2015/12/13

151213シーズン回顧(2) 2015ランキング

シーズン回顧(2) 2015ランキング

2015シーズンの川崎フロンターレを2回に分けて振り返る。
回顧その1では、選手ごとに平均採点を計算した。
その2では、シーズンを全体的に振り返るために、ランキングを見てみたい。

high player (season) 
 1,000分以上出場した18選手で、シーズン平均採点が高かったのは次の選手。
 カッコ内は2014年の順位。なお、2014年も1,000分以上出場したのは18選手。

1位(4位) 大島僚太(16) 33試合3067分出場 平均採点6.25 ベンチ0試合
2位(-) 田坂祐介(35) 15試合1054分出場 平均採点6.24 ベンチ0試合
3位(5位) 森谷賢太郎(19) 27試合1844分出場 平均採点6.17 ベンチ8試合
4位(8位) 大久保嘉人(13) 39試合3641分出場 平均採点6.16 ベンチ1試合
5位(7位) 西部洋平(21) 16試合1526分出場 平均採点6.16 ベンチ18試合

 大島がトップだった。さらにゴールに向かう積極性を求めたい。
 2014年に上位を占めた中村が11位(1位)、レナト6位(2位)、小林9位(3位)となった。

■low player (season)
 逆に1,000分以上出場した18選手でシーズン平均採点が低かったのは次の選手。

18位(-) 車屋紳太郎(20) 36試合2743分出場 平均採点5.72 ベンチ2試合
17位(-) 杉本健勇(9) 32試合1670分出場 平均採点5.86 ベンチ7試合
16位(-) エウシーニョ(18) 43試合3975分出場 平均採点5.90 ベンチ0試合

 車屋はゲームを決めてしまう致命的なミスがあり、採点が低い試合が多かった。
 杉本、エウシーニョはゴールもしていたが、平凡な出来の試合が目立った。
 2014年に下位を占めたパウリーニョ(18位)は移籍、井川7位(17位)、谷口13位(16位)だった。

■play time (season)
 出場時間が長かったのは次の選手。カッコ内は2014年の順位。

1位(3位) 谷口彰悟(5) 43試合4106分出場 平均採点5.93 ベンチ0試合
2位(-) エウシーニョ(18) 43試合3975分出場 平均採点5.90 ベンチ0試合
3位(6位) 中村憲剛(14) 42試合3699分出場 平均採点6.02 ベンチ0試合
4位(1位) 大久保嘉人(13) 39試合3641分出場 平均採点6.16 ベンチ1試合
5位(2位) 大島僚太(16) 33試合3067分出場 平均採点6.25 ベンチ0試合

 谷口が唯一の全試合フル出場、エウシーニョは全試合に出場した。
 2014年に上位だった小林はケガで17位(4位)、レナトは移籍し11位(5位)となった。

■high game
 各試合の選手の採点を、出場時間に応じて平均した。
 この平均採点が高かったのは、43試合のうち次の試合。

1位 150919川崎6-1名古屋(J1 #28) 平均採点6.809 
 面白いようにゴールを積み重ねる。名古屋をパスで崩し切った。
2位 150426川崎3-0甲府(J1 #7) 平均採点6.657
 引いた甲府の守備を攻略。大久保が先制して、レナトが2ゴール。
3位 151004川崎5-3G大阪(J1 #30) 平均採点6.639
 ミスから失点して2度リードを追いつかれたが、攻撃力で突き放した。

 いずれもJ1リーグの等々力での試合となった。
 ナビスコカップ(6試合)では、平均採点6.306の150408清水0-2川崎(YNC GL #3)。
 天皇杯(3試合)では、平均採点6.333の151014川崎3-0京都(天皇杯 R32)が最高。

■low game
 逆に平均採点が低かったのは43試合のうち次の試合。

43位 150530清水5-2川崎(J1 #14) 平均採点4.708
 当時17位の清水にまさかの大敗。出番を失うこととなる角田のラストゲーム。
42位 150429川崎1-4柏(J1 #8) 平均採点4.895
 メンバーは揃っていたが、柏の川崎対策に翻弄されて手も足も出なかった。
41位 150318川崎1-3名古屋(YNC GL #1) 平均採点5.136 
 ミスでゴールを割られる。YNC予選敗退につながる大きな敗戦となる。

 2014年の最低点のゲームの相手も清水だった。
 天皇杯では、平均採点5.364の151115川崎0-2G大阪(天皇杯 R16) が最低。

■high player (each game)
 各試合ごとの採点で最も高かったのは8.0点。2回あった。

8.0 大久保嘉人(13) 150919川崎6-1名古屋(J1 #28)
 個の技術を如何なく発揮してハットトリックを決める。
8.0 中野嘉大(22) 151004川崎5-3G大阪(J1 #30)
 ドリブルが冴えて止められなかった。プロ初ゴール。

 次に高かったのは7.5点。11回だった。

7.5 レナト(10) 150404川崎4-1新潟(J1 #4)
 DF4人をドリブルで抜き去ってゴール。まさにゴラッソ。
7.5 大久保嘉人(13) 150418仙台2-3川崎(J1 #6)
 良くない時間が長かったが、決めるところで決め、2アシスト1ゴール。
7.5 西部洋平(21) 150422神戸0-0川崎(YNC GL #4)
 決定機をストップして、劣勢のゲームをドローに持ち込む。
7.5 レナト(10) 150426川崎3-0甲府(J1 #7)
 多くのシュートを放って、2点目、3点目をゴール。
7.5 中村憲剛(14) 150426川崎3-0甲府(J1 #7)
 3ゴールをすべてアシスト。甲府の守りをパスで崩した。
7.5 森谷賢太郎(19) 150510名古屋0-1川崎(J1 #11)
 動き回ってバイタルを埋め、無失点勝利に貢献した。
7.5 レナト(10) 150711川崎2-0FC東京(J1 #18)
 FKできれいなゴール。川崎でのラストマッチとなった。
7.5 小林悠(11) 150919川崎6-1名古屋(J1 #28)
 トラップからシュートまで素晴らしい流れで1ゴール。
7.5 小林悠(11) 150926新潟1-2川崎(J1 #29)
 2ゴール。1点目のループは技術が詰まっていた。
7.5 大久保嘉人(13) 151004川崎5-3G大阪(J1 #30)
 周囲もうまく使い、PKを含む2ゴール1アシスト。
7.5 中村憲剛(14) 151004川崎5-3G大阪(J1 #30)
 同点に追い付かれてすぐゴールを決める。展開力も良かった。

 7.5以上の試合数は、大久保3回、レナト3回、小林2回、中村2回など。
 ほとんど攻撃で活躍した選手だったが、森谷と西部は守備を高く評価したもの。
 天皇杯は7.0が最高。

■low player  (each game)
 各試合の採点で最も低かったのは3.5点。1回だった。

3.5 車屋紳太郎(20) 151115川崎0-2G大阪(天皇杯 R16)
 消極的なプレーで致命的な2失点に関与。天皇杯が終わった。

 次に低かったのは4.0点。4回あった。

4.0 車屋紳太郎(20) 150502FC東京2-1川崎(J1 #9)
 64分にイエロー2枚で退場。逆転負けにつながってしまった。
4.0 武岡優斗(17) 150530清水5-2川崎(J1 #14)
 ピーター・ウタカを抑えることができなかった。67分に退く。
4.0 エウシーニョ(18) 150530清水5-2川崎(J1 #14)
 武岡をサポートできず、高い位置に上がった裏のスペースを使われた。
4.0 新井章太(30) 150530清水5-2川崎(J1 #14)
 判定への異議でイエロー。負けているのに時間を浪費した。

 4.0以下の採点は、のべ5回。すべて守備側の選手。
 うち車屋が2回。どちらも敗戦を招くプレーだった。
 残りの3回は、5失点した清水戦の右サイドの2人とGK。
 ナビスコカップは、4.5が最低だった。

2015/12/07

151207シーズン回顧(1) 2015選手別平均採点

シーズン回顧(1) 2015選手別平均採点

2015シーズンの川崎フロンターレを振り返る。
公式戦はJ1リーグ34試合、ナビスコ6試合、天皇杯3試合の43試合。
前年はALCがあって48試合だったので、5試合少なかった。

■J1リーグ 年間6位
 1stステージ 5位 17試合9勝3分5敗 勝ち点30 得失点差+6
 2ndステージ 7位 17試合8勝3分6敗 勝ち点27 得失点差+8
 年間勝ち点 6位 34試合17勝6分11敗 勝ち点57 得失点差+14
 2014シーズンよりも勝ち点で2つ上回ったが、同じ6位となった。
■ヤマザキ・ナビスコ・カップ(YNC) GL敗退
 6試合2勝3分1敗 勝ち点9 得失点差+1
 7チームが参加した予選リーグB組の3位で、決勝トーナメントに進めなかった。
■天皇杯 ベスト16
 3試合2勝1敗 得失点差+4
 4回戦でG大阪(天皇杯 R16)に敗れて、ベスト16。


プレー時間の合計は、4,103分。
この時間には、前後半のロスタイムを含んでいる。
ロスタイムの時間は、www.football-lab.jp/ やフロンターレ公式サイトを参考とした。

各選手の試合ごとの採点から、出場時間に照らしてシーズンの平均採点を計算した。
チーム全体の平均採点は、6.014点だった。
ベンチに入ったが出場しなかった試合数もカウントした。

GK、DF、MF、FWのポジション別に出場時間順が多い選手から並べた。
ポジションはチームの登録のものではなく、実態に合わせた。
ウィング系の選手は、4バックではサイドバックになるが、MFに含めている。

goal keeper
新井章太(30) 27試合2,580分出場 平均採点5.92 ベンチ16試合
 開幕からベンチ入りして、広島戦(J1 #10)でプロ初出場。
 西部のケガで巡ってきたチャンスを活かし、リスタートの上手さなどの特徴を出した。
 ファイフロ要員だった前年から飛躍を遂げる。
西部洋平(21) 16試合1,526分出場 平均採点6.16 ベンチ18試合
 ケガで戦列を離れている間に、新井の台頭を招く。
 復帰後先発に戻ったが、シーズン終盤には新井に出場を譲った。
 派手なシュートストップは見応えがあるが、パスワークでは貢献できなかった。
 (2016 清水(J2)へ移籍)
安藤駿介(24) 0試合0分出場 ベンチ8試合
 西部不在時はベンチに座ったが、前年に引き続き出場なしに終わる。
 もったいないが、4人在籍するGKでは仕方がないか。
松井謙弥(1) 0試合0分出場 ベンチ1試合
 1試合のみベンチに入っただけで、第4キーパーとして過ごした。
 契約満了が発表された。
 (2016 大宮(J1)へ移籍)

defender
谷口彰悟(5) 43試合4,106分出場 平均採点5.93 ベンチ0試合
 チーム唯一の全試合フル出場。日本代表にも初めて呼ばれた。
 攻撃に比重を置くチームで、最終ラインで孤軍奮闘する。
 耐えきれずに失点することもあったが、守備を支え続けた。ボランチでもプレー。
武岡優斗(17) 39試合2,989分出場 平均採点5.94 ベンチ3試合
 移籍1年目の前年は、7試合396分出場にとどまったが、レギュラーを掴む。
 スピードと1対1での強さを活かし、右のセンターバックを務める。
小宮山尊信(8) 26試合2,093分出場 平均採点6.10 ベンチ6試合
 ケガで出遅れたが、5月の横浜FM戦(YNC GL #6)で復帰してからはコンスタントに出場。
 3バックの左に入って、バランスを整えながら谷口を支えた。
井川祐輔(4) 27試合1,919分出場 平均採点6.11 ベンチ16試合
 4バックでは右のセンターバックとして出場。
 シーズン終盤、3バックが多くなると出場機会が限定された。
 試合終盤、逃げ切り要員としても投入される。
角田誠(3) 17試合1,523分出場 平均採点6.07 ベンチ7試合
 仙台から加入後、開幕から足元の確かさと強い守備でレギュラーを掴む。
 5月末の清水戦(J1 #14)での大敗後はベンチに回り、8月に清水(J1)に期限付き移籍。
 出場機会を求めての移籍は理解できるが、もっと長く在籍してもらいたかった。
 (2015年8月 清水(J1)へ期限付き移籍)
實藤友紀(2) 1試合8分出場 平均採点5.50 ベンチ5試合
 7月の松本戦(J1 #22)の途中出場1試合だけ。ベンチ入りも少なかった。
 角田の移籍後もチャンスがなく、残念なシーズンとなった。
 契約満了。新天地で活躍してほしい。
 (2016 福岡(J1)へ移籍)
板倉滉(28) 0試合0分出場 ベンチ2試合
 ユースからの昇格。ベンチ入りは2試合あったが出場はできず。
 J3リーグのJ23チームでは開幕から2試合にフル出場。その後は呼ばれなかった。

midfielder
エウシーニョ(18) 43試合3,975分出場 平均採点5.9 ベンチ0試合
 新加入でJ1リーグ8点、NC3点、天皇杯1点とゴール数が多く、チームを助けた。
 リズムが他の選手と異なるので、攻撃のアクセントとなった。
 サイドプレーヤーなのに、ボールを持っても持たなくても中央に切れ込み続けた。
中村憲剛(14) 42試合3,699分出場 平均採点6.02 ベンチ0試合
 夏場、コンディションを崩した。ボランチとして守備を手薄にしがち。
 大島が成長してきたが、まだまだキラーパスは健在。
 無理をしすぎないで、これからもチームを引っ張ってほしい。
大島僚太(16) 33試合3,067分出場 平均採点6.25 ベンチ0試合
 ケガやU22代表への招集によって出場試合数は少なくなった。
 完全に中村から独り立ちして、トラップやパスの技術力で中盤に君臨した。
 もっともっとゴールに向かう強い意欲が見たいところ。
車屋紳太郎(20) 36試合2,743分出場 平均採点5.72 ベンチ2試合
 ミスで敗戦に関与することが目立ったが、起用が続いた。
 軽い守備が多く、攻撃でもドリブルで仕掛けることが少なかった。
森谷賢太郎(19) 27試合1,844分出場 平均採点6.17 ベンチ8試合
 ベンチに座ることも多かったが、様々なポジションで器用にプレー。
 豊富な運動量で停滞するチームを鼓舞した。
中野嘉大(22) 13試合940分出場 平均採点6.11 ベンチ6試合
 前半はまったく絡めなかったが、8月の湘南戦(J1 #25)でデビュー。
 レナト移籍後の左サイドで、ドリブルで果敢に仕掛けた。
山本真希(6) 10試合273分出場 平均採点5.53 ベンチ28試合
 ベンチ入りしても出番がなかったのが28試合。出場が少なかった。
 加入3年目。少しずつ出場時間を減らして契約満了。
 守備ができるボランチは貴重だが、ポジションを外してバランスを崩すことも。
 (2016 千葉(J2)へ移籍)
橋本晃司(7) 7試合190分出場 平均採点5.57 ベンチ17試合
 攻撃的なスタイルでフリーキックも蹴れるが、壁が厚く、出場機会が少なかった。
 前年の金久保順のような役割を担ってほしかったが、もう少しだった。
三好康児(26) 5試合161分出場 平均採点5.63 ベンチ15試合
 ユースからの昇格。5試合出場は少なかったが、1年目としては悪くはない。
 J3リーグのJ23チームでは8試合1得点。アンダー代表にも参加した。
登里享平(23) 1試合11分出場 平均採点5.00 ベンチ1試合
 ケガが長く、10月の横浜FM戦(J1 #32)で復帰したが、さらにケガ。
 1試合出場でシーズンを終える。
 左サイドのプレーヤーが揃ってきただけに、来年はコンディションを上げたい。
山越享太郎(25) 0試合0分出場 ベンチ0試合
 ベンチ入りすら1度もなかった。契約満了が発表された。
 筑波大学4年生でチームに加入して3年半、在籍した。
 (2016 栃木(J3)へ移籍)

forward
大久保嘉人(13) 39試合3,641分出場 平均採点6.16 ベンチ1試合
 1年、フルに稼働してJ1リーグ3年連続得点王となった。
 川崎から唯一ベストイレブン(3年連続)に選出される。
 ミドルシュートが冴え、ワンタッチゴールも決める。
 調子が悪そうに見えても、結果を出してくるところはすごかった。
レナト(10) 22試合1,871分出場 平均採点6.12 ベンチ0試合
 J1リーグ17試合で9ゴール。左サイドでドリブルが光った。
 来日4年目は絶好調だったが、8月に中国スーパーリーグ広州富力へ移籍。
 3年半、活躍してくれた上に、多額の移籍金を残してくれた。
 (2015年8月 広州富力(CHN)へ移籍)
杉本健勇(9) 32試合1,670分出場 平均採点5.86 ベンチ7試合
 試合によってポストプレーの精度が違った。
 身長があって、足元の技術もあるので、まずまず活躍できた。
 (2016 C大阪(J2)へ移籍)
船山貴之(15) 28試合1,511分出場 平均採点5.92 ベンチ11試合
 最終ラインと駆け引きしながら攻撃を活性化させた。
 決定的な場面で外し、残念ながらゴールがなかった。
 来年、残留してくれるのなら、川崎での初ゴールを見たい。
 (2016 千葉(J2)へ移籍)
小林悠(11) 21試合1,452分出場 平均採点6.10 ベンチ0試合
小刻みにケガを重ね、復帰しては離脱。試合出場が限られた。
 9月の新潟戦(J1 #29)の2ゴールのように、出場すれば素晴らしいプレーを見せた。
田坂祐介(35) 15試合1,054分出場 平均採点6.24 ベンチ0試合
 7月のFC東京戦(J1 #18)で3年ぶりにドイツ2部ボーフムから復帰。
 直後にレナトが移籍した影響を感じさせないプレー。
 以前よりも線が太くなって、強くなった。
アルトゥール・マイア(10) 6試合188分出場 平均採点5.5 ベンチ6試合
 レナトの後継としてフラメンゴから期限付きで8月に加入。
 テクニックはあったが、チームの流れに乗り切れなかった。
 (2016 シャペコエンセ(BRA)へ移籍。2016年11月28日、飛行機事故で他界)
安柄俊(27) 4試合99分出場 平均採点5.36 ベンチ10試合
 7月に千葉へ期限付きで移籍した。
 北朝鮮代表に選ばれたが、杉本、船山の加入によって序列が下がっていた。
 (2015年7月 千葉(J2)へ期限付き移籍)

