2014/12/31

141231シーズン回顧(2) 2014ランキング

シーズン回顧(2) 2014ランキング

2014シーズンの回顧その1では、選手ごとに平均採点を計算した。
その2では、シーズンを全体的に振り返るために、ランキングを見てみたい。

high player (season) 
 1,000分以上出場した選手で、シーズン平均採点が高かったのは次の選手。

1位 中村憲剛(14) 40試合 3,467分出場 平均採点6.25
2位 レナト(10) 40試合 3,469分出場 平均採点6.05
3位 小林悠(11) 40試合 3,548分出場 平均採点6.02

 中村は試合をコントロールする中心選手であり、平均的に高い採点だった。
 ただ、2位3位と比べても、採点が高くなってしまったかもしれない。

■low player (season)
 逆にシーズン平均採点が低かったのは次の選手。

1位 パウリーニョ(34) 20試合 1,008分出場 平均採点5.50
2位 井川祐輔(4) 21試合 1,768分出場 平均採点5.60
3位 谷口彰悟(15) 40試合 3,742分出場 平均採点5.69

 谷口はパフォーマンスが落ちた時期も起用され、平均採点は低くなった。

■high game
 各試合の選手の採点を、出場時間に応じて平均した。
 この平均採点が高かったのは次の試合。

1位 140719清水0-2川崎(J1 #15) 平均採点6.496
 杉山を中心に決定機を与えながらも無失点。
 攻撃陣も華麗なパスワークで2点を奪った。
2位 140510川崎4-1鹿島(J1 #13) 平均採点6.441
 連戦で疲れが残る中、小林と大久保がともに2ゴール。
3位 140923大宮1-3川崎(J1 #25) 平均採点6.438
 大久保がいずれも速攻からハットトリック。

 いずれもJ1リーグの試合となった。

 ACL(8試合)では、平均採点6.248の140422川崎3-1蔚山現代(ACL GL#6)
 ナビスコカップ(4試合)では、平均採点5.991の140903C大阪1-3川崎(YNC QF #1)
 天皇杯(2試合)では、平均採点5.818の140712川崎2-1YSCC横浜(天皇杯 R64)が最高。

■low game
 逆に平均採点が低かったのは次の試合。

1位 141102川崎2-3清水(J1 #31) 平均採点5.135
 2回リードを奪いながら逆転負け。決定機を多く作られる。
2位 140823横浜FM2-0川崎(J1 #21) 平均採点5.186
 登里が早い時間に退場し、チャンスも少なかった。
3位 141005新潟3-0川崎(J1 #27) 平均採点5.194
 動き出しが少なく、新潟のパスワークに翻弄される。

 いずれもJ1リーグの後半戦での試合となった。

 ACL(8試合)では、平均採点5.341の140312蔚山現代2-0川崎(ACL GL#2)
 ナビスコカップ(4試合)では、平均採点5.213の141009G大阪3-1川崎(YNC SF #1)
 天皇杯(2試合)では、平均採点5.498の140820川崎0-1愛媛(天皇杯 R32)が最低。

■high player (each game)
 各試合の採点で最も高かったのは8.0点。2回だった。
 シーズンを通してみても印象的な活躍だった。

8.0 小林悠(11) 140510川崎4-1鹿島(J1 #13)
 2ゴール。1点目は早いタイミングでの強いミドル、2点目は昌子を背にして反転してのゴール。
 どちらのゴールも素晴らしく美しいゴラッソだった。
 さらに1アシストでダメ押し。試合を決めた。
8.0 大久保嘉人(13) 140923大宮1-3川崎(J1 #25)
 ハットトリック。特に3点目はひとりで持ち込んで角度のないところから決めた。
 広告看板を蹴って2試合出場停止明けで、疲労感のあるチームを牽引した。

次に高かったのは7.5点。5回だった。

7.5 小林悠(11) 140323FC東京0-4川崎(J1 #4)
 決定機にいくつも絡んで2ゴール1アシスト。1点目はマークをうまく外した。
7.5 金久保順(18) 140715C大阪1-2川崎(J1 #12)
 後半から出場して、前半低調だったチームを盛り返した。決勝ゴールを決めた。
7.5 杉山力裕(1) 140719清水0-2川崎(J1 #15)
 決定的な難しいシュートをたくさん止めて、勝利の立役者となった。
7.5 小林悠(11) 140816川崎5-4C大阪(J1 #20)
 2ゴールと2つのポスト直撃。2点目の反応はとても素早かった。
7.5 レナト(10)  140913川崎4-0徳島(J1 #23)
 ゴールは1つだけだったが、試合冒頭からドリブルで多くの決定機を作った。

 ACLでは7.0、天皇杯とナビスコカップはともに6.5が最高。
 Jリーグの試合の方が、よいパフォーマンスが見られた。
 7.5以上の採点は、小林が3回と最も多かった。

■low player  (each game)
 各試合の採点で最も低かったのは3.5点。4回だった。
 うち2回は短時間で退場したもの。残りはGKとCB。

3.5 西部洋平(21) 140312蔚山現代2-0川崎(ACL GL#2)
 ミスキックで2失点目を招いた。1失点目もタイミングを合わせられなかった。
 アウェイで押し気味だったチームをドローに導くこともできなかった。
3.5 パウリーニョ(34)  140723鳥栖0-1川崎(J1 #16)
 68分に交代出場して、86分に2枚目のイエローで退場となった。
 追いつくために投入されて、パスは良かっただけに残念だった。
3.5 登里享平(23) 140823横浜FM2-0川崎(J1 #21)
 3分、PA内でのハンドでイエロー。与えたPKで先制点を奪われる。
 35分には無理しなくてもいいシーンでショルダーで止めて2枚目のイエロー退場。
 どちらも厳しい判定だったが、ゲームを壊してしまった。 
3.5 井川祐輔(4) 141009G大阪3-1川崎(YNC SF #1)
 左SBで出場するが、俊敏さもスピードもなかった。前半で交代。
 FWパトリックを1対1で止めることができなかった。

 次に低かったのは4.0点で、5回あった。

4.0 福森晃斗(22) 140315川崎3-4大宮(J1 #3)
 守備ではマークを外し、攻撃も消極的。前半のみで交代した。
4.0 パウリーニョ(34) 140820川崎0-1愛媛(天皇杯 R32)
 プレスがかかっているわけではないのに、単純なミスパスを重ねる。
4.0 井川祐輔(4) 141102川崎2-3清水(J1 #31)
 PA内で抜かれるなど、後手後手に回ってしまった。
4.0 金久保順(18) 141102川崎2-3清水(J1 #31)
 ケガの中村と交代するが、ゲームに絡めず。井川と同じ試合。
4.0 安柄俊(27) 141122鹿島2-1川崎(J1 #32)
 87分にピッチに入って、足裏タックルでイエローをもらう。

 各大会からまんべんなくランクインした。
 失点に直接関与する機会が多い守備の選手が多くなった。
 4.5以下の採点は、パウリーニョと井川がともに2回で多かった。

2014/12/30

141230シーズン回顧(1) 2014選手別平均採点

シーズン回顧(1) 2014選手別平均採点

2014シーズンの川崎フロンターレを振り返る。
公式戦はJ1リーグ34試合、ACL8試合、ナビスコ4試合、天皇杯2試合の48試合。

■J1リーグ 6位
 34試合16勝7分11敗 勝ち点55 得失点差+13
■アジア・チャンピオンズ・リーグ(ACL) ベスト16
 グループステージHグループ 2位 6試合4勝2敗 勝ち点12 得失点差+2
 ラウンド16は、FCソウルと2試合1勝1敗。得失点差は0で、アウェイゴール差で敗退。
■ヤマザキ・ナビスコ・カップ(YNC) ベスト4
 決勝トーナメント 4試合2勝2敗 得失点差0
 準々決勝はセレッソ大阪に得失点差で勝ったが、準決勝はガンバ大阪に得失点差で敗退。
■天皇杯 3回戦敗退
 2試合1勝1敗 得失点差0
 ラウンド32(天皇杯 R32)で愛媛に敗れた。

プレー時間の合計は、4,616分。
この時間には、前後半のロスタイム、天皇杯の延長及びそのロスタイムを含んでいる。
ロスタイムの時間は、www.football-lab.jp/ やフロンターレ公式サイトを参考とした。

各選手の試合ごとの採点を、出場時間に照らしてシーズンの平均採点を計算した。
チーム全体の平均採点は、5.87点だった。

GK、DF、MF、FWのポジション別に出場時間順が多い選手から並べた。
チームとして登録しているポジションではなく、実態に合わせた。
稲本(DF登録)はMF、谷口(MF登録)はDFとするなどしている。

goal keeper
西部洋平(21) 30試合 2,865分出場 平均採点5.90
 第1GKとして安定したプレーを見せた。シュートストップに強みを発揮した。
 とラインが下がった状態からリスタートのタイミングと、パスワークが課題。
 ケガで戦列を離れてしまう時間が長かった。
杉山力裕(1) 18試合 1,758分出場 平均採点5.88
 チャンスはもらっていたが、試合ごとに好不調の波が大きかった。
 清水戦(J1 #15)がベスト(採点7.5)だったが、良くない試合もあった。
 (2015 清水(J2)へ完全移籍)
安藤駿介(24) 0試合 0分出場
 出場なし。2013年に湘南で経験を積んできただけに、もったいない。
新井章太(30) 0試合 0分出場
 出場なし。ファイフロでの活躍が目立った。

defender
谷口彰悟(15) 40試合 3,742分出場 平均採点5.69
 FC東京戦(J1 #4)で左SBとして出場機会を掴み、そのままレギュラーに定着。
 CB、ボランチとして出場し続けた。
 パフォーマンスが落ちる時期もあり、平均採点は低くなってしまった。
 終盤には落ち着いて試合の流れをコントロールするプレーが見られた。
田中裕介(3) 40試合 3,203分出場 平均採点5.79
 右SBとして身長を活かし、セットプレーで攻守に活躍した。
 右ウィングとしての出場を含め、攻撃面では物足りなかった。
 (2015 ウェスタン・シドニー・ワンダラーズ(AUS)へ完全移籍)
ジェシ(5) 33試合 2,817分出場 平均採点5.84
 はっきりとした安心感溢れるプレーで最終ラインを支えた。
 ACLは皆勤。シーズン後半に入ってケガで出場できないことが多かった。
 (2015 期限付き移籍満了、アヴァイFC(BRA)へ完全移籍)
登里享平(23) 25試合 1,997分出場 平均採点5.79
 左SBでのファーストチョイス。J1リーグでは6枚のイエローをもらう。
 レナトとのコンビが熟成してきて、守備ではよく相手にくらいついた。
井川祐輔(4) 21試合 1,768分出場 平均採点5.60
 2回に渡ってケガで長期離脱してしまい、シーズン後半はポジションを失う。
 清水戦(J1 #31)で復帰したが、よいパフォーマンスを見せられなかった。
小宮山尊信(8) 22試合 1,675分出場 平均採点5.72
 左右SB、CBとどのポジションで出場しても十分な働き。
 貴重なバックアッパーとして活躍した。
 YSCC横浜戦(天皇杯 R64)では起死回生の同点ゴールを決めた。
實藤友紀(2) 17試合 1,420分出場 平均採点5.77
 ワールドカップまではWSW戦(ACL GL #3)しかプレーする機会がなかった。
 再開以降は出場機会を増やした。
 CBとして足元の上手さを見せた。
中澤聡太(7) 18試合 1,330分出場 平均採点5.73
 気迫を前面に出したプレーを見せたが、決定機を与えるミスも見られた。
 後半になると徐々に出場機会を減らした。
 (2015 C大阪(J2)へ期限付き移籍)
武岡優斗(17) 7試合 396分出場 平均採点5.80
 J2横浜FCからの移籍1年目。初めてのJ1でのプレー。
 なかなか出番が与えられなかったが、鹿島戦(J1 #32)からの終盤3試合フル出場。
 素早いタイミングでのクロスなど、チームにアクセントを与えた。
福森晃斗(22) 6試合 346分出場 平均採点5.58
 清水戦(J1 #31)から4試合連続出場。プロ初得点を決めた。
 左足からの正確なロングボール、セットプレーを見せた。
 高卒4年目でJ1リーグ5試合、天皇杯1試合だけだったのは残念。
 (2015 札幌(J2)へ期限付き移籍)
山越享太郎(25) 5試合 327分出場 平均採点5.97
 徳島戦(J1 #23)からJ1で3試合出場。天皇杯2試合にもフル出場。
 時間は限られたが、出場したときのプレーは悪くなかった。
車屋紳太郎(31) 2試合 182分出場 平均採点6.26
 筑波大学4年生の特別指定選手。
 関東大学リーグ1部からの降格が決まったあと、終盤2試合に登場。
 足元の技術があり、プレスを受けても落ち着いていた。
 (2015 新規加入)

midfielder
大島僚太(16) 41試合 3,791分出場 平均採点5.96
 U-21代表主将としてアジア大会に参加。
 J1を4試合欠場しながらも、大久保に次ぐ出場時間となった。
 完全に主力としてチームを支えた。もっと強気なプレーを見たい。
中村憲剛(14) 40試合 3,467分出場 平均採点6.25
 足首のケガでコンディションを落とし、フロンターレの終盤の失速を招いた。
 チームを牽引する存在であり、勝利に導くプレーを見せた。
 2試合のみの出場の車屋(6.26)を除けば、最も高い採点となった。
森谷賢太郎(19) 37試合 3,029分出場 平均採点5.93
 右のウイングとして疲弊していても攻守に献身的に働いた。
 パスの起点になるだけでなく、ゴールを自ら狙いたい。
山本真希(6) 30試合 1,544分出場 平均採点5.91
 昨シーズンはレギュラーとして活躍したが、今シーズンは出場機会を減らす。
 豊富な運動量で攻撃の比重が強いチームの守備を賄った。
 チームに必要な人材だと思われる。
パウリーニョ(34) 20試合 1,008分出場 平均採点5.50
 期限付き移籍で加入。
 当初レギュラーとして起用されるが、J1のスピードに付いていけなかった。
 パスワークやミドルシュートは良かった。
 ボールを奪うタイミングを外されてファウルを重ねる。
 (2015 千葉(J2)へ移籍)
金久保順(18) 19試合 922分出場 平均採点5.74
 ショートパスで攻撃にアクセントを加えた。
 ボールが来ない時間帯に消えてしまうのは課題。
 夏場のC大阪戦(J1 #12)の決勝ゴールが印象的だった。
 (2015 仙台(J1)へ移籍)
稲本潤一(20) 14試合 507分出場 平均採点6.12
 出場時間は限られたが、経験に裏付けされたプレーを見せた。
 特に短い出場時間では、ボールを奪取する能力が効いた。
 (2015 札幌(J2)へ移籍)
可児壮隆(26) 2試合 137分出場 平均採点5.72
 大卒1年目は天皇杯2試合の出場(それも途中交代)だけとなった。
 ボールを持つと、可能性は感じることができた。
 (2015 湘南(J1)へ期限付き移籍)

forward
大久保嘉人(13) 45試合 4,155分出場 平均採点5.90
 終盤、チームの連敗とともに調子を落とすが、2年連続の得点王。
 川崎から唯一ベストイレブン(2年連続)に選出される。
 出場試合、出場時間ともにチームでトップとなった。
 ブラジル・ワールドカップにチームから唯一の出場。
 名古屋戦(J1 #22)で広告看板を蹴って2試合出場停止となった。
小林悠(11) 40試合 3,548分出場 平均採点6.02
 ワンタッチゴールや前線での動き出しだけでなく、ゴラッソを決めるようになる。
 トラップやドリブルで簡単に相手DFを抜きさることが多くなった。
 1ランク上のプレーを見せ、日本代表入り。
レナト(10) 40試合 3,469分出場 平均採点6.05
 ゴール数は伸びなかったが、多くのシュートを放つ。
 ボールを持ってドリブルを仕掛けると、見る側をワクワクさせてくれる。
 ファウル・アピールが多く、ジャッジへの不満が目立った。
森島康仁(9) 19試合 794分出場 平均採点5.61
 他の3人のFWが不動とはいえ、起用が少なすぎた。
 試合終盤、攻撃が停滞していてもベンチに座ったまま。
 実績あるFWなのに可哀相だった。
 (2015 磐田(J2)へ期限付き移籍)
安柄俊(27) 6試合 281分出場 平均採点5.52
 徳島戦(J1 #23)で先発し、プロ初ゴールを決める。
 FC東京戦(J1 #4)鹿島戦(J1 #32)では危険なタックルを見せた。

(2種登録) ※出場なし
板倉滉(32) 0試合 0分出場
三好康児(33) 0試合 0分出場

2014/12/23

141206神戸1-2川崎(J1 #34)

神戸1-2川崎(ノエビアスタジアム神戸, 15:30KO, 17,574人)

2014シーズンのJ1最終節。
開幕戦はホームの神戸戦で、最終節はアウェイの神戸戦となった。

先発には福森と出場停止明けの登里が入る。
そして前節広島戦(J1 #34)のメンバーから稲本と小宮山が外れた。
川崎は6位以下が確定していて、神戸も10位。
どちらも順位を落とさないためのゲームとなった。

■1st half
1分、レナトが異議でイエローカードをもらう。
最近、レナトはファウルのアピールが目立ち、調子の悪さを象徴している。

川崎はパスミスもあるが、ショートパスでプレスをかいくぐり、神戸を押し込む。
ピッチの悪さに苦労しながら、最終ラインも比較的高さを保つ。

11分、レナトが中央から左にドリブルで切り込む。
多くのデフェンダーを単独で抜いていって、シュート。
GK徳重健太(30)が弾いたところを大久保が詰め、先制点を挙げる。
レナトの久しぶりの切れ味のあるドリブルを見ることができた。

最終ラインの車屋と谷口は、落ち着いてフィードする。
福森がボランチの位置から、ミドルパスで局面を打開する。
前のポジションに入った大島も、よいパスを出した。
中村が欠場する中、久しぶりに攻撃が機能していた。

■2nd half
立ち上がりは攻撃を仕掛けたが、追加点は奪えない。
55分あたりから、運動量が落ちてきて、神戸に攻め込まれる。
ここ数試合、後半に押し込まれて失点するパターンを繰り返していたが、なんとか耐えた68分、福森に代えて稲本を投入。

