ショートパスをつないで大事にボールを扱って攻めていく。
プレスもきちっとパスコースを埋めていく。
お互いにプレスをかいくぐり仕掛ける攻防が45分続いた。

最初は川崎、25分あたりからは名古屋がペースを握る。
相手を崩して崩してゴールを狙う動きが繰り返される。
眼福そのもので、極上の45分となった。

■2nd half
後半は名古屋がボールを保持する時間が長くなった。
ただ、両チームともに動きがかなり落ち始める。

川崎はカウンターで小林を走らせていった。
名古屋の高いラインの背後を突き、スペースを使って攻める。
パスコースを消されて、苦し紛れに蹴らされることが目立った。

65分、セットプレーから均衡が破れる。
中村の右FKを、入ったばかりの大久保がゴール。
ファーストタッチだった大久保は、川崎に復帰後J1リーグでの初ゴール。

先制された名古屋は、積極的な交代策を仕掛ける。
しかし、長谷川アーリアジャスール(9)や小林裕紀(4)が前を向いても、パスを受けるために顔を出しに来る選手が少ない。
ノッキングを起こして、バックパスや横パスが増えてしまった。

ロスタイム、名古屋が2本のCKで攻勢をかける。
佐藤寿人(11)が決定機を迎えたが、ソンリョンがシュートを左手に当てて勢いを削ぎ、辛くも谷口がライン上でクリアした。

■summary
風間監督が手掛けた2チームの対戦。
4バックのミラーゲームとなり、至るところで局所戦が起きた。
名古屋も川崎も小気味よいパスワークを見せてくれた。

後半はペースが落ち、川崎はロングボールでスペースを狙う。
名古屋はショートパスにこだわり、前への推進力を失ってしまう。
特に失点してからは、打開策を見いだせなかった。
判断が遅く、逡巡してボールを動かせずに時間を浪費する。

失点してから3人を交代させたが、入った選手の役割が不明確だった。
2016年まで、リードされた川崎によく似ていて懐かしかった。

先制点が勝敗を決めたが、内容的には互角だった。
次の対戦も楽しみで、今から待ち遠しい。














ボランチでボールをさばいた長谷川アーリアジャスールが素晴らしかった。
いろいろなチームを渡り歩いていたが、正直にいえば、埋没している印象があった。
ついに、能力を発揮できる環境に巡りあったのかもしれない。


握手する大久保と風間監督。見守る鬼木監督。


















代表ウィークとなり、試合間隔が2週間空く。
再開後も過密日程が続くので、しっかりとコンディションを整えたい。

■goal
65大久保嘉人(4) 

■judge
ソンリョン(1) 6.0 落ち着いてプレー。90+5分、佐藤のシュートを左手で防いだ。
エウシーニョ(18) 5.5 右サイドで押し込み前半は優勢。後半は苦しむ。足を攣って交代。
谷口彰悟(5) 7.0 ジョー(7)とハイボールを競り合った。90+5分、ゴールライン上でクリア。
車屋紳太郎(7) 6.5 サイドに逃げずに縦パスを入れる。相手に先回りして守り切った。
登里享平(2) 6.0 ガブリエル・シャビエル(10)に自由を与えなかった。攻撃は自重気味。
大島僚太(10) 6.5 細かいドリブルとパスワークでプレスをはがした。運動量は少なかった。
ネット(21) 6.0 良し悪しはあったが、トリッキーなプレーが多かった。集中が続いた。
家長昭博(41) 5.5 よく動いて流動的なポジションをとった。後半は疲れてしまった。
中村憲剛(14) 6.0 セットプレーやスルーパスでチャンスを作り続けた。決勝アシスト。
阿部浩之(8) 5.5 登里をフォローして守備の時間が長かった。79分、ダイレクトボレー。
小林悠(11) 6.0 ポストプレーやハイボールで頑張った。シュートも良く狙った。

■sub
65(41)大久保嘉人(4) 6.5 入った直後に決勝ゴール。周囲と呼吸が合いはじめた。
85(14)知念慶(20) 5.5 最前線でボールを奪取し、数的不利でもキープして時間を使う。
88(18)守田英正(25) 5.5 右SBに入る。そつなく試合を終えた。

