2014/04/30

140429仙台0-0川崎(J1 #10)

仙台0-0川崎(ユアテックスタジアム仙台, 16:00KO, 13,040人)

ユアテックスタジアム仙台は、地下鉄駅から歩いて5分ほど。
角度がある客席、球技専用でピッチが近く、とても見やすい。
アクセスも見やすさも恵まれたスタジアムで観戦できることは素晴らしい。

■1st half
スタートはとても良かった。
いくつかの決定機を作り出すが、決められず。
10分を過ぎると、ボランチはボールを持てるが、その先の受け手がなくなる。
出すところがなく、詰まってしまい、バックラインに戻してしまう。
田中や谷口が上がったり、森谷がボランチの位置まで下がったりと工夫は見られたが、仙台を崩せなかった。

パスミスからカウンターを浴びる。
決められてもおかしくないシーンを仙台に作られるが、ゼロで抑えた。

■2nd half
後半は両チームともに間延びしてしまう。
ボールを持って前に進んでも、後ろが上がってこない。
空いたスペースを使い、お互いに速攻を繰り返す。
しかし、得点は決まらなかった。

■summary
仙台の方がチャンスが多かったが、ドローは妥当な結果だった。

川崎は連戦が続き、中2日。
選手たちに疲労感が強く、動き出しが少なかった。
内容的にも見るべきものがあまりなかった。
この日程でターンオーバーをしなければ、こうなるのも仕方がない。

■goal


■judge
西部洋平(21) 6.5 ゴール前でボールが動く場面もあったが、無失点で切り抜ける。
田中裕介(3) 6.0 高い位置取りで、攻撃の組立てに参加していた。
ジェシ(5) 6.5 読み良くボールを奪う。攻撃の起点となるが、ロストでピンチも招く。
中澤聡太(7) 6.0 14分、CKをヘッド。抜かれて決定機を許すが、よく守っていた。
谷口彰悟(15) 6.5 的確な攻撃参加。仙台のカウンターを落ち着いて遅らせた。
中村憲剛(14) 6.5 ボールを集めて、前線にたくさんのパスを供給していった。
大島僚太(16) 5.5 フリーで持ててはいたが、出すところを探しきれなかった。
森谷賢太郎(19) 5.5 ドリブルやトラップで光る。疲労は隠せず、走れなかった。
レナト(10) 6.0 シュートチャンスは多かったが、決めることができなかった。
大久保嘉人(13) 5.5 決定機もあったが、動きが少なくてボールに絡めなかった。
小林悠(11) 5.5 ボールを失わないポストプレー。裏に動いてもパスが来なかった。

■sub
74(11)金久保順(18) 5.5 局面を変えられなかった。もっとボールに触りたい。

■bench
杉山力裕(1) 井川祐輔(4) 登里享平(23) パウリーニョ(34) 山本真希(6) 森島康仁(9)

■coach
風間八宏 4.5 疲労が目立つメンバーを先発させ、フレッシュな選手も投入しなかった。

■referee
佐藤隆治 5.0 判断が遅く、プレーが進んでから笛を吹く。判断に迷っている印象。

2014/04/28

140426川崎2-1G大阪(J1 #9)

川崎2-1G大阪(等々力, 16:00KO, 19,164人)

■1st half
スタートから攻撃を繰り返し、5分、レナトのFKからジェシのヘッドで先制。
楽勝かと思われたが、川崎の選手の動きが少なく、ガンバが巻き返した。
フリーの選手に的確にショートパスをつなぐ攻撃。
ボールを失っても素早くプレスを掛け、DFラインを高く保ち川崎の攻撃を封じていた。
広くピッチを使い、19分、MF倉田秋(11)のシュートをFW遠藤保仁(7)が触ってゴール。