走れなくなっていた守備陣が、稲本が入ったことで目に見えて改善する。
最終ラインのクリアボールを拾えるようになり、大久保、レナトがボールをキープしてファウルをもらった。
67分に投入された小林も、低い位置取りで守りに貢献した。
カウンターを仕掛けながら、ラインを押し上げる時間を作る。

84分、カウンターで抜け出したレナトが、DF高橋峻希(2)に倒されてPK。
高橋はレッドカードで退場。後ろのチャージで、ボールに触れていないので、妥当な判定。
このPKを大久保が決め、2点差となる。

最後のロスタイム。
今度は逆に稲本が、FW田代有三(11)をひっかけてPKを与えた。
シュートチャンスではなかったのでもったいなかったが、妥当な判定。
田代がPKを決めて1点差となったが、すぐに試合は終わった。

■summary
最終戦で良いプレーを見ることができた。
後半に足が止まり、攻撃を受けることは改善できなかった。
2ゴールが生まれて勝つことはできたが、完勝とはいかなかった。

しかし、車屋や福森の台頭には期待を持てる。
大島や谷口、登里もきちんと自分の役割を果たした。
5年間、川崎を支えてくれた稲本も、移籍前に最後に良いプレーを見せてくれた。
2014シーズンの締めくくりとして、楽しいゲームとなった。

■goal
90+4PK田代有三(11)
11,85PK大久保嘉人(13)

■judge
西部洋平(21) 7.0 30分、62分のシュートストップで勝利に貢献した。
武岡優斗(17) 6.0 安易なドリブルを奪われてピンチを招く。守りはまずまず。
谷口彰悟(15) 6.5 吊り出されずに中央に構える。ヘッドのクリアを味方につなげたい。
車屋紳太郎(31) 6.5 左サイドから攻撃参加。落ち着いてクレバーに身体を張って守る。
福森晃斗(22) 6.5 中短のダイレクトパスを供給して変化を生む。63分、惜しいループ。
山本真希(6) 6.0 自由な位置取りで攻撃に絡むが、いつものように後半、運動量を落とす。
大島僚太(16) 6.5 トップ下でボールを展開する。攻撃的なパスコースを選択をしていた。
森谷賢太郎(19) 5.5 ボランチから前線までよく動く。右サイドの守備に追われた。
登里享平(23) 5.5 フリーになる動きを繰り返した。もっとドリブルで仕掛けたい。
レナト(10) 7.0 先制点につながるドリブルで、何人ものDFをはがす。PKも獲得した。
大久保嘉人(13) 6.5 ほとんどレナトのおかげだが、2ゴール。キープ力、ミドルも見せた。

■sub
67(19)小林悠(11) 5.5 復帰戦でコンディションはよくなかった。下がっての守備が多い。
68(22)稲本潤一(20) 6.5 中央でバランスを取った。田代へのPKは厳しいが妥当な判定。

■bench
杉山力裕(1) 實藤友紀(2) ジェシ(5) 小宮山尊信(8) 安柄俊(27)

■coach
風間八宏 6.5 稲本投入でペースダウンを挽回。この采配を夏場から見たかった。

■referee
高山啓義 6.0 たくさんの笛を吹いてゲームを止めたが、偏りは少なかった。

2014/11/30

141129川崎1-1広島(J1 #33)

川崎1-1広島(等々力, 14:00KO, 15,468人)

2014シーズン、等々力での最終戦。
来年、新しいメインスタンドが完成するので、仮設スタンドは最後となる。
内容悪く3連敗を喫していて、上位進出の可能性が少なくなっている。

先発には筑波大学4年の特別指定選手で、来季入団する車屋紳太郎を起用。
実績あるジェシや實藤もベンチに控えるだけに驚きだが、来季を見据えたいい判断。
もちろん、車屋はプロデビュー戦となる。
さらに森谷、稲本、小宮山が先発し、森島、登里、福森、實藤が外れた。

■1st half
川崎は素早いパス回しを展開する。
広島のプレスがかかる前にダイレクトパスをつなぎ、動いてパスを受ける。
中村、小林が欠場しているものの、いいときの川崎の攻撃が垣間見られた。

34分、レナトが右サイドの森谷に大きく展開して、ダイレクトのクロス。
背走する相手DFが触れなかったボールを大久保が詰めて先制点。

広島はラインを押し込んでゴール前に侵入するシーンもあったが、防ぎきった。

■2nd half
57分、広島がFW佐藤寿人(11)とMF高萩 洋次郎(10)を投入してから展開が変わる。
川崎の運動量が落ちてしまい、パスが詰まってしまう。
中盤の山本、稲本、大島が揃って走れず、3枚並ぶ間のスペースを広島に簡単に突かれる。

ボールをすぐに失って、連続してシュートを打たれるが、枠には飛ばず。
20分間ほど、最終ラインがゴール前に押し込まれ、厳しい状況になるが失点はなかった。

79分、ジェシを投入すると少し余裕が生まれる。
強く高いヘディングでボールを奪い、そのボールをうまくキープする。
ラインも押し上げて、徐々に時計を進めていくが、ロスタイム直前の89分。
ショートコーナーからゴール前にボールを入れられ、佐藤がねじこんで同点とされる。

■summary
ここ数試合続いている流れと同じような展開となった。
前半はある程度ボールを持てるが、後半、足が止まって失点してしまう。
この試合は失点しないまま最終盤を迎えることができたが、最後に決められた。

攻撃は機能していたが、後半になるとサンドバック状態は相変わらず。
苦しい時間帯にどのように守りきるか。
あるいは追加点を決めて安全圏に逃げ込むか。
新しいシーズンに向けて起用した武岡や車屋は良かったが、最終戦はもう少しいい試合を見せてほしい。

■goal
34大久保嘉人(13)
89佐藤寿人(11)

■judge
西部洋平(21) 6.5 1失点は喫したが、決定機を阻止するビッグセーブを何度も見せた。
武岡優斗(17) 6.5 粘り強く守って、MF柏好文(18)を止める。右からの攻撃参加も効果的。
谷口彰悟(15) 6.0 右CBで中央に構えてハイボールに対処。ラインをもっと上げたい。
車屋紳太郎(31) 6.0 落ち着いてボールを運ぶ。サイズはやや小さいが、パスも良かった。
小宮山尊信(8) 6.0 左サイドハーフで出場。安定していたが、もっと攻撃に絡みたい。
稲本潤一(20) 6.5 アンカーとして中盤を支える。ボールをたくさん奪っていた。
山本真希(6) 5.5 前半はフリーで動いて広島を攪乱する。後半は足が止まって消えた。
大島僚太(16) 6.0 大きな展開、スルーパス、ミドルとよい判断でパスを出していた。
森谷賢太郎(19) 6.0 右ワイドでパスを受ける。34分にダイレクトクロスでアシスト。
レナト(10) 5.5 右サイドから切れ込むが、スペースがない。ファウルアピールが見苦しい。
大久保嘉人(13) 6.5 前線で良い位置取りを続けてゴール。タイミングのよいミドルを放つ。

■sub
79(8)ジェシ(5) 6.5 高くて強いヘッドで、バタバタして苦しむ最終ラインを救った。
85(31)福森晃斗(22) 5.5 左SBで面白いパスを出す。ロスタイムにあわやPKというプレー。
90+3(19)金久保順(18) 5.5 時間少なく、プレーに絡まなかった。

■bench
杉山力裕(1) 實藤友紀(2) パウリーニョ(34) 森島康仁(9)

■coach
風間八宏 5.5 車屋の起用は革命的だった。押し込まれた後半に早く選手交代を行うべき。

■referee
佐藤隆治 6.5 流し気味でどちらにも偏らないジャッジ。いい試合を作った。

2014/11/24

141122鹿島2-1川崎(J1 #32)

鹿島2-1川崎(カシマサッカースタジアム, 14:00KO, 20,261人)

甲府(J1 #30)清水(J1 #31)に敗れ、3週間のインターバルを挟み、3位鹿島戦。
優勝の可能性は消えたが、ACLへのチャンスはまだ残っている。

今期、鹿島とは等々力で対戦(J1 #13)し、4-1と大勝している。
ACLのR16、FCソウル戦のホーム&アウェイの狭間のゲームだった。
川崎は疲労で動けなかったが、小林の2つのゴラッソで勝っている。

その小林は、日本代表合宿でのケガで欠場。中村も欠く。
前線には森島が入って、レナトが右、登里が左。
武岡は、大宮戦(J1 #3)で交代出場して以来の登場で、右SBでJ1リーグ初先発。
清水戦で良かった福森は、引き続き左SBに入る。GKには西部が復帰した。

■1st half
川崎はミスパスが目立ち、攻撃にリズムが生まれない。
鹿島はフリーの選手にボールが入り、シュートを多く放つ。
ただ、守備はそれほど崩されない。
オフサイドをしっかり取って、落ち着いて対応していた。

終了間際の45分、MF遠藤康(25)のループが決まる。
MF柴崎岳(20)から縦パスが入り、このボールを奪おうとした谷口を外した遠藤がフリーに。
前に出ていた西部の頭上をきれいに抜き、左足の高い精度を見せたゴールだった。

■2nd half
後半開始から、福森に代わって森谷を投入。
登里が左SBに下がり、レナトが左に。森谷は右ウィングに入った。

立ち上がりから鹿島のサイド攻撃が続き、決定機を続けて作られる。
川崎の最終ラインは揺さぶられ、徐々にラインが揃わなくなってくる。

53分、MF土居聖真(28)の右クロスをFW赤崎秀平(18)が頭で合わせて失点。
實藤がラインを上げようとしたが、武岡が残ってしまいオフサイドを取れなかった。
ゴール近くまで最終ラインが押し込まれていて、オフサイドよりもマークを優先する局面だったように思われる。

2点差となって、鹿島は時間を使うサッカーを始める。
審判への異議を繰り返して、プレー時間を削っていく。

稲本、安と選手交代をするが、鹿島の守備を崩すことはできなかった。
ロスタイムにレナトがFKを決めるものの、壁に当たるラッキーな得点にすぎなかった。
最後まで美しいプレーを見ることができなかった。

■summary
守備の綻びを修復できないまま、ずるずると失点して3連敗。
鹿島との現状の実力差が、そのまま結果となったゲーム。
むしろ、1点差で済んで良かったといえる。

優勝がなくなり、硬直的だった風間監督の選手交代策に柔軟性が生まれた。
先発起用した武岡の早い仕掛けで、攻撃にアクセントを生んだ。

2試合を残し、4位鳥栖とも勝ち点5差。ACLの可能性も少なくなった。
来季に向けて、どのように楽しいサッカーを取り戻すのか。課題は大きい。

■goal
45+1遠藤康(25) 53赤崎秀平(18)
90+1レナト(10)

■judge
西部洋平(21) 5.5 遠藤のループはポジションミス。後半立ち上がりにスーパーセーブ。
武岡優斗(17) 5.5 シンプルなクロス。守りは軽い。ファウルアピールでピンチを招く。
實藤友紀(2) 5.5 スピードでカヴァーする。2失点目はラインを上げずマークすべきだった。
谷口彰悟(15) 5.5 パスの供給は良かった。1失点目は判断を誤って遠藤のマークを外した。
福森晃斗(22) 6.0 ダイレクトパスで局面を打開。守備も粘り強い。前半での交代は残念。
山本真希(6) 6.0 中央深い位置でバランスをとる。51分、パスミスで決定機を与える。 
大島僚太(16) 5.5 ドリブルで相手を外しチャンスを作る。前目のポジションでプレー。
レナト(10) 5.0 右サイドからではドリブル突破ができなかった。FKでゴールを決める。
登里享平(23) 5.5 ドリブルを交えて積極的に仕掛ける。バランスも良かった。
大久保嘉人(13) 4.5 前節に続き下がりすぎだった。シュートを狙える位置に残りたい。
森島康仁(9) 5.0 ポストプレーでポイントを作る。その後のつなぎはうまくいかなかった。

■sub
46(22)森谷賢太郎(19) 5.0 攻撃でアクセントを付けることができなかった。
67(2)稲本潤一(20) 6.0 システム変更のピースとなる。決定機阻止のイエローは仕方ない。
87(9)安柄俊(27) 4.0 足裏タックルで相手を削ってイエロー。いつもの危険なプレー。

■bench
新井章太(30) 中澤聡太(7) 小宮山尊信(8) 金久保順(18) 

■coach
風間八宏 6.0 結果は出なかったが妥当な選手交代。福森や武岡の起用も支持できる。

■referee
木村博之 6.5 後半、鹿島の時間稼ぎ目的の異議で少し荒れたが、よいジャッジ。

2014/11/09

141109あさお青玄まつり(フォトレポ)

第5回あさお青玄まつり(フォトレポ)


11月9日に開催された第5回あさお青玄まつり。
 11時30分から15時まで。開会式は12時から。入場無料。

麻生グラウンドの人工芝グラウンドにビニールシートを敷いて開催。
 天然芝グラウンドでは、子どもサッカー教室が開催されていた。

曇り空で少し肌寒い気候となった。
 午前中、雨が降っていたためか、参加者は例年よりも少な目。

参加したのは、5選手だった。
 谷口彰悟(15)、福森晃斗(22)、山越享太郎(25)、可児壮隆(26)、安柄俊(27)。


山越選手。寮長さんとのこと。
大卒3年目で最年長。




谷口選手にサインをいただく。
30分も続けてサインするので、大変そう。
来年のACL出場をお願いした。

ACLプレーオフから出場すると、2月から公式戦が始まる。
厳しい日程にはなるけど、ぜひ出場したい。


アン・ビョンジュン選手。
元北朝鮮代表(中央大学時代)。
いつか、再び代表に戻ってほしい。

2014/11/02

141102川崎2-3清水(J1 #31)

川崎2-3清水(等々力, 16:00KO, 19,169人)

甲府戦(J1 #30)に敗れ、J1リーグ優勝は厳しくなった。
清水は16位。降格争いに巻き込まれているチームと連戦となった。

先発は、甲府戦から森谷、田中、實藤、登里が外れ、中村、小宮山、井川、福森が入る。
中村は左足首のケガで今季終了後に手術との報道があった中、戻ってきた。
福森は前半のみで交代した3月15日の大宮戦(J1 #3)以来のJ1リーグ出場。

■1st half
川崎はボールを奪うと、早い攻撃を仕掛ける。
清水は、DFヤコヴィッチ(19)を中心とした高いラインでオフサイドをたくさんとる。
19分、中村のCKから福森がきれいなヘッドを決める。
前節に続いて、いい時間帯での先制点となった。

その後、清水は縦へのワンタッチパスで攻撃を仕掛ける。
23分の大前元紀(10)のFK、31分の決定機などはなんとか防いだ。
しかし、40分、右サイドに展開したDF吉田豊(28)に、PA内で井川が抜かれる。
センタリングを入れられて、MF六平光成(16)がゴール。

44分、大島から右サイドの小宮山に展開。
中央に戻したところを中村がスルーパス。
小林がGK櫛引政敏(1)との1対1をかわし、追加点をあげ、前半終了。

■2nd half
川崎は徐々に動けなくなってくる。
特によく走っていた山本の足が止まり、中盤が間延びしてしまう。
50分、DF吉田豊(28)にカウンターから同点ゴールを決められる。
64分、中村がケガで金久保に交代したあとは防戦一方。
中盤でパスを奪われて々と攻撃される。

66~68分にかけ、清水は多くの決定機を連続して作る。
杉山のビッグセーブなどで凌いだが、攻撃は単発で続けられない。

清水はフレッシュな選手を投入し、攻勢を強める。
セカンドボールを拾えなくなって、厳しい時間帯が続く。
最後は90分。大島がボールを奪われ、カウンターからFW村田和哉(22)の決勝点が生まれた。

■summary
優勝争いから脱落する残念な結果となった。
翌日開催の首位浦和が勝利すれば、優勝の可能性はなくなる。

前半は内容的に悪くはなかったが、後半は完全に失速。
FWは攻撃が終わった後も前に残ったまま。
ボランチも走れなくなって、CBはずるずるとラインを下げる。
相手のパスに対するフォローが遅く、清水の選手をフリーにしていた。
よく3失点で抑えることができたと思う。

清水は、降格争いの中、少し浮上することができた。
しかし、予断はまだまだ許されない。
最終節まで、今日のように勝ち点を粘り強く拾っていかなければならない。

川崎は、9月末の仙台戦(J1 #26)あたりから失速した流れのまま。
もし、ナビスコカップで決勝に進めていても、この調子では戴冠は難しかったと思われる。
今年、残り3試合となったが、少しでもいい内容のサッカーを取り戻してほしい。

■goal
19福森晃斗(22) 44小林悠(11)
40六平光成(16) 50吉田豊(28) 90村田和哉(22)

■judge
杉山力裕(1) 5.0 ビッグセーブを連発したが、3失点は厳しい結果。判断に迷いが見られる。
小宮山尊信(8) 5.5 右サイドから精度の高いクロスを入れてチャンスを作った。
井川祐輔(4) 4.0 相手との間合いが悪く、スピードもなかった。
谷口彰悟(15) 4.5 ミスパスが目立った。右CBより左CBに適性があると思われる。
福森晃斗(22) 6.0 プロ初ゴール。位置取りは不安定だが、期待以上の出来。FKも良かった。
山本真希(6) 5.5 中盤の守備を支え続けるが、後半、足が止まる。交代させるべきだった。
大島僚太(16) 5.0 消極的。90分、相手を抜こうとして奪われ、決勝ゴールを許した。
中村憲剛(14) 6.5 2アシスト。チームを牽引。無理せず、足首の手術に踏み切ってほしい。
レナト(10) 5.5 固く守られていたが、それでも左サイドを強引にこじあけていた。
小林悠(11) 6.0 ゴールシーンをはじめ、裏への動き出しでボールを呼び込んだ。
大久保嘉人(13) 4.5 中盤に下がりすぎだった。ボールキープもできなかった。

■sub
64(14)金久保順(18) 4.0 攻守に渡って試合に加わることができなかった。
90+2(8)森島康仁(9) 5.5 プレー時間は短かったが、ターゲットとして機能した。