■bench
新井章太(30) エドゥアルド(23) 森谷賢太郎(19) 長谷川竜也(16) 

■coach
鬼木達 6.0 主導権を握られる時間が長くなったが、適切に交代策を講じた。

■referee
家本政明 6.5 はっきりした身振りで明確にジャッジ。基準もぶれなかった。

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2018/03/13

180313メルボルンV1-0川崎(ACL GL #4)

メルボルン・ビクトリー1-0川崎(レクタンギュラー・スタジアム, 19:30KO(17:30JST))

G大阪戦(J1 #3)からメルボルンへの長距離移動を挟み、中2日。
メルボルン・ビクトリーとは6日前にホームで対戦(ACL GL #3)し、ドローだった。

中村やネットを日本に残して、中規模なターンオーバーを行う。
ベンチに小林、登里、エウシーニョ、阿部が回り、G大阪戦から先発を6人変更する。

新たに先発するのは知念、大久保、長谷川、森谷、守田、エドゥアルド。
加入後初めて、下田がベンチ入りを果たした。

メルボルンVは週末にAリーグの試合がなかったため中5日。
ACLは3試合で2分1敗の3位となっている。
GL突破を狙うために、4位の川崎から勝利を得たいところ。

■1st half
スタートから川崎が攻勢を仕掛ける。
大島を中心に、知念のポストプレーや家長のキープ力を生かしていく。
左サイドは車屋が的確に上がり、長谷川がフリーでクロスを上げた。
大久保が10分のミドル、31分のヘッド、39分のゴール前と惜しいシュートを放っていった。

最初押し込まれたメルボルンVだったが、20分過ぎからペースを掴む。
パスミスが少なく、ピッチを広く使ってスペースを作る。
サイドでポイントを作り、中央にパスを入れながら、ゴール前まで押し込んだ。

川崎はフル出場を続ける家長や大島、谷口の第1歩の動き出しが遅くなる。
セカンドボールを拾えず、メルボルンの時間が続いた。

どちらのチームも決定機を作ったが、ゴールは生まれなかった。

■2nd half
両チームともに運動量がみるみる落ちていく。
ゴール前からゴール前へとボールが動きつづける展開となる。
中盤でのプレーが少なくなって、縦に蹴り合ってボールを追いかける。

57分、家長がドリブルで2人を抜いてPA内に入る。
後ろから抱えられて倒されたが、ファウルの位置はPA外でFKとなった。

58分、小林と登里を投入する。
しかし、2人とも中2日のためか動けず、状況を改善できない。
特に登里が入った左サイドは攻め手を失ってしまった。

78分、家長を下げてからは防戦一方となる。
ロングボールを前線に入れられて、何度も決定機を作られる。
ぎりぎりで耐えていたが、ついにロスタイムに失点した。

■summary
谷口、大島、家長と要所に主力を残して、勝利を狙った。
前半の攻勢の時間帯にゴールを決めることができなかったことが大きく響いた。
後半、交代を仕掛けたが、3人ともにチームを救えなかった。

メルボルンVの守備は、サイドを空けつつも中央をがっしり固めてきた。
サイドからクロスボールを上げられても、中央でクリアしていった。
川崎は中央から仕掛けていきたかったが、守る人数が多く難しかった。

中2日で3試合目となる厳しい日程の影響が強かった。
前半はいい時間帯もあったが、後半は顕著に走れなくなった。
最後に失点を喫したことは妥当な結果。
だが、現状のチームでベストを尽くしたと思う。

これでACLのGLは4試合が終了した。
 1位 上海上港  勝ち点10 3勝1分
 2位 蔚山現代  勝ち点 5  1勝2分1敗
 2位 メルボルンV 勝ち点 5  1勝2分1敗
 4位 川崎    勝ち点 1     1分3敗  
蔚山とメルボルンVを上回らなければ突破できない状況となっている。

今後のACL2試合は、詰まった日程で開催される。
3月31日から5月5日までの36日間で、J1リーグ9試合とACL2試合が組まれている。
ACLでは11人全員のターンオーバーを行い、さらにJ1リーグでもローテーションが必要。
その上で、わずかに残っているGL突破の可能性を追求したい。

■goal
90+1コスタ・バーバルーゼス(9)