■2nd half
後半になると、川崎の攻撃の時間が長くなる。
ただ、ガンバも防戦一方とはならなかった。
56分にはMF阿部浩之(13)のヘディングシュートをゴールラインで田中がクリア。
76分には遠藤のFKを西部がセーブ。
川崎も決定機をたくさん作って押し気味にゲームは進めていたが、やられてもおかしくはなかった。

よく守っていたガンバだが、ロスタイムに力尽きた。
右サイドで詰まって戻ってきたボールを、大島が左サイドのレナトに大きく展開。
レナトの左クロスをファーサイドの大久保が、ヘッドでバーに当てて勝ち越した。

■summary
後半はオープンになったが、観ていて楽しいゲームだった。
次節は中2日の仙台戦(J1 #10)。引き続き疲労とケガが心配。

■goal
5ジェシ(5) 90+2大久保嘉人(13)
19遠藤保仁(7)

■judge
西部洋平(21) 6.5 76分、遠藤のFKをビッグセーブ。19分の失点は防ぐのは困難だった。
田中裕介(3) 6.5 右サイドで何度も上下動を繰り返す。攻守に貢献した。
ジェシ(5) 6.5 1ゴールだけではなく、ガンバの縦に早い攻撃を防いだ。
中澤聡太(7) 5.5 マークを外すミスが目立つ。54分、CKからのヘッドは惜しかった。
谷口彰悟(15) 6.0 サイド攻撃に破綻少なく対応。レナトが中に入ると攻め上がった。
中村憲剛(14) 6.0 中央でゲームを動かした。ちょっとしたパスのずれが見られた。
大島僚太(16) 6.0 厳しいプレスをかいくぐるが、ボールを失ってピンチも招いた。
森谷賢太郎(19) 6.0 変化がある位置取りで、攻撃のアクセントとなった。
レナト(10) 6.5 サイドよりも中でプレーする機会が多かった。2アシスト。
大久保嘉人(13) 6.5 決勝点を決める。ただ、その前の決定機を決めておきたかった。
小林悠(11) 6.0 ポストプレーが効いた。83分のオーバーヘッドでDFオ・ジェソク(22)の顔面を蹴ったプレーは極めて危険。

■sub
90+5(19)パウリーニョ(34) 5.5 ほとんどプレーに関与しなかった。
90+6(10)山本真希(6) 5.5 ほとんどプレーに関与しなかった。

■bench
杉山力裕(1) 武岡優斗(17) 登里享平(23) 金久保順(18) 森島康仁(9)

■coach
風間八宏 6.0 選手交代をしにくい展開だったが、先も見据えてフレッシュな選手を起用してほしい。

■referee
廣瀬格 5.5 基準が明確ではないジャッジがあったが、おおむね良好。

2014/04/24

140422川崎3-1蔚山現代(ACL GL #6)

川崎3-1蔚山現代(等々力, 19:00KO, 9,338人)

2位で迎えるACLグループリーグ最終戦。
 3位の蔚山現代と直接対決のホームゲーム。
 引分け以上で、決勝トーナメント進出が決まる。

先発は出場停止の井川を除き、土曜日の浦和戦(J #8)と同じ。
 疲れが見えた浦和戦から中2日で、疲労の影響が心配される。
 大久保は体調不良で前日練習を休んだが、先発することとなった。

■1st half
ボランチの中村、大島が高い位置で前を向いてボールを持つ。
 パスを回してコースを探しながら攻撃を繰り返した。
 いくつもの決定機を作り、32分に小林が先制ゴール。
 中村の強いラストパスをきれいにトラップする。
 GKキム・スンギュ(18)との1対1をフェイントを入れて美しく決めた。

さらに34分に大久保が連続ゴール。こちらは森谷から。
 どちらも最終ラインで駆け引きするFWにボールを入れたもの。

蔚山の攻撃はクロスが中心。
 細かいパスをつないでくることもあって、機能していた。

2ゴールを挙げたあとの36分。
 右サイドのDFイ・ヨン(2)のクロスから、FWラフィーニャ(10)がゴール。
 崩されることは少ないが、あっさり失点してしまう。
 今シーズンによく見られるパターン。