■bench
西部洋平(21) 實藤友紀(2) 稲本潤一(20) 山越享太郎(25) パウリーニョ(34)

■coach
風間八宏 4.0 足が止まった後半も動かず。稲本やパウリーニョで局面を変えたかった。

■referee
扇谷健司 6.5 偏らないジャッジ。いいゲームを作り上げた。

2014/10/27

141026甲府2-1川崎(J1 #30)

甲府2-1川崎(山梨中銀スタジアム, 19:00KO, 10,536人)

鳥栖戦(J1 #29)に勝ち、首位争いに残って迎える中3日の甲府戦。
先発は鳥栖戦とまったく同じ。
機能したメンバーをそのまま起用した。

甲府は16位と降格圏内。
FWクリスティアーノ(10)が出場停止、FWキリノ(20)をケガで欠いている。
前線のメンバーがかなり苦しく、川崎有利の状況といえる。
なお、キリノは東ティモール国籍を取得し、アジア枠とのこと。

山梨中銀スタジアムは、試合前は雨がぱらついていたが、やんでくれた。

■1st half
川崎がボールを支配して押し込む。
大久保、森谷がミドルシュートでゴールを脅かす。
16分、中央のレナトがゴールに背を向けてトラップしてバイシクル。
素晴らしいゴラッソを決め、先制に成功する。

ここまでは良かったが、甲府が徐々に反撃に出る。
川崎の最終ラインはオフサイドトラップを掛けるが、抜け出されるようになって、ラインを下げてしまう。
26分、ワンツーでFW阿部拓馬(9)が抜け出して同点ゴール。
CBもGK杉山も位置取りが中途半端のように思えた。

川崎は間延びして、パスがつながらない。
最終ラインまで戻せばいい局面でも、前線に無理なパスを出してボールを奪われる。
レナトが左サイドで持ち込むが、5バックで固められた甲府のゴール前ではプレーできなかった。

■2nd half
後半、山本に代えて中村を投入する。
この交代で、中盤の守備が弱くなってしまい、甲府に押される。
右サイドのMFジウシーニョ(11)を使われて、SB登里が引っ張り出され、何度も走らされた。

80分、左FKをMF佐々木翔(6)が頭で決めて勝ち越される。
GK杉山は、一歩出たあと迷って立ち止まってしまった。
疲労した川崎に反撃の力はなく、このまま終了。

■summary
甲府は、城福浩監督が描いたプランを完璧に実行した。
しっかり引いて守って、攻撃はシンプルに早く仕掛ける。
川崎を走らせて消耗させたところで、セットプレーで仕留めた。
このような内容を続けていけば、J1に残留できると思われる。
ゴールはなかったが、FW盛田剛平(19)の献身的な動きが特に光った。

川崎は、結果も出せず内容も悪かった。
せっかく先制したものの、走らされて疲れて力負け。
残念だが、それでもまだ4位。
首位とは残り4試合で勝ち点7差。
次の試合に向け、立て直してほしい。


■goal
26阿部拓馬(9) 80佐々木翔(6)
16レナト(10)

■judge
杉山力裕(1) 5.0 どちらの失点でも位置取りが中途半端。最後のCKで上がってヘッド。
田中裕介(3) 5.5 右サイドのスペースを活かすが、ゴール前は詰まっていた。負傷交代。
實藤友紀(2) 5.0 ラインコントロールでオフサイドをたくさん取った。球際に弱い。
谷口彰悟(15) 5.0 ボールをボランチに入れることができず、組立てに困っていた。
登里享平(23) 5.5 レナトをサポートしてクロスを上げた。ジウシーニョを抑える。
山本真希(6) 5.5 動いて走っていたが、パスミスが多かった。ただ、交代は疑問。
大島僚太(16) 5.0 相手を外す動きが少なく、パスを前線に供給できなかった。
森谷賢太郎(19) 5.0 ミドルやFKを放ったが、味方と距離が遠く、貢献できなかった。
レナト(10) 6.0 素晴らしいゴラッソ。厳しくマークされるが、一番の脅威となっていた。
小林悠(11) 5.0 抜け出す動きが少なかった。ポストプレーもいまひとつ。
大久保嘉人(13) 4.5 下がりっぱなしでバランスを崩す。ボールをもらってもキープできず。

■sub
46(6)中村憲剛(14) 4.5 残念ながらコンディションが悪かった。守れなかった。
60(3)小宮山尊信(8) 5.5 右サイドでうまくボールを引き出した。
83(19)森島康仁(9) 5.0 クロスボールを競り合っていたが、サポートがなかった。

■bench
新井章太(30) 中澤聡太(7) 稲本潤一(20) パウリーニョ(34) 

■coach
風間八宏 5.0 中村の投入でチームの勢いを削いでしまった。

■referee
村上伸次 5.5 できるだけ流すようにジャッジしていたが、ファウルの判断が少しぶれた。

2014/10/23

141022川崎2-0鳥栖(J1 #29)

川崎2-0鳥栖(等々力, 19:00KO, 10,609人)

J1リーグで2連敗。
5位まで順位を落とし、ナビスコカップも準決勝で敗退した。
よく晴れて暑かった万博でのG大阪戦(J1 #28)から、中3日の鳥栖戦。
等々力は雨で、肌寒い気候となった。
先発メンバーには森谷、山本が入り、森島、中村がベンチとなった。

■1st half
川崎が鳥栖を押し込む。
大島が山本のサポートを受け、ロングパスで攻撃を組み立てる。
コーナーキックをたくさん獲得し、鳥栖ゴールを脅かしていく。
レナト、大久保がミドルシュートを放っていた。
ガンバ戦でも良い攻撃があったが、もっとゴールに近くプレーできていた。

鳥栖は縦への長いパスを出してフォワードを走らせる。
しかし、實藤、谷口のセンターバックが対応して、危ない場面はほとんどなかった。
前半は両チームともにゴールがなかった。
鳥栖も質の高い守りを見せて見応えがあった。

■2nd half
後半開始から川崎が攻め込む。
大久保、レナトのミドルシュートをGK林彰洋(33)が弾く。
そして49分、左サイドからレナトがクロス。
小林がつぶれ、こぼれたボールを田中が美しいゴール。
大久保のような落ち着いたトラップから、相手DFに当ててゴール左上に決めた。

52分、54分とMF藤田直之(14)がイエローを2枚受けて退場となる。
1枚目は大久保、2枚目は小林が抜け出したところを止めたもの。
2枚目は厳しい判定だったが、リスクが高いプレーを選択してしまった。
鳥栖は10人となり、川崎の最終ラインとボランチにプレスに行けなくなる。
一方的な展開となってしまった。

63分、カウンターから小林がミドルシュートを決める。
大島からの縦パスのトラップはやや流れたが、素早いモーションで真っ直ぐに射抜いた美しいゴールだった。
その後、鳥栖の攻撃をしっかり抑えきり、久しぶりの勝利となった。

■summary
9月末の仙台戦(J1 #26)以降、内容を伴わないゲームが続いていた。
しかし、ガンバ戦で見せた良い攻撃を継続して、結果を出すことができた。
見ていて楽しいサッカーが戻ってきた。
このまま続けて、勝ち点を積み上げてほしい。

■goal
49田中裕介(3) 63小林悠(11)

■judge
杉山力裕(1) 6.0 出番は少なかったが、ボールキャッチに安心感があった。
田中裕介(3) 6.5 貴重な先制点を挙げる。ただ、終盤に軽率なミスパスがあった。
實藤友紀(2) 7.0 的確なラインコントロール。74分、ゴール寸前でシュートブロック。
谷口彰悟(15) 6.5 最終ラインを實藤とまとめた。気の利いたパスをボランチに供給。
登里享平(23) 6.0 攻めも守りもまずまず。イエローをもらったが、厳しい判定だった。
山本真希(6) 6.5 中盤のバランサーとして躍動。セカンドボールを多く拾った。
大島僚太(16) 6.5 厳しいマークの中、それでも強いパスを前線に供給した。
森谷賢太郎(19) 6.0 大きな動きでギャップを生み、前線の選手をサポート。
レナト(10) 6.0 決定機をたくさん迎えたが、ゴールは決まらなかった。 
小林悠(11) 7.0 個人技で圧巻のゴール。GKを外す動きも素晴らしかった。
大久保嘉人(13) 6.5 1.5列目で抜群のキープ力を見せた。積極的にミドルを放つ。

■sub
84(19)中村憲剛(14) 5.5 あまりボールに触れず。ケガを抱えて出場する展開ではなかった。
85(10)小宮山尊信(8) 5.5 左ウィングに入る。レナトより低い位置取りで試合をクローズ。
90(13)森島康仁(9) 5.5 ロングボールを競って、相手ボールにチェイシングを行った。

■bench
新井章太(30) 井川祐輔(4) 稲本潤一(20) パウリーニョ(34) 

■coach
風間八宏 6.5 見ていて楽しい攻撃を取り戻した。連戦の中、選手交代を早めるべき。

■referee
吉田寿光 5.5 全体的にはファウルを適切にとっていたが、藤田の2枚目は厳しかった。

2014/10/21

141018G大阪1-0川崎(J1 #28)

G大阪1-0川崎(万博記念競技場, 14:00KO, 17,615人)

ナビスコカップ準決勝2試合に続いて、J1リーグでガンバ大阪と再戦。
川崎は3試合連続のガンバ戦だが、ガンバは天皇杯準々決勝の大宮戦を挟んでいる。
気温も湿度も高くなく、よく晴れた万博記念競技場。

代表から戻ってきた小林と、ケガ明けの中村がボランチで先発。
森島が引き続き2トップで起用され、森谷がベンチに。

■1st half
ナビスコカップ第2戦(YNC SF #2)と同じように川崎が攻撃を仕掛ける。
中村と大島から流動的な前線4人にボールが入り、チャンスを作る。
ボールを回しすぎず、適度に散らしながら、比較的早く前に展開していた。
ただし、決定的な局面はなかなか作れない。

ガンバはFWパトリック(29)への縦パスが中心。
しっかり引いてスペースを消し、カウンターを狙った。

■2nd half
50分あたりからガンバがチャンスを作る。
川崎は波状攻撃を凌いでいたが、57分、MF遠藤保仁(7)のCKをDF米倉恒貴(14)にヘッドで決められた。
ガンバが主導権を握っていたのは、ゴール前の10分程度だっただけに、残念な失点だった。

その後、川崎は攻撃を続けるがゴールが決まらない。
80分、レナトのクロスに合わせた小林の完璧なシュートも、GK東口順昭(1)がセーブ。
膠着感が漂う中、時間が経過していった。

■summary
どちらが勝ってもおかしくないゲーム。
ガンバの守備は良く組織され、見応えがあった。
結果は出なかったが、満足できる内容だった。


goal
57米倉恒貴(14)

judge
杉山力裕(1) 5.5 失点シーンでは、シュートを止めることは難しかった。
田中裕介(3) 5.5 派手なプレーは少なかったが、的確な上下動を見せた。
實藤友紀(2) 5.5 ガンバの左サイドからの攻撃をきっちりとケアしていた。
谷口彰悟(15) 5.0 サイドに流れて登里をサポート。ただし、中央のスペースを空ける。
登里享平(23) 6.0 パトリックを封じる。レナトとの位置関係良く攻撃に参加。
中村憲剛(14) 5.5 チャージを受けて簡単にボールを失う。良いパスもミスパスもあった。
大島僚太(16) 6.0 ミドルシュートを積極的に放つ。ドリブルで上がってスペースを探す。
小林悠(11) 5.5 下がり気味のポジションから飛び出して決定機を作った。
レナト(10) 5.5 2枚のマークを引き連れてながらのプレー。クロスでチャンスを作った。 
大久保嘉人(13) 5.0 中盤に下りてもプレスが厳しかった。笛のあとのシュートでイエロー。
森島康仁(9) 5.5 動きは少なかったが、クロスを頭に合わせてシュートを放った。

sub
70(9)森谷賢太郎(19) 5.5 右サイドで小林と絡み、チャンスを作る。
86(3)小宮山尊信(8) 5.5 時間が少なく、ボールに絡めなかった。

■bench
新井章太(30) 中澤聡太(7) 稲本潤一(20) パウリーニョ(34) 山本真希(6) 

coach
風間八宏 5.0 1点を追いかける展開となっても、交代枠を使い切らなかった。

referee
今村義朗 5.0 ファウルやイエローの判定基準が一貫しなかった。

2014/10/13

141012川崎3-2G大阪(YNC SF #2)

川崎3-2G大阪(等々力, 16:00KO, 16,211人)

ナビスコカップ準決勝の第2戦。
3日前の第1戦(YNC SF #1)は3-1で負けているが、アウェイゴールを1つ取ることができた。
決勝に進むためには、第2戦を2-0か3点差以上で勝つことが必要。
3-1となった場合には、延長、PK戦となる。

■1st half
川崎がガンバを押し込む。
大島がフリーでボールを持って、長短のパスを出す。
ボランチで隣に位置する山本がよく動いて、パスコースを作っていた。

何本かシュートを放ち、9分、右サイドを崩して森谷から左のレナトへ。
レナトのクロスに中央の大久保が頭で合わせて先制に成功する。
きれいに崩した美しいゴールだった。

その後も、18分の大久保のクロスから森島のフリーでのヘッドなど、チャンスを作る。
追加点は決まらなかったが、よい感じで攻撃できていた。

40分ごろから、それまでチャンスがほとんどなかったガンバが反撃を始める。
後ろからの押し上げがない中、MF阿部浩之(13)が2本のゴールを連続して決める。
1点目は42分、FWパトリック(29)がヒールで落として中央のジェシを突破したもの。
続いて45分、左サイドのFW宇佐美貴史(39)からのクロスにフリーで合わせる。
いずれも守備のミスをしっかり突いたゴールだった。

川崎はアウェイゴールを2点奪われて、あと4点が必要となる。
45+3分、ジェシが右CKに合わせて2-2の同点として前半終了。

■2nd half
後半は、3点が必要となった。
51分、左サイドを突破したレナトのクロスに森谷が合わせてゴール。
あと2点とすることができた。
63分、ケガで第1戦を欠場した中村を投入。
前日の麻生グラウンドでも長く練習できておらず、コンディションがよくなかった。
そのため、戦況を大きく変えることはできなかった。

ガンバは61分、71分とフォワードを相次いで交代させる。
前線から谷口、大島に対して強くプレスし、ジェシにボールを持たせた。
川崎はいい形を作っていたが、最後まで追加点を奪うことはできなかった。

■summary
2戦合計で4-5となり、ナビスコカップは昨年に引き続き準決勝で敗退となった。
仙台戦(J1 #26)新潟戦(J1 #27)、そしてガンバとの第1戦(YNC SF #1)と、悪い内容の試合が続いていた。
しかし、この試合では美しい攻撃ができた。

ただ、前半終了間際に立て続けに2失点をしてしまい、決勝進出に届かなかった。
ガンバは勝っている状況でも時間稼ぎに走らず、堂々とプレー。
ナビスコカップの敗退は残念だが、妥当な結果だと思う。

■goal
9大久保嘉人(13) 45+3ジェシ(5) 51森谷賢太郎(19)
42,45阿部浩之(13)

■judge
杉山力裕(1) 5.0 2失点目はポジションが右に寄ってしまい、ゴールを空けた。
田中裕介(3) 5.5 クロスを多く供給。27分、ゴール前に走り込むがトラップをミス。
ジェシ(5) 4.5 1失点目は飛び込んで阿部にかわされた。1得点したが挽回できない。
谷口彰悟(15) 5.0 長いパス出しで攻撃を組み立てる。2失点目では中央の阿部をフリーに。
登里享平(23) 6.0 パトリックへのロングボールに対応。第1戦で前半のベンチが残念。
山本真希(6) 6.0 動いてパスコースを作り、大島をフォロー。最後までプレーを見たかった。
大島僚太(16) 6.0 フリーでボールを受け、ドリブルで時間を生んでチャンスを作った。
森谷賢太郎(19) 5.5 いつもよりも運動量が少なく、パスを受けられなかった。
レナト(10) 6.5 全てのゴールをアシスト。3点では足りなかったが、抜群だった。
大久保嘉人(13) 6.0 中盤に下りてチャンスを作り、ミドルシュートを放った。
森島康仁(9) 5.5 クロスに反応して決定機をいくつか迎えたが、外してしまった。

■sub
63(6)中村憲剛(14) 5.0 タイトルの可能性を追ったが、ケガ明けで精彩を欠いた。
88(19)稲本潤一(20) 6.0 前に人数をかけるチームをボランチで支えた。

■summary
新井章太(30) 實藤友紀(2) 井川祐輔(4) 小宮山尊信(8) 安柄俊(27)

■coach
風間八宏 5.5 第1戦から立て直したが、2点を取るためには稲本の投入が遅かった。

■referee
東城穣 6.0 大きなミスなく試合を裁いた。

2014/10/10

141009G大阪3-1川崎(YNC SF #1)

G大阪3-1川崎(万博記念競技場, 19:00KO, 5,482人)

ナビスコカップ準決勝、ガンバ大阪との第1戦。
小林が代表に招集されていて、中村がケガで欠場。
レナトがケガから復帰し、小宮山が右ウィング、森島がセンターフォワードに入る。
センターバックには實藤、谷口が入り、井川は左SBとして出場した。

■1st half
10分ごろまでは、ガンバのプレスをかいくぐって押し込む。
大久保やレナトがシュートを放ったが、攻勢はここまで。
その後はガンバがペースを掴むようになる。

川崎はガンバのボールホルダーに対する動き出しが遅い。
ガンバは左右のバランスが良く、広くピッチを使って攻撃する。
FWパトリック(29)のポストプレーが効いていた。

16分、DF米倉恒貴(14)がPA内でボールを受けてシュート。
寄せるのが遅くなった井川に当たり、コースが変わってゴール。

さらに28分。FW宇佐美貴史(39)にドリブルで左に運ばれる。
實藤が振り切られ、角度がないところからゴール。

■2nd half
精彩を欠いた井川に代わって金久保が入る。
ボールを運べるようになっていたが、49分。
パトリックにドリブルで持ち込まれてのゴールで、3-0となる。