■judge
ソンリョン(1) 5.0 20分に小さなクリアで、65分にスローミスで決定機を与える。
守田英正(25) 5.0 判断が遅く、PA内でもタックルを仕掛けた。攻撃はまずまず。
谷口彰悟(5) 6.0 大きなスペースをカバーして、ゴール前に立ちはだかる。
エドゥアルド(23) 5.0 パスミスや背後を取られる。はっきりとクリアした。
車屋紳太郎(7) 5.0 左サイドを突破できなかった。最後は疲れて走れくなった。
森谷賢太郎(19) 5.0 守勢に回るとスペースを埋め切れず。最終ラインに負担を与えた。
大島僚太(10) 5.5 疲労は否めないが、ゴールに近いポジションでパスを出した。
家長昭博(41) 6.0 ボールを保持してドリブルを仕掛けた。スプリントは少なかった。
大久保嘉人(4) 5.5 決定力を見せることはできなかったが、シュートを多く放った。
長谷川竜也(16) 5.0 左サイドを縦に突破したが、クロスは跳ね返される。
知念慶(20) 5.5 きれいなトラップで囲まれても起点を作る。2分、7分とシュート。

■sub
58(20)小林悠(11) 5.5 右サイドでプレー。72分、大久保へラストパスを通す。
58(16)登里享平(2) 5.0 効果的な攻撃を仕掛けることができなかった。
78(41)阿部浩之(8) 5.0 周囲と距離が遠い状況で、特徴が出せなかった。

■bench
新井章太(30) 武岡優斗(17) エウシーニョ(18) 下田北斗(22)

■coach
鬼木達 6.0 結果は出せなかったが、日程を考えたベターな采配だった。

■referee
アンマル・アルジネイビ 5.5 落ち着いたジャッジ。微妙な判定も少し見られた。

2018/03/10

180310川崎2-0G大阪(J1 #3)

川崎2-0G大阪(等々力, 13:00KO, 22,520人)

ドローに終わったメルボルンV戦(ACL GL #3)から中2日。
厳しい日程が続く中、先発は2人を変える。
中村と、ケガから復帰するソンリョンが入った。














代わりに奈良がベンチ外、新井がベンチとなり外れている。
エドゥアルドがケガから復帰してベンチ入りを果たす。

ミッフィーが人参をプレゼント。















車屋が左CBに、登里が左SBに入る。
代表SBである車屋を別のポジションで使うのは贅沢なこと。















ガンバは新監督にレヴィ・クルピを迎えた。
しかし、J1リーグを2連敗スタート。
直前のルヴァンカップ第1節も負けていて、今シーズン勝利がない。

■1st half
川崎はワンタッチのショートパスを繰り広げる。
ボランチに家長、阿部、中村が流動的に絡んでいった。
余裕を持ってパスを回しながら、前に向かっていく。
ガンバのプレスはFWのみで、中盤での守備は緩かった。

8分、中村の右CKから、ネットが体幹で回転しながら右足で先制。
このあとも、ミドルシュートを何度も放っていく。
ゴール前にも入り込み、チャンスを作った。

ガンバは動きが鈍く、今ひとつ。
攻撃はアデミウソン(9)のポストプレー頼み。
ただ、ボールを受けるために下がりすぎ、脅威とならなかった。

■2nd half
ガンバは後半開始から長沢駿(20)に代えて泉澤仁(39)を投入。
両サイドのスペースを突く戦略だったが、改善は見られない。

川崎は何度もバイタルを使って崩し、55分に追加点。
阿部の柔らかいクロスボールを、右ファーサイドの家長が右足でダイレクトボレー。
シュートは弱かったが、GK東口順昭(1)が動けないコースに決めた。

ガンバは58分にファン・ウィジョ(11)、72分に福田湧矢(34)を投入。
エウシーニョの裏のスペースに、長いボールを入れて起点を作る。
ただ、左サイドを深くえぐっても、クロスを上げられない。
逆サイドは登里がしっかり締めていたため、崩せなかった。