(2種登録) ※出場なし
長谷川竜也(33) 0試合0分出場 ベンチ0試合
 順天堂大学4年で、来季加入決定。
 (2016 新規加入)

coach
風間八宏 平均採点5.66
 最終ラインに小宮山、武岡を配して、攻撃的な体制を構築した。
 4バックと3バックのシステム変更がよりスムースになった。
 リードを許しての交代の遅さが今年も目立った。

referee
平均採点5.61
 高い評価はなかなか付けにくい。

2015/11/23

151122川崎1-0仙台(J1 #34)

川崎1-0仙台(等々力, 13:30KO, 22,511人)

J1リーグ最終節はホーム仙台戦。
天皇杯はガンバ大阪戦(天皇杯 R16)に敗れたため、2015シーズンの最終戦となる。
チャンピオンシップ開催の影響で、2014シーズンより2週間早くシーズンが終わる。

先発はガンバ大阪戦から杉本が外れ、森谷が入る。
ベンチには7月の柏戦(J1 #20)以来、久しぶりに三好が入った。

仙台とは4月のユアテックで小林、レナト、大久保のゴールで勝利(J1 #6)
ナビスコでは、6月の等々力で1-1のドロー(YNC GL #7)

仙台は14位ですでにJ1残留を決めている。
天皇杯では勝ち残っていて、シーズン最終戦ではない。

■1st half
仙台はラインを高めに設定。プレスも前から掛けてくる。
川崎もパスをつなぎながらプレスをかわして攻撃を仕掛ける。
中村と大島のボランチに、森谷がうまく絡んでパスコースを作る。

20分過ぎから中盤での簡単なパスミスが川崎に目立つ。
仙台が攻勢を強めてくるが、ゴールは奪われずにすんだ。
29分にはFW金園英学(11)との1対1を新井がストップ。

川崎は9分の大久保の反転シュート、車屋の左からのクロスなど、あと少しの場面は作る。
ただ、仙台の守備を決定的に崩し切ることはできなかった。

■2nd half
後半、小宮山に代えて田坂を投入する。
車屋がCBに、中野がウィングと1列ずつ下がる。
結果的に車屋が失点に関与することとなったガンバ戦と同じ交代。

スタートから仙台が押し込み、パスをつないでゴールに迫る。
51分、FWハモン・ロペス(20)のミドルがバーを叩く。
大島が寄せてはいたが、素晴らしいシュートを放たれた。

55分すぎからは、川崎の攻撃の時間が長くなる。
3年連続得点王を目指す大久保にラストパスを供給する。
もっと良い選択肢があるときでも、無理に大久保を使っていた。
大久保は65分にオーバーヘッド、68分にヒールでシュートするが、いずれも難しかった。
他にも62分の中村のドリブルシュート、75分のエウシーニョのシュートなど、チャンスは作るが決めらない。

80分、右サイドで田坂、エウシーニョとボールをつないで大久保へ。
PA枠外から大久保がミドルシュートを決める。バックスタンドから弾道が良く見えた。
距離があったが、GK六反勇治(1)が触れない見事なコースのシュートだった。

■summary
天皇杯ガンバ戦に続いて、攻撃は良くなかった。
ボランチの2人に森谷、後半からは田坂が触媒となって、パスはつながった。
ゴールに近づくことはできたが、仙台DFを崩し切ることはできなかった。
最後に大久保の個人技で勝つことができた。

仙台は引き籠ることなく、果敢にラインを上げてきた。
コンパクトな陣形で、守備は粘り強かった。
ただ、インプレーでの攻撃には脅威を感じなかった。
サイドから早いタイミングでクロスを入れることができればと思われる。

今シーズンの結果は勝ち点57で年間6位。
レナトがシーズン途中で移籍し、小林が長期離脱した影響が強かった。
タイトルには遠かったが、面白いゲームも多かった。


ありがとう村上 仙台で2度プレーしてくれて

仙台サポーターは契約が満了するDF村上和弘(36)に横断幕を掲げた。
今日はベンチ外だったが、素晴らしい横断幕。
川崎にも2007-09までの3シーズン、在籍してくれた。
34才となったが、これからもプレーを続けてほしい。
(12月28日、現役引退が発表された。)

■goal
80大久保嘉人(13)

■judge
新井章太(30) 6.0 14分、飛び出して間一髪でクリアする。29分には1対1をストップした。
武岡優斗(17) 6.5 何度もPA内まで上がった。38分でフリーのシュートは枠に飛ばしたい。
谷口彰悟(5) 6.5 パス出しも良く、最後まで破綻せず、きっちりと守り切った。
小宮山尊信(8) 6.0 28分、ハモン・ロペスのドリブルをカット。前半のみで戦術的な交代。
大島僚太(16) 6.0 中盤の底でチームを動かす。局面は打開できず。51分、PA内で潰される。
中村憲剛(14) 6.0 長短のパスでチームを操った。62分にはドリブルからシュート。
エウシーニョ(18) 6.0 ゴール前でチャンスに絡み、多くのシュート。決勝アシスト。
車屋紳太郎(20) 6.0 天皇杯よりは良かった。特に前半、左サイドからクロスを供給。
森谷賢太郎(19) 7.0 トップ下からボランチまで広くカバー。走ってチームを牽引した。
大久保嘉人(13) 7.0 強引だったがシュートを多く放つ。80分、ゴラッソを叩き込んだ。
中野嘉大(22) 6.0 66分、長いドリブルからゴールに迫る。シュートをもっと打ちたい。

■sub
HT(8)田坂祐介(35) 6.5 ボールを引き出す。ゴールシーンは全力で走りコースを空けた。
90+3(19)杉本健勇(9) 5.5 ロスタイムに投入される。ポストプレーを1つだけこなす。

■bench
西部洋平(21) 井川祐輔(4) 橋本晃司(7) 三好康児(26) 船山貴之(15)

■coach
風間八宏 5.5 交代枠を使う余地がある展開だが、動かず。大久保のゴラッソで勝利する。

■referee
吉田寿光 6.5 ゲームを妨げないジャッジ。両チームのファウルが少なかった。

2015/11/16

151115川崎0-2G大阪(天皇杯 R16)

川崎0-2G大阪(万博記念競技場, 15:30KO, 7,345人)

浦和戦(J1 #33)から中7日、代表ウィークに開催される天皇杯4回戦。
トーナメント表の上に位置する川崎がホームのはずだが、会場は万博記念競技場。
ユニフォームもガンバがホームで、川崎はアウェイとなった。

等々力は、川崎国際多摩川マラソンの会場となっているので開催できず。
新スタジアムのオープンを控え、5月のJ1アウェイ戦(J1 #12)が最後の万博かと思ったが、天皇杯で再び試合が組まれた。

浦和戦から、出場停止の大久保が復帰。
さらに杉本、小宮山が入って、小林、森谷、船山が外れた。


ガンバはDF藤春廣輝(4)、FW宇佐美貴史(39)が代表に招集されていて不在。
GK東口順昭(1)はケガで代表を辞退しているが、今日は出場する。
ガンバはACLで準々決勝に進出したため、天皇杯はJリーグ推薦シード。
4回戦からの登場となったため、川崎戦が初戦となる。

■1st half
川崎はいつものようにボールをつなぐ。
中村が浦和戦のトップ下からボランチに下がってボールに触れる。
車屋と中野のコンビネーションに、杉本が絡んで左サイドから攻略する。

ガンバはFWパトリック(29)のカウンター主体。
10分過ぎからはパスをつないでバイタルまで運んできた。
エウシーニョが上がって空いた右サイドを使われて、MF大森晃太郎(19)がシュートチャンスを作る。

25分過ぎからは、エウシーニョがスペースを埋めるようになる。
ボランチ大島と中村へのプレスが弱まって、フリーで長くボールを持つ。
攻撃を仕掛けていくものの、ゴールは決まらない。

45+2分、パトリックがドリブルでPAの右サイドに流れてからセンタリング。
谷口に当たったボールが緩やかに転がる。
車屋はクリアできる位置にいたが、味方が多かったせいかボールを眺めてしまう。
そこに大森が飛び込んできて、ヒールでゴールを決められた。

■2nd half
1点を追って、後半開始から小宮山に代えて田坂を投入する。
最終ラインに車屋、サイドに中野と1列ずつポジションが下がる。

右サイドに田坂が入って、ボランチからボールがつながる。
いい形の攻撃を続けていたが、53分。
押し込んだところからカウンターを浴び、MF倉田秋(11)がドリブル。
車屋がマークしていたが、仕掛けることなくずるずるとPA内まで後退。
並走するパトリックには谷口が付いていて、武岡も後追いしてくれていた。
その状況で倉田のシュートコースを切れず、ゴールを決められた。
1失点目に続き、残念なプレーだった。

2点差となってからは、川崎の動きが落ちる。
パスコースを作れず、寄せられてボールを失ってカウンターを浴びる。
ボランチにもガンバのプレスが効くようになり、ゴールに向かえなかった。

76分に橋本がボランチに入り、精力的に走ったが、周囲の足は止まったまま。
交代枠は残っていたが、ベンチは動かず。
決定機を作ることができず、ゴールを奪えなかった。

■summary
ガンバも良くはなかったが、川崎の内容も良くなかった。
単純なキックミスもあり、判断のミスも多く見られた。
浦和戦のような密度の濃いプレーができなかったのが残念。
ゲームの結果は妥当なものといえる。

ハーフタイムで小宮山を下げて、1失点目に関与した車屋を最終ラインに。
その車屋がカウンターから2失点目となる倉田のゴールを許してしまった。
前掛かりになる状況で、最終ラインの負荷は大きかったが、采配で結果を出せなかった。

今年の天皇杯は4回戦で敗戦。
もともと川崎にとっては不得意な大会だが、今年も勝負弱さが出た。
今シーズンの残りはあと1試合となった。


帰りの新幹線で、チームと一緒になった。
新横浜駅でのフロンターレバス。

■goal
45+2大森晃太郎(19) 53倉田秋(11)

■judge
新井章太(30) 5.5 リスタートで良い間合いを作る。2失点ともに難しいが、防いでほしい。
武岡優斗(17) 6.0 39分、パトリックを1対1で止める。スピードでカウンターを食い止める。
谷口彰悟(5) 6.0 ハイボールをパトリックと競り合った。強いパスを入れて味方を鼓舞した。
小宮山尊信(8) 5.5 プレー機会は少なかったが、安定して守備のバランスをとっていた。
大島僚太(16) 6.0 良いタッチから前への推進力を見せる。攻守に奮闘していた。
中村憲剛(14) 5.0 前に出てバランスを崩す。ミスパスが多かった。足の状態が悪そう。
エウシーニョ(18) 5.5 背後のスペースを使われる。守りに重点を置くと上がれなかった。
車屋紳太郎(20) 3.5 1失点目はクリアの判断が遅れて傍観。2点目は倉田との1対1で力負け。
杉本健勇(9) 6.0 ポスト、クロスボールをヘッド、強引なシュートと攻撃に多彩に絡む。
大久保嘉人(13) 4.5 中盤に落ちてくるが、ボールロストが多かった。キレがなかった。
中野嘉大(22) 5.5 CKを担当。ドリブルで仕掛けた。後半、慌てて攻めてボールを失う。

■sub
HT(8)田坂祐介(35) 5.5 投入後にリズムを作る。シュートは枠に飛ばず。CK、FKを担当。
76(22)橋本晃司(7) 5.5 左ボランチに入って走り回ったが、戦況は動かなかった。

■bench
西部洋平(21) 井川祐輔(4) 山本真希(6) マイア(10) 船山貴之(15) 

■coach
風間八宏 4.0 車屋を残す采配が当たらず。3枚目の交代カードを切らないまま敗戦。 

■referee
佐藤隆治 6.0 ストレス少ないジャッジ。パトリックと谷口のマッチアップも適切に裁く。

2015/11/08

151107浦和1-1川崎(J1 #33)

浦和1-1川崎(埼玉スタジアム, 14:00KO, 46,597人)

鹿島とG大阪のナビスコ杯決勝を挟み、2週間ぶりのJ1リーグ。
川崎は2連敗してタイトルやCSへの出場可能性を失い、消化試合となった。

1stステージで優勝した浦和は年間でも2位。まだまだシーズンが続く。
等々力(J1 #5)では、終了間際に追いつかれ、1-1でドローだった。

川崎は大久保を出場停止で欠き、船山が久しぶりの先発。
田坂もケガでベンチスタートとなって、森谷がボランチに入る。
小宮山に代って車屋、西部に代って新井が出場。
前節横浜FM戦(J1 #32)から4人が入れ替わった。
ベンチには田坂が入ったが、杉本、マイアが外れて、攻撃的な駒が少ない。

■1st half
浦和は川崎の最終ラインまで素早いプレスをかける。
パスコースをしっかり切り、追い込んでボールを奪う。
攻撃はGK西川周作(1)からのロングボールでサイドに展開。
三角形のダイレクトパスを駆使して崩してくる。
ボールを保持しながら、ハーフコートになるまで押し込んできた。

川崎はプレッシャーを受けるとパスをつなげない。
ただ、ボランチが前を向くことができれば、その先は自由にプレーできた。
大島と森谷がいい距離を保っていて、その前の中村とパスをつなぐ。

10分、MF関根貴大(24)の右サイドからのクロスがゴール前を流れる。
20分、DF槙野智章(5)がフリーでミドルシュートするなど、決定的な場面を作られる。

ただ、失点はあっけないミスから。
29分。GK西川からのロングボールをFWズラタン(21)が流して、FW興梠慎三(30)がゴール。
興梠をマークしていた谷口が、ボールに行くか人に行くか迷ってしまい抜け出された。

川崎も44分、同点に追いつく。
中村からのパスを大島が左足で止めて、ステップなしで右足でパス。
森谷がゴールに背を向けてボールを受けてからターンする。
ボールカットを狙った槙野を完全に抜き、美しいミドルがゴール右上に決まった。

■2nd half
後半開始から、船山を下げて田坂を投入する。
田坂がサイドや中盤でポイントを作り、攻撃の幅が広がる。

浦和は全体的にプレスが弱まってきた。
MF柏木陽介(8)がケアする範囲が広すぎて、川崎のパスを遮断できない。
攻撃の際にもボールを受けに顔を出す人が減ってきた。

お互いに速攻でゴール前までボールを運ぶ展開。
時間が進むにつれて、決定的な場面が増える。
83分、MF梅崎司(7)がバーを叩くミドル。
85分と90分の2回、田坂がGKと1対1になったが、ゴールは生まれなかった。

試合が終わると、浦和の多くの選手がピッチに倒れ込んだ。
疲れていたとも思うが、勝ち点1という結果の重みが両チームで大きく異なっていた。

■summary
ドローに終わった結果は妥当。
前半は浦和、後半になると川崎がペースを掴んだ。
全体的に見れば、川崎の方が多くの決定機を作り出せていた。

浦和の選手の疲弊を誘い、空いたスペースを使ってチャンスを生んだ。
ただ、興梠に対するマークミスで失点してしまうなど、試合運びの拙さは相変わらず。

どちらのチームも攻撃的な姿勢を最後まで貫いた。
西川、槙野、柏木のトラップとパスの技術が素晴らしく、見ていて飽きない。
終盤になり速攻が増えて、中盤での組み立てが省略されたが、楽しいゲームだった。

■goal
29興梠慎三(30)
44森谷賢太郎(19)

■judge
新井章太(30) 6.5 54分、MF武藤雄樹(19)のシュートを止める。配球のリズムが良かった。
武岡優斗(17) 6.0 PAの外まで吊り出されつつ、よく守った。50分に自陣でボールロスト。
谷口彰悟(5) 6.0 失点シーンを含め10分ほどミスが続くが、これ以外はカウンターを封じた。
車屋紳太郎(20) 6.0 攻撃でアクセントを付ける。26分、PA内での決定的なシュート。
大島僚太(16) 6.5 アシストを含め、高い技術で至近距離のマークを剥がして前に進んだ。
森谷賢太郎(19) 7.0 素晴らしいターンから同点ゴール。ボランチとして攻守に機能した。
エウシーニョ(18) 6.0 広い範囲をドリブルで進んでいく。78分のシュートは外した。
中野嘉大(22) 6.0 シュートチャンスを多く迎える。73分にはドリブルで中央突破した。
中村憲剛(14) 6.0 バイタルでボールを持てた。予測できない攻撃的なパスを繰り出す。
小林悠(11) 5.5 動きはよかったが、チャンスにあまり絡めなかった。負傷交代。
船山貴之(15) 5.5 前半のみ出場。37分、大島のラストパスをPA内でトラップできず。

■sub
HT(15)田坂祐介(35) 6.5 投入されてから攻撃が活性化した。2度の決定機を外す。
65(11)小宮山尊信(8) 5.5 小林の負傷により急遽投入される。浦和のカウンターをケアした。

■bench
西部洋平(21) 井川祐輔(4) 登里享平(23) 山本真希(6) 橋本晃司(7)

■coach
風間八宏 5.5 ベンチに置いた攻撃的な選手が少なかった。交代枠を1枚残す。

■referee
村上伸次 6.0 少しだけ判定がバラついたが、好ゲームをきちっと裁いた。

2015/10/25

151024川崎0-1横浜FM(J1 #32)

川崎0-1横浜FM(等々力, 14:00KO, 23,701人)

広島戦(J1 #31)に負け、今シーズンの目標が少なくなった。
シーズン3位のFC東京とは勝ち点6差のまま、残り3試合。

先発は天皇杯京都戦から3試合同じ。
ベンチには今シーズン初めて登里が入り、マイアが外れた。

横浜FMとはアウェイの開幕戦(J1 #1)ナビスコ(YNC GL #6)と対戦し、どちらも勝利している。

■1st half
マリノスは守りを固めてロングボール主体の攻撃。
MF中村俊輔(10)を前に置くことで、守備の負担を減らしている。

川崎はボールを持ちながら押し込んでいく。
マリノスがあまりボールに食いつかず、フリーで持つ時間が長い。
ただ、パスコースは限定されていて、最終ラインも多くの人数が並んでいる。
中央からの攻撃はスペースが少なく、ミドルを放つのが精一杯。
決定機は少ないが、PAの前までうまくボールを動かせていた。