57分、川崎は登里を左SBに投入する。
右ウィングの金久保とともに、攻撃は少しだけスムースになる。
ただし、ボールを受けようとする動きが少なく、パスコースを作れない。
難しいコースにパスを出してしまい、ボールロストを繰り返した。

それでも、ロスタイム。
金久保の左CKから田中が頭で決める。
3-1の敗戦だったが、アウェイゴールを1つ奪うことができた。

■summary
新潟戦(J1 #27)に続いて、内容的にも完敗だった。
ガンバに自由に攻撃されてしまった。
もっと点差が離れていてもおかしくなかったが、よく3点で抑えることができた。

第2戦は中2日で迎えるホームゲーム。
2-0で勝てば準決勝を突破できる。
不利な状況であることは否めないが、決して不可能ではない。
動ける選手をたくさん起用し、早目にゴールを決め、良い結果を出してほしい。

■goal
16米倉恒貴(14) 28宇佐美貴史(39) 49パトリック(29)
90+2田中裕介(3)

■judge
西部洋平(21) 5.0 1失点目は味方に当たり不運だった。これ以外の失点は防ぎたかった。
田中裕介(3) 5.5 ロスタイム、ヘッドを決めて第2戦に期待をつなげた。
實藤友紀(2) 5.0 28分、宇佐美に抜かれてゴールを許す。DFを統率できなかった。
谷口彰悟(15) 5.0 48分、パトリックにぶち抜かれる。ボランチへのパスは出せていた。
井川祐輔(4) 3.5 左SBは厳しかった。スピードが遅く、パトリックに振り切られる。
大島僚太(16) 5.5 フリーでボールを受けた。司令塔としてゲームを打開できなかった。
森谷賢太郎(19) 5.5 全体のバランスは崩しがちだったが、よく走っていた。
小宮山尊信(8) 5.0 右ウイングではパスがこなかった。攻撃的なポジションは物足りない。
大久保嘉人(13) 5.0 2列目でプレー。いいタイミングで放ったシュートも決まらず。
レナト(10) 5.5 ケガからの復帰戦。シュートは決まらなかったが、よかった。
森島康仁(9) 5.5 クサビのパスやクロスを受けた。もっとDFの裏を狙って動きたい。

■sub
HT(4)金久保順(18) 5.5 動いてギャップを生んだ。ただ、消えている時間も長かった。
57(8)登里享平(23) 6.0 レナトと組んで左サイドを突いた。CKを獲得する。
85(10)山本真希(6) 6.0 ハードワークを見せてくれたが、時間が少なかった。

■bench
杉山力裕(1) ジェシ(5) 稲本潤一(20) パウリーニョ(34) 

■coach
風間八宏 5.0 先発選手の組み合わせが功を奏さなかった。山本はもっと早く入れたかった。

■referee
飯田淳平 5.5 若干、川崎に優位な笛となっていた。

2014/10/06

141005新潟3-0川崎(J1 #27)

新潟3-0川崎(東北電力ビッグスワン, 19:00KO, 17,265人)

仙台戦(J1 #26)を辛くもドローとしたあとの新潟戦。
U21代表から戻ってきた大島が、谷口とボランチを組む。
大島に加え、小宮山と森谷が先発に復帰した。
登里とパウリーニョはベンチに。レナトはケガのためベンチ外。

■1st half
新潟がよい守備から攻撃を続ける。
ボールホルダーに素早いプレスをかけ、後方でパスコースを切る。
MFレオ・シルバ(8)のボール奪取が目立ち、チーム全体で動いて川崎を封じ込める。
ボールを奪ってからもパスミスが少なく、フリーの味方に小気味よくボールがつながってチャンスを作った。

川崎は動き出しが遅く、パスを受けに行く動きが少ない。
ボールホルダーが難しいパスを出さざるをえず、素早く新潟に囲まれた。
ボランチの大島と谷口、2列目の中村がトライアングルを作ってパス交換するのを楽しみにしていたが、機能しなかった。

38分、いい位置でのFKをレオ・シルバに直接決められて、先制される。
右足のキックで壁の外側を巻いて、ゴール右隅に入る素晴らしいゴールだった。

■2nd half
後半、田中に代えて登里を投入。ポジションを大きく入れ替える。
しかし、前半と同じように動き出しが遅く、ボールをつなげない。

65分、カウンターからMF山本康裕(23)に持ち込まれてミドルを決められる。
大島やジェシがスライディングを試みたが、振り切られた。

この直後の67分、2点差を追いかけるため森島を投入。
ポストプレーでアクセントになったが、決定機は生まれず。

86分には小林裕紀(6)のFKを、FWラファエル・シルバ(32)が頭で合わせて3点目を奪う。
川崎は集中力が途切れていて、ジェシがマークを外した失点だった。

■summary
よく3失点ですんだほどの完敗。
等々力(J1 #17)では、新潟のパスの精度が低かったが、この日はミスが少なかった。
川崎はボールを簡単に失い、ボールを奪い返すことができなかった。
新潟のプレーは、見ていてとても楽しかった。

川崎は首位浦和との勝ち点差が8となり、2位から4位に後退。
優勝を諦めるには早いが、前節仙台戦に続いて内容も結果も伴わないゲームとなった。

次はナビスコカップ準決勝のアウェイ&ホーム2連戦。
J1リーグ2位のG大阪との対戦となる。
このところ好調のG大阪に対して、川崎は状態があまりよくない。
それでもなんとか決勝に進んでほしい。


■goal
38レオ・シルバ(8) 65山本康裕(23) 86ラファエル・シルバ(32)

■judge
西部洋平(21) 5.5 最終ラインへボールをつなげず、パントキックが多い。失点は難しい。
田中裕介(3) 5.5 高さを生かして守備で貢献していた。前半だけで退いた。
ジェシ(5) 5.0 粘り強く守っていたが、86分、集中を切らし、マークミスから失点。
井川祐輔(4) 5.5 押し込まれる時間が長く、攻め込まれては対応に追われていた。
小宮山尊信(8) 5.0 前半、左SBでボールを多く失った。後半は逆の右SBに回った。
谷口彰悟(15) 4.5 ボランチでバランスをとるが、判断が遅くミスが多い。後半は左SB。
大島僚太(16) 5.0 U21代表から復帰したが、パスがずれた。相手に囲まれると苦しかった。
中村憲剛(14) 5.0 レオ・シルバに封じ込められ、前線に効果的なパスを供給できなかった。
小林悠(11) 5.5 仙台戦よりはらしさを見せたが、シュートは決まらなかった。
大久保嘉人(13) 5.5 下がって組立てることが多く、ゴール前で仕事ができなかった。
森谷賢太郎(19) 5.0 左ウィングでは生きなかった。献身的な守備が見られなかった。

■sub
46(3)登里享平(23) 5.5 左ウィングに投入される。少なかったがチャンスに絡んだ。
67(19)森島康仁(9) 5.5 ポストプレーで状況を変える。中央でボールを待ち受けたい。

■bench
杉山力裕(1) 實藤友紀(2) 稲本潤一(20) 山本真希(6) パウリーニョ(34) 

■coach
風間八宏 5.0 有効な対策をとることができなかった。交代枠を残した。

■referee
西村雄一 6.5 身振り手振りが大きく分かりやすいジャッジだった。

2014/09/29

140927川崎1-1仙台(J1 #26)

川崎1-1仙台(等々力, 19:00KO, 18,127人)

快勝した大宮戦(J1 #25)から中3日、仙台戦。
先発は大宮戦と変わらないが、サブにケガから小宮山と森谷が戻った。

■1st half
仙台の攻撃は、FW赤嶺真吾(24)、FWウイルソン(18)へのロングボール主体。
さらにMF太田吉彰(11)が右サイドから切れ込んでくる。
高い位置からプレスをかけて、ボールを奪って速攻を仕掛けてきた。

対する川崎は、プレスをうまくかわせず、ボールロストが多い。
仙台はラインを下げて中を固めるので、前線へのクサビも入りにくい。

40分、パウリーニョが右サイドに流れてアーリークロス。
レナトがきれいに合わせたシュートは、右ポストに当たった。
このプレーでレナトは足を痛め、森谷と交代となった。

直後、仙台のカウンター。
右サイドの太田からのパスを、赤嶺がポストプレーで落とす。
CBジェシと井川のシュートブロックの間を抜いて、ウイルソンがゴール。
仙台が1点を先制する。

■2nd half
後半になると、川崎が押し込む時間帯が続く。
風間監督としては珍しく、選手交代を積極的に行う。
60分に小宮山、81分に森島を投入して、ポジションを入れ替える。

PAエリア外ではボールを持てるが、仙台の素早い寄せに手こずる。
決定的なシーンは作れず、敗色濃厚な中、90分、右サイドから中村がクロス。
森島がヘッドで決め、同点に追いつくことができた。

■summary
仙台は逃げ切ることはできなかったが、1失点で終えた。
守る時間帯が長くとも、勝ち点のために必要なプレーを全員で続けた。

川崎はボールを受ける動きが少なく、パスの選択肢が少なかった。
相手のマークがタイトなパスを選んでしまい、ボールを失うきっかけとなった。
40分、90分の決定機は、右サイドからの崩す前のアーリークロスから。
あまり見ないスタイルだが、中央を固められていたので、有効だった。

もう1点とって逆転したかったが、それでも勝ち点を拾うことができた。
首位浦和は近づかないが、少しだけ詰めることができた。


■goal
90森島康仁(9)
41ウイルソン(18)

■judge
西部洋平(21) 7.0 14分の太田、90+3分のMF野沢拓也(8)の決定的なシュートを防ぐ。
田中裕介(3) 6.0 右サイドの大きなスペースを使って、フリーでボールを受けた。
ジェシ(5) 6.5 仙台のロングボールやクロスボールをことごとくクリアした。
井川祐輔(4) 6.5 中央から左サイドまで広い範囲をカバーする。よく守った。
登里享平(23) 5.5 太田に何度も崩される。2列目に上がるも、仕掛けが消極的だった。
パウリーニョ(34) 6.0 バランス良い位置取りでボールを拾う。23分のイエローは不要。
谷口彰悟(15) 5.5 パスを受ける動きが少ない。ボランチ、左SB、またボランチに動いた。
中村憲剛(14) 6.5 受け手と意図が合わないパスが多かった。右からのクロスでアシスト。
小林悠(11) 5.0 ポストプレーでボールを失ってしまう。動き出しも少なかった。
大久保嘉人(13) 6.0 ミドルシュートを狙ったが、囲まれてボールを失ってしまう。
レナト(10) 6.0 良い動き。だが、41分のシュートをポストに当て、ケガで交代。

■sub
43(10)森谷賢太郎(19) 6.5 守備のギャップに顔を出して、ボールを受ける動きを続けた。
60(34)小宮山尊信(8) 5.5 左SBに入るが、前が詰まっていたためスペースがなかった。
81(23)森島康仁(9) 6.5 いい動き出しでマークをはがし、同点ゴール。

■bench
新井章太(30) 實藤友紀(2) 稲本潤一(20) 山本真希(6) 

■coach
風間八宏 6.0 攻勢を強めるための交代策で最低限の結果を残した。

■referee
榎本一慶 6.5 難しい場面はあまりなかったが、バランス良く裁いた。

2014/09/24

140923大宮1-3川崎(J1 #25)

大宮1-3川崎(NACK5スタジアム大宮, 15:30KO, 12,848人)

FC東京戦(J1 #24)から中2日。
さらに日中開催で、きつい日程のJ1リーグ第25節。
天気は良かったが、気温はそれほど上がらなかった。

出場停止が明けたジェシと大久保、ケガから復帰した登里が先発。
17位の大宮からレンタル移籍している金久保は、契約によりベンチ外となった。
メインスタンドで観戦していた。

■1st half
大宮はコンパクトな陣形を保つ。
11分、CKからFWズラタン(11)が決定的なヘッドを放ち、GK西部が辛うじてセーブする。
小林が足を踏まれてプレーを断念。山本に交代する。

その直後、MFカルリーニョス(5)の安易なパスをレナトが拾う。
中村のスルーパスを受けた大久保が、GK北野貴之(1)との1対1を落ち着いて決める。
カルリーニョスはフリーだっただけに、もったいない失点となった。

34分、今度はレナトが決定機を迎えるが、GK北野がセーブ。
この後、大宮が長短のパスをきれいにつなぐ。
サイドから攻撃を組み立てて、立て続けに危ないシーンを作られる。
44分、MF家長昭博(41)のシュートを西部が防ぐなど、失点をしないまま前半を終えた。

■2nd half
川崎は最終ラインを引き気味にして中央を固める。
51分、田中が右サイドでボールを受け、DF片岡洋介(34)を抜き去ってからセンタリング。
GK北野が触れない絶妙な位置にボールが転がり、大久保がゴールに蹴り込んだ。

さらにレナト、谷口と負傷交代が続いたあとの79分。
中村のパスを追った大久保が、MF金澤慎(23)を振り切ってゴール前に運ぶ。
角度がないところから、ニアサイドを固めたGK北野の頭上を射抜いてゴール。
大久保はハットトリック。類まれな決定力を見せた。

86分にオウンゴールで失点したものの、大久保の活躍で勝利。

■summary
大宮は、FWムルジャ(8)が交代した後半、攻撃が機能しなかった。
3失点ともに、パスミスや1対1の守備で抜かれてからの失点。
前半は悪くない内容だっただけに、17位からの残留争いに期待が持てる。

川崎はきれいなパスワークを見せたが、ゴールは少ない人数での速攻から。
小林、レナトがケガで交代する中、大久保が試合を決めた。
相手ゴール前に押し込んで崩すことはできなかった。

首位浦和が勝ったため、勝ち点差は6のまま。
前線の選手にケガが相次いでいるが、引き続き、いい内容で勝っていきたい。

■goal
86OwnGoal
21,51,79大久保嘉人(13)

■judge
西部洋平(21) 6.5 失点は反応できなかったが、11分、44分と決定的なシュートを止めた。
田中裕介(3) 6.0 2点目をアシスト。MF泉澤仁(39)を抑えられず。オウンゴールは仕方ない。
ジェシ(5) 6.5 ロングボールをうまく処理。大宮のシュートをハードにブロックし続けた。
井川祐輔(4) 6.0 引いて守ることが多かった。相手FWをマークして仕事をさせなかった。
登里享平(23) 6.5 サイドラインで上下動を繰り返しながら、粘り強く守っていた。
パウリーニョ(34) 6.5 積極的にボールを受け、慌てずつないだ。ファウルも少なかった。
谷口彰悟(15) 6.0 流動的な位置取り。いつもよりボールをさばく回数が少なかった。
中村憲剛(14) 7.0 大久保を走らせて、2ゴールをアシストする。試合を決めた。
小林悠(11) 6.0 まずまずの滑り出しを見せていたが、足を踏まれたため負傷交代。
大久保嘉人(13) 8.0 圧倒的なハットトリック。3点目はGKの頭上をピンポイントで抜いた。
レナト(10) 6.0 30分、GK1対1を止められる。チャンスに絡んだがシュートは枠に行かず。

■sub
20(11)山本真希(6) 6.0 右サイドで三角形を作りパス交換。裏への動き出しも良かった。
61(10)山越享太郎(25) 5.5 大きく動いてパスを受ける。攻撃的なポジションは荷が重い。
77(15)稲本潤一(20) 6.0 中盤を引き締めて、試合を落ち着かせた。

■bench
新井章太(30) 實藤友紀(2) 中澤聡太(7) 森島康仁(9)

■coach
風間八宏 6.5 相次ぐケガ人の発生にも迅速に選手交代を行った。

■referee
家本政明 6.0 良いジャッジ。試合を壊さなかった。

2014/09/20

140920川崎0-0FC東京(J1 #24)

川崎0-0FC東京(等々力, 19:00KO, 18,805人)

大久保、ジェシが出場停止、大島がU21代表で欠場。
前節の徳島戦から稲本とジェシ、小宮山が外れ、パウリーニョ、實藤、山越が入った。
メンバーは揃わない中、FC東京の固い守備をどこまで崩せるか。

■1st half
GK西部はパントキックが多くなった。
FC東京が川崎の最終ラインを牽制し、西部からパスをつなげない状況を作った。

CBの井川と實藤は、ボールを持てば細かなパスワークでプレスをかいくぐった。
さらに谷口と中村でつないで、攻撃を組み立てた。

レナトは右SB徳永悠平(2)とマッチアップ。
このところ素晴らしいパフォーマンスを見せているレナトだが、徳永に抑え込まれる。
それでもドリブルで切れ込んでシュートを放ち、好調さを見せた。

FC東京は4バック3ボランチで守りを固める。
攻撃は前線の3人のカウンターが中心で、人数を割いてこなかった。
徳永と左SB太田宏介(6)は、攻撃時にも最終ラインに張り付く。
GK権田修一(20)が多くのシュートストップを見せ、川崎に崩されつつもゴールを許さない。

■2nd half
60分を過ぎると川崎の攻撃が長く続くようになる。
狭いスペースをワンタッチでパスを通してチャンスを作る。
FC東京はCKに逃げる場面が多くなるが、中央をがっちり固めてゴールを許さない。

川崎はいつもどおり攻めて、よい形を作れていた。
しかし、最後までゴールは決まらず。

■summary
首位の浦和が勝ったため、勝ち点を離される厳しい結果となった。
ただ、新しいメンバーの個性を生かしながら、川崎らしい攻撃を展開できていた。

FC東京は負けないことを優先する守備主体のチームとなった。
昨年までのポポヴィッチ監督の攻撃サッカーは見ていて楽しかったが、方向性を変えた。
スコアレスドローは、フィッカデンティ監督の狙い通りの結果といえる。


■goal


■judge
西部洋平(21) 6.0 49分、FWエドゥー(11)との1対1を止める。90+1分、前に出たがボールに触れず決定機を与えた。
田中裕介(3) 6.0 ミスパスも散見されたが、相対する太田を自陣深く押し込んだ。
實藤友紀(2) 6.0 危ない位置でファウルをしていたが、粘り強く守り切った。
井川祐輔(4) 6.5 カウンター攻撃を受けると、待つのではなく積極的に前に出て対処する。
山越享太郎(25) 6.5 攻撃時にはすすっと上がり、球離れ良く組立てに参加した。
パウリーニョ(34) 5.5 ボールカットを見せるが、不用意なファウルでFKを与えていた。
谷口彰悟(15) 6.5 視野を広く持ってゲームを組立てる。パスの起点として効いていた。
中村憲剛(14) 6.5 相手に囲まれて狭いプレーエリアでも、前に向かってボールを出した。
小林悠(11) 5.5 位置取りが低く、ゴールまでの距離が遠くなってしまった。
安柄俊(27) 5.5 ポストプレーができなかった。57分、GKとの1対1を決められず。
レナト(10) 6.5 徳永に苦しみながらも決定機に絡む。58分、ゴール前でのシュート。