■2nd half
川崎の中盤が動けなくなってくる。
 蔚山に押し込まれ、右サイドからたくさんのクロスを入れられる。
 ボールを奪っても、プレッシングされてパスを繋げず蹴らされる。
 セカンドボールを拾われ、蔚山の攻撃が続いた。
 しかし、中澤、ジェシが根気良くクロスを跳ね返し、切り抜けることができた。

77分、中村のCKをジェシがヘディングで決めて、3-1で完勝。
 グループリーグは2位のまま、ラウンド16進出を決めた。

■summary
次戦以降も内容の伴ったゲームを見たい。
 26日G大阪戦(中3日)、29日仙台戦(中2日)、5月3日甲府戦(中3日)と連戦が続く。
 金久保、中澤、山本を先発で使って、大久保、ジェシ、中村を休ませてほしい。

蔚山は手荒なプレーもあったが、パスをつないでくる良いチームだった。
 早目にクロスを上げてくれて助かっていた。

■goal
32小林悠(11) 34大久保嘉人(13) 77ジェシ(5)
36ラフィーニャ(10)

■judge
西部洋平(21) 6.0 落ち着いて守った。リスタートでは慌てることもあった。
田中裕介(3) 6.0 53分のクリアでチームを救った。85分のイエローは不要。
ジェシ(5) 6.5 25分のクリア、77分のヘディングで誕生日ゴールと印象に残るプレー。
中澤聡太(7) 7.0 クロスを跳ね返し続けた。ベンチではもったいない圧巻の出来。
谷口彰悟(15) 5.5 レナトが下がってくるまでサイド攻撃で狙われた。
中村憲剛(14) 6.5 足元への強いパスでリズムを作る。2アシスト。
大島僚太(16) 6.0 視野広くスルーパスを狙った。後半はペースが落ちた。
森谷賢太郎(19) 6.5 右サイドで田中、大島と三角形を組んで攻略した。1アシスト。
レナト(10) 6.5 惜しいシュートを多く放つが、浦和戦に続いて入らず。
大久保嘉人(13) 6.0 運動量は少なかったが、パスやゴールで貢献した。
小林悠(11) 6.5 よい動き出しでパスを引き出す。GKと駆け引きして32分にゴール。

■sub
76(19)山本真希(6) 5.5 右サイドに入って動き回った。
83(13)パウリーニョ(34) 5.5 ボールを奪うまでは良いが、次のパスでミスが目立った。
90+1(14)武岡優斗(17) 5.5 右サイドでCKを奪うなど、時間を稼いだ。

■bench
杉山力裕(1) 實藤友紀(2) 登里享平(23) 金久保順(18) 

■coach
風間八宏 5.5 主力を休ませるために理想的な展開となったが、それでも交代が遅い。特に体調不良の大久保を長く引っ張ったのは疑問。

■referee
ムハンマド・ジャハリ 6.0 両チームに公平に吹いていた。DFイ・ヨンが小林の顔を蹴ったのはレッドでも良かった。

2014/04/20

140419浦和1-0川崎(J1 #8)

浦和1-0川崎(埼玉スタジアム, 17:00KO, 35,239人)

レナト、小林、大島とケガ人が戻り、3週間前の名古屋戦(J1 #5)と同じ先発。
柏戦(J1 #7)貴州人和戦(ACL GL #5)で機能した金久保や山本を使うのではないかと思ったが、一気に元に戻してきた。

■1st half
前半は浦和が早く強いプレスをかけて、ボールを運べなかった。
パスコースを限定されて追い込まれ、ロングボールを蹴り、逆襲を受けた。
攻撃時には5トップとなる浦和を4バックで受けるため、左サイドが空いた。
左SBの谷口が中に絞っていても、レナトが下がらないので、狙われる。
浦和のサイド攻撃から、CKを多く与えたが、0点で抑えた。
30分、大島のスルーパスで小林がGK西川周作(21)と1対1となるなど、決定機は作れていた。