川崎は最終ラインを無理に押し上げず、カウンターを狙う。
75分に入った長谷川が単独で突破して時間を費やした。

■summary
ガンバはまだまだ構築中といった印象。
攻撃も守備も中途半端で、迫力は感じなかった。
我慢の時期がしばらくは続くかもしれない。

川崎は前線の4枚が相互にポジションを動かしていく。
ショートパスを美しく交換するのは、見ていて楽しかった。
今シーズンで初めて、完璧な試合運びだった。
ガンバの不調にも助けられたが、良い内容で結果を出した。

試合後インタビューに向かう家長。














次はオーストラリアに遠征し、中2日でメルボルンVと対戦(ACL GL #4)。
GL突破の可能性が低く、崖っぷちとなっているACL。
主力を休ませながら、あわよくば勝ち点3を持ち帰り、望みをつなげたい。

■goal
8ネット(21) 55家長昭博(41) 

■judge
ソンリョン(1) 5.5 クロスボールを処理する程度で、仕事は少なかった。
エウシーニョ(18) 5.5 高い位置まで上がって攻撃参加。後半、背後を狙われた。
谷口彰悟(5) 6.5 余裕のある展開となり、落ち着いて守備陣を統率した。
車屋紳太郎(7) 6.5 左CB。スピードを生かして守り、パス出しも良かった。
登里享平(2) 6.5 マークされにくいポジションをとった。アデミウソンを抑える。
大島僚太(10) 6.0 ショートパスの中心となった。素早いプレスで攻撃の芽を摘む。
ネット(21) 6.0 1ゴール。ミスも少なかった。73分、足を痛めて早めの交代。
家長昭博(41) 7.0 簡単に相手ボールを奪う。キープ力も無双状態。1ゴール。
中村憲剛(14) 6.0 周囲にパスを委ねつつ、要所ではラストパスを狙っていった。
阿部浩之(8) 6.0 スプリントを繰り返す。縦への仕掛けも効いていた。
小林悠(11) 6.0 ハイボールに競り勝ち、的確にポストプレー。ゴールには絡まず。

■sub
73(21)森谷賢太郎(19) 5.5 スペースを献身的に埋める。82分、ミドルシュート。
75(14)長谷川竜也(16) 5.5 1人でカウンターを仕掛け、ゴール前まで運ぶ。
85(18)守田英正(25) 5.0 逃げ切りを図って右SBに入るが、肝心の守備が緩かった。

■bench
新井章太(30) エドゥアルド(23) 大久保嘉人(4) 知念慶(20) 

■coach
鬼木達 5.5 中2日であっても主力を起用し続け、結果を出した。

■referee
飯田淳平 6.0 判断基準が分かりやすく、ストレスなく裁いた。

2018/03/08

180307川崎2-2メルボルンV(ACL GL #3)

川崎2-2メルボルン・ビクトリー(等々力, 19:00KO, 11,189人)

ドローに終わった湘南戦(J1 #2)から中4日。
2連敗スタートとなったACLで、メルボルン・ビクトリーと対戦する。














先発は湘南戦から3人が変わった。
中村、知念がベンチスタートとなり、負傷したエドゥアルドはベンチ外。
代わって先発するのは、阿部、登里、奈良の3人。
ベンチには、新たに森谷が加わった。














メルボルンVは、ここまでのACLで1敗1分。
なお、メルボルンVとは、2010年のACLでも対戦している。
等々力では4-0で勝ち、アウェイでは0-1で敗れている。

■1st half
メルボルンVは大柄な選手を揃えるが、サイズに頼らない。
ピッチを広く使って、適切な距離感を保ちながらパスを回す。
きれいなトラップを見せ、バックパスが少なく、縦へのパスを狙ってきた。

川崎は車屋とエウシーニョがフリーで攻め上がる。
特に車屋は、登里がインサイドに寄って空けたスペースを深く突いた。
さらにサイドだけでなく、中央からも攻撃を仕掛ける。
大島を中心として、家長や阿部が絡んでショートパスを何本もつないだ。

28分、大島が中央の家長に縦パスを入れる。
家長が競り合ったボールが右に流れると、ダイレクトでエウシーニョがミドルを決めた。

素晴らしい攻撃で先制したものの、36分のメルボルンVの右CK。
ニアで競り負け、中央に落ちてきたボールを車屋がオウンゴール。

■2nd half
後半、メルボルンVはサイドのスペースを埋めてきた。
川崎の両SBの攻め上がりは少なくなり、中央主体で攻めていく。
徐々にバイタルが空き始め、PAに近づいてチャンスを作り出した。