■sub
57(25)登里享平(23) 6.0 ドリブルで切り込み、山越と違った動きで左サイドを活性化。
76(27)金久保順(18) 5.5 あまりボールに絡めず、良さを出せなかった。

■bench
新井章太(30) 中澤聡太(7) 福森晃斗(22) 山本真希(6) 森島康仁(9)

■coach
風間八宏 6.0 前節よりもメンバー繰りが難しかったが、いい内容だった。

■referee
木村博之 5.5 PA内では攻撃側のファウルを積極的にとり、逆にフィールドでは流しすぎた。

2014/09/17

140913川崎4-0徳島(J1 #23)

川崎4-0徳島(等々力, 19:00KO, 18,444人)

ナビスコカップ準々決勝を挟み、2週間ぶりのJ1リーグ第23節。
アウェイで0-4と完勝(J1 #6)した徳島とのホームゲーム。

大島がU-21代表でアジア大会に参加、大久保が2試合出場停止中。
さらにケガで出れない選手が多い。
センターバックはワールドカップ中断前までのレギュラーであるジェシと井川。
ボランチに谷口、フォワードに安柄俊を入れる。

■1st half
レナトが2分、3分、4分と立て続けにビッグチャンスを作る。
徳島は防戦一方で、5分、右サイドからの小林の強いパスをトラップして、安柄俊がGK長谷川徹(31)の股を抜いて先制ゴール。
トラップからシュートまで、難しいプレーを連続する素晴らしいゴールだった。

先制してからも川崎の攻撃が続く。
中村を中心にボールを回し、安柄俊がDFを引き付けて、サイドをレナトと小林が使う。
ボランチの稲本と谷口は横一列ではなく、斜めの位置取りでパスをつないだ。
プレスをきちっとかわして、ボールを前につないでいった。

徳島は縦に入れては戻すパスワークで、シュートを放つ。
しかし、川崎の守備を崩し切るところまではいかなかった。

前半終了間際、左サイドで中村とのパス交換からレナトがクロス。
多くのパスがつながり、小林がヘディングで決めた美しいゴール。

■2nd half
後半も、川崎のペースが続く。
61分のレナト、67分のジェシとゴールは2つだけだったが、多くの決定機を作った。

守備では、84分、90+2分に徳島にゴール前を横切るクロスを入れられた。
失点はなかったが、決定的な場面を作られていた。

■summary
J1リーグで4位から2位へと浮上。
ただ、首位の浦和までの勝ち点差4は変わらず。

内容的にはもっと点を取れたと思うが、良い結果だった。
大島、大久保の不在を感じさせず、メンバーが大きく変わっても、これまでどおりのサッカーを展開することができた。
次節以降も同じようなプレーを見たい。


■goal
5安柄俊(27) 45+3小林悠(11) 61レナト(10) 67ジェシ(5)

■judge
西部洋平(21) 5.5 ほとんど出番はなかった。86分に飛び出してゴールを空けてしまった。
田中裕介(3) 6.0 攻撃では目立たなかったが、守備ではスペースを空けなかった。
ジェシ(5) 6.0 放り込みにきっちり対応する。36分のイエローは余計なプレーだった。
井川祐輔(4) 6.0 相手を抑え込む。丁寧なパスワークも安心して見ていられた。
小宮山尊信(8) 6.0 先制点が早かったため、攻め上がりを自重して守りに注力した。
稲本潤一(20) 6.5 動きまわるのは谷口に任せて、守備も攻撃もどっしりと効いていた。
谷口彰悟(15) 6.0 初のボランチ。ミスもあったが、とても良くバランスがとれていた。
中村憲剛(14) 7.0 徳島のプレスが弱かったため、中央で自由にパスを出した。
小林悠(11) 7.0 1ゴール2アシストで勝利に貢献。無数のチャンスに絡んでいた。
安柄俊(27) 6.5 先制点は高い技術から生まれた。中央でDFを引き付けてスペースを作った。
レナト(10) 7.5 素晴らしいドリブルで決定機を生み出す。もっとゴールを決めたかった。

■sub
80(10)山本真希(6) 6.0 動きまわって空いてきたスペースを埋めた。
80(8)山越享太郎(25) 5.5 パスの中継点として機能したが、左サイドをやや崩された。
90+2(27)森島康仁(9) 5.5 角度はなかったが、短い時間でシュートを放った。

■bench
新井章太(30) 中澤聡太(7) パウリーニョ(34) 金久保順(18) 

■coach
風間八宏 6.5 メンバーが大きく変えても良い内容で結果を出した。交代枠を使い切った。

■referee
上田益也 5.5 笛が遅いように感じる場面もあったが、試合をコントロールした。

2014/09/08

140907川崎2-3C大阪(YNC QF #2)

川崎2-3C大阪(等々力, 19:00KO, 11,168人)

ナビスコカップ準々決勝第2戦。
4日前の第1戦は、1-3で勝利した。
アウェイゴールを3つ取って、有利な状況で第2戦を迎えた。

2点以内で抑えることができれば、準決勝に進める。
3点以上取られても、得失点差が1点までで留めることができれば勝ち抜ける状況。

セレッソは、第1戦で欠場したメンバーに加え、FWフォルラン(10)もケガでベンチ外。
川崎は、第1戦が終了した時点のメンバーが先発することとなった。
登里が欠場したものの、中村がベンチに復帰した。

■1st half
前半は川崎がきれいなパスワークで、ゆっくりボールを動かす。
ボランチの大島、森谷がボールを持っても、セレッソはプレスをあまりかけてこない。
自由に攻撃を組み立てて、チャンスを作っていた。

35分、FW南野拓実(13)のシュートをGK杉山がセーブしてからカウンター。
大久保が低い位置でボールを受けて、右サイドを駆け上がるレナトに出す。
レナトはドリブルで相手DFのタイミングを外し、素晴らしいミドルを決めた。
先制点によって、2戦合計4-1のスコアとなる。

有利なまま時間を使いたかったが、すぐにセレッソにゴールを奪われる。
37分、MF長谷川アーリアジャスール(5)がPA内のFW永井龍(9)にボールを入れ、永井が潰されてこぼれたボールを長谷川がゴールに蹴り込んだ。
先制点のたった2分後に、同点に追いつかれてしまった。
いい形の攻撃を作れていなかったセレッソだが、このゴールで望みをつないだ。

■2nd half
後半開始から、實藤からジェシ、森谷から金久保へと2人交代。
實藤、森谷ともに悪くなかったが、ケガによる交代。
金久保が右ウィングに入り、山本がボランチにスライドした。

セレッソが攻勢に出てきた。
ジェシや山本がボールを持つと、プレスをかけてロングボールを蹴らせる。

しかし、押される展開の中、川崎が追加点を奪う。
58分、GK杉山のパントキックを小林がヘッドで流し、大久保が抜け出す。
右側に動くと見せかけて、ボールを左足に持ち替えてシュート。
GK武田博之(1)は触ることができず、ゴール左隅に決まった。

リードを奪っても、川崎は落ち着いてプレーできない。
セレッソの攻撃に振り回され、ゴール前でバタバタする。
最終ラインにボランチが吸収され、バイタルが空いてしまう。
押し上げられず、74分に長谷川、90+1分に南野に決められた。

あと1点で逆転される状況となったが、ジェシを中心に守り、逃げ切った。

■summary
この試合のスコアは2-3で、2戦合計では5-4となった。
最後は余裕がなかったが、第1戦の勝利を踏まえ、ギリギリの結果を出した。

1か月後のナビスコカップの準決勝の相手は、ガンバ大阪。
それまでJ1リーグ戦が続くが、次節から大島がU-21代表でアジア大会参加のため欠場。
大久保も名古屋戦(J1 #22)で広告看板をキックして、2試合出場停止。
厳しい状況となるが、よい内容のサッカーを続けたい。


■goal
35レナト(10) 58大久保嘉人(13)
37,75長谷川アーリアジャスール(5) 90+1南野拓実(13)

■judge
杉山力裕(1) 5.0 よいシュートストップを見せたが、押し込まれる時間帯に不安定なプレー。
田中裕介(3) 5.5 守備で貢献。61分、MF吉野峻光(15)とDF丸橋祐介(14)が入ると押された。
實藤友紀(2) 6.0 しっかり守り、ボランチに的確にボールを出した。負傷交代は残念。
谷口彰悟(15) 5.5 後半は効かなかった。下がりっぱなしだったラインを上げたい。 
小宮山尊信(8) 5.5 南野をマークしきれず。66分、左サイドから完璧なセンタリング。
大島僚太(16) 5.5 前半はバランス良くスルーパスを繰り出す。後半は守備に追われる。
森谷賢太郎(19) 6.0 ドリブルでターンして相手をかわした。よい位置取りだった。
山本真希(6) 5.5 動き出し良くボールを拾う。後半からボランチに移ると守備を支えきれず。
小林悠(11) 5.5 いいシュートを放ったが、ゴールが決まらない。2点目をアシスト。
大久保嘉人(13) 6.0 下がって組立てに参加する。厳しい時間帯に貴重なゴールを決めた。
レナト(10) 6.5 ドリブルでの仕掛けが効いた。素晴らしいゴール。ロスタイムにイエロー。

■sub
46(19)金久保順(18) 5.5 右ウィングで攻撃にアクセントを加えた。
46(2)ジェシ(5) 5.5 はっきりした強いプレーで守る。88分にはシュートストップ。
77(13)中村憲剛(14) 5.5 展開力で決定機を作り出す。82分、ポストに当てるシュート。

■bench
西部洋平(21) 井川祐輔(4) 稲本潤一(20) パウリーニョ(34) 

■coach
風間八宏 6.0 3人ともにケガによる交代。稲本を使いたかったが枠がなかった。

■referee1
村上伸次 6.0 どちらのチームにも偏ることなく、中立的なジャッジ。

2014/09/04

140903C大阪1-3川崎(YNC QF #1)

C大阪1-3川崎(ヤンマースタジアム長居, 19:00KO, 5,734人)

ACL出場のため、ナビスコカップは予選リーグを免除されて準々決勝からの出場。
同じくACL組のセレッソ大阪との第1戦はアウェイゲーム。

セレッソは、MF扇原貴宏(2)とGKキム・ジンヒョン(21)が代表で不在。
MF山口蛍(6)やDF藤本康太(4)がケガで、メンバーを多く欠いた。

川崎は誰も代表に入らなかったが、中村がケガで欠場。
森谷をボランチに移し、右ウィングには金久保が入った。

■1st half
セレッソのプレスが弱く、ボランチの大島と森谷を中心にボールを動かす。
7分、大島が中央のスペースに抜け出してミドルシュート。
DFに当たってコースが変わり、そのままゴールが決まった。

セレッソはボールを運べず、いい形が作れない。
しかし33分、MF吉野峻光(15)の左クロスをFW南野拓実(13)が合わせて同点に追いつく。
ペナルティエリア内のマークがずれてしまい、南野をフリーにした。

■2nd half
後半、登里に代えて右SBに田中を投入。小宮山を右から左SBに回す。
セレッソのダイレクトパスがつながり、崩される。
ボールを奪っても、レナトに預けるしか攻め手がなかった。
川崎は自陣深くに押し込まれて、波状攻撃を受ける。
危ないシーンを作られたが、ゴールは決まらなかった。

57分、金久保に代えてボランチに山本を投入し、森谷を右ウィングに。
山本が間延びしたスペースを埋め、この交代でペースを掴む。

67分、大島がDFをしっかり引き付けてからラストパス。
森谷が美しいループをゴール右上に決めた。

続けて68分。レナトがPA内でドリブルを仕掛ける。
MF平野甲斐(18)が倒してしまい、PKを獲得。
倒れ方は大袈裟だったが、身体的な接触はあったので、妥当な判定。
レナトが自らPKを決めて、2点をリードして勝利した。

■summary
2戦目のホームゲームに向け、アウェイゴール3点は大きい。
スペクタクルなプレーは見れなかったが、内容は悪くなく、よい結果となった。

調子を落としているセレッソは、攻撃のパターンが少なく、脅威を感じなかった。
ペースを握ったのは、後半開始から20分程度だけ。
等々力での第2戦でもこのままリードを保ち、準決勝に進みたい。


■goal
33南野拓実(13)
7大島僚太(16) 67森谷賢太郎(19) 71PKレナト(10)

■judge
杉山力裕(1) 6.0 失点は仕方がない。守備機会は少なかったが着実にセーブ。
小宮山尊信(8) 6.0 左SBでは攻撃を防ぎきれなかったが、後半、右SBでは南野を抑えた。
實藤友紀(2) 6.0 相手FWを自由にさせなかった。89分、CKを頭で合わせる惜しいシュート。
谷口彰悟(15) 6.0 ロングボールを防ぎ、良く読みながら守った。パスワークも良かった。
登里享平(23) 5.0 南野のドリブルに翻弄された。前半だけで交代。
大島僚太(16) 6.5 中村不在の中、プレスをかわして前に向かうプレー。1ゴール。
森谷賢太郎(19) 6.5 周りとパスが合わないこともあったが、中短のパスを散らした。
金久保順(18) 5.5 中央に入りこんでパス交換に参加。サイドでは物足りなかった。
小林悠(11) 5.5 前に抜け出してボールを受けてもシュートに持ち込めなかった。
大久保嘉人(13) 5.5 下がってボールを受けようとするが、パスが入ってこなかった。
レナト(10) 6.5 左サイドをドリブルで攻略。PKを獲得して自らゴールを決める。

■sub
HT(23)田中裕介(3) 6.0 慎重なプレーが多かったが、守備を安定させた。
57(18)山本真希(6) 6.5 崩れていたバランスを回復した。劣勢を跳ね返した。

■bench
西部洋平(21) 井川祐輔(4) ジェシ(5) 稲本潤一(20) 安柄俊(27)

■coach
風間八宏 6.5 投入したカードで局面を変えた。交代枠を全て使いたかった。

■referee
高山啓義 6.5 分かりやすくストレスが少ないジャッジ。レナトのPK判定も妥当。

2014/08/31

140830名古屋1-1川崎(J1 #22)

名古屋1-1川崎(瑞穂陸上競技場, 19:00KO, 15,312人)

マリノス戦(J1 #21)で登里が退場し、出場停止。
左WBに小宮山、3バックの左ストッパーには井川が入った。
井川は愛媛戦(天皇杯 R16)以来の出場で、J1リーグではケガからの復帰後初出場。

名古屋はFWケネディ(16)、MFレアンドロ・ドミンゲス(33)が欠場。
新潟から移籍してきたFW川又堅碁(32)が3試合目の出場となった。
テレビ塔60周年記念ということで、ゴールドのきれいなユニフォームで登場。

■1st half
1分、川崎がいきなり得点をあげる。
キックオフから左サイドに運んでいって、ファウルをもらう。
中村のFKを、GK楢崎正剛(1)の前で谷口がヘディングで決めた。

その後も川崎がボールを持って攻勢に出る。
3バックのパスワークも的確で、名古屋のプレスをかいくぐる。
ボランチが空いていて、パスを出すところが多い。

しかし、25分すぎから名古屋のフォアチェックが強くなる。
川崎は全体のバランスが悪くなって、ミスパスが増える。
圧力を受けた最終ラインがロングボールを蹴り、名古屋に拾われてしまう。

29分、MF永井謙佑(18)のクロスを川又が走り込んで同点。
MF矢田旭(20)からの永井へのパスはオフサイドに見えた。
旗は上がらなかったが、矢田や小宮山はプレーを止めていた。
諦めずにボールを追った永井が素晴らしかった。

■2nd half
井川に代えて田中を投入して4バックに変更。
ボールが回るようになって、きれいな攻撃を繰り返していく。
名古屋は中央の守備を固め、カウンターで応戦する。

75分あたりで、名古屋の足が止まってくる。
中村、大島がフリーでボールを持ってもプレスがかからない。
左サイドからは、レナトがドリブルでチャンスを作った。
CKをたくさん獲得して、多彩な美しい攻撃を繰り出す。
しかし、ゴールを割ることはできなかった。

■summary
名古屋はスペースを潰してGK楢崎を中心に守り切った。
守備が最後まで破綻せず、カウンターでチャンスも作れてもいた。

川崎はゴールが生まれなかったが、特に後半、優勢だった。
優勝を狙うためには、ドローは物足りない。
しかし、見ていてとても楽しい試合だった。
どちらに転んでもおかしくない展開で、時間が短く感じられた。

次は中3日でナビスコ杯準々決勝となる。
引き続き楽しいゲームを見たいが、トーナメントなので負けたら終わり。
決勝まで進むために結果を出してほしい。


■goal
29川又堅碁(32)
1谷口彰悟(15)

■judge
杉山力裕(1) 6.0 失点はチャンスなし。シュートストップでチームを救った。
實藤友紀(2) 5.5 右に開いて森谷をサポート。バタバタしながら1失点に抑えた。
谷口彰悟(15) 6.0 早い時間にプロ初ゴール。中央で名古屋のロングボールを跳ね返した。
井川祐輔(4) 5.5 前半で交代することとなったが、右サイドを押し上げた。
小宮山尊信(8) 6.0 左サイドから効果的な攻撃を繰り出した。矢野貴章(19)を止め切れず。
中村憲剛(14) 6.0 ロングボールを配球。53分、レナトへヒールパス。J1で300試合出場。
大島僚太(16) 6.0 シュートや縦パス、前へのドリブルの意識が高い。DFに引っ掛ける。
森谷賢太郎(19) 5.5 後半、時間が進むにつれて動けなくなる。ボールに絡めなかった。
小林悠(11) 5.5 トラップがずれてゴールなし。63分の小宮山のクロスは決めたかった。
大久保嘉人(13) 5.5 下がってボールを受けるがマークがきつい。プレーが遅くなった。
レナト(10) 6.5 ドリブルは好調だがシュートは枠を外す。後半の攻撃を牽引した。