■2nd half
後半開始から、川崎が連続攻撃を10分ほど繰り返した。
左右に揺さぶって攻めたが、GK西川、DF那須大亮(4)を中心に守られた。

55分過ぎからは浦和も逆に押し上げてきた。
68分、右に大きな展開を見せてから、中に戻してMF宇賀神友弥(3)が決める。
柏戦(J #7)の失点と同じように、よく守っていたが1回だけやられた。

川崎は追いつくためにボールを早く前に運ぼうとする。
しかし、成功する可能性の少ないパスが目立った。
浦和のプレスが効き、パスコースが少なかった。
そのままゴールを割れずに終わった。

■summary
大久保、森谷に疲れが見られたゲーム。
ボランチがボールを保持しても、前線で受けられるポイントが少なかった。
山本や金久保、武岡を投入し、活性化したかったところ。

それでも、いくつかの決定的な場面を作り出していた。
浦和の最終ラインは、イエローカードを5枚もらいながらも集中していた。
川崎の守備も1失点はしたものの、浦和のサイド攻撃を辛抱強くケアした。

残念な結果だが、お互いのチームとも素晴らしく、質の高いゲームだった。


次は蔚山現代戦(ACL GL #6)。中2日となる。
ACLのグループリーグ突破のためには、引き分け以上が必要。
J1リーグも大切だが、浦和戦は34試合のシーズンの7試合目。
あえて結果を求める必要はなかったが、風間監督はターンオーバーしなかった。

ケガ明けのレナトと大島がフル出場、小林も88分間出場した。
中村、大久保、森谷、ジェシなど、疲労が目立つメンバーを休ませたかった。
交代枠も活用せず、88分から金久保を入れただけ。
山本や中澤を長く使っておくべきだった。
疲労によるクオリティの低下だけではなく、ようやく復帰者が出てきたケガ人の続発が危ぶまれる。


■goal
68宇賀神友弥(3)

■judge
西部洋平(21) 6.5 再三のCKを処理した。宇賀神のゴールを止めるのは難しい。
田中裕介(3) 5.5 宇賀神の対応に追われる。攻め上がりが少なかった。
ジェシ(5) 5.5 ボールを奪ってもプレスを受けて、苦し紛れのロングボールが多かった。
井川祐輔(4) 6.0 中央からの攻撃はしっかりと抑えていた。59分にミスあり。
谷口彰悟(15) 5.0 攻撃は良かったが、守備では枚数が足りずMF梅崎司(7)に狙われた。
中村憲剛(14) 5.5 ボールを持っても前線との間合いが遠かった。
大島僚太(16) 6.0 フリーでボールをもらい、良いスルーパスを繰り出した。
森谷賢太郎(19) 5.5 頑張って走ったが、疲労が目立つ。右サイドの守備が重かった。
レナト(10) 5.5 左サイドを攻略。中にも入っていきたい。守備では谷口に負担をかけた。
大久保嘉人(13) 5.5 チャンスはあったが、浦和の寄せが早く、厳しかった。
小林悠(11) 5.5 30分の1対1は決めたい。後半はボールを受けられず埋没した。

■sub
88(11)金久保順(18) 5.5 時間が少なかった。変化を生み出せなかった。

■bench
杉山力裕(1) 實藤友紀(2) 中澤聡太(7) 武岡優斗(17) 福森晃斗(22) 山本真希(6) 

■coach
風間八宏 4.5 疲労度が高い選手を先発させ、交代の判断も遅すぎた。浦和の3バック・3トップに有効な対策をとらず。

■referee
松尾一 6.0 イエロー5枚は妥当。試合の流れを止めなかった。

2014/04/16

140415貴州人和0-1川崎(ACL GL #5)