39分、左サイドでエウシーニョがハンド。
エウシーニョの手は動いていなかったように見え、厳しい判定だった。
中村俊輔のFKにDFファビオ(5)が飛び込んでゴール。
マークしていた谷口がファビオの動きについていけなかった。

リードされてからも、45分の中村のミドルなど攻撃は良かったが、ゴールは決まらなかった。

■2nd half
後半も前半と同じような展開となる。
守りを固めてカウンターのマリノスと、パスで押し込む川崎。
少しずつマリノスの動きが落ちてくるが、守備陣形は崩さない。
川崎はフリーでボールを持てているが、最後のところでスペースがなく、パスミスが出る。

63分に機能していた中野が交代。
車屋が左ウィングに入るが、77分には森谷が入ったことで車屋はCBに下がる。
85分にはいいシーンが多くなっていた田坂に代って登里を投入。
うまく使っていた左サイドで交代が相次ぎ、落ち着いて攻略できなかった。

90+5分には、大久保が2枚目のイエローで退場。
11分の1枚目のイエローも含め、大久保にとっては厳しい判定が続いた。
ただ、1点差で負けている状況なので、時間は貴重。
大久保はすぐにピッチ外に向かわず、抗議を行ってマリノスの勝利に貢献した。
異議を申し立てたい気持ちは分かるが、残念な行動だった。

■summary
結果は負けたが、内容は悪くなかった。
広島戦よりもバランス良くカウンターに対処した。
攻撃では相手を押し込んでいて、ゴールは決まらなかったが、クオリティの高さを見せた。

連敗して、年間3位の可能性はほとんどなくなった。
翌日開催のガンバ大阪が勝利すれば、3位の可能性はなくなる。

まだ10月だが、J1リーグは残り2試合となった。
去年は特別指定だった車屋を最後の2試合に出場させている。
今年も新しい選手を起用したいところ。

■goal
39ファビオ(5)

■judge
西部洋平(21) 6.0 32分、MF三門雄大(6)との1対1をストップ。ゴールはノーチャンス。
武岡優斗(17) 6.0 FW齋藤学(11)とマッチアップ。攻撃時のクロスは精度が低かった。
谷口彰悟(5) 5.5 セカンドボールを回収した。失点シーンではファビオに振り切られた。
小宮山尊信(8) 6.0 あまり上がらずに中野にスペースを与えた。56分のイエローは不要。
大島僚太(16) 6.5 守備に攻撃に活躍。46分、シュートせずパスを選択してチャンスを潰す。
中村憲剛(14) 6.0 大島に任せつつバランスを意識してプレー。セットプレーは今ひとつ。
エウシーニョ(18) 5.5 流動的に動いたが、中央を締められて、本来の良さを出せなかった。
中野嘉大(22) 6.5 左サイドから再三ゴールに向かってドリブルを仕掛ける。楽しいプレー。
小林悠(11) 5.5 最終ラインと駆け引きし、ゴール前を狙う。決定的なチャンスはなかった。
大久保嘉人(13) 4.5 ミドルは良かった。退場の判定は酷だが、抗議する時間はムダだった。
田坂祐介(35) 5.5 下がってパスを受ける。85分の交代直前に多くのチャンスに絡んだ。

■sub
63(22)車屋紳太郎(20) 5.5 左ウィングで高い位置からクロスを入れる。77分にCBへ。
77(8)森谷賢太郎(19) 6.0 中盤を埋めた。パスの判断も早く、カウンターも止める。
85(35)登里享平(23) 5.0 長いリハビリから復帰。パフォーマンスは良くなかった。

■bench
新井章太(30) 井川祐輔(4) 山本真希(6) 杉本健勇(9) 

■coach
風間八宏 5.0 機能していた左サイドを選手交代で損なう。右サイドに投入すべきだった。

■referee
榎本一慶 5.0 同じようなプレーへの判定がブレた。最後まで落ち着いて笛を吹けなかった。

2015/10/21

151017広島2-1川崎(J1 #31)

広島2-1川崎(エディオンスタジアム広島, 14:00KO, 19,751人)

ミッドウィークの天皇杯3回戦京都戦(天皇杯 R32)を挟んで、アウェイ広島戦。
中2日と厳しい日程だが、先発は京都戦とまったく同じ。
GK西部はJ1リーグでは5月にケガして以来の復帰となる。

広島も天皇杯をこなしているが、ターンオーバーを行っていた。
ホーム(J1 #10)での対戦は、開始3分のFWドウグラス(9)のゴールで負けている。
先制して守りに入る広島を崩せないまま時間が経過した凡戦だった。

■1st half
連勝中の川崎は、引き続き攻撃が機能する。
大島、中村からバイタルに向けてパスが通る。
人数をかけて守る広島のペナルティエリア内に入り込む。
ミドルシュートなどで揺さぶりながら、21分の小林のヘッド、35分の大久保のGK1対1など、何度も決定機を作るが、ゴールは決まらない。

広島はカウンター主体の攻撃。
人数も掛けてこないので、怖さを感じなかった。

■2nd half
50分、広島のFKからの混戦で、MF柴﨑晃誠(30)が右足でミドル。
ゴール右上にすごいスピードで決まるゴラッソだった。

1点をリードされてから、川崎はゴールに向かうスピードが上がる。
トリッキーなプレーが多くなって、ボールロストが増える。
前に出ている中村が戻りきれず、残った大島の左右のスペースを使われた。
最終ライン3枚がゴールを許さなかったが、危ないシーンが続く。
前半のように落ち着いて組み立てれば、広島を崩せたと思うが、焦ってしまった。

敗色が強くなってきた80分、大久保がミドルシュート。
GK林卓人(1)がコースを見誤って、逆方向に動いてしまい、同点ゴールが生まれる。

さらに勝ち越しを狙うが、失点のリスクを考えない攻撃は変わらず。
連戦の疲れもあって、バイタルでスプリントを繰り返した大島が疲弊する。
ロスタイム。ゴール前の大島のクリアボールが小さくなる。
投入されたばかりのMF山岸智(16)が拾ってシュート。
土壇場でゴールを決められてしまった。

■summary
奇しくも川崎在籍経験のある2人にゴールされた。
川崎では出場機会が少なかった2人だけに、強豪チームでの活躍は嬉しい。

前半に多く作り出した決定機を決めることができなかった。
後半失点すると、自分からバランスを崩してしまった。

結果は出なかったが、内容は悪くなかった。
いつもなら崩すことができない広島の守備陣を打ち破っていた。


後半の戦い方には疑問が残る。
前半の攻め方を繰り返せばよかったのに、あえてバランスを崩した。
左サイドの選手を3人交代させたが、機能しなかった。
ケガ明けの田坂から杉本への交代はともかく、車屋の投入は意図が分からない。
中野を下げるのではなく、森谷を選ぶべきだった。
前に出たがる中村が守備に戻らない状況だったので、山本を入れることも良かったかと思う。

今年のJ1リーグも残り3試合。
年間3位の可能性も少しだけ残るので、勝ち点を積んでほしい。

■goal
50柴﨑晃誠(30) 90+1山岸智(16)
80大久保嘉人(13)

■judge
西部洋平(21) 5.5 果敢な飛び出しは良かったが、リスタートは不安定だった。
武岡優斗(17) 6.0 柴﨑にボールを持たれたが、カウンターを含めて凌いでいた。
谷口彰悟(5) 6.5 ボランチの支援が少ない中、何度もカウンターを跳ね返した。
小宮山尊信(8) 6.0 MFドウグラス(9)に対して粘り強い守備で仕事をさせなかった。
大島僚太(16) 6.0 前へのパスが積極的。ロスタイム、クリアが小さく山岸のゴールを許す。
中村憲剛(14) 5.0 後半、バイタルを空けてしまう。広島のカウンターを勢いづかせた。
エウシーニョ(18) 5.5 前半、ゴール前でボールに絡む。サイドでのプレーは今ひとつ。
中野嘉大(22) 6.0 ドリブルを警戒されてファウルで止められた。パスでも崩した。
小林悠(11) 6.0 21分の決定機は決めたかった。後半になると動き出しが少なくなった。
大久保嘉人(13) 6.5 パス、シュートで攻撃を牽引。ゴールはGK林のミスから生まれた。
田坂祐介(35) 5.5 53分のシュートは当たらず。動いてはいたがボールが来なかった。

■sub
64(35)杉本健勇(9) 5.0 トラップが大きく、ボールが収まらなかった。
77(22)車屋紳太郎(20) 5.0 左サイドの攻撃的な役割だったが、機能しなかった。
90(8)森谷賢太郎(19) 5.5 時間が短く、プレー機会が少なかった。

■bench
新井章太(30) 井川祐輔(4) 山本真希(6) マイア(10) 

■coach
風間八宏 5.0 左サイドで3人交代させたが、機能せず。後半、崩れたバランスを修復しなかった。

■referee
中村太 6.5 偏りが少なく、抑制の効いた良いジャッジだった。

2015/10/16

151014川崎3-0京都(天皇杯 R32)

川崎3-0京都(等々力, 19:00KO, 5,124人)

代表ウィークで間隔が空き、G大阪戦(J1 #30)から中9日。
 天皇杯3回戦は、J2京都と対戦する。
 2回戦は、地域リーグの松江シティFC戦(天皇杯 R64)に勝った。

J2リーグは代表期間中も開催されていて、京都は中3日。
 現在18位で降格争いにも巻き込まれている。
 そのため、主力を休ませてターンオーバーを行ってきた。

川崎は週末に中2日で広島戦(J1 #31)を控えるが、メンバーは落とさず。
 G大阪戦をケガで欠場した田坂が戻る。
 GKには西部が入り、杉本と新井がベンチとなった。

■1st half
川崎のパスワークは、10分すぎから詰まり気味。
 京都がほどよいプレスでパスコースを消してくる。
 ボールをもらう動きが少なく、うまく攻められない。

京都はカウンター主体の早い攻撃。
 高い位置でボールを奪うと、人数をかけて攻めてくる。
 川崎は戻りが遅く、数的不利にもなっていた。
 ワンタッチパスで崩されるが、無失点でしのぐ。

22分、中央で田坂がドリブルを仕掛ける。
 前線の大久保の動き出しに合わせてスルーパス。
 京都はDF山口智(3)が残っていて、オフサイドをとれない。
 大久保がGKとの1対1を冷静に決めて先制する。

30分すぎからは、京都のプレスに対応できるようになる。
 右サイドからの攻撃が多かったが、オフサイドに小林悠が再三ひっかかる。
 パスはつながるが、決定機は作れなかった。

■2nd half
47分、大島からPA内への大久保へのパス。
 エウシーニョとパスを交換したが、最後の大久保のシュートは外れた。
 きれいに崩したが、余裕がありすぎて逆に決められなかった。

川崎は前掛かりになって、バランスが悪くなる。
 バイタルが空き気味になり、京都にこのエリアを使われる。
 京都のカウンターの精度は高くなかったが、まだ1点差。
 もし決められていれば危ない展開だった。

73分に山本が入ると、中央が目に見えて安定する。
 小刻みなポジショニングの修正が的確で、バランサーとして機能した。

京都は2枚の交代枠を使ってから、MF佐々木勇人(32)が足を攣らせる。
 さらにDF菅沼駿哉(2)も足を攣ってしまって、ピッチ外へ。

期せずして数的有利となった82分。
 最終ラインの谷口からトップ下の中村へ中距離フィード。
 中村が振り返って、PA内の小宮山へスルーパス。
 小宮山が左足でGKの二アサイドを抜いてゴール。
 CBから最短距離でゴールを目指して、追加点を奪った。

交代枠を使い果たし、走れない菅沼がピッチに残る京都は反撃できない。
 ロスタイムには中野のセンタリングを、杉本がワンタッチでゴール。
 3点差となり、危なげなく勝利した。

■summary
昨年の天皇杯は、J2の愛媛戦(2014 天皇杯 R32)で敗れている。
 その際の川崎は、ターンオーバーを行っていた。
 今日はJ2の京都がメンバーを落とし、J1の川崎がフルメンバー。
 勝たなければならない状況で、プレッシャーがかかった。

前半、カウンターで先制されたが、同点になれば京都に勝機はあった。
 川崎は、その可能性を摘む試合運びができた。
 パスワークが詰まる場面が見られたが、徐々に修正することができた。

次の中2日で迎える広島戦で、どのような展開を見せられるか。
 広島は同じ日の天皇杯でターンオーバーを行っている。
 主力組には2週間の休養がある。
 コンディションの差を引っくり返してほしいところ。

■goal
22大久保嘉人(13) 82小宮山尊信(8) 90+1杉本健勇(9)

■judge
西部洋平(21) 6.5 10分、49分にシュートを止める。マイボールでの判断が遅い。
武岡優斗(17) 6.0 安定していたが、71分、ミスパスで決定機を与える。攻撃参加は控え目。
谷口彰悟(5) 7.0 カウンターにきっちり対応。ヘッドも強い。前へのパスも素晴らしかった。
小宮山尊信(8) 6.5 効果的な攻め上がりで決定機を作る。82分に貴重な追加点。
大島僚太(16) 6.5 長短のパスを繰り出す。シュートも攻撃的なパスも積極的だった。
中村憲剛(14) 6.5 スルーパスが冴える。守りはバランスを崩し気味。63分、イエロー。
エウシーニョ(18) 6.0 よいポジションで京都を混乱させていた。ゴールに絡めなかった。
中野嘉大(22) 6.0 最後にアシスト。ただ、ドリブルもクロスも物足りなかった。
小林悠(11) 5.5 2分の決定機を決められず。動き出してパスを呼ぶが、オフサイドが多い。
大久保嘉人(13) 7.0 高い技術で1点目。74分のGK1対1でゴールすれば試合を決められた。
田坂祐介(35) 6.0 スルーパスでアシストしたが、ケガ明けで動きが少なかった。

■sub
61(35)杉本健勇(9) 6.0 今ひとつのプレーが続いていたが、ロスタイムにゴールを決める。
73(11)山本真希(6) 6.5 空きはじめていた中盤を引き締めて、京都の反撃を止めた。
88(14)マイア(10) 5.5 短い出場時間でボールに触ったが、特筆すべきプレーはなかった。

■bench
新井章太(30) 井川祐輔(4) 車屋紳太郎(20) 森谷賢太郎(19) 

■coach
風間八宏 7.0 山本の投入が当たり、2点目を奪ってすぐ中村を下げるなど、良い選手交代。

■referee
山本雄大 6.5 ストレスを感じることが少ないレフェリング

2015/10/07

151004川崎5-3G大阪(J1 #30)

川崎5-3G大阪(等々力, 14:00KO, 24,300人)

天皇杯を含め4戦全勝で9月を終えて、10月は上位対戦が続く。
 最初はガンバ大阪とのホームゲーム。
 前節新潟戦(J1 #29)から、田坂がケガで外れて、杉本が先発する。

ガンバは水曜日の広州恒大とのACL準決勝から中3日。
 日曜日開催となったので中3日だが、アウェイ広州からの長距離移動を挟んでいる。
 川崎戦のあとも、中2日で新潟とのナビスコカップ準決勝を控えている。
 厳しい日程だが、多くの大会で勝ち残っているわけで、悪いことではない。

アウェイでの対戦(J1 #12)は、1-1で引き分けている。

■1st half
2分、キックオフからボールを渡さないまま先制する。
 左のサイドライン沿いから中野がドリブルをスタート。
 DF2人を抜いて、PA内まで運んでからクロス。
 大久保が蹴り込んだが、背後にフリーのエウシーニョも待っていた。
 中野のドリブルが素晴らしく、完全に崩しきってのゴールだった。

川崎はいつものパスワークで、PA内まで数多くボールを運ぶ。
 ガンバはFWパトリック(29)のポストプレーを使うことが多い。
 どちらかといえば、川崎の方がいい攻撃を見せていた。

しかし、42分、左からのMF遠藤保仁(7)のクロス。
 正面に飛んだ緩いボールをGK新井がキャッチミス。
 ファンブルしたボールをパトリックに押し込まれた。
 DFで視界は遮られていたが、難しいボールではなかっただけに残念。

同点とされたが、45+3分。
 パスをつないでガンバを自陣深く押し込んでから中村がミドル。
 低い弾道を描き、左ポストに当たってゴール。
 素晴らしいシュートで、GK東口順昭(1)は動くことができなかった。

■2nd half
ガンバはMF大森晃太郎(19)に代えてMF明神智和(17)を投入。
 前半、脅威となっていた川崎の中盤を抑えにきた。
 お互いにパスワークが機能して、見応えのあるゲームとなる。

55分、中野が左から中央にドリブルで持ち込んで右足シュート。
 強いボールではなかったが、東口のタイミングを外してゴールが決まった。
 中野はプロ初ゴールとなった。

3-1となって、ガンバには疲労が見えてきた。
 このまま終わらせることができればよかったが、反撃を受ける。

65分、遠藤のCKからパトリックが決めた。
 谷口がマークを外されて、パトリックをフリーにしてしまった。

続いて71分、右からDF米倉恒貴(14)がアーリークロス。
 MF倉田秋(11)にダイレクトでゴールを決められてしまう。
 これもエウシーニョが倉田のマークを外していた。
 必ずしも崩されたわけではないが、マークの甘さを突かれてしまう。

3-3の同点となり、難しい展開となったが、74分。
 途中出場していた車屋に、中野がスルーパスを入れる。
 PA内に駆け込んだ車屋を、米倉がタックルしてPK。
 ボールに触ることができないタイミングで、米倉は判断を誤ってしまった。
 PKを大久保が決め、3回目の勝ち越し。