■sub
HT(4)田中裕介(3) 6.0 右SBに入ってレギュラーのときのようなプレー。攻撃は自重した。

■bench
西部洋平(21) 田中裕介(3) ジェシ(5) 中澤聡太(7) 稲本潤一(20) 山本真希(6) 金久保順(18)

■coach
風間八宏 5.5 後半のシステム変更がはまった。前線が疲れていたが、交代は1枚だけ。

■referee
岡部拓人 5.0 両チームともにファウルと判断するような、明白なファウルも流していた。

2014/08/23

140823横浜FM2-0川崎(J1 #21)

横浜FM2-0川崎(ニッパツ三ツ沢球技場, 19:00KO, 14,014人)

水曜日の愛媛FC戦(天皇杯 R32)に敗れて迎えるJ1リーグ第21節。
15,454人収容のニッパツ三ツ沢球技場での開催となった。

等々力(J1 #14)でも満員だったので、日産スタジアムではないのは残念。
日産の72,327人のキャパシティは埋まらないにせよ、多くの集客が見込めた。

先発メンバーは、3バックの谷口に代わりジェシが出場。
中2日だが、天皇杯ではジェシが90分、小林、大島が45分出場した。
その他のメンバーは休養をとっている。

横浜Fマリノスは、天皇杯で延長120分、ギラヴァンツ北九州に2-3で敗れている。
今日の先発メンバーでは、FW齋藤学(11)、DF栗原勇蔵(4)、DF下平匠(23)が120分フル出場。
MF藤本淳吾(25)が79分、MF小椋祥平(6)が30分出場している。
コンディション的には、若干川崎の方が有利な状況といえる。

■1st half
3分、左サイドからのクロスに登里が手を出してPKが与えられる。
登里にはイエローカードが提示されたが、決定的な場面ではなく、厳しい判定。
FWラフィーニャ(18)がPKを決めてマリノス先制。

マリノスは前からプレスを掛けてくる。
ボールを奪ってショートカウンターとなっても、後ろの選手は上がらない。
守りを固められても、川崎はプレスをかわしていい形を作っていた。

35分、ラフィーニャが中央をドリブルで突破する。
登里がショルダーで止め、2枚目のイエローで退場となった。
1枚イエローをもらっているので、安易なファウルは避けるべき。
しかし、このプレーはイエローに値するファウルではなかった。

これで1人少なくなったが、それでも川崎は攻める。
数的不利は否めず、精度は低いもののパスワークでゴールに迫った。
守備は余裕がなかったが、攻め込まれても失点は免れる。

GK榎本哲也(1)は、前半から時間稼ぎをスタート。
戻ってきたボールを足元で止め、相手FWが来るまで待っている。
榎本のこういった姿は見慣れてはいるが、悲しいプレー。

■2nd half
後半も、前半と同じような展開が続く。
マリノスに決定機を作られながらしのぎ、川崎は10人で攻撃を組み立てる。
ゴールは決まらなかったが、可能性はあった。

76分、川崎ゴール近くで混戦が続く中、笛が吹かれずプレーが止まらない。
こぼれたボールをMF兵藤慎剛(7)が抜け出してゴール。
2点差となったが、それでも怯むことなく同じようにゴールを目指した。
結局ゴールは生まれないまま、ゲームは終わった。

■summary
審判がゲームを壊してしまった。
登里の退場がなければ、密度の濃いゲームになったと思われる。
それを見ることができなくなったのはとても残念なこと。

天皇杯に続いて、連敗となった。
順位が2つ下がって、4位になったが、悲観することはない。
10人となっても、いつものように攻撃を続けたことは素晴らしかった。
次節以降も同じように攻撃的なサッカーを愚直に続けてほしい。


■goal
3PKラフィーニャ(11) 76兵藤慎剛(7)

■judge
杉山力裕(1) 5.5 ビッグセーブで2失点目を遅らせる。足元が不安定だった。
實藤友紀(2) 5.5 イエローは受けたものの、しっかりと守っていた。
ジェシ(5) 4.5 ハードなタックルで貢献。セルフジャッジでプレーを放棄した。
小宮山尊信(8) 5.0 ミスパスで決定機を与えた。登里退場後は左SBに入る。
中村憲剛(14) 5.5 無謀なロングボールもあったが、比較的フリーでボールを持てた。
大島僚太(16) 5.0 プレスをよくかわしていたが、ゴールに向かう迫力が足りない。
森谷賢太郎(19) 5.5 豊富な運動量を見せる。右SBに入ってからは守りに不安。
登里享平(23) 3.5 厳しい判定だが、2つ目のイエローでは無理する必要がなかった。
小林悠(11) 5.5 動きは良かったが、いいボールが供給される機会が少なかった。
大久保嘉人(13) 5.0 中盤に下りることが多く、チャンスにゴール前にいなかった。
レナト(10) 5.5 左サイドからのドリブルで違いを見せた。惜しいゴールを放った。

■sub
81(19)山本真希(6) 5.5 ボランチでボールに触って動いていた。
86(2)田中裕介(3) 5.0 攻撃的なオプションとしては無理がある。機能しなかった。

■bench
西部洋平(21) 井川祐輔(4) 中澤聡太(7) 稲本潤一(20) 金久保順(18) 

■coach
風間八宏 5.5 退場によって選択肢は少なくなった。しかし、森島はベンチに置くべき。

■referee
家本政明 3.0 マリノスを勝利に導いた。プレーごとに判定がぶれすぎた。

2014/08/21

140820川崎0-1愛媛(天皇杯 R32)

川崎0-1愛媛(等々力, 19:00KO, 5,104人)

2回戦のYSCC横浜戦(天皇杯 R64)に際どく勝利して、天皇杯3回戦。

川崎は土曜日のC大阪戦(J1 #20)から中3日。
次の試合は中2日で横浜FM戦(J1 #21)を迎える。
リーグ戦の最中のカップ戦で、C大阪戦から先発メンバーを全員変える。
中村、大久保、レナト、實藤、登里などのレギュラー陣がベンチ外となった。

愛媛も日曜日の松本戦(J2 #27)から中2日。
こちらも大幅にメンバーを変えているとのこと。
なお、一平君(準マスコット)と伊予柑太君(公式マスコット)も来場していた。

■1st half
愛媛はコンパクトな陣形を敷いてきた。
川崎はジェシ、中澤、井川の3バックが大きく開いて攻撃を仕掛ける。
パウリーニョ、山本のボランチまではボールを持つことができた。
しかし、ゴールに近くなると、愛媛がきっちりとブロック。

愛媛は決定機を作れていなかったが、34分、先制に成功。
神戸ユース出身の18歳、FW表原玄太(24)が中央でボールを受け、DFを振り切ってきれいにゴール。
川崎は反撃の糸口も掴めないまま前半が終了する。

■2nd half
後半開始から、川崎は小林と大島を投入。
1点ビハインド、かつ攻撃が機能していない中、思い切った交代カードを切った。
愛媛はミスパスが少なく、フリーとなった選手にきちっとボールがつながる。

川崎は大島を中心に攻勢に出る。
愛媛はボランチに対するプレスが弱く、大島には余裕があった。
しかし、前線の選手に動きが少なく、探しても出しどころが見つからない。

左サイドの山越が、再三えぐってクロスを上げていく。
しかしワンパターンなので、中で跳ね返されてしまう。

76分、谷口を投入し、攻撃はさらにスムースになるが、ゴールは生まれず。
愛媛は的確に選手交代を行って、ジャイアント・キリングを達成。
守るだけではなく、きちんとしたパスワークを披露し、内容を伴う勝利となった。

■summary
今年の天皇杯は3回戦で終わってしまった。
残念だが、川崎に勝ち抜く力はなかった。
しかし、ターンオーヴァーする以上、敗退という結果もやむを得ない。
追撃のためには中村、レナトの力も欲しかったが、ベンチ外とした監督の判断は尊重できる。


■goal
34表原玄太(24)

■judge
西部洋平(21) 6.0 失点はDFが振り切られたもので仕方がない。杉山より安定した動作。
ジェシ(5) 5.0 右に大きく開いてのビルドアップは機能せず。中央の方が適性があると思う。
中澤聡太(7) 5.5 失点時にかわされたが、守備は安定。セットプレーで決めてほしかった。
井川祐輔(4) 5.5 左サイドから山越にボールを供給した。守備もまずまず。
山越享太郎(25) 6.5 再三に渡って攻め上がり、クロスも上げる。とても良かった。
田中裕介(3) 4.5 ボールロストが目立つ。クロスの精度が低く、攻撃できなかった。
山本真希(6) 5.5 後半、ボールに触る機会が減った。80分に決定機を迎え、惜しくも外す。
パウリーニョ(34) 4.0 不要なイエローをもらい、パスミスを繰り返した。残念な出来。
可児壮隆(26) 5.5 足元の上手さを見せる。ショートパスでビルドアップに参加した。
森島康仁(9) 5.0 マークをはがせずパスを呼べなかった。もっと効果的に動きたい。
金久保順(18) 5.5 FKと右CKを担当。ボールに多く触るが、タイミングが合っていない。

■sub
HT(9)小林悠(11) 6.0 抜け出しでチャンスを作った。周囲とは呼吸が整わなかった。
HT(34)大島僚太(16) 6.5 ボールを集め、たくさんのパスを供給。決定機を編み出したい。
76(26)谷口彰悟(15) 6.0 ボランチに入った。ヘディングの強さを見せる。

■bench
杉山力裕(1) 中澤聡太(7) 稲本潤一(20) 福森晃斗(22)

■coach
風間八宏 5.5 結果は出せなかったが、ターンオーヴァーの必要がある以上、やむを得ない。

■referee
今村義朗 6.0 見ていてストレスが少ない判定を行った。

2014/08/17

140816川崎5-4C大阪(J1 #20)

川崎5-4C大阪(等々力, 19:00KO, 18,124人)

セレッソ大阪とは7月12日にアウェイ(J1 #12)で対戦し、勝利している。
第12節はACLのため延期していて、1か月と短いスパンでの再戦となった。

セレッソはFW柿谷陽一朗(8)がバーゼル(スイスリーグ)に移籍。
さらにMF山口蛍(6)が負傷中。
数試合を同じメンバーで戦っている川崎が少し有利な状況。

■1st half
川崎が主導権を握りかけるが、単純なクロスから失点する。
登里がマークをミスし、MF南野拓実(13)がヘディングでゴールを決める。

しかし、ここから川崎の時間が長く続く。
セレッソは強いプレスを掛けてくるものの、余裕を持ってボールをさばく。
川崎のフリーランにセレッソのマークが間に合わず、どんどんチャンスを作る。
中央からだけでなく、右サイド、左サイドからも攻撃を仕掛ける。
10分、13分、26分、45+1分と4ゴール。
逆転して4-1となったところで前半を終えた。

■2nd half
後半、セレッソが反撃に出る。
MF扇原貴宏(2)をアンカーに投入し、システムを4-4-2から3-5-2に変える。
選手が適切に配置され、セカンドボールも拾えるようになる。
扇原の配球がとてもよく、前半とはうって変わってチャンスを作り出していく。

49分、74分のゴールであっという間に4-3と1点差になる。
しかし、81分、小林がCKのクリアボールから2点目のゴールを決めて5-3。
劣勢の中で生まれたこのゴールはとても大きかった。
セレッソもFWフォルラン(10)が美しすぎるボレーを決めたが、最後は5-4での辛勝となった。

■summary
川崎は後半、思うようにプレーができなかった。
それでも、きちんと勝利をおさめた。
4失点しても、勝ち点3がとれたことはよい結果。
試合の内容が良くなくても、勝ち点をとり続けてきたい。


前半と後半で両チームの印象が大きく変わったゲーム。
ナビスコの決勝トーナメント1回戦で再び9月に対決する。
次回対戦がどのような展開になるか、楽しみ。


■goal
10,81小林悠(11) 13大久保嘉人(13) 26PKレナト(10) 45+1中村憲剛(14)
5南野拓実(13) 49丸橋祐介(14) 74藤本康太(4) 85フォルラン(10)

■judge
杉山力裕(1) 5.0 4失点は取られすぎ。キャッチしてからのパス配給が危うかった。
實藤友紀(2) 5.5 藤本の得点シーンではボールに触りたかった。
谷口彰悟(15) 5.5 ヘッドでクロスを跳ね返した。フォルランは止め切れなかった。
小宮山尊信(8) 5.0 CBなのにSBのような攻撃参加。守備では貢献できなかった。
中村憲剛(14) 6.5 ボール回しのリズムを変えるロングボールを繰り出した。
大島僚太(16) 5.5 前半は良かったが、後半になるとボールを展開できなかった。
森谷賢太郎(19) 5.5 ゴール前まで入りこんだ。守備に多くを求めるのは難しいか。
登里享平(23) 5.0 南野のゴールではマークを外す。サイド攻撃をたくさん仕掛けていた。
小林悠(11) 7.5 2ゴール。特に2点目は素早い反応だった。さらに2本、ポストに当てる。
大久保嘉人(13) 7.0 小林へのアシストは素晴らしかった。ミドルもまずまずの精度。
レナト(10) 7.0 PK奪取から1ゴール。2アシスト。PA内に切れ込むドリブルも戻ってきた。

■sub
61(19)稲本潤一(20) 5.5 相手に食いついて守備をまとめる。簡単なミスパスが目立った。
90(10)ジェシ(5) 5.5 最終ラインに仁王立ち。いるだけで安心感があった。
90+3(11)田中裕介(3) 5.5 終了間際に投入される。右ウィングに入った。

■bench
西部洋平(21) 井川祐輔(4) 山本真希(6) 金久保順(18)

■coach
風間八宏 6.5 交代策は当たらなかった。それでも結果を出した。

■referee
吉田寿光 6.0 抑え目のジャッジで試合をコントロールした。

2014/08/10

140809川崎2-1浦和(J1 #19)

川崎2-1浦和(等々力, 19:00KO, 18,378人)

前節柏戦(J1 #18)は、サイドをうまく使われて1-4の敗戦。
柏と同じようなスタイルの浦和に対して、今シーズン初めての3バックで臨む。
といっても、メンバーはほぼ同じ。
小宮山が右SBからCBへ、森谷が右WBとポジションを動かしての3バック。
また、レナトがワールドカップ中断後、初めての先発。
これまでポジションを埋めてきた金久保が、ベンチスタートとなった。

■1st half
浦和のキックオフから、そのままゴールが生まれる。
ロングフィードを谷口がヘディングでクリアしたが、MF梅崎司(7)がダイレクトボレー。
杉山が触ったものの、美しいゴールを決められた。

逆に川崎も、ゴール後のキックオフから、そのまま同点ゴール。
森谷が技巧的なシュートをポストに当て、こぼれ球をレナトが詰めた。
試合開始直後から、相手にボールを渡さないまま、慌ただしく2ゴールが生まれた。

浦和は、前線からアグレッシブな早いプレスを仕掛けてきた。
プレスを受け、川崎はボールを保持できず、低い位置でボールを失ってはピンチを招く。
浦和はセカンドボールを拾い、いい形で攻撃を続ける。

川崎の3バックは、最初はぎこちなかったが、徐々に落ち着いてくる。
狙ってオフサイドをとれるようになり、ロングボールに対応していく。

■2nd half
後半は、一進一退の攻防が続く。
71分、FW李忠成(20)のヘディングを杉山が好セーブ。
決定機も作られていったが、なんとか切り抜ける。

浦和の足がだんだん止まり、ボールホルダーへのプレスが弱まる。
川崎がボールを持てるようになり、決定機を作り出していく。
ペトロヴィッチ監督は疲れた選手を次々に交代させるが、機能せず。
守備が後手に回り、ファウルで止めることが多くなった。

78分、杉山のスローから、レナトがプレスをかわして左サイドを持ちあがる。
浦和の3人の選手がレナトに引き寄せられて、中央に大きなスペースができる。
中村がボールを受けると、多くの選択肢の中から大久保にラストパス。
大久保はフェイントでGK西川周作(21)を外し、きれいに左隅に決めた。

その後も川崎はカウンターで次々と決定機を作り出すが、追加点を奪えない。
浦和もサイドからのクロスで同点ゴールを狙うが、大きなチャンスは作れなかった。
川崎は落ち着いて選手交代を行い、逃げ切った。

■summary
埼玉でのアウェイゲーム(J1 #8)と同じように、見応えある素晴らしいゲームだった。
結果がどうであれ、レヴェルが高いサッカーを見ることができれば満足できる。
運動量が落ちる前に、浦和がゴールを決めていたら、違った展開になったと思われる。
紙一重の攻防を見るのはとても楽しかった。

16節で鳥栖(当時2位)に勝ったのに続いて、上位の浦和(2位)との対決を制した。
大きな成果だが、タイトルのためには引き続き、勝ち点を着実に積み上げていきたい。
川崎は3バックでも4バックでも、コンセプトは変わることがなかった。
相手のフォーメーションによって、どちらがよいか使い分けていくのがよいと思う。

■goal
3レナト(10) 78大久保嘉人(13)
2梅崎司(7)

■judge
杉山力裕(1) 7.0 71分、李のヘッドを片手で防ぐ。フィードミスはあったが、勝利の立役者。
實藤友紀(2) 6.0 前節で負った肩の脱臼の影響を感じさせなかった。が、足を痛めて交代。
谷口彰悟(15) 6.5 失点に絡んだが、それ以外は3バックの中心として奮闘した。
小宮山尊信(8) 6.0 馴れないCBで出場。よくピンチを防ぐ。攻撃ではレナトをサポート。
中村憲剛(14) 7.0 長短のパスを繰り出し、チャンスを作った。決勝アシスト。
大島僚太(16) 5.5 シュートチャンスでも味方を探してしまう。積極的にシュートしたい。
森谷賢太郎(19) 6.0 同点ゴールを生んだシュート以外は、守備に追われていた。
登里享平(23) 6.5 ミスパスでピンチを招いたが、ドリブルの好調は継続していた。
小林悠(11) 5.5 背後への動き出しを繰り返したが、ボールが入らなかった。
大久保嘉人(13) 7.0 フェイントを入れて決勝ゴール。キープ力でも貢献した。
レナト(10) 6.5 2人抜きのドリブルなど、登里と小宮山のサポートで左サイドを切り裂く。