55分、大島が走り出した小林にスルーパス。
完全に抜け出した小林がクロスを入れ、登里がフリーで蹴り込んで勝ち越しに成功。

リードされたメルボルンVは疲弊し、ボールが前に入らない。
バックパスも増え、トラップも流れてしまうことが多くなる。
セットプレーも少なく、ほとんどチャンスを作れなかった。

ゆっくりと時間を消化していったロスタイム。
PA内に入ったクリスティアン・テオハルス(31)に奈良がスライディング。
テオハルスを倒してPKを取られ、同点ゴールを許してしまった。

■summary
中央からもサイドからも攻撃を仕掛けていった。
阿部が復調し、周囲とのショートパス交換に参加。
緩急をしっかり付け、驚きを伴う面白いプレーが多かった。
結果は出なかったが、見ていて楽しい試合だった。














メルボルンVの攻撃は迫力が足りなかった。
2点を奪ったが、いずれもセットプレーによるゴール。
流れから崩すプレーは少なかった。

川崎のターンオーバーは弱め。
さらに、湘南戦に続いて小林や家長などをフル出場させた。
逆に、フレッシュなはずの阿部や登里を途中で交代させている。
また、中村と知念を途中出場させ、大久保や森谷、守田は起用せず。
今後の日程を考えれば、主力に休養をもっと与えるべきだった。

ACLは3試合を終え、勝ち点1の4位にとどまる。
グループリーグ突破の可能性は少ないながらも残るが、日程は過密。
今後のACLは、大きくターンオーバーを行って、チャンスを待ちたい。

■goal
28エウシーニョ(18) 55登里享平(2)
36OwnGoal 90+3レロイ・ジョージ(41)

■judge
新井章太(30) 5.5 36分に1対1をセーブ。ロングキックが不安定だった。
エウシーニョ(18) 6.0 先制ゴールだけでなく、高い位置で攻撃に参加した。
奈良竜樹(3) 4.5 ビルドアップも守備も良くなかった。最後にPKを与える。
谷口彰悟(5) 5.5 そつなく守った。車屋を走らせるパスを供給した。
車屋紳太郎(7) 6.0 何度も左クロスを入れた。59分、フリーでシュート。
大島僚太(10) 6.0 効果的なショートパスを繰り出し、ゴールに迫った。
ネット(21) 5.5 攻守の要として活躍した。危険なボールロストも見られた。
阿部浩之(8) 5.5 スプリントを繰り返し、ダイレクトパスでリズムを作る。
家長昭博(41) 5.5 トップ下。強い体幹を生かし、ドリブルで切り裂いた。
登里享平(2) 6.0 確実にゴールを決めた。時間が進むと調子を上げた。
小林悠(11) 6.0 1トップで出場して1アシスト。37分にはGKと1対1となる。

■sub
83(8)中村憲剛(14) 5.5 守備のバランスに気を配り、時間を進めた。
88(2)長谷川竜也(16) 5.5 時間が短く、プレー機会はほとんどなかった。
90+3(21)知念慶(20) 5.5 同点となってから投入されたが、直後に試合終了。

■bench
ポープ(31) 守田英正(25) 森谷賢太郎(19) 大久保嘉人(4) 

■coach
鬼木達 5.0 主力を起用しながらも、勝ち点3を得られなかった。

■referee
アブドゥルラフマン・アルジャッシム 5.0 微妙な判定が続いた。PKの判定は妥当。

2018/03/03

180302川崎1-1湘南(J1 #2)

川崎1-1湘南(等々力, 19:00KO, 22,475人)

磐田戦(J1 #1)から中4日。J1リーグの等々力での開幕戦。
次の水曜日にACLが組まれているため、金曜日の開催となった。
3月になったばかり。昼は暖かかったが、夜は観戦するには寒かった。