さらに81分。
 左サイドの小宮山からPA内の大久保に長いパスが通る。
 大久保がそのまま中央に折り返して、エウシーニョがゴール。

ガンバは2回のビハインドを良く追いついた。
 しかし、最後は攻撃を仕掛けることができず、そのまま終了した。

■summary
両チームともに技術の質が高く、ゴールが多く生まれ、面白いゲームだった。
 ガンバは連戦による疲労感を否めず、これが勝敗の分かれ目となった。
 川崎は、有利な日程を活かし、勝利することができた。

ただ、本来ならば3-1とした時点で試合を決めるべき。
 1失点目の新井のミスをはじめ、安易なミスから失点を重ね、追いつかれた。
 ミスを上回る攻撃力で結果を引き寄せたが、もっと試合をコントロールしたい。

田坂の離脱は気になるが、杉本がまずますの動きを見せた。
 次のゲームは天皇杯3回戦の京都戦(天皇杯 R32)。
 代表ウィークが挟まるため、中9日となる。

■goal
2,75PK大久保嘉人(13) 45+3中村憲剛(14) 55中野嘉大(22) 82エウシーニョ(18)
45,66パトリック(29) 71倉田秋(11)

■judge
新井章太(30) 5.0 42分、ミスで失点。65分、カウンターに飛び出しが遅れる。悪かった。
武岡優斗(17) 6.5 右サイドを広くカバー。FW宇佐美貴史(39)に仕事をさせなかった。
谷口彰悟(5) 6.0 パトリックに粘り強く対応していたが、66分、CKでマークを外した。
小宮山尊信(8) 6.5 11分のミドル、82分のゴールにつながるパスなど攻撃面で貢献。
大島僚太(16) 7.0 果敢に前を狙い、ミスが少なかった。後半は少し足が止まった。
中村憲剛(14) 7.5 前半ロスタイムに素晴らしいゴール。パスの展開力も光った。
エウシーニョ(18) 6.5 71分に倉田をフリーにして失点に関与したが、81分にはゴール。
中野嘉大(22) 8.0 1点目はドリブルで2人抜いてアシスト。プロ初ゴールとPKも呼び込む。
小林悠(11) 6.5 ゴールは決まらなかったが、鋭い動き出しときれいなトラップを見せた。
大久保嘉人(13) 7.5 2ゴール1アシスト。周囲の御膳立ても良かったが、よい出来だった。
杉本健勇(9) 6.0 キープ力は見せたが、ゴールに絡むことができなかった。

■sub
64(9)車屋紳太郎(20) 6.5 PKを奪取。ロスタイムに2本のシュート。守備は後手だった。
90(22)井川祐輔(4) 6.0 プレー機会は少なかったが、ロスタイムをゼロに抑える。

■bench
西部洋平(21) 山本真希(6) マイア(10) 森谷賢太郎(19) 船山貴之(15)

■coach
風間八宏 6.5 動かない采配が奏功して勝利した。選手交代枠を残した。

■referee
家本政明 5.5 PKも含め判定は妥当。ただ、ガンバだけに出したイエロー4枚は多い。

2015/09/27

150926新潟1-2川崎(J1 #29)

新潟1-2川崎(デンカビッグスワンスタジアム, 19:00KO, 22,573人)

前節名古屋戦(J1 #28)で6点取って大勝し、2連勝で迎える新潟戦。
谷口や小林の体調不良が報道されていたが、甲府戦(J1 #27)から3試合連続で同じ先発。
ベンチは名古屋戦から船山が外れて、車屋が入った。

大島はJ22選抜に招集され、23日の町田戦(J3 #30)に出場。
出場は前半のみだったが、中2日となる。
高卒5年目の大島は、J3で初出場。
オリンピック代表の強化のためとはいえ、J1で91試合出場しているので、微妙な選出。
高卒1年目の三好と板倉が何度か選ばれているが、J22選抜は彼らのためのものにすべき。

新潟とは4月のホームゲーム(J1 #4)で、杉本、レナト、そして大久保の2ゴールで4-1で勝利。
2月には、等々力の新メインスタンド竣工直前にテストマッチ(TM #1, TM #2)も行った。
昨年のアウェイは3-0(2014 J1 #27)。いいところなく敗れている。

■1st half
川崎は手数をかけすぎない早い攻撃を見せる。
ボールを失っても、プレスバックを仕掛け新潟に蹴らせてボールを回収する。

しかし、6分。
DF前野貴徳(5)から左サイドのMF山本康裕(23)に出されたロングボール。
マークしていた武岡が、ドリブルする山本を離してしまいミドルを打たれる。
小宮山に当たってコースが変わってゴール。
決定的な場面ではなかったが、早い時間に失点する。

その後も新潟の攻撃はロングボール中心。
FW指宿洋史(11)がトラップから何度かいいシュートを放った。
攻撃に人数をかけずに、守りではパスコースを消してくる。
起点となる谷口をマークして、2枚のボランチもしっかりマークする。

川崎はボールはつながるものの、シュートチャンスが作れない。
MFレオ・シルバ(8)の素晴らしい守備にも苦しむ。

ただ、20分過ぎから新潟のマークが徐々に遅れてくる。
最終ラインからパスがつながり、ペナルティエリアに近づけるようになる。

■2nd half
後半、さらに川崎は圧力を強めていく。
ただ、左サイドからの攻撃が抑えられて、いい形が作れない。
新潟も守備に頑張って、なんとか破綻するのを食い止める。

63分、小林が最終ラインの裏に走り出す。
中村から出された強いパスを美しくトラップして、GKとの1対1をループで制して同点。
新潟は完全に小林にマークを剥がされ、中村もフリーにしていた。
斜めから見ていると、小林はオフサイドにも見えた。
スカパーでも横からの映像がなかったが、前野が残っていたのかもしれない。

同点とされてから、新潟のプレスが目に見えて緩くなる。
74分、バイタルでボールを持った大島からエウシーニョにスルーパス。
エウシーニョが中央の小林に折り返して、ダイレクトでゴール。
流れるような攻撃で、完全に崩し切った。

リードされてから、新潟が再びプレスをかけてくる。
川崎のボールのつなぎが乱れ、最後は指宿を目掛けたパワープレイ。
90+1分の山本のシュートなど、危ない場面も作られるが、なんとか逃げ切った。

■summary
新潟の川崎対策に手を焼いたが、勝ち切った。
シュートまで持ち込めない時間が続いたが、小林の個人技で同点する。
続いてパスワークから逆転に成功した。

9月は天皇杯を含めて4戦4勝。
4戦1分3敗だった8月とは対照的な戦績。
低調な8月であれば勝てなかったと思うが、しっかりと押し切った。

J1リーグは残り5試合。
年間3位まで勝ち点6差の5位に付けている。
足踏みすることが多いシーズンだが、ケガ人が少ない今は上を目指したい。

新潟は、柳下正明監督の独特さがよく出ている。
イエローをもらったMF平松宗(34)を前半39分に交代させるなど、厳しい采配。
守ってロングボールという戦術で、勝ち点を得る可能性は少なくなかった。
レオ・シルバはいつものように素晴らしく、プレーも態度も見るべき価値があった。

■goal
6山本康裕(23)
63,74小林悠(11)

■judge
新井章太(30) 6.0 プレー機会は少なかったが、適確なリスタートでリズムを作った。
武岡優斗(17) 5.5 失点シーンでは粘れなかった。指宿とのマッチアップは抑えきった。
谷口彰悟(5) 6.5 ロングボールを遮断し、味方にボールをつなげた。パスは少なかった。
小宮山尊信(8) 6.0 守備に比重をかけて攻撃は抑え気味。左サイドの攻撃が停滞した。
大島僚太(16) 6.0 2点目につながるスルーパス。横パスや1対1の守備でミスが出ていた。
中村憲剛(14) 6.5 左足の強いパスで1点目をアシスト。守りでは前まで追いかけすぎた。
エウシーニョ(18) 6.5 上下動を繰り返し、中盤にアクセントを付ける。2点目をアシスト。
中野嘉大(22) 5.5 小宮山のフォローが少なく左サイドで孤立。パスを受けられなかった。
小林悠(11) 7.5 1点目は抜け出し、トラップ、シュートと個人技が詰まった美しいゴール。
大久保嘉人(13) 5.5 シュートを打てなかった。ファウルのアピールも効果が少なかった。
田坂祐介(35) 6.0 低い位置でボールに触っていた。前線ではボールを失うことが多かった。

■sub
63(22)杉本健勇(9) 5.5 65分、いいタイミングでミドル。ただ、浮かせてしまった。
86(11)井川祐輔(4) 6.0 パワープレイに対応する。しっかりとゲームを終わらせた。
90+3(35)車屋紳太郎(20) 5.5 時間が短く、相手ボールを追っただけとなった。

■bench
西部洋平(21) 山本真希(6) マイア(10) 森谷賢太郎(19) 

■coach
風間八宏 6.5 先制される展開でも我慢して打開した。交代枠を3つとも使った。

■referee
扇谷健司 6.5 判定にブレが見られず、ゲームをうまくコントロールした。

2015/09/20

150919川崎6-1名古屋(J1 #28)

川崎6-1名古屋(等々力, 19:00KO, 20,238人)

甲府戦(J1 #27)でJ1リーグ3連敗を止めて中6日の名古屋戦。

先発は甲府戦とまったく同じ。
機能しなかった中野も引き続き先発する。

名古屋とは、3月に等々力で負け(YNC GL #1)5月に豊田で勝っている(J1 #11)
3月の負けは痛く、結果的にナビスコで川崎は予選敗退し、名古屋は勝ち進んだ。
その名古屋は、ナビスコの準々決勝で、ガンバ大阪にPK戦で負けてしまった。
天皇杯でも2回戦でJ3の町田に負けていて、J1リーグでも連敗中。

■1st half
立ち上がりから川崎がペースを握る。
名古屋は引きながら最終ラインを固めてくる。
ただ、中盤のマークが緩く、大島と中村を捕まえられない。
川崎はボランチからFWに向かって縦に早い攻撃を仕掛けた。
12分、大久保が決定的なヘディングシュートを外すなど、ゴールは決まらないが、いい攻撃を続ける。

名古屋はカウンター主体の戦術だった。
守りに人数を割いているので、前線は個人の能力頼み。
FW川又堅碁(32)は活かせておらず、FW永井謙佑(11)のスピードだけが勝負どころ。
いい形を作れたのは20分すぎからの10分間程度。
22分のループシュート、24分のクロスなど、永井が孤軍奮闘する。

30分を過ぎると、再び川崎の時間となった。
35分、中村のクロスからのクリアボールを、小林がPA内で拾う。
マークに来たMF小川佳純(10)をフェイントで置き去りにしてゴール。
トラップからシュートまで美しい流れで、個人の力で局面を打開した。

名古屋の最終ラインは前半から疲弊してしまい、素早くマークできない。
43分には田坂、45分には大久保にバイタルからのミドルを連続で決められる。
どちらもきれいなゴールだったが、名古屋は寄せていなかった。

■2nd half
3点差となって、後半開始から名古屋は2人を交代する。
投入されたFW野田隆之介(9)は機能したが、川又を残したのは疑問。
前半に引き続き、プレスを効かることはできなかった。

川崎が面白いようにボールを回していく。
57分、大久保から田坂へのスルーパスが通る。
田坂からゴール前のエウシーニョにラストパスが供給されて4点目。

67分、今度は田坂から中野へのスルーパス。
中野がゴール前の大久保にラストパスを出して5点目。
前半の3点は個人技だったが、4点目、5点目は多くのパスで崩し切ってのゴール。

永井がケガで退場し、10人となった名古屋に1点を返される。
大島とエウシーニョがお見合いしてクリアできずに失点。
5点差だったので結果に影響はなかったが、集中力を切らしてしまった。

ロスタイム、カウンターから大久保が6点目を決め、ハットトリック。
杉本と大久保が抜け出して、DF牟田雄祐(3)だけが残る2対1の状況。
追走するべきDF竹内彬(2)は、ゆっくり戻るだけだった。
疲れているのは分かるが、せめて全力で走ってもらいたい。

■summary
名古屋は体力を温存する戦術だったが、中盤のマークが緩すぎた。
前線からチェックに行かなかったので、この結果は当然といえる。

降格圏は遠いものの、ケガ人が多く、苦しい状況。
攻撃も単発で厚みなく、守備も崩壊させられた。
後半途中で諦めて、気力も見せることなくやられ続けた。


川崎は田坂と小林の復帰が大きく、それぞれの個の力が融合した。
面白い攻撃が続き、これ以上ない内容で、これ以上ない結果となった。
この内容を続けることができれば、タイトルは確実に獲れる。
ただ、これを続けることができないのがこれまでの川崎。
失点シーンの集中力の欠如など、課題が残っている。

■goal
35小林悠(11) 43田坂祐介(35) 45,67,90+3大久保嘉人(13) 57エウシーニョ(18)
75田中マルクス闘莉王(4)

■judge
新井章太(30) 6.0 プレー機会は少なかった。リスタートのボール供給が安定していた。
武岡優斗(17) 6.5 永井のスピードに苦戦しながら守った。攻め上がりは抑え気味。
谷口彰悟(5) 7.0 ハイボールで川又に競り勝ち、安全に処理した。パス出しも良好。
小宮山尊信(8) 6.5 守備で安定していた。タイミング良く上がることで中野をサポート。
大島僚太(16) 7.0 ゴールに向かう意識が強く、ドリブル、パスも早くて積極的だった。
中村憲剛(14) 7.0 パスの技術が光った。前に出ていく必要もなく、スペースを埋める。
エウシーニョ(18) 6.5 4点目を決める。ボランチをサポートしながら前線にも顔を出す。
中野嘉大(22) 6.5 サイドや中央でドリブルを仕掛ける。大久保の2点目をアシスト。
小林悠(11) 7.5 素晴らしい個人技で先制ゴールを決める。良い状態に戻してきた。
大久保嘉人(13) 8.0 3ゴール。12分に決定機を外すが、高い技術で次々にゴールを奪う。
田坂祐介(35) 7.0 落ちてきて受けるポストプレーが的確だった。ゴールも美しかった。

■sub
65(11)杉本健勇(9) 6.5 4点差となってはいたが、好調さを見せた。最後にアシスト。
77(35)マイア(10) 5.5 CKを担当する。チームと連動するにはまだ時間が必要。
90+1(22)山本真希(6) 5.5 名古屋がやる気を失っていたが、ゲームをクローズ。

■bench
西部洋平(21) 井川祐輔(4) 森谷賢太郎(19) 船山貴之(15)

■coach
風間八宏 7.0 采配を振るう必要もない展開。交代枠もきっちり使い切る。

■referee
吉田寿光 7.0 ファウルの判断が的確。両チームに偏りのないジャッジだった。

2015/09/13

150912甲府1-3川崎(J1 #27)

甲府1-3川崎(山梨中銀スタジアム, 18:30KO, 11,069人)

3連敗のあと、代表ウィークによる2週間の中断を挟んでJ1リーグ再開。
この間、松江シティとの天皇杯2回戦(天皇杯 R64)で、1か月ぶりに勝利した。

甲府も天皇杯2回戦で、順天堂大学に3-2と勝っている。
ただ、順天堂大学のつなぐスタイルに押される時間帯もあった。

山梨中銀スタジアムは、風があって気温も低く、よい気象条件。
バックスタンドに座ったが、指定席も含めベンチシート。
席として割り当てられる間隔が狭く、隣の人との距離が近い。

川崎の先発は、天皇杯2回戦から森谷が外れて中野が入った。
このところ途中出場でピッチに立っていた中野はプロ初先発。

■1st half
川崎がやや攻勢で始まった3分。
エウシーニョのパスを受けた大久保が、PA手前からミドル。
わずかに左に外れたが、よいタイミングのシュートだった。

川崎は中央での縦パスを中心に攻め込む。
前に展開するタイミングが速く、PA内にも何度も入っていく。
エウシーニョや田坂がクサビとなって、パスがつながる。

甲府は5バック4ボランチのような形でブロックを築く。
ただ、中村、大島へのマークが甘く、バイタルにパスを入れられる。
攻撃はFWバレー(10)へのロングフィードが中心。

12分、右サイドで小林がフェイントしてターン。
DF阿部翔平(27)を抜いて、PAに右からドリブルで侵入してクロス。
GK河田晃兵(21)の手前に入った大久保が蹴り込み、先制点を上げる。

18分、甲府がすぐに同点に追いつく。
バレーのポストプレーから、PA内でFW阿部拓馬(9)がドリブル。
追いかける武岡が足を伸ばし、ボールに触れずに阿部拓馬を倒してPK。
阿部拓馬は単独だったので、焦ってクリアしなくてもよかっただけに残念。
このPKをバレーが決める。

その後、川崎は引き続き中央を使ったパスで攻撃し、甲府はカウンターを仕掛ける。
バレーはポストプレーの成功率が高く、谷口が抑え切れない。
谷口はバレーに手で倒されても笛がなく、難しい対応となっていた。

■2nd half
後半はエウシーニョをSBに下げて4バックとする。
谷口と武岡がCBとなって、守備のバランスが改善される。
中野も下がりすぎることがなくなって、ドリブルする機会が増える。
甲府は引き続きカウンター主体で、バレーと阿部拓馬だけの攻撃。

64分、小林が中央で倒されてFKを得る。
ノーファウルのように見え、甲府にとって厳しい判定。
中村が助走なしでゆっくりしたボールをPA内左に入れる。
谷口が中に折り返し、田坂が倒れながらボールをゴールに入れた。
笛が鳴っていたのにもかかわらず、甲府の選手は中村に虚を突かれ動けなかった。

リードしてから中野に代えて杉本を投入。
甲府は攻勢を強めるが、ボールを奪うと前線の杉本がボールをキープ。
いつもは防戦になると最終ラインがゴール前に張り付いてしまうが、杉本が作った時間で、全体を押し上げることに成功した。