貴州人和0-1川崎(貴陽奥林匹克体育中心, 21;00KO(20:00JST))

貴州人和とのアウェイゲーム。
ピッチが荒れていて、気温が高く、厳しい環境だった。

■1st half
等々力(ACL GL #1)ではあっさり敗れた貴州だが、ショートパスを回して攻めてきた。
ミスもあったが、MFミシモビッチ(10)のシュートが脅威だった。

川崎は機能した柏戦(J1 #7)の後半のメンバーで臨み、まずまずの内容。
ボランチが相手に捕まらず、パスを出してシュートまで持ち込んだ。
大島が欠場したため展開力に不安があったが、ボールを受ける動きが多く、中村がボールを持っても孤立しなかった。

38分のゴールは、スローインから中村、森谷とつなぎ、金久保がつぶれる。
中村の足元にボールが転がってきた幸運を逃さず、シュートを決めた。
完全に崩し切ったものではなかったが、美しいプロセスから生まれた。

■2nd half
貴州がファイルを重ね、エキサイトする場面があったが、レフェリーがうまく収めた。
2枚目のイエローで、80分にDF孫継海(17)、90+2分にミシモビッチが退場となる。

貴州の攻撃を受け、クロス対応で危なっかしい守備となった。
2人の退場にも助けられて、最後までゴールを許さなかった。

■summary
グループHで2位に浮上したが、最終節は3位の蔚山現代との直接対決。
引き分けでも決勝トーナメントに進出できるが、負ければ敗退。
連戦が続いているので、ケガ人が戻ってきてくれるとありがたい。


■goal
38中村憲剛(14)

■judge
西部洋平(21) 6.5 ミシモビッチ(10)のシュートを全て止めた。ハイボール処理も安定。
田中裕介(3) 6.5 右サイドの広いスペースを使った。クロスへの対応も良かった。
ジェシ(5) 6.0 クリアがはっきりしないなど、バタバタしていた。
井川祐輔(4) 5.5 内容に不満はなかった。最後にイエローを受けたのは余計。 
谷口彰悟(15) 5.5 左サイドで簡単に抜かれるなど、ミスが目立った。
稲本潤一(20) 5.5 落ち着いて全体のバランスをとったが、徐々にバイタルが空いた。
山本真希(6) 6.0 前線まで顔を出すなど、変化がある位置取り。
中村憲剛(14) 7.0 ゴールも含め、攻撃の中心として活躍。
森谷賢太郎(19) 6.5 今日もサイドから中央までよく走った。トラップ・パスも良かった。
金久保順(18) 6.0 パスの中継点として前線で機能。69分の1対1は決めたかった。
大久保嘉人(13) 6.5 効果的な動きを繰り返した。シュート意識も高い。

■sub
67(20)武岡優斗(17) 6.0 苦しい時間帯に右サイドで効いた。
76(18)パウリーニョ(34) 5.0 パスミスからファウルを重ねた。
89(5)中澤聡太(7) 5.5 危なげなく試合を終えた。

■bench
杉山力裕(1) 實藤友紀(2) 福森晃斗(22) 安柄俊(27)

■coach
風間八宏 6.5 先発選手の選択も交代の判断も良かった。

■referee
アルドサリ 6.5 荒れる展開をコントロール。カードも的確。

2014/04/12

140411川崎1-1柏(J1 #7)

川崎1-1柏(等々力, 19:00KO, 12,379人)

■1st half
前半から柏が速い攻撃を繰り出す。
縦パスを入れて落とし、サイドに展開して川崎の守備を突く。
5分、混戦からのこぼれ球を拾ってFWレアンドロ(11)が先制ゴール。
川崎からすれば、立ち上がりのもったいない失点。

川崎は大島欠場の影響が大きかった。
ボランチがボールを持つと柏に寄せられる。
自由なスペースがなく、パスコースも限定された。
パウリーニョは中村との距離が遠く、バックパスが多くなった。