■sub
82(2)稲本潤一(20) 6.0 實藤のアクシデントによる出場。守備に落ち着きをもたらした。
89(19)田中裕介(3) 5.5 守備に厚みをもたらす。
90+3(11)ジェシ(5) 5.5 最後の最後に投入される。ワンプレーでも存在感あり。

■bench
西部洋平(21) 中澤聡太(7) 金久保順(18) 森島康仁(9)

■coach
風間八宏 6.5 柏戦の敗北のあと、チームを立て直した。遅めだが、交代カードを3枚切った。

■referee
飯田淳平 6.0 前半は浦和、後半は川崎有利だったが、妥当な判定が多かった。

2014/08/03

140802柏4-1川崎(J1 #18)

柏4-1川崎(日立柏, 19:00KO, 11,963人)

4連勝で3位、首位浦和と勝ち点差3まで縮めて迎えたアウェイ柏戦。
前節新潟戦(J1 #17)に続き、川崎市制90周年記念ユニフォームでプレー。

■1st half
柏はパスコースを遮断しながら緩やかなプレスをかけてきた。
川崎は低い位置からプレスを受け、ボールロストを重ねる。
素早くカウンターを浴びて、ピンチを招いた。

16分、實藤が肩を負傷してジェシに交代すると、パスの出し手が減った。
前にボールを運べない歯がゆい展開となる。

柏は断続的にカウンターから決定機を作り出す。
川崎の4バックに対して、左右のSBが高い位置取りで5トップ気味となる。
数的有利を作り、フリーの選手にパスを出し、クロスでチャンスを作る。

どちらかといえば、川崎の方が振り回されて体力を消耗する展開となった。
ロスタイム、サイドからのクロスをMF高山薫(13)が決めたが、直後に中村憲剛のミドルで追いつく。

■2nd half
後半開始から、川崎がペースを掴む。
ショートパスがつながり、長い時間をかけて攻撃を仕掛ける。
しかし、ゴールを割れないまま、55分あたりで主導権を渡す。
柏がサイドからのクロスで川崎の守備を揺さぶっていく。

62分、右SB藤田優人(2)がきれいなミドルシュートを決める。
その後、高山が2点目、さらにレアンドロが決め、3点差となった。
川崎の最終ラインは柏のカウンターからの早い攻撃に集中できない。
マークを見失っては失点を重ねた。

■summary
柏が川崎の良さを消し、面白いように優勢となった。
それでも川崎は、愚直にいつも通りのサッカーを継続した。
悲観するほど悪い内容でなかったと思う。

■goal
45+1, 68高山薫(13) 62藤田優人(2) 70レアンドロ(11)
45+2中村憲剛(14)

■judge
杉山力裕(1) 5.0 1つでもゴールを防ぎたかった。西部がベンチに控える中、厳しい結果。
小宮山尊信(8) 4.5 サイド攻撃にさらされて守りを強いられる。攻撃参加が少なかった。
實藤友紀(2) 6.0 悪くはなかったが、14分、右肩を痛めて交代。
谷口彰悟(15) 4.5 レアンドロに自由にボールを持たれる。パスミスも散見。
登里享平(23) 5.0 レナトと組んで、攻撃に参加した。が、1人では守り切れなかった。
中村憲剛(14) 6.0 45+2分、素晴らしいゴールで同点に追いつく。
大島僚太(16) 5.5 受け手が少なく、フリーでボールを持っても中村への横パスが多かった。
森谷賢太郎(19) 5.5 1点目をアシストする。全体的には躍動できなかった。
金久保順(18) 5.0 守備に追われる。スペースがない中、パスも出せなかった。
大久保嘉人(13) 5.5 49分のバー直撃シュートなど、惜しかったがゴールはなかった。
小林悠(11) 5.5 トラップからの抜け出しでチャンスを作ったが、単発に終わる。

■sub
14(2)ジェシ(5) 5.0 サイドからのクロスボールに対応できず。安定感がなかった。
HT(18)レナト(10) 5.0 前への突破は見せたが、守備で貢献できなかった。
73(19)稲本潤一(20) 6.0 ボールを散らして攻撃を支えた。

■bench
西部洋平(21) 田中裕介(3) パウリーニョ(34) 森島康仁(9)

■coach
風間八宏 5.0 劣勢を受けて早目に交代枠を使ったが、有効な対策とはならなかった。

■referee
高山啓義 6.0 及第点の判定。もっとアドヴァンテージをとってもよかったか。

2014/07/28

140727川崎1-0新潟(J1 #17)

川崎1-0新潟(等々力, 19:00KO, 19,254人)

川崎は市制90周年記念ということで特別なユニフォームを着用。
いつもより濃い目のブルーで、袖が白いが、見ていて違和感は少なかった。

水曜日の鳥栖戦(J1 #16)も、鳥栖市制60周年の記念試合として開催。
Jクラブが地元のイベントを担当することは、よいことだと思う。

川崎のスターティング・メンバーは3試合連続で同じとなった。
引き続きレナトはベンチスタートとなる。

■1st half
新潟も川崎と同じようにボールを保持するスタイル。
どちらかにボールが渡ると、長い時間、一方の攻撃が続いた。

決定機は川崎が多く作り出したが、新潟にもいい時間帯があった。
どちらかといえば、新潟がボールを保持する時間の方が長くなる。
サイドを使ってよいリズムで攻撃して、川崎は守備に走らされた。

■2nd half
川崎は新潟のプレスを避けて、中村、大島から縦にロングボールを入れる。
そのため、ボールを保持する時間がいつもより短めとなった。
ショートパスで崩すプレーだけではないところを見せる。
60分、大島の縦パスに抜け出した大久保が、森谷にラストパス。
森谷はゴール左隅にきれいにシュートを決めて先制した。

新潟はエリア外からのシュート、アーリークロスなどで攻勢を強める。
しかし、パスの精度は高くはなく、決定的にはならなかった。

川崎も金久保に代えてレナトを投入し、左サイドを中心に攻撃。
新潟は、右SB松原健(27)がレナトをよく抑える。
さらにはGK守田達弥(21)が決定的なシュートを止め、2点目を許さない。
最後は稲本、田中を投入して、適切に時間を使ってゲームを終えた。

■summary
新潟はいいサッカーを見せてくれた。
特にMFレオ・シルバ(8)が攻守に渡って素晴らしいパフォーマンス。
ただ、シュートに結びつくプレーが少なかった。
結果が伴わない時期が続いているが、パスサッカーを続けることができるか。

川崎は連戦による疲労の影響か、ボールロストが目立った。
攻撃も速攻主体となり、パスをたくさんつないでの崩しが少なかった。
それでもしっかり勝利を掴んだ。

次の柏戦まで中5日。
この間、どれだけパフォーマンスを回復することができるか。
引き続き、楽しいサッカーを見たい。


■goal
60森谷賢太郎(19)

■judge
杉山力裕(1) 6.5 完封に貢献。キックの精度が低く、みすみす相手にボールを与えた。
小宮山尊信(8) 6.0 24分、GKとの1対1のシュート。攻め上がることが少なかった。
實藤友紀(2) 6.5 ファウルぎりぎりのプレーでFW田中達也(9)や鈴木武蔵(28)を抑えた。
谷口彰悟(15) 7.0 繰り返されるロングボールを、ヘディングで根気よくクリアした。
登里享平(23) 6.0 ドリブルでPA内侵入やクロス。安易なスライディングでピンチを招く。
中村憲剛(14) 6.5 プレッシングに対抗して、最終ライン裏へのスルーパスを多用した。
大島僚太(16) 6.5 ボールロストもあったが、プレスをかわしながら落ち着いてプレー。
森谷賢太郎(19) 6.5 決勝ゴール。全体的には低い位置取り。攻撃への貢献が少なかった。
金久保順(18) 6.0 味方から近い位置でボールに触った。レナトとは違った魅力を見せた。
大久保嘉人(13) 6.0 シュートもできたが、冷静にDFを引き付けて森谷のゴールをアシスト。
小林悠(11) 6.0 ポストプレーをこなす。トラップからシュートまでの一連の流れは見事。

■sub
63(18)レナト(10) 6.0 縦への突破で慌てさせる。体調が戻ればサブはもったいない。
80(19)稲本潤一(20) 6.0 ボール保持者に強いプレスをかけて、時間を進めた。
90+2(11)田中裕介(3) 5.5 J1再開後は先発していないが、高い意識で備えてほしい。

■bench
新井章太(30) 中澤聡太(7) 可児壮隆(26) 森島康仁(9)

■coach
風間八宏 6.5 戦況を見ながら3枚の交代枠を有効に使った。

■referee
木村博之 6.5 ファウルの判定が適切で、切れ目の少ないゲームを作った。

2014/07/24

140723鳥栖0-1川崎(J1 #16)

鳥栖0-1川崎(ベストアメニティスタジアム, 19:00KO, 23,277人)

鳥栖の市政60周年記念試合。
ちょうど還暦ということで、鳥栖は赤いユニフォームを着用する。
平日開催なのに客席は満員。
特別ユニフォームの着用率も高く、素晴らしい環境でのゲームとなった。

川崎のスターティング・メンバーは前節清水戦(J1 #15)と同じ。
アウェイ3連戦の最後となるが、3試合ともホーム・ユニフォームを着用した。

■1st half
川崎はボールを保持してパスを繰り返す。
ボールホルダーに対する鳥栖のプレスが弱く、ボランチが前を向いてプレー。
森谷、金久保がサイドに開かず、ボランチの近くでパスワークに参加する。
中央からの攻撃が多く、崩せはしないが、鳥栖の選手を走らせて体力を使わせる。

鳥栖の攻撃は、縦に長いボールを蹴って、前線の選手が勝負するものが中心。
決定的な場面も作られていたが、お互いに無失点で前半を終えた。

■2nd half
後半になると、鳥栖がボランチへのマークを強めてくる。
56分、金久保に代えてレナトを投入。
レナトは左サイドで、ドリブル突破を見せていく。
ケガ明けなので無理してほしくないが、よい交代となった。

62分、登里が左サイドからPA内にドリブルで侵入してクロス。
跳ね返されたところを拾い、森谷から再び左サイドの登里にボールが戻る。
登里は躊躇なくドリブルして、GK林彰洋(33)のニアサイドを抜いてゴール。
素晴らしいゴールとなった。

1点リードして68分、森谷に代えてパウリーニョを投入する。
風間監督が勝っている展開で早い時間に選手交代するのは珍しい。
しかし、そのパウリーニョが、18分間で2枚のイエローカードを受けて退場。
イエローに値するファウルを繰り返す残念なプレーだった。

攻勢に出た鳥栖に防戦一方となる。
ボールを奪っても前に蹴るだけで、セカンドボールが拾えない。
波状攻撃を受けるが、ポストや杉山の好セーブに助けられながら、なんとかタイムアップを迎えた。

■summary
川崎のパスワークを防いだ鳥栖の守備は素晴らしかった。
両チームともに過度に守備的になることがなかった。
それぞれの持ち味を生かした攻撃的なサッカーをみせてくれた。
夏の連戦の影響も見られず、最後まで見応えのある内容だった。


■goal
62登里享平(23)

■judge
杉山力裕(1) 7.0 前節に続いて素晴らしいシュートブロックを見せる。完封に導く。
小宮山尊信(8) 6.0 守備に注力していた。攻撃に参加する回数が少なかった。
實藤友紀(2) 6.5 鳥栖のロングボールには手を焼いたが、きちっと守り切った。
谷口彰悟(15) 6.5 FW豊田陽平(11)をマーク。安易にクリアせず、味方につないだ。
登里享平(23) 7.0 左サイドから何度もPA内に入り込む。ニアを破ったゴールは素晴らしい。
中村憲剛(14) 6.0 視野の広いパスを出す。ロスタイムにファイルをもらい時間を使った。
大島僚太(16) 6.0 前を向いてボールを保持して、アグレッシブに縦パスを入れていく。
森谷賢太郎(19) 6.0 良い場面に顔を出してボールに触る。登里の決勝ゴールをアシスト。
金久保順(18) 5.5 中側に位置取って、ボランチをサポート。トリッキーなプレーを見せた。
大久保嘉人(13) 5.5 プレスを受けつつも積極的にミドルシュートを放つ。枠外が多かった。
小林悠(11) 5.5 最前線でパスを受けるが、つぶされることも多かった。

■sub
56(18)レナト(10) 6.5 ゴールは決められなかったが、ドリブルでアクセントを付けた。
68(19)パウリーニョ(34) 3.5 86分にイエロー2枚目。最悪の結果を招いた。
87(11)中澤聡太(7) 6.0 数的不利の状況で投入されると、リードを守り切った。

■bench
西部洋平(21) 田中裕介(3) 稲本潤一(20) 森島康仁(9)

■coach
風間八宏 6.5 パウリーニョの退場は誤算だったが、早目の選手交代で勝利に貢献した。

■referee
松尾一 6.5 見ていてストレスが少ない的確な判定だった。

2014/07/21

140719清水0-2川崎(J1 #15)

清水0-2川崎(IAIスタジアム日本平, 18:00KO, 15,305人)

先発は、火曜日のC大阪戦(J1 #12)の後半のメンバーから、CBジェシを實藤に変える。
實藤は今季リーグ戦初出場で、谷口とCBのコンビを組む。
ジェシは左膝の手術からC大阪戦で復帰したばかり。
無理をさせない意味の休養ならいいが、1試合を終えての具合が心配。

C大阪戦で後半から出場した金久保が、移籍後リーグ戦初先発。
逆に田中がベンチスタートとなった。

■1st half
清水が前線からのプレス、中央からの突破とワイド攻撃で主導権を握る。
いくつか惜しいシーンを作ったが、GK杉山の好守やオフサイドにかかって決められない。
対する川崎はパスワークで対抗するが、ぎこちなく崩しきれず。
チャンスが少ないまま前半を終える。

■2nd half
川崎はショートパスをつなぐが、中央を固める清水の守りに手を焼く。
54分、右サイドで何度もパスをつなぎ、空いたスペースに小宮山が走り込む。
ゴールラインぎりぎりからのクロスを、中央の小林が頭で合わせる。
GK相澤貴志(21)はボールに触れたものの、ゴールが決まった。

続いて62分、森谷がつないで小林がシュート。
ポストに当たって戻ったところを詰めた大久保がゴールに流し込む。

鮮やかなプレーで2点をリードして、ゆったりと時間を使っていく。
前線でチャンスになっても、無理に押し上げることはしない。
途中で投入された稲本、パウリーニョも、清水の攻撃を摘んだ。

川崎のボールを持つ時間が長くなり、清水は守備に追われる。
単発ながらチャンスを作っても、杉山が難しいシュートをブロックする。
そのままゲーム終了となった。

■summary
相澤は2失点したが、好セーブを連発し、良いパフォーマンスを見せた。
これに対して杉山も完封に貢献。どちらのGKも素晴らしかった。

川崎はSBの攻撃参加のタイミングがよかった。
實藤と谷口のCBは、FWノヴァコヴィッチ(18)やFW大前元気(10)のポストプレーをつぶせなかった。
しかし、慌てる場面は少なく破綻しなかった。
ビルトアップでは、どちらもボランチに際どいパスを通す。
ジェシや井川の復帰までに、2人の真価が問われていくこととなる。

攻撃陣は魅惑的なパスワークを繰り広げた。
金久保のボールタッチもスムースな展開に寄与。
ボランチからの長いパスも見られ、楽しいゲームを見ることができた。

■goal
54小林悠(11) 62大久保嘉人(13)

■judge
杉山力裕(1) 7.5 決定的な難しいシュートを多く止めて無失点。勝利の立役者となる。
小宮山尊信(8) 7.0 機を見て上がって攻撃を組み立てる。PA内に侵入してかきまわす。
實藤友紀(2) 6.0 ファウルで止めるシーンが目立つ。ビルドアップではいいパスを供給した。
谷口彰悟(15) 6.0 対人の強さは見られなかったが、相手の攻撃の展開を読んでよく守った。
登里享平(23) 6.0 まずまずの出来だった。エリア近くでの仕掛けにもっと工夫が欲しい。
中村憲剛(14) 6.5 清水DFの裏を長いパスで狙う。トリッキーなワンタッチでリズムを作る。
大島僚太(16) 6.5 ポジションが良く、パスの起点になった。守備も効いていた。
森谷賢太郎(19) 6.5 ゴールは決められなかったが、よく動いていた。CKも任される。
金久保順(18) 6.0 ゲーム開始後はミスがあったが、徐々に馴染みパスの中継点になる。
大久保嘉人(13) 6.5 きちんとゴール前に走り込んで2点目。キープ力でも貢献する。
小林悠(11) 7.0 先制ゴールは完璧なヘディング。裏への動き出しで攻撃を引っ張った。

■sub
80(18)稲本潤一(20) 6.0 ボランチで攻守に安定をもたらした。
90+1(11)パウリーニョ(34) 6.0 少ない時間でボールカットを見せた。

■bench
安藤駿介(24) 田中裕介(3) 中澤聡太(7) 山越享太郎(25) 森島康仁(9)

■coach
風間八宏 6.0 よい結果をもたらした。交代枠の行使は遅かった。

■referee
家本政明 6.0 逆の印象を受ける判定もあったが、総じて順調に裁いた。

2014/07/16

140715C大阪1-2川崎(J1 #12)

C大阪1-2川崎(キンチョウスタジアム, 19:00KO, 15,873人)

ACLのために順延していたJ1リーグ第12節。
 J1リーグは、ワールドカップ中断期間からこの週末に再開する。
 その前の水曜日にACL出場4チーム同士の2試合が組まれた。

土曜日のYSCC横浜戦(天皇杯 R64)から中2日。
 C大阪も同じく延長戦を制し、120分間、プレーしている。

天皇杯に続いて先発するのは、GK杉山と小宮山の2人だけ。
 大きなターンオーバーを行っている。

対するセレッソ大阪は、先発10人を続けて起用する。
 MF長谷川アーリアジャスール(5)がMF楠神順平(11)に変わっただけ。
バーゼル(SUI)への移籍が決まった柿谷陽一朗(8)にとって、最後の試合となる。