最後に90分。PA内左ゴールライン際から、小林がマイナスのクロス。
走りこんできた杉本がゴールに蹴り込んで3点目。
ロスタイムは4分。危なげなくゲームを終えた。

■summary
甲府は守りを厚くして個人でカウンターを仕掛けた。
バレーのポストプレーが冴えて、チャンスは作ったが、迫力は少なかった。

川崎は左サイドの守りに弱さが見えたが、攻撃は良かった。
田坂、小林が復帰してボールの受け手が増え、大島が前に向かってパスを供給できるようになった。
トラップの技術が高く、いい時間帯にはしっかり攻撃できた。
後半、パスミスが散見されるようになったことは、もったいなかった。

中野は初先発となったが、貢献できなかった。
下がって守ると攻撃に絡めず、攻め上がると逆に空いたスペースを突かれた。
左CBの小宮山がカバーするエリアが広くなり、その結果、谷口にも負担がかかった。
ドリブルで仕掛けられず、いいところが少なかった。

ベンチメンバーが豪華となって、少しずつよい方向に向かっている。
船山ですら、与えられるチャンスが少なくなった。

甲府のサポーターが足早に去ったバックスタンド。
見渡す限り、どこにもゴミが置かれていなかった。
野次が多く、苦い思いで観戦していたが、試合後の美しいスタンドは素晴らしかった。

■goal
18PKバレー(10)
12大久保嘉人(13) 66田坂祐介(35) 90杉本健勇(9)

■judge
新井章太(30) 6.0 プレー機会は少な目。45分、MFマルキーニョス・パラナ(6)のシュートを止めた。
武岡優斗(17) 5.5 PKを不用意に与えてしまう。不安定だったが、徐々に持ち直した。
谷口彰悟(5) 7.0 ファウル判定が厳しく苦戦しながら、バレーとのマッチアップで孤軍奮闘。
小宮山尊信(8) 6.0 CBではポジションが今ひとつ。後半はSBに入ってバランスを保った。
大島僚太(16) 6.5 ドリブルやミドルも積極的だった。前への縦パスも怖れずに供給した。
中村憲剛(14) 6.5 ポジションを空けがちだったが、2点目につながるFKなど攻撃はさすが。
エウシーニョ(18) 6.5 トラップとドリブルで中盤に起点を作った。後半はSBに入る。
中野嘉大(22) 5.0 ドリブルが不発。守りに追われて中途半端なポジションとなった。
小林悠(11) 7.0 2アシスト。キレのある動きが戻ってきた。71分、GKと1対1となる。
大久保嘉人(13) 6.5 3分のミドルなど、良いシュートを放つ。12分にワンタッチゴール。
田坂祐介(35) 6.5 ボールを受けてパスを出す。1ゴール。34分、ボールを失ってイエロー。

■sub
65(22)杉本健勇(9) 6.5 ロングボールを収めて味方を助けた。久しぶりの1ゴール。
84(18)井川祐輔(4) 6.0 終盤に投入されて、最終ラインを固める。安定感を見せた。
90+3(11)森谷賢太郎(19) 5.5 時間は少なかったが、走って相手をタイトにマークした。

■bench
西部洋平(21) 橋本晃司(7) マイア(10) 船山貴之(15)

■coach
風間八宏 6.5 前半、左サイドから崩されていたが、後半は4バックにして修正した。

■referee
西村雄一 5.5 PKは妥当。ただ、谷口がファウルをもらえず、また64分の小林へのファウル判定など、微妙な判定が見られた。

2015/09/06

150905川崎3-0松江(天皇杯 R64)

川崎3-0松江(等々力, 19:00KO, 4,505人)

J1リーグは8月に4試合あったが、1分3敗。
7月29日の松本戦(J1 #22)以来、勝利から遠ざかっている。

今年の天皇杯は2回戦から出場。
5部相当の地域リーグ・中国リーグ所属の松江シティFCとの対戦。
2011年に米子北高校から川崎に加入したFW谷尾昂也(9)が所属している。

前節鹿島戦(J1 #26)から次節甲府戦(J1 #27)まで1週間ずつ空いている。
今年はACLもなく、ナビスコカップも予選リーグで終わり、日程には余裕がある。

鹿島戦からは、新井、井川、車屋、山本、マイア、杉本が外れる。
代わりに西部、武岡、小宮山、森谷、小林、田坂が先発する。
大幅に変わっているが、西部、田坂はケガからの復帰。
小林も鹿島戦では交代出場だったが、先発に復帰。
天皇杯2回戦だが、鹿島戦よりも豪華なメンバーとなった。

■1st half
松江は統制がとれた守り。
最終ラインを固め、全体で連動してプレスをかける。
ただ、攻撃は前に大きく蹴るだけ。すぐにボールを渡してしまう。

川崎は長い時間、ボールを持つが、PA内に入ることは少ない。
サイドにボールを展開して、高い位置まで運ぶ。
しかしスピードがないので、松江の守備ブロックを崩すことができなかった。

24分、小宮山が上がって、中央にボールを持ち込んで中村へ。
バイタルでフリーの大島にパスが入り、PA手前からミドルシュートを決めた。
大島は今シーズン公式戦初ゴール。
いつも吹かしたり、うまく当たらないが、コースを突いたよいシュートだった。

さらに37分。中村がFKをPA内に入れる。
クリアボールをトラップした小林がシュート。
GK船川航司朗(21)が止めたが、こぼれ球をエウシーニョがジャンピングボレー。
再び船川はボールに触ったが、ゴールに入った。

■2nd half
後半開始から、森谷に代わって中野が入る。

46分、谷尾がアウトサイドでトラップして、谷口を抜いてPA内に侵入。
谷口が後ろから手をかけて谷尾を倒すが、ファウルはなし。
完全に抜け出してGKと1対1だったので、PKが妥当だったように思える。

53分にもクロスを谷尾がヘッドでシュート。
わずかにバーを超えるが、松江は前半と違い、組み立てながらゴールに迫る。

55分、中野のドリブルから田坂がスルーパス。
完全に抜け出した小林のシュートをGK船川が弾くが、こぼれ球を大久保が3点目。
2点目に続き、船川はビッグセーブを見せたが、弾いたボールを同じように決められた。

この後、川崎の前線と中盤の距離が開き、松江がチャンスを作る。
松江のバランスの良いプレスにボールを失って、カウンターを浴びた。
守備でも選手同士の距離が遠く、難しい時間帯となる。
20分にアーリークロスからの谷尾のヘッドなど、危ないところもあった。

川崎にもたくさんの決定機が訪れるが、追加点は決まらなかった。

■summary
松江は正々堂々と立ち向かって、クオリティを示した。
個の力の差が大きく、3失点したものの、悪くはなかったと思う。
失点しない時間をもっと長く続けることができていれば、チャンスはあった。
去年のYSCC横浜(2014 天皇杯R64)戦のように、カテゴリーが違うチームとの対戦は楽しい。


試合後、インタビューを受ける谷尾昂也(9)。

川崎は後半の守りの失速が惜しいところ。
攻め続けてゴールは生まれたが、J1リーグでは停滞しそうな内容。
ただ、1か月ぶりに勝利した結果は良かった。
内容的にも田坂、小林が復帰して、前線の崩しに厚みが出た。

■goal
24大島僚太(16) 37エウシーニョ(18) 55大久保嘉人(13)

■judge
西部洋平(21) 6.0 5月2日のFC東京戦(J1 #9)以来の復帰。65分、DF砂川太志(20)のシュートを止める。
武岡優斗(17) 6.0 ハイボール、対人とも守備ではきっちり対処した。攻撃参加は今ひとつ。
谷口彰悟(5) 6.5 危なげなく守っていた。ボランチに早くパスを付けていた。
小宮山尊信(8) 6.5 バランス良くボールを呼び込んだ。守りもタイトにマークする。
大島僚太(16) 7.0 24分、ミドルシュートを決める。その後はパスも積極的に前に出した。
中村憲剛(14) 6.0 攻撃の中心だが、守りでは最前線まで追いかけてバランスを崩した。
エウシーニョ(18) 6.5 2点目は難しいボレーを決める。サイド攻撃もまずまずだった。
森谷賢太郎(19) 6.0 左サイドで田坂と組んで効いていた。前半のみで交代した。
小林悠(11) 6.5 オフサイドラインで駆け引き。2点目、3点目を生み出した。
大久保嘉人(13) 6.5 前半は下がり気味。後半1ゴールを含め、多くのチャンスに絡む。
田坂祐介(35) 6.5 復帰戦。前後に動いてパスコースを作る。後半、立て続けに決定機。

■sub
HT(19)中野嘉大(22) 6.0 51分にミドルシュート。左サイドに開いて、ドリブルを仕掛ける。
60(11)船山貴之(15) 5.5 チャンスはあったが、ゴールは決まらなかった。
83(35)マイア(10) 5.5 ドリブルを仕掛けたが効果的ではなかった。

■bench
新井章太(30) 井川祐輔(4) 山本真希(6) 杉本健勇(9)

■coach
風間八宏 6.5 結果をしっかり出した。交代枠を適切に使い切った。

■referee
高山啓義 6.0 流し気味で良い判定。谷口が谷尾を倒したシーンはPKでも良かったか。

2015/08/31

150829川崎1-3鹿島(J1 #26)

川崎1-3鹿島(等々力, 19:00KO, 22,632人)

アウェイで2連敗して、久しぶりの等々力。
鹿島はトニーニョ・セレーゾ監督が退任し、石井正忠新監督となって5連勝中。
セレーゾ時代、6月27日のアウェイ(J1 #17)は、2-3で川崎が勝っている。

先発メンバーは湘南戦(J1 #25)から3名が代わった。
マイア、山本、車屋が入り、森谷、小宮山、武岡が外れる。
中村を1列上げ、山本と大島がボランチを組む。
最終ラインは明確な4バックとなった。

■1st half
川崎はパスが回る。
中央からもサイドからもバランス良く攻撃。
鹿島は守りを固めながら、人数を絞ってカウンターを狙う。

30分ごろまで川崎がやや押していたが、その後、鹿島に少しだけ有利な判定が続く。
ここから鹿島がペースを握り、川崎はボールを持てなくなる。
鹿島にパスコースをふさがれ、迷ってタッチ数を増やすと詰められる。
顔を見せることが少なくなり、ボールを失って早い攻撃を浴びた。

守りでは中盤が空いてしまって、MF柴崎岳(20)にフリーで持たれる。
44分にはMFカイオ(7)にミドルを打たれたが、最終ラインは崩されなかった。

■2nd half
47分、川崎にビッグチャンス。
ゴール前で大久保が、ファウル気味だがDFファン・ソッコ(14)に競り勝つ。
GKと1対1となるが、GK曽ヶ端準(21)にブロックされる。
こぼれたところを続いてマイアがミドルを打つが、これも曽ヶ端がクリア。

51分、車屋がFW土居聖真(8)に左サイドで抜かれ、山本がカバーに出ていく。
空いたバイタルにカイオが走りこみ、土居からマイナスのパスが入ってミドルシュート。
きれいなゴールがゴール左隅に決まった。

続いて58分、MF遠藤康(25)がミドルシュート。
このシュートをFW金崎夢生(33)が触って軌道を変え、バーに当たる。
こぼれたボールを金崎が拾って反転シュート。
詰めていたGK新井も止めることができず、2点目を決められた。

この場面、エウシーニョや山本はオフサイドをアピール。
オンボールなのに、動きを止めるのは残念。
井川だけはボールを拾った金崎に向かっていた。

2点差となって、60分、山本に代えて中野を投入。
中村をボランチに下げ、中野は左のウィングに入った。
車屋の前のスペースを鹿島に再三使われていたが、中野が埋める。

続いて66分、マイアに代えて小林が入る。
小林は7月15日の鳥栖戦(J1 #19)以来の復帰となった。

鹿島は時間を使いはじめ、川崎は少しずつ攻勢を強める。
いくつかのゴールチャンスをオフサイドやファウルで潰すが、84分。
高い位置でボールを奪ってショートカウンター。
小林から大久保、最後はエウシーニョにダイレクトパスがつながってゴール。

1点差としたが、ロスタイムに再び失点。
MF山村和也(4)のシュートがFW赤﨑秀平(18)に当たり、ボールを拾った赤﨑がゴール。
山村のシュート時点では車屋が残っていて、赤﨑のオフサイドが取れなかった。

■summary
前半途中から霧雨が強くなり、気温が低くなった。
どちらのチームもそれほど疲弊せず、質の高いゲームとなった。

鹿島の2点目、3点目は偶然の要素が強かった。
ただ、これ以外にも決定機を多く作られていた。
川崎はタッチ数が多くなり、鹿島を崩すことができなかった。
結果は妥当だった。

川崎はこれで3連敗。8月は4試合で勝ちがなく、1分3敗。
次の試合は9月に入り、天皇杯の2回戦。
2011年から2013年途中まで川崎にいた谷尾昂也が所属する松江シティFCとの対戦。
メンバーは落とすこととなるが、試合は落とさないようにしたいところ。

■goal
84エウシーニョ(18)
51カイオ(7) 58金崎夢生(33) 90+3赤﨑秀平(18)

■judge
新井章太(30) 5.0 ゴールを守れなかった。特に2失点目は止めるチャンスが大きかった。
エウシーニョ(18) 5.5 久しぶりにゴールを決めるが、守備に追われていた。
井川祐輔(4) 5.5 積極的な守備を見せたが、ラインを統率し切れなかった。
谷口彰悟(5) 5.0 ボールに飛び込んでも触れずにピンチを招く。パス出しは的確。
車屋紳太郎(20) 4.5 鹿島に狙われる。守備で数的不利を作られて破綻していた。
山本真希(6) 5.5 中盤を引き締め、アンカーとしてパス交換もまずまずだった。
大島僚太(16) 5.5 前半は良かったが、後半は逡巡してパスのタイミングが遅かった。
中村憲剛(14) 5.0 簡単なプレーでミスパスが出た。ワンタッチ多く、テンポは作った。
マイア(10) 5.5 下がって受けて前へのドリブルを見せた。徐々に良くなってきている。
大久保嘉人(13) 5.5 アシストは決めたが、21分、47分のチャンスにゴールを決められなかった。
杉本健勇(9) 5.0 シュートが弱く、当たらなかった。後半は動きが鈍くなり、守備に戻らなかった。

■sub
60(6)中野嘉大(22) 5.5 低い位置でドリブルを見せたが、前節ほどの輝きはなかった。
66(10)小林悠(11) 5.5 復帰戦。少しキレがなかったが、ポイントを作っていた。

■bench
西部洋平(21) 小宮山尊信(8) 武岡優斗(17) 森谷賢太郎(19) 船山貴之(15)

■coach
風間八宏 5.0 山本のボランチは機能したが、3枚目の交代枠を使わないのは残念。船山か森谷を起用すべき。

■referee
木村博之 5.0 前半は川崎に厳しく、後半は鹿島にイエローを連発した。偏りが見られた。

2015/08/27

150822湘南2-1川崎(J1 #25)

湘南2-1川崎(Shonan BMWスタジアム平塚, 19:00KO, 14,136人)

神戸戦(J1 #24)に負け、中6日で迎えるアウェイ湘南戦。
湘南とは、6月7日にホームで対戦(J1 #15)
判定に救われつつロスタイムのゴールで2-1で勝利している。

先発メンバーは、神戸戦と変わらない。
大久保の左右には、杉本と森谷が入る。
中野が先発するとの報道もあったが、ベンチスタートとなった。

■1st half
湘南がキックオフ直後にパスミスし、杉本がボールを持つ。
そのままカウンターとなり、パス交換から大久保がミドルシュートを決める。
開始20秒のあっけない先制点となった。

試合が落ち着く前の11分。
新井がキャッチしたボールをスローでつなぐ。
湘南のプレスでPAのサイドまで押し込まれ、中村の横パスがずれる。
武岡がトラップしきれず、ゴール前のFW藤田祥史(11)が拾ってゴール。

得点も失点も単純なミスで生まれた。
決定機を決めた大久保と藤田の技術は光ったが、過程は美しくなかった。

その後も湘南は献身的にプレスに来る。
川崎はトラップすると詰められるので、ダイレクトパスを多用。
失点はしたものの、新井は怖がることなく引き続きボールをDFに付けていた。

湘南の攻撃は、サイドに展開してのクロスが主体。
中央でしっかりマークできていて、怖さはなかった。

■2nd half
後半、川崎が少し押し気味の展開。
57分に中野がプロデビューを飾る。
フリーになってもパスが来ない場面もあったが、積極的にドリブルを仕掛けた。

65分過ぎから、お互いに運動量が少なくなる。
中盤での組み立てが省略され、ゴール前に早くボールが入るようになる。
湘南のプレスも緩んできたため、チャンスが生まれる。
同点なので慌てることはなかったが、中村が攻撃でも守備でも前に出ていく。
バランスが崩れ、大島の左右に大きなスペースが生まれる。

76分、湘南がカウンター。
川崎は前掛かりになっていて、ボールを失っても中盤が戻れない。
守備陣形を整えることができず、最終ラインだけでの対応となった。
MF古林将太(5)が右サイドを疾駆して、マイナスのクロス。
ゴール前でフリーとなったFWアリソン(18)がヘッドでゴール。
湘南は疲れてはいたものの、カウンターで力を発揮した。

残りの時間帯、船山を投入して同点を狙う。
船山、杉本、井川が大きなチャンスを迎えるが、ゴールは決まらなかった。

■summary
チャンスは作れていて、神戸戦より悪くはなかった。
後半、ゴールを狙いすぎてバランスを崩し、湘南にワンチャンスを突かれた。
少し落ち着いて、守備にも比重を残しておくべき時間帯だったように思える。

連敗となり、タイトルは厳しい状況。
年間3位あるいは4位を狙うのが現実的なところとなってきた。

小林、田坂と攻撃陣をケガで欠き、レナト、角田が移籍したが、内容はひどくはなっていない。
結果は出ていないが、昨年の夏の失速時よりは戦えている。

中野が途中出場でプロデビュー。
筑波大学出身のルーキーで、車屋とは同学年。
左FWに入り、スコアを動かすことはできなかったが、面白い仕掛けを見せた。
デビューが8月になったのが不思議と思えるようなプレーを披露していた。

■goal
11藤田祥史(11) 76アリソン(18)
1大久保嘉人(13)