安は前線でDFラインを下げる動きを繰り返すが、パスの受け手になれなかった。
ボールロストした後も追いかけず、残念で厳しい内容。

柏はバックチャージを繰り返し、川崎の攻撃を止めた。
しかし、イエローカードはなかなか出ず、前半は1枚だけ。

■2nd half
後半開始から、安に代えて稲本を投入。
中村をボランチから前に出した。
さらに62分、パウリーニョに代えて金久保が入ると、中盤の中央から右サイドにかけて活性化。
MF同士で細かいパスが繋がって、ラストパスを狙い続ける。

同点ゴールは森谷のドリブル突破から中村がラストパス。
長い距離を走ってゴール前に上がってきた山本が決めた。
柏DFが密集する狭いエリアを美しく攻略した。

柏はカウンターで対抗。
MF田中順也(18)とFW工藤壮人(9)がしっかりボールをおさめた。

■summary
西部とGK菅野孝憲(21)の好セーブがそれぞれあり、ドローに終わった。
素晴らしい内容のゲームで、お互いの良さが出た。

川崎は、小林、登里に加えて、このゲームではレナト、大島、森島が離脱。
メンバーが大きく変わったが、それでも内容は悪くなかった。
柏と互角以上に渡り合い、勝ち点1を手に入れた。


■goal
73山本真希(6)
5レアンドロ(11)

■judge
西部洋平(21) 6.5 84分の田中のシュートを右手指先でストップ。ドローに導く。
田中裕介(3) 6.0 空いている右サイドを攻めあがる。MF高山薫(13)にやられることも。
ジェシ(5) 6.0 ボランチにパスを出せなかった。クリアミスで危険を招いていた。
井川祐輔(4) 6.0 守備が安定していた。最終ラインからパスも出した。
谷口彰悟(15) 6.5 前半は果敢にオーヴァーラップした。後半は守備に忙殺される。
中村憲剛(14) 7.0 ポジションが上がってプレスが緩んだ後半に決定的なパスを多く供給した。
パウリーニョ(34) 5.0 中村との距離が遠い。不要なファウルが目立つ。
森谷賢太郎(19) 6.5 リズム良く走った。楔のパスを受けてもボールを失わなかった。
山本真希(6) 6.5 左サイドでは機能しなかった。ボランチでは良かった。
大久保嘉人(13) 6.5 下がってボールを受けて攻撃を組み立てた。好調を維持。
安柄俊(27) 4.5 頑張ってポストプレーを重ねるが、ロストが多かった。

■sub
HT(27)稲本潤一(20) 6.0 反撃を受けないようにバランスをとった。
62(34)金久保順(18) 6.0 パスコースに顔を出して、動いてリズムを作った。

■bench
杉山力裕(1) 實藤友紀(2) 中澤聡太(7) 武岡優斗(17) 可児壮隆(26)

■coach
風間八宏 6.5 交代策が当たって同点に持ち込む。3枚目の交代枠は使えなかった。

■referee
東城穣 5.0 柏のレイトチャージにイエローを提示しなかった。判定も今一つ。

2014/04/07

140406徳島0-4川崎(J1 #6)

徳島0-4川崎(鳴門大塚, 13:00KO, 8,467人)

徳島はコイントスに勝ち、風下を選んだ。
前半は川崎の攻撃を耐えて、後半に勝負しようとしたと思われる。
しかし、この選択は悪い結果となってしまった。

■1st half
風下の徳島は、3バックで川崎を抑え込もうとする。

しかし、8分、レナトが左サイドを完全に崩してからシュート。
GK松井謙弥(1)が弾いたが、DF福元洋平(2)に当たりゴール。
オウンゴールとなったが、福元のミスではなかった。
続いて11分。
大久保の素晴らしいミドルシュートが入って、試合は決まった。