磐田戦の先発からソンリョンが外れ、新井が出場。
ベンチにはポープ・ウィリアムが入る。
昨年移籍してきたポープは、川崎での初のベンチ入りとなった。













湘南は2017シーズンのJ2優勝チーム。
J1リーグ第1節では、同じく昇格組の長崎に勝利している。

■1st half
湘南は運動量は豊富だが、ボールへのプレスは控え目。
最終ラインを高く設定して、スペースを消して守る。

川崎は1トップの知念がボールを呼び込む動きを繰り返す。
知念はロングボールをきちんとキープして、周囲のサポートを待った。
湘南が引かざるを得なくなると、空いたバイタルを使って攻めていった。

湘南は川崎の素早いプレスに苦しみ、ミスが出てしまう。
セットプレーは多く獲得していて、攻撃の主体となった。

33分、知念が中央からDF2人をかわしてミドルシュート。
GK秋元陽太(1)に防がれたが、いい攻撃だった。

■2nd half
後半、川崎は車屋と家長で左サイドを使って攻めていく。
56分、家長が早いタイミングでクロスを入れる。
ゴール前に走り込んだ小林が、ピンポイントで頭で合わせて先制。

その後も58分、62分と車屋がクロスを入れるなど、攻め続ける。
しかし、66分。湘南の左CK。
アンドレ・バイア(4)が落とし、松田天馬(18)がゴール。
湘南はチャンスを作れていなかったが、セットプレーで同点に追いついた。

川崎は69分、知念に代えて大久保を投入。
大久保は78分、ゴール前で小林のクロスをフリーでヘッド。
知念が下がったため深みのある攻撃は少なくなったが、チャンスは作れていた。

■summary
湘南は最後まで忠実にスプリントを続け、ゴールを守った。
杉岡大暉(29)がエウシーニョの左サイドを使い、クロスを上げていく。
1トップのイ・ジョンヒョプ(9)が抑えられたため、決定機は作れなかった。
しかし、自陣に引くことなく川崎に堂々と立ち向かった。
セットプレーでドローに持ち込んだのは、上々の結果。











川崎はシーズン5試合目。
早いタイミングでロングボールを入れ、知念のキープ力を生かす。
ショートパスでの崩しやサイドからも仕掛け、攻撃パターンが多彩。
相手を崩し切る前に家長がクロスを入れて先制点を決めるなど、攻撃が噛み合ってきた。
勝ち点1だったのは残念だが、少しずつ調子を上げていきたい。

次は中4日でACLメルボルン戦。
その後、中2日が2試合続く過密日程となる。
大きなターンオーバーを施したいところ。

■goal
56小林悠(11)
66松田天馬(18)

■judge
新井章太(30) 6.0 90分、野田隆之介(15)との1対1を防ぐ。プレー機会は少なかった。
エウシーニョ(18) 5.0 右サイドを狙われ、守勢に回る。攻めるスペースも限られた。
谷口彰悟(5) 6.0 ハイボールを適切に処理し、湘南にチャンスを与えなかった。
エドゥアルド(23) 5.5 はっきりしたクリアで攻撃を断った。19分、ケガで交代。
車屋紳太郎(7) 5.5 左サイドを何度も突いて、クロスを上げる。守りも鉄壁。
大島僚太(10) 5.5 積極的にラストパスを出した。後半はタッチ数が少なくなる。
ネット(21) 5.5 司令塔として攻守を差配。危険なロストなど荒さも見られた。
小林悠(11) 6.0 右サイド。GKとDFの間の狭いスペースを狙って先制。
中村憲剛(14) 5.5 下がり気味だったが、要所では攻撃を組み立てた。
家長昭博(41) 6.5 切れ味鋭いドリブルで圧倒。1アシスト。イエローは残念。
知念慶(20) 6.0 開幕戦に引き続き1トップ。5分、33分と良いシュート。

■sub
19(23)奈良竜樹(3) 5.5 右サイドを広くカバー。90分、タックル失敗で決定機を許す。
69(20)大久保嘉人(4) 6.0 72分、78分と決定機をつかむ。球離れが遅かった。
83(14)阿部浩之(8) 5.5 左ウィングに入るも、チャンスは作れなかった。

■bench
ポープ(31) 登里享平(2) 守田英正(25) 長谷川竜也(16) 

■coach
鬼木達 5.5 結果はドローとなったが、適切に交代策を講じた。

■referee
荒木友輔 5.5 微妙なジャッジが散見されたが、中立的だった。