■judge
新井章太(30) 6.0 失点に繋がっても引き続きボールをつなぐ。2ゴールともに難しかった。
武岡優斗(17) 5.5 難しいトラップをミスして失点に関与。右クロスの精度は今ひとつ。
井川祐輔(4) 5.5 カウンターに苦しんだ。90+2分、迎えた決定機をGKに当てる。
谷口彰悟(5) 5.0 パスワークが良くなかった。守備ではスライディングのタイミングが早い。
エウシーニョ(18) 5.5 中央に入ってドリブルを仕掛ける。あまり機能していなかった。
小宮山尊信(8) 5.5 左サイドで良い攻め上がり。ボールを受けてからは攻められなかった。
大島僚太(16) 6.0 トラップから小さなドリブルで相手を避ける。イエローは不要だった。
中村憲剛(14) 5.0 1失点目に関与。ロングボールは良かった。後半、バランスを崩した。
森谷賢太郎(19) 5.0 15分のミドルはうまく当たらず、54分のFKは壁。動きも少なかった。
大久保嘉人(13) 6.5 先制点。64分と81分に杉本に決定機を与えるラストパスを供給。
杉本健勇(9) 6.0 得点をアシスト。後半、決定機を多く迎えたが、決められなかった。

■sub
57(19)中野嘉大(22) 6.0 待望のデビュー。ドリブルで攻撃にアクセントを生んでいた。
79(8)船山貴之(15) 5.5 交代直後の1対1をGKに当ててしまう。いつものパターン。

■bench
西部洋平(21) 實藤友紀(2) 車屋紳太郎(20) 山本真希(6) マイア(10)

■coach
風間八宏 5.5 交代枠を残したが、手は尽くした。結果が出なかった。

■judge
上田益也 5.5 ファウルの判断は妥当だったが、イエローカードを簡単に出しすぎた。

2015/08/18

150816神戸2-0川崎(J1 #24)

神戸2-0川崎(ノエビアスタジアム神戸, 18:00KO, 15,451人)

ドローに終わった山形戦(J1 #23)から中3日。
日曜日の18時キックオフ。
週末のアウェイ遠征としては厳しいスケジュール。
今年は山形戦(J1 #3)も日曜日19時からのアウェイだった。

メンバーは前節から船山、マイアが外れ、杉本、森谷が入る。
前線を2枚代えている。
三好と板倉はU-19代表に招集中で欠場。

選手紹介では、2012シーズンまで在籍していた大久保に、神戸サポから大きな拍手。
素晴らしいこと。

スタジアムは可動式の屋根で覆われているが、風も入り、暑すぎることはない。
ピッチは、見るからにまだら模様でボコボコ。
この状況を受けて、神戸の次のホームはユニバー記念競技場での開催に変更になっている。


■1st half
川崎はピッチ状態に苦しむ。
パスがずれて、ボールをなかなか回せない。

2分、GK新井のクリアボールをMF森岡亮太(10)に拾われてそのままループ。
新井が飛び出していて危なかったが、外してくれた。

10分すぎからは川崎がピッチに慣れてきて、少しずつ押し込む。
大島と中村には厳しくマークがつくが、この先のバイタルは空いている。
ただ、全体的に押し上げるスピードが遅く、攻撃に厚みがない。

神戸はロングボールでカウンターを仕掛ける。
このピッチでは現実的な戦術といえる。
FWレアンドロ(11)のポストプレーが効いていた。

41分、チャンスをあまり作れなかった神戸のCK。
DFチョン・ウヨン(16)がニアに入れて、レアンドロがバックヘッド。
武岡がマークしていたものの、きれいに決められた。

■2nd half
川崎は1点を追いかけて攻勢に出る。
67分、マイアのFKを谷口が頭で合わせるが、バーに嫌われる。
74分には中村のループパスで杉本がGKと1対1となるが、右に外してしまう。
2つのプレーはどちらも決定的だったが、決めることができなかった。

神戸は時間を使いながらのプレー。
ボールを奪うとカウンターで前線の選手を走らせる。
井川を中心に守っていたが、83分、FW渡邉千真(19)に2点目を決められてしまう。
ゴール前で3対2の数的不利を作られて、渡邉がフリーになってしまった。

81分にもレアンドロがバーに当て、奮闘していた守備陣もこのあたりが限界。
ロスタイムにもMF増山朝陽(20)に決定的なシュートを打たれた。
新井が止めてくれたが、カウンターに苦しみ続けた。

■summary
ピッチは悪かったが、それでも決定機を作れていた。
神戸が中盤ではプレスに来なかったため、PA内までボールを運べた。
ただ、最後のところでDFに引っかかることが多かった。

ゴール前の密集エリアで、ピッチ状況でボールがずれると対処できなかった。
交代出場した選手も生かせず、山形戦に続いて残念な結果となった。
同点を狙って前掛かりになって、2点目を失った。
神戸のカウンターを何度も浴び、最終ラインが疲弊してしまった。

ボコボコになったピッチを後に、帰りは大雨となった。
内容は悪くはなかったが、結果は出なかった。

■goal
41レアンドロ(11) 83渡邉千真(19)

■judge
新井章太(30) 6.0 2分にクリアミス。良くシュートを止めた。2失点ともに仕方がない。
武岡優斗(17) 5.5 先制点はレアンドロの技術に対処できず。カウンターを良く防いだ。
井川祐輔(4) 6.5 カウンターを浴びながらも、粘り強くボールホルダーに対処した。
谷口彰悟(5) 6.0 67分のヘッドは決めたい。トラップがやや大きく、相手に寄せられた。
エウシーニョ(18) 5.5 14分、大久保のクロスをシュート。自由に動き、バランスとれず。
小宮山尊信(8) 5.5 左サイドから森谷と組み立てた。車屋が入って右SBに回った。
大島僚太(16) 6.5 ドリブルでバイタルを突いた。跳ねるボールを見事にトラップした。
中村憲剛(14) 5.5 前にボールを配給したが、出ていっても戻らずバイタルを空けた。
森谷賢太郎(19) 5.5 左FWで出場。ギャップを生んだが、徐々に運動量が落ちていった。
大久保嘉人(13) 6.0 ミドルシュートの当たりが戻ってきた。ファウルのもらい方も巧み。
杉本健勇(9) 6.0 ポストも上手くこなし、ハイボールも競り勝つ。チャンスに決められず。

■sub
65(19)マイア(10) 5.5 67分の谷口へのFKは良かったが、荒れたピッチに苦しんだ。
78(17)車屋紳太郎(20) 5.0 85分、ボールを失ってイエロー。貢献できなかった。
88(8)船山貴之(15) 5.5 登場が遅すぎる。ロスタイムを含め6分間で何もできなかった。

■bench
西部洋平(21) 實藤友紀(2) 山本真希(6) 中野嘉大(22)

■coach
風間八宏 5.5 入れ替えた前線は機能したが、ビハインドの状況で交代策が当たらなかった。

■referee
山本雄大 6.5 ファイルが少し多かったが、ゲームの流れを崩さなかった。

2015/08/13

150812川崎0-0山形(J1 #23)

川崎0-0山形(等々力, 19:00KO, 19,154人)

日本代表の東アジアカップによる2週間の中断を挟み、J1再開。
山形とはアウェイで1-0で敗戦し(J1 #3)ナビスコでは1-1(YNC GL #5)だった。
J1年間順位はここまで最下位の山形だが、川崎は未勝利。

前節松本戦(J1 #22)のメンバーから、右ふくらはぎ肉離れで田坂が外れる。
代わりに中断期間に新規加入したアルトゥール・マイアが先発した。
日本代表に参加し、成都から帰ってきた谷口も出場する。

三好と板倉はU-18代表に参加中。
次の神戸戦(J1 #24)まで出場できない。

少し風はあるものの、湿度が高く、厳しい気候となった。

■1st half
山形はフリーの選手にボールをつないでくる。
守りもラインを高目に設定し、自陣に引きこもることがなかった。
16分にはロメロ・フランク(24)が決定機を迎えるなど、よい攻撃ができていた。

川崎は縦に早い攻撃。
横パスやバックパスが少なく、前にボールを運ぶ意識が強い。
ボランチがフリーで持てたため、タッチ数少なく前にボールを出していた。
前線に高さがないため、ロングボールはキープしにくい。

暑さのせいで両チームとも鈍い動き。
45分、小宮山が放ったGKとの1対1からのシュートが大きなチャンスだった。

■2nd half
後半は4バックにして、エウシーニョが高い位置取りとなる。
先に山形の足が止まり、マークが緩む。
ただ、川崎も攻撃時の動きが少なく、足元に付けるパスが多くなる。

それでもいくつかの決定機を迎えるが、ゴールは決まらない。
54分の船山のオーバーヘッドは完璧だったが、GK山岸範宏(1)がビッグセーブ。

57分に杉本、83分に森谷を投入し、攻撃的な交代策を重ねる。
いくらか活性化できたが、局面は大きく変わらない。
80分の杉本のシュートも、山岸に防がれてしまう。

時間が進むにつれて、中盤に空いたスペースが大きくなる。
簡単にゴール前までボールが運ばれて、展開が目まぐるしい。
山形もチャンスを作るようになったが、なんとか失点は免れる。
ただ、川崎のゴールも決まらなかった。

■summary
暑さが影響して、コンパクトさがなく大味なゲームとなってしまった。
チャンスは少ないながらも作れていたが、決めることができなかった。
守備陣も危ない場面はあったが、ゴールを許さなかった。
若干、川崎が優勢だったが、スコアレスドローは妥当な結果といえる。

アルトゥール・マイアのデビュー戦。
良いFKを見せてくれたが、フィットするのはこれからといったところ。

珍しく3枚の交代枠を使い切ったが、最後、船山を車屋に代えた。
同点の状況で、FWを下げて守備的な選手を投入した。
三好の不在などが影響しているものと思われるが、いい動きを見せていたので船山は最後まで残してほしかった。

■goal


■judge
新井章太(30) 6.5 プレー機会は少なかったが、61分のシュートストップなどで無失点。
武岡優斗(17) 6.5 右サイドに開いてボールを受けた。クロス供給で決定機を演出。
井川祐輔(4) 6.5 中央を固める。セーフティなプレーを多く選択する。安定していた。
谷口彰悟(5) 6.5 代表帰りでの出場となった。最終ラインからボランチにボールを運んだ。
エウシーニョ(18) 5.5 中央寄りの位置取りだったが、スペースが少なかった。
小宮山尊信(8) 6.0 パスを交換しながら左サイドを攻略。45分のシュートは惜しかった。
大島僚太(16) 6.0 チームの起点となった。パスだけでなく積極的にシュートしたい。
中村憲剛(14) 6.0 フリーでボールを受けることができた。パスを前線に供給する。
船山貴之(15) 6.5 攻守に動き回った。54分の豪快なオーバーヘッドは決めたかった。
大久保嘉人(13) 5.5 12分、シュート。キープ力を活かす。消えている時間帯が多かった。
マイア(10) 5.5 30分、39分とFKを任された。球離れも早く、これから良くなりそう。

■sub
58(10)杉本健勇(9) 6.5 ハイボール処理もポストも良かった。80分に素晴らしいシュート。
82(13)森谷賢太郎(19) 6.0 よく走って貢献したが、結果は出せなかった。
88(15)車屋紳太郎(20) 5.5 89分、杉本にスルーパスを出した。

■bench
西部洋平(21) 實藤友紀(2) 山本真希(6) 中野嘉大(22)

■coach
風間八宏 6.0 結果は出せなかったが、1枚目2枚目の交代は的確だった。

■referee
東城穣 6.5 偏りなく納得性の高いジャッジだった。

2015/07/30

150729松本1-3川崎(J1 #22)

松本1-3川崎(松本平広域公園総合球技場, 19:00KO, 15,610人)

アルウィンは15,610人の観客と盛況。
J1に昇格してきた松本とは、等々力では2-0で勝利(J1 #16)した。
お互いに中3日の試合が続いてのアウェイゲーム。

先発は、前節清水戦(J1 #21)から森谷が外れ、船山が入った。
清水戦は前半にリードを許し、後半逆転したが、その後半のメンバーで臨んだ。

■1st half
川崎は面白いようにパスをつなぐ。
松本のプレスが弱く、ほとんどの選手がフリーでボールを持てる。
中央の縦パスが通り、PA内まで簡単に入り込む。
次のプレーを選択する判断が早かったので、守りを絞らせなかった。
中から中から攻撃を仕掛けたたため、サイドを使う必要がなかった。

松本はラインがずるずると下がってしまう。
苦し紛れのクリアが多く、何度も攻められて走らされる。
縦へのロングボールも質が低く、すぐに奪われることを繰り返した。

得点は時間の問題だったが、16分。
MF岩間雄大(5)から中村がボールを奪い、素早く田坂へ。
田坂はDF酒井隆介(30)をステップでかわして、左隅にゴールを決める。
酒井がスライディングしたものの、GK村山智彦(1)がファーを大きく空けてしまった。

続いて25分には中村のFK。
GKとDFの間に入ったボールを、谷口が足で合わせて追加点。
谷口をマークしていた酒井が振り切られてしまった。

さらに35分。
船山と一緒にルーズボールを奪った大久保がミドルシュート。
誰も寄せきれないまま、美しい軌道を描いてゴール左に決まった。

3点ともいずれも良いゴールだったが、前半の松本は悪すぎた。
前半が終わるまで、なすすべなく川崎の攻撃を受け続けた。
手を打たなかった反町監督の采配には疑問が残る。

■2nd half
後半になると、まったく異なる展開となった。
松本は酒井に代えてFW前田直輝(22)を投入。
FWオビナ(9)と2トップ気味にして、前線から人数をかけてプレス。
大島をしっかりマークすることで、川崎を慌てさせてパスミスを誘った。

松本の攻撃は主にセットプレー。
CK、FK、そしてロングスロー。
いずれもMF岩上祐三(8)がゴール前に放り込む。

69分、ロングスローから混戦となり、FW阿部吉朗(39)に蹴り込まれて失点。
川崎は防戦一方で、早い時間に失点していれば難しくなったかもしれない。
しかし、攻められても決定機は作られず、1失点で収めることができた。

■summary
川崎が素晴らしかった前半と、松本が攻め立てた後半では、様相がまったく異なった。
ただ、決定機を量産していた川崎に対して、松本はゴール前にボールを放り込むものの、崩すところまではいかなった。
結果は、妥当だったといえる。

川崎は、前半のペースを後半にも続けることができなかった。
いい時間をもっと長く続けたいところ。

■goal
69阿部吉朗(39)
16田坂祐介(35) 25谷口彰悟(5) 35大久保嘉人(13)

■judge
新井章太(30) 5.5 69分の失点は、ロングスローをクリアミスしたことで生まれた。
武岡優斗(17) 6.0 FWオビナとマッチアップする。しっかりと抑え込んでいた。
井川祐輔(4) 6.5 3バックの中央にどっしりと構える。安心して見ていられた。
谷口彰悟(5) 6.0 1ゴールを決める。ヘディングを空振りしてピンチを招いた。
エウシーニョ(18) 5.5 チームが中央から攻撃したため、あまりボールに触れなかった。
小宮山尊信(8) 5.5 65分のミドルシュートなど、要所要所でPA近くに入り込んだ。
大島僚太(16) 6.5 フリーでボールを持てた前半は、ミスが少なくプレスに動じなかった。
中村憲剛(14) 7.0 前半だけで2アシスト。後半は走れなくなり、バイタルを空け気味に。
船山貴之(15) 6.5 ギャップを突いてチャンスを作ったが、今日もシュートは決まらず。
大久保嘉人(13) 6.5 前半、多くのチャンスに絡むが、後半は孤立気味になってしまった。
田坂祐介(35) 7.0 復帰後初ゴール。さらに、攻守に気が利いたプレーを見せた。

■sub
37(17)車屋紳太郎(20) 5.5 武岡のケガで急遽出場。長い時間、守備に追われた。
58(15)杉本健勇(9) 5.0 ポストプレーは良かったが、ボールが来る回数が少なかった。
86(8)實藤友紀(2) 5.5 今シーズン初出場となった。右CBでプレーする。

■bench
西部洋平(21) 山本真希(6) 森谷賢太郎(19) 中野嘉大(22)

■coach
風間八宏 6.5 先発メンバーの選択が当たり、松本を圧倒。選手交代は今ひとつだった。

■referee
吉田寿光 6.5 笛が多いように感じたが、ゲームを的確にコントロールした。

2015/07/27

150725川崎3-2清水(J1 #21)

川崎3-2清水(等々力, 19:00KO, 20,040人)

柏戦(J1 #20)に負け、中5日で等々力に清水を迎える。

柏戦をケガで欠場した武岡が復帰。
井川も先発に戻り、車屋、杉本がベンチに入る。
ユニフォームは、等々力陸上競技場の新スタンド完成記念の特別なもの。
スタンドの図柄は目立たないが、レギュラーのユニと違って襟がなく、格好よかった。

清水はFW鄭大世(9)が先発。
年間勝ち点最下位に沈む清水が、Kリーグ水原三星(KOR)から獲得して初出場。
2010年、川崎からドイツ2部のボーフム(GER)へ移籍して以来のJリーグ出場となる。
奇しくも、等々力でのJ再デビューとなった。

アウェイでの対戦(J1 #14)は、5-2と大きく負けている。

■1st half
清水は前線からプレスを掛けてくる。
カットするとFWピーター・ウタカ(18)と鄭大世のカウンターを仕掛ける。

川崎はパスが引っかかることが多かったが、愚直に中央から攻めていく。
清水は5バックで固めるが、少しずつ穴を作って崩していく。

11分、森谷とのワンツーで、大久保がPA内右側でボールを受ける。
清水のDFが寄せきれないまま、GK杉山力裕(21)を抜いてゴール。
幸先のよい先制点となった。

この後、清水のカウンターが効く。
22分、クリアボールを拾ってMFミッチェル・デューク(19)が左クロス。
シンプルだったが、ウタカが谷口のマークを外して、豪快なヘッドでゴール。