その後も、徳島は最終ラインでブロックを形成する。
GK松井の素晴らしいセーブもあって追加点は与えない。

攻撃は形を作れず。ハーフラインを越えることも少なかった。
ロングボールを出しても単発で、川崎にボールを奪われた。

■2nd half
徳島は風上となって、戦況は若干改善する。
しかし60分。谷口の素晴らしいクロスを、森島がボレーで移籍後初ゴール。

4点目はジェシのヘッドから、稲本がゴール。
0-4となって、川崎はペースを緩めていく。
ロスタイムには徳島の初シュートをFWドウグラス(9)が放つ。
ただ、ゴールの可能性は低かった。

■summary
今日のゲームは完全に川崎のものだった。
徳島はシュートどころか、その1本前のラストパスすら出せなかった。
J2プレーオフで勝ち上がってきたが、開幕6連敗となった。
残念ながら、J1では通用していない状況。

2013年の大分や湘南のように、J1に残留できなくとも内容を伴えば希望を持てる。
難しいタスクだが、小林監督がどのように立て直すか。

川崎はケガ人が増えてきたが、サブの選手が仕事をしている。
特に谷口は緊急避難的に左サイドバックに起用された。
登里よりも高いパフォーマンスを見せている。

森島もまずまずの出来だった。
ただ、森島交代後、森谷が2トップに入ると攻撃に絡んだので、ポジション争いは楽ではない。

これからも連戦が続くので、選手のローテーションが大事。
J1リーグも4位にまで順位を上げ、ACLも悪くない位置に付けている。
このままの調子を維持していきたい。

■goal
8OwnGoal 11大久保嘉人(13) 60森島康仁(9) 77稲本潤一(20)

■judge
西部洋平(21) 6.0 出番はわずかだった。
田中裕介(3) 6.0 森谷が中に入って作ったスペースを効果的に使った。
ジェシ(5) 6.5 徳島攻撃陣を完全に封じる。4点目をアシスト。
井川祐輔(4) 5.5 足元が不安定でパスがずれた。致命的ではないが、ファウルを多く与えた。
谷口彰悟(15) 6.5 FC東京戦(J1 #4)と同じような、完璧なクロスで3点目をアシスト。
中村憲剛(14) 7.0 大島にボールを預けながら、中距離のパスで局面を打開した。
大島僚太(16) 6.5 ピッチを広く使ってゲームを支配。攻撃的なパスが増えた。
森谷賢太郎(19) 6.5 中央に入ってボールを受ける。森島交代後、2トップに入るとDFラインの裏を突いた。シュートをもっと打ってほしい。
レナト(10) 6.5 ドリブルで徳島DFを切り裂いた。1点目はレナトのシュート。ケガは心配。
大久保嘉人(13) 6.5 ミドルシュートで試合を決める。中盤に下りてくるタイミング、ボールキープも絶妙。
森島康仁(9) 6.0 左足を痛めながらも移籍後初ゴール。ポストプレーで頑張った。

■sub
59(10)山本真希(6) 6.0 左サイドで走って動いてギャップを生む。レナトとはタイプは違うが、良かった。
61(9)稲本潤一(20) 6.0 反撃を受けないようにバランスをとった。きれいなゴールも決めた。
89(5)パウリーニョ(34) 5.5 ゲームを終わらせた。ボール奪取が絶妙。

■bench
杉山力裕(1) 中澤聡太(7) 武岡優斗(17) 安柄俊(27) 

■coach
風間八宏 6.5 ケガで交代を強いられたが、3枚のボランチをうまく投入した。

■referee
吉田寿光 6.5 良いジャッジ。難しい判定は少なかった。

2014/04/03

140401川崎2-1ウェスタン・シドニー(ACL GL #4)

川崎2-1ウェスタン・シドニー・ワンダラーズ(等々力, 19:00KO, 10,943人)