清水の時間帯が続き、30分のMF大前元紀の右からのCK。
再びウタカが谷口を振り切って、ヘッドで逆転されてしまう。

清水の攻撃に厚みはないものの、ウタカと鄭大世の個人技で仕掛けてきた。
井川はギリギリの対応をしていたが、谷口のポジションが甘くなった。

川崎の攻撃はFWが大久保1人だけ。
中盤のプレーヤーが多く、スペースの使い方が効果的ではなかった。

■2nd half
後半開始から、森谷に代えて船山を投入。
2トップに移行して、船山が最終ラインの裏を狙う動きを繰り返す。

清水のプレスが目に見えて遅くなり、バイタルでもボールを持てる。
もちろんボランチもフリーで、中村から前線にロングボールが供給される。
小宮山を中心として左サイドからの攻撃も見られた。

多くの決定機を作りながら、56分。
遠目からの中村のFK。田坂が頭で合わせたが、GK杉山が素晴らしい反応ではじく。
しかし、こぼれたボールを武岡が蹴り込んで同点とする。
武岡は、横浜FCからの移籍後初ゴールとなった。

続けて71分。
カウンターから田坂が左サイドを駆け上がる。
船山がスルーしたクロスボールを大久保がダイレクトで蹴り込んで、逆転に成功した。

このあと、清水のカウンターには怖さが見られない。
逆に川崎が面白いように攻撃を仕掛け、タイムアップを迎えた。

■summary
先制したものの、前半で逆転された。
アウェイでの大敗の悪夢がよぎったが、後半、船山がバランスを取り戻した。

清水の最終ラインは、人数は揃っているが、ラインが統率されていない。
5バック、4ボランチで厚い陣を敷いていながら、スペースを与えていた。
攻撃は鄭大世、ウタカの2トップは強力だが、個人頼み。
カウンターを仕掛けても、後ろからの押し上げが少なかった。

清水の年間順位は引き続き最下位。
とても厳しい状況だと思われる。

川崎は清水の最終ラインに救われて、逆転に成功。
田坂の出来がとても良く、前線の選手層が厚くなっている。
疲労によるケガ人の発生、クオリティの低下が相変わらず心配なところ。

■goal
11,71大久保嘉人(13) 56武岡優斗(17)
22,30ピーター・ウタカ(18)

■judge
新井章太(30) 5.5 プレー機会は少なかったが、2失点。ただ、GKとしてはやむを得ない。
武岡優斗(17) 6.0 ケガからの復帰戦で同点ゴールを決める。移籍後初ゴールとなった。
井川祐輔(4) 6.5 中央でカウンターに対処した。谷口のマークミスもフォローしていた。
谷口彰悟(5) 5.0 ウタカをフリーにして2失点に関与した。守備で精彩を欠いた。
エウシーニョ(18) 6.0 69分、ゴール前でGK1対1のシュートが枠に飛ばなかった。
小宮山尊信(8) 6.5 左サイドから好機を作った。43分、69分とGKとの1対1を迎えた。
大島僚太(16) 5.5 ミスパスで決定機を作られた。ボールを持っても前線が動かなかった。
中村憲剛(14) 6.5 前線・サイドへのボール供給でゲームをコントロールした。
森谷賢太郎(19) 5.5 先制点をアシスト。バイタルで動いていたが、前半で交代。
田坂祐介(35) 6.5 上下動でボールを呼び込んだ。ボールロストも少なかった。
大久保嘉人(13) 7.0 2ゴール。ボールをもらってシュートまでの動きが早い。

■sub
46(19)船山貴之(15) 7.0 チームの雰囲気を一変。チャンスはあったが、ゴールが遠い。
90+2(13)杉本健勇(9) 5.5 プレーにほとんど関与しなかった。
90+5(17)車屋紳太郎(20) 5.5 武岡のケガで、右のストッパーに入る。

■bench
西部洋平(21) 實藤友紀(2) 山本真希(6) 中野嘉大(22)

■coach
風間八宏 6.5 船山の投入で勝利を手繰り寄せた。前半の失速には早く手を打ちたかった。

■referee
扇谷健司 6.0 判定基準があいまいなところも感じたが、両チームに偏り少なく判定した。

2015/07/20

150719柏1-0川崎(J1 #20)

柏1-0川崎(日立柏, 19:00KO, 14,055人)

2ndステージ第3節、アウェイ柏戦。
柏とのホームゲーム(J1 #8)は、1-4と大敗している。
中3日が続き、3連休の中日の日曜日、19時キックオフ。

水曜日の鳥栖戦(J1 #19)で途中交代した武岡はベンチ外。
井川、船山も外れて、森谷、杉本、田坂が先発する。

ベンチから小林が外れ、J22に招集されてJ3で2試合を経験した三好が入った。
再びケガ人が目立ってきている。

■1st half
川崎は久しぶりの4バックでスタート。
武岡が欠場したため、フォーメーションを変えてきた。
ボランチでの出場が続いていた谷口は、右のCBで出場。
大島が1ボランチとなって、アンカーを務める。

柏は大島を囲んでパスコースをふさぎ、ボールを奪う。
斜めのパスを織り交ぜて、川崎のDFラインを破る。

15分、中央からダイレクトパスをつなぎ、FW工藤壮人(9)がゴール。
DFが釣り出されたスペースをうまく使われた。
オフサイドを取り切れず、工藤に背後に抜け出された。

その後も柏の的確な攻撃が光る。
28分、MF茨田陽生(28)のシュートはエウシーニョがブロック。
31分にも工藤が決定機を迎えたが、谷口に当ててしまう。

川崎は最終ラインからなかなかボールを運べない。
大島が2CBの間に落ちるため、前線との距離が遠くなった。
それでも5分のエウシーニョ、34分の大久保、35分の森谷など、いいシュートは放った。

■2nd half
後半開始から杉本を下げて井川を入れる。
4バックから5バックに移行して2ボランチとすると、攻撃が活性化する。
ボランチが前を向いて、左右のウィングを使って攻略した。

柏は前半ほど動けず、スペースを埋めきれない。
川崎のポジション修正を追いかけて、こまめにシステムを動かしてくる。
ただ、前半ほど中盤を抑えることができなかった。
途中で投入された船山、橋本も、時間は少なかったがアクセントを加えた。

48分の田坂、61分の中村、82分の大久保、86分の船山など、決定的なシュートが増える。
しかし、GK桐畑和繁(1)の好セーブなどがあって、ゴールを割れなかった。

■summary
柏のいい時間帯は前半に限られたが、そこで工藤が決めて勝利した。

川崎はいい攻撃をたくさん繰り返したが、ゴールが決まらなかった。
前半はボールをうまく運べず、柏のカウンターを浴びていた。
後半、3バックに移行すると、ボールロストが明らかに減った。
柏を押し込んで、連続して決定機を作り出したが、ゴールがなかった。

J1リーグでの柏戦はダブルを喫するという残念な結果となった。
ただ、田坂が後半、右ウィングで機能し、森谷も久しぶりに復帰した。
大久保や中村が決定機を決めきれなかったが、悲観すべき内容ではなかった。

■goal
15工藤壮人(9)

■judge
新井章太(30) 5.5 失点はやむを得ないところ。22分、クリアミスでCKを与えてしまう。
エウシーニョ(18) 6.0 中央に切れ込むドリブルで存在感を見せる。SBより前で使いたい。
谷口彰悟(5) 5.5 ラインを上げきれず、工藤のゴールを許した。井川が入ると安定した。
車屋紳太郎(20) 5.5 パスの選択肢が悪く、前に運べない。自信を失い消極的になった。
小宮山尊信(8) 6.0 左サイドの高い位置に張ってボールを呼び込んだ。クロスも良かった。
森谷賢太郎(19) 6.0 動きは良かったが、少しずつ走れなくなる。早く交代させたかった。
大島僚太(16) 5.5 中盤で囲まれてボールを奪われることが多く、積極性が見られなかった。
中村憲剛(14) 6.0 疲労で動きは少なくなっていたが、パスやシュートを狙い続けた。
田坂祐介(35) 6.5 ロストが少なかった。ゴールへの意図を持って前に向かってプレー。
杉本健勇(9) 5.5 24分のヘディングシュートなど、悪くはなかったが、良くもなかった。
大久保嘉人(13) 6.0 PA内でチャンスが多く、良いシュートを放ったが決められなかった。

■sub
46(9)井川祐輔(4) 6.0 中央をしっかり締めた。カウンターに対処して反撃に貢献した。
80(19)船山貴之(15) 6.0 86分、カウンターから決定機を迎えるが、GKに当ててしまう。
90(16)橋本晃司(7) 6.0 ロスタイムだけだったが、前線で動き回った。FKも蹴る。

■bench
西部洋平(21) 角田誠(3) 山本真希(6) 三好康児(26)

■coach
風間八宏 5.5 前半の4バックは失敗。後半の選手交代は適切だった。船山と橋本にはもっと時間を与えたかった。

■referee
西村雄一 6.0 少し笛が多かったが、偏らず的確に試合をコントロールした。

2015/07/15

150715鳥栖1-1川崎(J1 #19)

鳥栖1-1川崎(ベストアメニティスタジアム, 18:00KO, 7,524人)

FC東京戦(J1 #18)から中3日、2ndステージの第2節。
水曜日の18時キックオフ。
台風が近づいているものの、陽射しは強く、選手には酷な環境。

レナトが広州富力(CHN)に移籍し、先発メンバーには船山が入った。
ベンチには新たに杉本が入る。

■1st half
鳥栖はプレスのかけどころが悪く、川崎のボランチが前を向く。
縦パスを面白いように入れて、中央からチャンスを作る。

17分、大久保が素早いリスタートから左サイドの船山へロングボール。
船山はドリブルでPAに入り込み、クロス。
中村が抑えたボレーで先制点を決めた。
美しい連携から崩し切ったプレーだった。

この後、徐々に鳥栖がペースを掴んでいく。
ロングボールで走らせて、少しずつ中盤を押し上げてくる。
セットプレーを中心に攻撃を仕掛け、セカンドボールを拾った。

39分、右SBの吉田豊(23)がPA内に侵入。
追いかけた船山がシャツを引っ張ってPKを与える。
崩されてはいたが、ゴール前にはDFが揃っていただけに、もったいないファウルだった。
吉田豊は清水在籍時、等々力(2014 J1 #31)でも活躍している。

FW豊田陽平(11)がPKを決め、同点とされる。

■2nd half
後半開始から、船山に代えて小林が入る。
さらに51分、右CBの武岡にアクシデント。
左ヒザを痛めて、田坂が投入される。
田坂が左ウイングに入り、小宮山が右CBに回った。

鳥栖のロングボールが、フリーのMF水沼宏太(8)に入っていく。
左CBの車屋と田坂のマークの受け渡しが悪く、後手後手となった。

川崎は受ける動きが少なく、ボールをうまく運べない。
ボランチには強くプレスをかけられる。
ゴール前まで進めばチャンスとなったが、決定機を作り出せない。

川崎のバイタルが空き気味で、厳しい状況となっていく。
オープンな展開となっても、鳥栖の動きは落ちなかった。
セットプレーも多く与えたが、なんとか失点せずにドローに持ち込んだ。

■summary
内容的に押されていたのは川崎だった。
アウェイで勝ち点1を拾えたのは、良い結果といえる。

鳥栖のFW鎌田大地(24)はフル出場。
G大阪JYから東山高校に進んだルーキー。
等々力(J1 #13)では途中出場だったが、すでに攻撃の中心となりつつある。
柔らかいドリブル、そして視野の広いパス出しでチャンスを作っていた。

川崎はFC東京戦よりも格段に動けなかった。
去年も同じだったが、いい内容の試合があっても、続けられない。
暑い時期に中3日の試合が続くと、クオリティが保てない。
フレッシュな選手を投入しなければ、改善は難しい。
次も中3日で柏戦(J1 #20)がやってくるだけに、厳しい状況といえる。

■レナト(10)の移籍
レナトが移籍することとなった。
7月13日(月)、中国スーパーリーグの広州富力から最初のオファーが届く。
14日(火)には広州富力が移籍金満額の約6億円を提示し、移籍が決定。
川崎では1年約1億円だったが、1年約2億円の3年契約と報道されている。
15日(水)の鳥栖戦には帯同せず、17日(金)には移籍が公式リリースされた。

レナトは2012シーズンに加入。
ジュニーニョの10番を引き継ぎ、3年半在籍。
素晴らしいドリブル、美しいプレーを見せてくれた。
チームの戦力を考えれば痛手だが、経営的には残してくれる移籍金は大きい。
レナトが新天地で活躍することを強く願う。

■goal
17中村憲剛(14)
39PK豊田陽平(11)

■judge
新井章太(30) 6.0 4分、致命的なミスパス。70分のDF金民友(10)のシュートを防ぐ。
武岡優斗(17) 6.5 左サイドからの攻撃を抑えていた。51分、左ヒザを痛めて交代。
井川祐輔(4) 6.0 23分、ミスで豊田に決定機を与える。PA内で動かれてもボールを奪う。
車屋紳太郎(20) 6.5 豊田の動きを抑えた。終盤、攻め上がったが決定機を生み出せず。
小宮山尊信(8) 6.0 左サイドの守備で劣勢。右CBに動いてからは無難に守っていた。
谷口彰悟(5) 5.5 ボランチで出場。86分、ゴール前でヘッド。難しかったが決めたかった。
大島僚太(16) 6.0 トラップの技術でプレスをかいくぐる。積極的にゴールに向かいたい。
エウシーニョ(18) 6.0 試合開始15分ほどはチャンスに絡んでいた。76分、ミドル。
中村憲剛(14) 6.5 PA内で良い動き出しからゴールを決める。後半は動けなくなった。
大久保嘉人(13) 5.5 ゴールから離れたプレーが多くなった。パス出しも今ひとつ。
船山貴之(15) 6.0 先制点をアシスト。PKを与えてイエローをもらった。前半で交代。

■sub
46(15)小林悠(11) 5.5 後半の攻撃の中心となった。ロングボールの受け皿にはなれず。
51(17)田坂祐介(35) 5.0 左ウィングだったが、周囲と呼吸が合わなかった。

■bench
西部洋平(21) 角田誠(3) 山本真希(6) 森谷賢太郎(19) 杉本健勇(9)

■coach
風間八宏 5.5 3バックへの布陣変更で1失点で抑える。選手交代は効果的ではなく、1つ枠を余らせた。

■referee
岡宏道 6.0 後半、ファウルをとらずに流すことが多くなったが、偏りはなかった。

2015/07/12

150711川崎2-0FC東京(J1 #18)

川崎2-0FC東京(等々力, 18:30KO, 23,793人)

J1リーグ2ndステージの初戦、第26回多摩川クラシコ。
FC東京のホーム(J1 #9)と同じく、23,793人と多くの観客が入った。
アウェイゾーンも、いつもよりも大きく配置されている。

2週間前の鹿島戦(J1 #17)の先発メンバーに中村、大島が入り、森谷、船山がベンチに。
4日前のドルトムント戦(PSM)の前半メンバーからは、中村が入り、船山が外れている。

■1st half
川崎はポゼッションして、FC東京のプレスをかわしてサイドに散らす。
PAの中には進入できなかったが、バイタルから多数のミドルシュートを放った。
ミドルの精度は高くなかったが、少しずつFC東京のプレスを緩めていく。

FC東京は守備が中心となった。
攻撃はDF太田宏介(6)のセットプレーに頼る。
ボールを持っても、崩してくることが少なかった。
木村主審がファウルを多くとっていて、FW前田遼一(20)がファウルを多くもらう。
前田は器用なFWで、笛を吹かせるプレーも上手だった。

35分すぎからは、FC東京のプレスが弱まり、川崎のパスが回るようになる。
パスを出すタイミングが早くなって、ボールが動く時間が増えた。

■2nd half
後半になると、FC東京はますます動けなくなってくる。
特にボランチの米本拓司(7)と梶山陽平(10)がボールホルダーに寄せられない。
これによってボランチの谷口と大島が前を向いて、ボールをさばく。

52分、バイタルでパスを回し、レナトがPA左の小宮山にパス。
大久保がFC東京の最終ラインをゴール前に張り付ける。
空いたスペースにクロスを入れて、フリーのエウシーニョが右アウトサイドでゴール。
難しいタイミングだったが緩やかなシュートでコースを突き、4試合連続ゴール。

その後も、63分の大久保など、多くの決定機を作る。
73分、レナトがPA手前でドリブルしてファウルをもらう。
レナトは壁の上をゆっくり抜くFKを決めて2点差となった。
厳しいコースではなかったが、GK権田修一(1)の反応が遅れた。

3枚の交代カードを少しずつ使いながら、ゲームを終えた。

■summary
川崎はドルトムント戦と大きく変わったところはない。
ただ、ドルトムントの質があまりにも高く、相対的に良く見えた。
4日前はパスやトラップの小さなミスが致命傷となったが、FC東京戦では問題とならなかった。

1stステージよりも、ボールを持って逡巡することが少なくなった。
クオリティを上げていくのは簡単ではないが、続けていってほしい。

FC東京はフィッカデンティ監督による守備的なチーム。
FW石川直宏(18)が走ってカウンターを仕掛けて、前田がファウルをもらう。
セットプレーが一番のチャンスで、1stステージ2位と結果を出している。
ただ、結果が出なければ、観客にとって見どころが少ない。

ドルトムント戦から中3日だった影響は見られず、動けていた。
ケガ人も戻ってきて、杉本や三好ですらベンチに入れない。
次も中3日と連戦が続くので、コンディションをキープできるかが重要となる。

■goal
52エウシーニョ(18) 74レナト(10)

■judge
新井章太(30) 6.5 クロス対応、リスタートの判断が的確。5分に石川のシュートを止めた。
武岡優斗(17) 6.0 13分にミスパスで決定機を与えたが、スピードと対人の強さで対処。
井川祐輔(4) 6.5 中央に構えて守り切った。90+4分、ゴール前まで走ってシュート。
車屋紳太郎(20) 6.5 左サイドを封じる。最終ラインからパスを的確につないでいった。
小宮山尊信(8) 7.0 良い動きで何度もフリーになる。52分のクロスによるアシストは完璧。
谷口彰悟(5) 6.5 少し前目のポジションでボールを受けた。ボランチで空中戦を制した。
大島僚太(16) 6.5 細かなパスワークの中心。65分、安易なボールロストでピンチを招く。
エウシーニョ(18) 7.0 52分のゴールは芸術的だった。47分のイエローは少し酷な判定。
中村憲剛(14) 6.5 守備の役割が軽い攻撃的MFで出場。パスをたくさんもらって、輝いた。
大久保嘉人(13) 6.0 ミドルを放っていって、73分に決定機があったが、決められず。
レナト(10) 7.5 キレのあるドリブルで、FC東京の守備陣を混乱させた。FKは完璧。

■sub
84(18)田坂祐介(35) 5.5 公式戦での復帰戦。右ウィングに入る。プレー機会は少ない。
88(10)小林悠(11) 5.0 ロングボールやポストプレーを受けきれなかった。
90+1(13)船山貴之(15) 5.5 相手ボールを追いかけたが、攻撃する機会はなかった。

■bench
西部洋平(21) 角田誠(3) 山本真希(6) 森谷賢太郎(19)

■coach
風間八宏 6.5 中村を戻して機能させる。2点目を取ってから早く選手交代させたかった。

■referee
佐藤隆治 5.0 偏ることはなかったが、軽いコンタクトまでファウルと判定していた。

2015/07/10

150707川崎0-6ボルシア・ドルトムント(PSM)

川崎0-6ボルシア・ドルトムント(等々力, 19:00KO, 24,650人)

J1リーグ1stステージと2ndステージの間のプレシーズンマッチ。
ボルシア・ドルトムント(GER)のアジア・ツアーとして開催。

ドルトムントには、2人の日本人選手、香川真司(23)、丸岡満(31)が所属。
さらにマルコ・ロイス(11)、イルカイ・ギュンドアン(8)、ピエール・エメリック・オーバメヤン(17)なども来日していて、豪華なメンバー。
2014-15シーズンのブンデスリーガは、7位だった。

川崎は次のFC東京戦(J1 #18)まで中3日。
コンディションを考えると難しい日程だが、フルメンバーでドルトムントに立ち向かった。

■1st half
前半は香川が2ゴールを決める。
ドルトムントはあらゆる面で川崎を上回った。
次のプレーを選択するタイミングが早く、トラップやパスの技術も高い。
ピッチを広く使いながらも、機を見て縦に早く攻め込んでくる。

川崎は守備的になることなく、あくまでも攻撃的なスタイルを貫く。
大島と谷口の2ボランチが、ボールを運ぶことができればチャンスを作れた。
ただ、プレッシャーが強いため、ゴールを脅かすまではできなかった。

■2nd half
後半開始から、ドルトムントは丸岡以外の10選手を一気に交代させる。
まったく新しいチームとなるが、ギュンドアンやオーバヤメンなど、著名な選手が含まれていることに変わりがない。

川崎は中村、田坂、小林を入れる。
ある程度は機能していたものの、中盤でボールロストしてから素早い攻撃を浴びた。
高いオフサイドラインを簡単に破られて、独走を許した。
オーバヤメンの美しい2ゴールに続いて、丸岡にもゴールを許す。
次々に失点を重ねてしまった。

■summary
ドルトムントの素晴らしさが十分に出たゲーム。
興行的な側面が強いマッチメークだが、見るべき技術が多かった。
6失点は妥当な結果といえる。

プレーを比較すると、川崎はまだまだスピードが遅い。
次のプレーを選択する判断が遅く、パススピードも遅かった。
トラップも最適な場所に落とせずに、時間を費やしてしまった。

コンディションは、シーズン開幕前で遠征中のドルトムントの方が悪かった。
しかし、ドルトムントには、これを覆すだけの技術を持った選手が揃っていた。

■goal
5,36香川真司(23) 53,57ピエール・エメリック・オーバメヤン(17) 59丸岡満(31) 80ジョン・スタンコビッチ(2)

■judge
新井章太(30) 5.5 好セーブも見せてはいたが、4失点を喫した。
武岡優斗(17) 5.0 右サイドを攻められつつ、なんとか防いでいた。あまり上がれず。
井川祐輔(4) 4.5 縦への突破に付いていけなかった。34分、危険なミスパス。
車屋紳太郎(20) 4.0 パスの判断が悪かった。4点目はオーバメヤンに寄せきれなかった。
小宮山尊信(8) 5.5 タイミング良く上がってボールに絡んだ。
谷口彰悟(5) 4.0 ボランチでもCBでもパスミスを繰り返してしまった。
大島僚太(16) 6.0 トラップでボールを置く位置が良く、プレスをかわしていた。
エウシーニョ(18) 4.5 攻守両面で良いところを見せられなかった。
船山貴之(15) 5.5 前線でのフリーランでパスを呼び込んでいた。
大久保嘉人(13) 4.5 下がりっぱなしでボールに触れなかった。
レナト(10) 5.5 J1リーグのようには抜けなかったが、ドリブルで仕掛けた。

■sub
HT(4)中村憲剛(14) 4.5 パス出しは良かったが、ボールロストが多かった。
HT(17)田坂祐介(35) 5.0 ドイツから復帰。50分のヘディングシュートなど、縦横に動いた。
HT(15)小林悠(11) 5.0 オフサイドに引っかかったが、縦へ飛び出した。89分に決定機。 
58(30)西部洋平(21) 5.0 連続失点を止めることはできなかった。
67(13)杉本健勇(9) 4.5 交代した大久保と同じようにボールに絡めず。
67(16)森谷賢太郎(19) 5.0 中村を攻守でサポートしていた。
72(5)角田誠(3) 5.5 CBに入り、ラインを統率して落ち着かせた。
76(10)橋本晃司(7) 5.5 左ウィングに入る。89分、左サイドからPA内に入ってクロス。
84(8)山越享太郎(25) 5.0 左SBに入る。ケガが長く、久々の出場となった。
84(20)山本真希(6) 5.0 右SBに入る。高いポジションを積極的にとった。
84(18)實藤友紀(2) 5.0 CBに入る。6点差があったため、相手は攻めてこなかった。

■bench


■coach
風間八宏 5.5 ドルトムントは川崎が目指すべきプレーを見せてくれた。主力はもっと早く交代させたかった。

■referee
木村博之 6.0 接触プレーをファウルとすることが多いように感じたが、中立的なジャッジ。

2015/06/28

150627鹿島2-3川崎(J1 #17)

鹿島2-3川崎(カシマサッカースタジアム, 19:00KO, 13,867人)

2連勝して迎えた1stステージ最終節。
川崎の先発は前節松本戦(J1 #16)とまったく同じ。
森谷とレナトがケガをしたとの情報もあったが、先発メンバーに入っている。

サブには長らく欠場していた大島と小林が復帰。
中村、角田など、豪華なベンチメンバーとなった。

鹿島は柴崎岳(20)が疲労で欠場。遠藤康(25)も欠場している。
柴崎については試合後に、左足の骨の痛みによるものと報道された。
MF小笠原満男(40)とボランチを組むのはMF青木剛(5)となった。

カシマスタジアムの雨は上がったものの、霧がかかって蒸し暑い。
サントリーDAYということで、赤い応援シートが配布される。
獲得したトロフィーが一列に並んでいて、数えてみたら16個もあった。

■1st half
川崎がボールをうまく運んでペースを握る。
鹿島は1トップのFW赤﨑秀平(18)がプレスに来るが、後ろと連動しない。
そのため、川崎の3バックはボランチの谷口に簡単に展開した。
森谷がやや高い位置取りで、ボールホルダーをサポートする。
サイドに追い込まれても、パスコースを確保しながら打開した。

8分、中央に持ち込んだ小宮山が前線のエウシーニョに入れる。
エウシーニョはDFに囲まれながらも、トリッキーなトラップからフェイクを挟んでゴール。
鹿島はゴール前に4人が揃っていたが、難しいプレーを続けて成功させて打開した。
エウシーニョは3試合連続ゴール。
大久保とポジションを交換し、中央に張っていた。
典型的なCFのような見事なプレーだった。

20分すぎから、鹿島がプレスを強める。
3シャドーが1トップの赤﨑と連動して川崎の3バックを囲む。
窮屈になって前に蹴ったところを奪い、攻撃を仕掛けた。

川崎が少し劣勢の中、34分。
右サイドでボールを受けたレナトが、谷口とのワンツーで中央に入る。
ドリブルでステップを合わせてミドルシュート。
15分にも同じようなミドルを放ったが、GK佐藤昭大(1)にパンチングされた。
今度は、GK佐藤が触れることができない美しい弾道で決めた。

このまま前半を終えたかったが、44分。
MF金崎夢生(33)にきれいなミドルを決められる。
レナトと同じように、金崎も10分のミドルをバーに当てていて、2度目は決めた。

ロスタイムにも3本のシュートを浴びたが、GK新井が止めた。

■2nd half
後半開始から、森谷に代わって大島が入る。
森谷はとても良かったが、コンディションの関係での交代と思われる。

47分、船山がハーフライン手前でボールを持つ。
いったんエウシーニョに預けて、右サイドへ長いランニング。
再びボールをもらって中央の大久保に合わせるセンタリング。
大久保が簡単に流し込み、再度、2点差とした。

DF山村和也(4)が大久保をフリーにしてしまった。
背走しながらで難しかったが、中途半端になってしまった。

鹿島は前半と同じように強くプレスに来る。
右からはSB西大伍(22)を中心に攻撃する。
危ない場面をたくさん作られる。

59分、ボールを持った船山が倒されたが、ファウルはなし。
青木が左サイドからクロスを入れて、赤﨑がアウトサイドでゴール。
井川がマークし、赤﨑にはスペースがなかったが、点で合わせるシュートだった。

船山は足首を抱えてピッチ外へ。
61分、船山に代えて中村を投入するが、流れは変えられない。
ただ、鹿島は62分に金崎、72分にMF土居聖真(8)を下げてしまう。
特に金崎は脅威となっていただけに、助かった。

77分には小林を投入。
これまでの3トップには高さがなく、味方のゴールキックやクリアボールを失っていた。
小林が受け皿となって、少しセカンドボールを拾えるようになる。
ロスタイムまで押しこまれたものの、そのまま逃げ切った。

■summary
川崎は、欲しい時間帯にゴールを決めて勝利した。
ただ、湿度が高く、コンディションが厳しいゲームで、鹿島に押し込まれた。
中6日の日程なのに、それほど走れなかったのは残念。
リードする展開だったので鹿島に攻められるのは仕方がないが、プレスを受けても余裕を持ってボールをつなぎたいところ。

負傷していた大島、小林が復帰したのは朗報。
サブメンバーが豪華になり、選手交代に慎重な風間監督が交代カードを早く切った。
ベンチ外となった三好をJ3に派遣することもできた。

鹿島はクオリティが高い選手が欠場していたが、決定機は作れていた。
試合後、強いブーイングを浴びていたが、悲観すべき内容ではなかったと思われる。

カシマスタジアムは見やすくて、いいスタジアム。
13,867人と観客数は寂しかったが、快適に観戦できた。

■goal
44金崎夢生(33) 58赤﨑秀平(18)
8エウシーニョ(18) 34レナト(10) 47大久保嘉人(13)

■judge
新井章太(30) 6.5 前半ロスタイムに3本のシュートを抑える。リスタートが早かった。
武岡優斗(17) 6.5 金崎とマッチアップ。赤﨑にも狙われたが、どちらも抑えていた。
井川祐輔(4) 6.5 ボランチにボールをつなぐ。最終ラインを統率して、2失点で終えた。
車屋紳太郎(20) 6.0 強いヘッドと良いインターセプト。対人の守備ではマークがずれた。
谷口彰悟(5) 6.0 パスは良かったが、守勢の位置取りが安定しない。2点目をアシスト。
森谷賢太郎(19) 6.5 少し高目でボールを引き出し、ボールホルダーを素早くサポートした。
小宮山尊信(8) 6.0 ポジション取りは良いが、局面でもっと打開したい。8分にアシスト。
エウシーニョ(18) 7.0 先制ゴール。後半、足を痛めつつも、頑張って守って逃げ切った。
船山貴之(15) 6.5 15分の決定機を外す。47分のアシストは素晴らしかった。負傷が心配。
大久保嘉人(13) 6.0 1ゴール。よく守備していたが、いつもよりボールに触れなかった。
レナト(10) 6.5 2点目は素晴らしいミドル。後半はサポートが受けられず、囲まれた。

■sub
46(19)大島僚太(16) 5.5 ショートパスが的確。谷口と横に並んだが、鹿島に押し込まれた。
61(19)中村憲剛(14) 5.5 前目のポジションで投入されたが、ボールが入らなかった。
77(10)小林悠(11) 6.5 ゴールキックやクリアボールで競り勝って、チームを救った。

■bench
西部洋平(21) 角田誠(3) 山本真希(6) 杉本健勇(9)

■coach
風間八宏 6.5 豊富なベンチを使った采配。最後の小林の投入が効いて、逃げ切った。

■referee
岡部拓人 5.0 前半は川崎、後半は鹿島に偏る。判定が一貫せず、イエローを多く出した。

2015/06/20

150620川崎2-0松本(J1 #16)

川崎2-0松本(等々力, 16:00KO, 21,490人)

湘南戦(J1 #15)から2週間空いた松本戦。
J1初昇格の松本と、J1リーグで初対決となった。

川崎はレナトが先発復帰して、杉本が外れてベンチに。
ベンチには、西部と角田が復帰している。
北朝鮮代表に招集され、ワールドカップ予選に出場した安は、ベンチ外。

■1st half
川崎はコンディションが良く、パスを出しては動いていた。
ボランチが前を向いてボールを保持し、縦パスを狙った。
ダイレクトパスを織り交ぜて、中央から攻撃していく。
さらに両サイドも使い、圧倒的に押し込んだ。

松本はボールを奪ってのカウンターが主体。
ただ、前に走るのがFWオビナ(9)だけなので、迫力がない。
守備では5バック。ゴール前を固め、耐えていた。

41分、松本はカウンターから初めて決定機を迎える。
FW前田直輝(22)が左からシュートを放つが、惜しくもバーに当たる。

45分、攻め続けた川崎がゴール。
PA内右サイドでエウシーニョからのボールを受けた船山が、ふわっとセンタリング。
これをレナトが頭で決める。
背が高くはないレナトだが、DFの間に入れた船山のボールが完璧だった。

■2nd half
後半、松本は攻撃に人数をかけてくる。
前線からの強いチェックで、川崎のミスパスを誘って決定機を作った。
51分、CKから前田がヘッド。
54分、オビナがGKと1対1になる。
56分、DF田中隼磨(3)がシュート。
いずれも間一髪でゴールが決まらず、川崎はなんとか無失点を続ける。

この攻勢を凌いで61分。
左サイドから車屋が上げたクロスを、田中が手で止めてPKを獲得。
(訂正:小宮山ではなく、車屋でした。)
ただ、大久保が蹴ったコロコロPKは、GK村山智彦(1)がキャッチした。

続いて65分。
レナトのCKのクリアボールをエウシーニョが拾って、右足でシュート。
湘南戦と同じような美しい弾道のゴールが決まり、2点差となった。

珍しく3枚の交代カードを使いながら、時間を進める。
松本は攻撃を強めることができず、そのままタイムアップ。

■summary
2週間ぶりの試合。コンディションがとても良かった。
森谷が走れるようになり、ギャップを生む動きができていた。
谷口がボランチに入ったことで、守備の安定性が増した。
最終ラインも安定し、注文を付けるところが少ないゲームだった。

松本は守りを優先しすぎて、攻撃の手数が少なかった。
後半開始から60分ごろまでは前掛かりになり、チャンスを生んだ。
ただ、90分のうちで15分しか攻撃しなくてはゴールは難しい。
もし決定機を1本決めていたとしても、勝つチャンスはあまりなかった。
心配になるほど内容が悪かった。

松本のサポーターはアルウィンでのホームゲームと同じように大きな声援。
劣勢となっても諦めずに選手を後押しする素晴らしい応援だった。

■goal
45レナト(10) 65エウシーニョ(18)

■judge
新井章太(30) 7.0 後半の決定機を止めた。早いパスの出しどころも洗練されている。
武岡優斗(17) 6.5 ロングボールで狙われるが、きっちり対処した。攻め上がりもまずまず。
井川祐輔(4) 7.0 中央で構える。的確な読みでパスカット。落ち着いてボールを供給した。
車屋紳太郎(20) 6.0 61分、クロスでPKを獲得。スピードで左サイドを守る。上がるタイミングは今ひとつ。
谷口彰悟(5) 6.5 54分、横パスをミスして決定機を与える。攻撃的なパスは良かった。
森谷賢太郎(19) 7.0 少し前目でプレー。前後左右に効果的に動いて揺さぶった。
小宮山尊信(8) 6.5 61分、クロスでPKを獲得した。守備では左サイドをしっかり締めた。
(訂正:PK獲得を小宮山としましたが、車屋でした。)
エウシーニョ(18) 7.0 決定的な2点目のゴール。トリッキーな動きで中へと切れ込んだ。
船山貴之(15) 6.5 1点目をアシスト。動いてボールを引き出した。ゴールはなかった。
大久保嘉人(13) 6.0 PKを失敗。中盤に下りてキープ力でアクセントを作っていた。
レナト(10) 6.5 珍しいヘッドでの先制点。ドリブルが良く、ボールを失わなかった。

■sub
71(19)中村憲剛(14) 6.5 72分、ゴール左に外れるシュート。休ませるべき展開だった。
86(15)山本真希(6) 5.5 守るために投入されたが、前に攻め上がりバランスを崩した。
90+1(10)杉本健勇(9) 5.5 時間少なくボールに触れず。守備ではバイタルを埋めていた。

■bench
西部洋平(21) 角田誠(3) 橋本晃司(7) 三好康児(26)

■coach
風間八宏 6.5 コンディションを戻して快勝した。交代枠も珍しく3つとも使った。

■referee
井上知大 6.5 あまり笛を吹かずにプレーを続けさせた。ストレスのないジャッジだった。