ACLグループリーグ第4戦はウェスタン・シドニー・ワンダラーズ(WSW)戦。
ここまで1勝2敗の3位で、この試合を落とすとグループリーグ敗退がほぼ決まる。

アウェイ(ACL GL #3)はメンバーを落として負けたが、今日はフルメンバー。
名古屋戦(J1 #5)からケガの小林と井川を外し、森島と中澤を入れた。

FC東京戦(J1 #4)、名古屋戦といい内容が続いている。

■1st half
WSWのタイトなマークでボールを回せない。
ACLとJ1リーグのボールの違いか、コンディションか、足元のミスが目立った。
ボランチの中村と大島が厳しいプレスを受けてボールを捌けない。
そのため、最終ラインからボランチを避けてサイドに回していった。
しかし、サイド攻撃では大型選手を中央に並べるWSWには通用しにくい。
レナトもドリブルで突破することはできなかった。

ぎこちなさはあったが、川崎のボール保持は長かった。
WSWの攻撃はシンプルな放り込みだけ。
きっちりケアすれば怖くはないと思っていたが、24分のCKで西部が目測を誤る。
飛び出すがボールに触れず、ゴールを空にして失点。

■2nd half
後半になると、WSWのプレスが緩む。
川崎のミスも少なくなって攻撃が続く。
ペナルティエリアに進入することも多くなって、WSWを揺さぶる。
拾えなかったセカンドボールを確保できるようになり、連続攻撃に。
狭いスペースを根気よく攻略し、74分、走り込んだ中村が同点ゴール。
続いて88分。大島が素晴らしいミドルシュートを決めて逆転した。

■summary
WSWは守備の強さがJ1リーグとは異なった。
アウェーのように、川崎が攻めても点が入らない展開もあったと思われる。
ACLのグループリーグは残り2試合。
この勢いであれば、十分にトーナメントに勝ち上がれると思う。

名古屋戦を金曜日に前倒ししたため、中3日となった。
このことについての中村のコメントが素晴らしい。
「Jリーグ、名古屋さんのバックアップがあってこそ。感謝しています。」
勝利することも大事だが、こういったコメントができる選手を誇らしく思う。

■goal
74中村憲剛(14) 88大島僚太(16)
24ラビノット・ハリティ(7)

■judge
西部洋平(21) 5.0 CKからの失点は痛恨のミス。
田中裕介(3) 6.0 よく上がってサイドでボールを動かした。
ジェシ(5) 6.5 相手の攻撃をしっかり防ぐ。ミドルパスでビルドアップに貢献。
中澤聡太(7) 6.5 落ち着いて守った。ボランチへのパスの起点となる。
谷口彰悟(15) 5.5 デビュー3戦目で粗さが出てきた。14アッピアへの対応に追われる。
中村憲剛(14) 7.0 パスミスも多かったが、チームを鼓舞して逆転劇を演出した。
大島僚太(16) 6.5 ボールを受ける動きが少なかった。素晴らしいミドルシュート。
森谷賢太郎(19) 6.5 右サイドで走ってギャップを生む。スルーパスでチャンスを作った。
レナト(10) 6.5 ゴールに向かうドリブルの迫力が戻ってきた。
大久保嘉人(13) 6.0 下がってボールを受ける。守備ブロックが厚くシュートできなかった。
森島康仁(9) 6.0 小林の代役として十分な働き。プレー時間をもっと与えるべき。

■sub
90+2(19)稲本潤一(20) 5.5 試合をクローズ。

■bench
杉山力裕(1) 實藤友紀(2) 武岡優斗(17) パウリーニョ(34) 山本真希(6) 安柄俊(28) 

■coach
風間八宏 6.0 ベンチ外が続いていた森島起用は的確。今日の展開では交代枠を残すのは仕方がないか。

■referee
ファハド・アルミンダシ 6.5 中立的に裁き、笛の判断も適切。