■1st half
セレッソは、川崎の最終ラインまで強くプレスをかける。
 川崎は最初はプレスをかいくぐるが、5分すぎから奪われはじめる。
 ボールをキープできず、蹴ってもセカンドボールを拾えない。

セレッソはパスを繋ぎ、サイドからの攻撃や縦パスでクサビを入れる。
先制点は19分。
 楠神が左サイドを突破し、FW杉本健勇(20)を経由する。
 MF南野拓実(13)が右サイドを深く切り裂いてからセンタリング。
 流れるような展開から、MF安藤淳(16)がゴールを決めた。
川崎の最終ラインは横に揺さぶられて、対応が後手になった。

そのままセレッソの攻勢が続き、いくつもの決定機を作られる。
 しかし、GK杉山を中心に防ぎ、1失点にとどめた。

■2nd half
後半、田中に代えて、左のウィングに金久保を投入。
 左ウィングの登里を左SB、さらに小宮山を右SBに回した。

金久保が大島、中村とショートパスを展開し、ボールが回る。
 セレッソのプレスも弱まってきて、チャンスを作り出した。

57分、中村のスルーパスを小林悠が受け、抜け出したところでPK。
 DF藤本康太(4)がレフェリーの反対側で小林悠のユニフォームを引っ張った。
このPKを大久保が決めて、同点となる。

セレッソの運動量が落ちて、攻勢を強めていく。
75分、金久保がミドルを決めて逆転。
 大島のパスを金久保がスルーして、DFに当たって戻ってきたところをゴール右隅にシュート。
 GKキム・ジンヒョン(21)も反応したが、少し届かなかった。

79分、南野が大島への報復行為でレッドカード。
 大島もイエローをもらったが、走れなくなったセレッソが10人になった。
 川崎は安全なプレーに終始し、選手交代も的確に行って時間を使った。
 顔見世で柿谷が登場したが、特に見せ場は作れなかった。

■summary
セレッソは素晴らしかった前半に、2点目を取れなかったのが痛かった。
 後半にペースが鈍ってしまい、川崎の攻撃を防ぐことができなかった。

川崎は立ち上がりが悪く、徐々に良くなっていく流れ。
 初めてセンターバックに入った谷口が、思った以上に効いていた。
 コンディションに気を使いながら、引き続き面白いサッカーを見せてほしい。

■goal
19安藤淳(16)
60PK大久保嘉人(13) 75金久保順(18)

■judge
杉山力裕(1) 6.5 細かなミスはあったが、多くのシュートをセーブし、2失点目を防いだ。
田中裕介(3) 5.0 チーム全体が悪かった前半だけで交代した。攻撃時の位置が悪かった。
ジェシ(5) 6.5 クロスを何度も跳ね返した。手術明けの左膝の具合も良さそう。
谷口彰悟(15) 6.0 プロ初のセンターバック。ジェシのサポートを受け無難にこなした。
小宮山尊信(8) 6.0 左SBではもたついたが、後半の右SBでは中2日の疲労を感じさせなかった。
中村憲剛(14) 6.5 ミスパスが多かったが、攻撃的なパスを繰り出し続けた。
大島僚太(16) 6.5 まずまず。粘り強く守った。南野が退場した際には大島も感情的になった。
森谷賢太郎(19) 6.0 後半は気の効いたプレーで光っていた。
登里享平(23) 6.5 ドリブルでの突破、攻め上がるタイミングも良かった。
大久保嘉人(13) 6.0 バイタルまで下がることが多かった。PKを落ち着いて真ん中に決める。
小林悠(11) 6.5 よい動き出しを見せた。ファウルをとってもらえなかったが、PKを奪取。

■sub
46(3)金久保順(18) 7.5 パスを出して走って攻撃を下支えした。素晴らしい決勝ゴール。 
89(19)パウリーニョ(34) 6.0 ボランチでバランスをとりながら、ゲームを終わらせた。
90+5(11)稲本潤一(20) 5.5 ほとんどプレーに関与しなかった。

■bench
新井章太(30) 實藤友紀(2) 中澤聡太(7) 森島康仁(9)

■coach
風間八宏 7.0 金久保投入で局面を打開した。天皇杯でのターンオーバーの効果も出た。

■referee
佐藤隆治 6.0 PKと南野の退場の判定は妥当と思われるが、微妙な判定が見受けられた。

2014/07/13

140712川崎2-1YSCC横浜(天皇杯 R64)

川崎2-1YSCC横浜(等々力, 19:00KO, 5,490人)

天皇杯2回戦。川崎は2回戦から登場。
昨年のJ1で3位だったため、トーナメントのブロックの端に位置している。

昨年の2回戦は高知大学に苦戦(2-1で勝利)したが、対戦相手のYSCC横浜(神奈川県代表)はJ3チーム。
J3リーグでは現在12チーム中最下位だが、天皇杯1回戦はSRC広島(広島県代表)に3-1で勝利している。

C大阪戦(J1 #9)を中2日で迎える川崎はサブ組主体。
ウェスタン・シドニー・ワンダラーズ戦(ACL GL #3)でもターンオーバーをしたが、さらにメンバーを落としている。

■1st half
川崎のチグハグした攻撃に対し、引いて守るYSCCがカウンターを仕掛ける。
5バックで中央を固められ、右の安、左の山越がサイドからクロスを放り込むが、チャンスを作れない。

公式戦デビューとなった可児は、ボランチに入って攻撃の起点となる。
前線との距離が遠く、パスの出しどころが少なかったが、悪くはなかった。
中村や大島とタイプが似ているので、どちらかと組ませても面白いと思う。

■2nd half
後半開始から安に代えて小林を投入。
フラットな5バックの裏を狙う動きで攻撃を活性化させる。
いい時間帯だったが、54分、カウンターでYSCCに左サイドからクロスを上げられる。
小宮山とCBの対応が甘くなって、きれいなゴールを決められてしまった。

川崎らしい展開となるが、59分に大島、79分にワールドカップ帰りの大久保を投入。
パスが回り、惜しいシーンを作り出すが、中央から崩すまでには至らない。
攻めるポイントが見つからないまま、後方でのボール回しの時間が長くなる。

ロスタイム、高い位置まで上がった小宮山が大島のパスを受けてミドルシュート。
コースがないかとも思ったが、見事にキーパーの右を抜いて同点ゴール。
負けていてもおかしくない展開を救った。

■extra time
延長戦に入ると、川崎らしい攻撃が見られるようになる。
小林、大久保を中心に、金久保、森島、大島が絡んでシュートを繰り返す。
117分に大久保がドリブルで守備を引き付けて、PA内の小林から森島へと渡る。
PK戦まで残り3分のところで、ようやくゴールが決まった。
森島はポストプレーでボールを失うことが多かったが、最後に結果を出した。

■summary
YSCCはしっかり走ってチーム戦術を忠実にこなしていた。
ロスタイムまでリードしていたが、時間稼ぎを行わず、好感が持てた。
ジャイアント・キリングに値する素晴らしい内容だったと思う。
小宮山のミドルが決まってしまったが、いいゲームを見せてくれた。

試合終了後、川崎側にも挨拶に来てくれた。大きな拍手に包まれた。
J3で低迷しているが、Jの理念を体現する良いチームだと思う。

川崎は負ける一歩手前までいっていたが、最低限の結果を残した。
もっと良いプレーが見られれば楽しかったが、今後のスケジュールを考えると、サブメンバーを活用したことは意義がある。

■goal
90+1小宮山尊信(8) 117森島康仁(9)
54松田康佑(9)

■judge
杉山力裕(1) 6.0 出番は少なかったがミスなし。失点は仕方がないが、欲をいえば止めたい。
小宮山尊信(8) 6.5 右SBで上がってからのクロスは効果なし。チームを救う同点ゴール。
中澤聡太(7) 6.5 稲本や福森をサポートして最終ラインを安定させる。ロングフィードをもっと出したい。
稲本潤一(20) 5.5 引いてからの守備は安心できるが、カウンターで背走するともろさを見せた。
福森晃斗(22) 5.0 ボールをもらっても淡白に戻すことが多い。プレースキックは良かった。
可児壮隆(26) 6.0 簡単にさばいてボールを散らした。もっと攻撃的なパスを増やしたい。
パウリーニョ(34) 5.0 パスのタイミングが周りと合わない。守備のバランスは良いが、相変わらず不要なファウルが多い。
山越享太郎(25) 5.5 攻撃力は物足りないものがあるが、頑張って走っていた。
金久保順(18) 6.0 FWから下りてボールをさばく。大島が入ると近い関係でパスをつないだ。
安柄俊(27) 5.0 シュートは放った。右サイドでは効果的なプレーを見せられなかった。
森島康仁(9) 6.0 ポストプレーの成功率が上がらない。ボールを失うことが多かったが、決勝ゴール。

■sub
46(27)小林悠(11) 6.0 チームの雰囲気を変えた。ゴールはなかったが、決勝アシスト。
59(26)大島僚太(16) 6.0 ボールが集まって攻撃を指揮した。ミドルを積極的に打ちたい。
79(22)大久保嘉人(13) 6.0 下がってボールを受けて、ドリブルで目先を変えた。

■bench
新井章太(30) 登里享平(23) 谷口彰悟(15) 森谷賢太郎(19)

■coach
風間八宏 6.5 交代策で結果を出した。内容は悪かったが、中2日のC大阪戦を考えると妥当なメンバー構成。

referee
福島孝一郎 6.0 いくつか微妙な判定はあったが、おおむね適切で試合を作った。

2014/05/19

140518川崎0-3横浜FM(J1 #14)

川崎0-3横浜FM(等々力, 15:00KO, 19,668人)

ACLもベスト16で敗退し、ワールドカップ前のJ1リーグの最後のゲーム。

中7日の横浜Fマリノスに対して、中3日のゲーム。
ACLのグループリーグを勝ち上がったチームの宿命といえる厳しい日程。
15時キックオフで気温が高く、ターンオーバーをしない影響が色濃く感じられた。

■1st half
マリノスは素早いプレスで川崎のボールホルダーに圧力をかける。
ロングボール主体だが、川崎のゴールに迫ってきた。
川崎もショートパスをつないで、プレスをかいくぐり反撃する。

30分過ぎから、川崎が少しずつ動けなくなっていく。
セカンドボールを拾えず、守備でも動き出しが鈍くなる。
大島や中村がマリノスのプレスの餌食になっていく。

失点しないで耐えていたが、44分、MF中村俊輔(10)のCKをDF栗原勇蔵(4)に決められて先制される。

■2nd half
後半からフォーメーションを変える。
森谷をボランチに下げて、小林を右に、中村をトップ下に動かした。
ドリブルを織り交ぜて、ボールが回るようになる。

しかし、58分、MF齋藤学(11)がPA内に切り込む。
ジェシが負傷でピッチ外に出ていて、谷口がCBに入っていたシーン。
齋藤のドリブルを中澤と谷口が2人がかりでつぶしたが、こぼれたところをFW伊藤翔(16)がゴール。
左SBに下がったはずのレナトが動かず、伊藤がフリーだった。

0-2となり、マリノスはしっかり時間を使う。
珍しく早い時間から、森島、山本、金久保を投入する。
交代選手はある程度、機能していたが、劣勢を跳ね返すまでには至らず。
先発出場の選手たちはますます足が重く、パスも通らなくなってしまう。
88分、中村俊輔のCKからDF中澤佑二(22)に美しいボレーを決められた。

■summary
3失点のうち、中村俊輔のCKから2点、もう1点は数的不利の状況から。
崩されての失点ではなかったが、内容はマリノスに圧倒されていた。
鹿島戦(J1 #13)では、疲労の中でも押し込んでゴールを決めることができたが、今日は攻めの形を作れなかった。
マリノスのプレスが的確で、川崎にミスが多く、いいところがなかった。


ACLではグループリーグを勝ち上がったが、ベスト16で敗退。
J1リーグでは13試合で6勝3分4敗で、暫定8位(他チームより1試合少ない)。
これから2か月弱、ワールドカップの中断期間に入る。

もったいない試合が多く、もっといい結果を出せたと思う。
しかし、見ていて楽しいゲームが多かった。
内容も濃く、レベルも高かったと思う。
楽しいサッカーを引き続き披露してほしい。

■goal
44栗原勇蔵(4) 58伊藤翔(16) 88中澤佑二(22)

judge
西部洋平(21) 6.0 3失点はしたが、決定機をたくさん止めていた。
田中裕介(3) 5.5 高い位置で森谷と連動した。守りもまずまず。
ジェシ(5) 5.5 安定して守っていたが、細かなパスミスが多かった。
中澤聡太(7) 5.5 前に積極的に出て、ピンチを防いでいた。
谷口彰悟(15) 5.0 攻撃でレナトをフォローできない。中断期間でレベルアップしてほしい。
中村憲剛(14) 5.5 マークが厳しく、パスの精度も少し足りなかった。
大島僚太(16) 5.0 プレスに潰されてボールロスト、パスミスも多かった。
森谷賢太郎(19) 5.5 ドリブルで中央から攻め込んだ。ボランチでも効いていた。
レナト(10) 5.0 DF小林祐三(13)に完全に封じられた。SBに入っていた2点目は棒立ち。
大久保嘉人(13) 5.5 ポストプレーでキープできていたが、ボールが来なかった。
小林悠(11) 5.5 前半のシュートは良かったが、徐々に消えてしまう。

■sub
66(16)森島康仁(9) 5.5 トラップも良く、トリッキーなプレーも見せた。
76(11)山本真希(6) 5.0 ミスパスもあって、良さを出せなかった。
83(19)金久保順(18) 5.5 走ってよく絡んでボールを動かした。

■bench
杉山力裕(1) 實藤友紀(2) 小宮山尊信(8) パウリーニョ(34) 

■coach
風間八宏 5.5 結果は出なかったが、的確な交代策を採った。

■referee
吉田寿光 5.0 ファウルを取らなかったため、少し荒れた。ゲームの質が低くなった。

2014/05/15

140514FCソウル1-2川崎(ACL R16 #2)

FCソウル1-2川崎(ソウルワールドカップ競技場, 19:30KO)

ACLのラウンド16、FCソウル戦。
ホームゲーム(ACL R16 #1)を2-3で落とし、アウェイでの第2戦。
準々決勝に進むには、2点差以上か3点以上での勝利が必要。
逆にソウルは、2点取られなければ勝ち抜ける。

■1st half
FCソウルは5バックで深い最終ラインをひく。
川崎のスペースを消し、プレスをかけてこない。
FKを警戒し、第1戦のような危険なファウルをせず、ボールを持たされる。
そしてボールを奪うと広大なスペースを使って、カウンターを仕掛ける展開となった。

8分、MFチェ・ヒョンテ(17)が中央をドリブルで持ち上がる。
大島が振り切られて、ペナルティ・エリアまで侵入される。
最後はFWエスクデロ・セルヒオ(9)にゴールを決められた。
中澤がマークについたが、最後のタックルをかわされた。

これで川崎は3点が必要となったが、ショートパス主体の攻撃を繰り返す。
29分、小林がDFオスマール・バルバ(28)のトラップミスをさらってゴール。
右サイドに逃げながら、GKの逆を突いてゴール左隅にきれいに決めた。

さらに30分、小林がループを放つ。
素晴らしいトラップからのシュートだったが、GKキム・ヨンデ(1)が好セーブを見せた。

■2nd half
後半に入ると、ソウルがうまく時間を使っていく。
しっかり引いて、少ない人数でカウンターを仕掛ける。
川崎はカウンターを抑えながら、ラインを高く上げて攻め込むが、崩しきれない。

山本、次いで森島を投入するが、なかなかいい形を作れない。
ロスタイムに入り、追い込まれたところで、森島が決める。
左足で決めた美しいゴールだった。

しかし、残り時間は1分ほど。
もう1点とることはできなかった。

■summary
2試合合計4-4としたが、アウェイゴール(2-3)の差で敗退となった。
ホームゲームのミスによる2失点が大きく響いた。
疲労の影響もあったが、それほど悪い内容ではなかった。
2点目がもっと早い時間に生まれていれば、面白い展開になったと思われる。

今年のACLはR16で敗退という結果となった。
予選リーグからミスが多い中で、よく勝ち上がったが、R16でもミスで負けた。
しかし、ゲームの内容的には、相手チームに比べて遜色がなかった。
近いうちにまた、ACLの舞台に戻ってきたい。

■goal
8エスクデロ・セルヒオ(9)
29小林悠(11) 90+2森島康仁(9)

■judge
西部洋平(21) 5.5 パンチングにいってもボールに触れず空振りすることが目立った。
田中裕介(3) 5.5 右に開いてボールを受けても、その先に展開できなかった。
ジェシ(5) 6.0 安定してカウンターに対応。ボールを持つと慎重すぎるプレーが見られた。
中澤聡太(7) 5.5 ハイボールを処理し、早くフィード。失点シーンはもっと我慢したい。
谷口彰悟(15) 4.5 守備も攻撃も見るべきところがなかった。穴になってしまっている。
中村憲剛(14) 6.0 気迫溢れるプレーだったが、パスを出すスペースが少なすぎた。
大島僚太(16) 5.5 ボールを持っても中村に預けたり、バックパスすることが多かった。
森谷賢太郎(19) 5.5 中央で攻撃に変化をつけようとしていたが、成功しなかった。
レナト(10) 6.0 単独でDFに囲まれても縦に進んでいく強さを見せた。
大久保嘉人(13) 5.5 スペースがなく、厚い守備に埋没する時間が長かった。
小林悠(11) 7.0 美しいゴールをまた決めた。欲をいえばもう1点欲しかった。

■sub
71(19)山本真希(6) 5.5 ボランチでバランスをとる。中村がボールに触れなくなった。
84(7)森島康仁(9) 6.0 プレー時間が少ない中、ゴールを決めた。もっと長くプレーしたい。

■bench
杉山力裕(1) 小宮山尊信(8) 武岡優斗(17) 金久保順(18) パウリーニョ(34) 

■coach
風間八宏 5.5 中澤を外して森島を投入するギャンブルは当たるが、3点目を取るには交代が遅い。谷口も代えるべきだった。

■referee
アブドゥ 5.5 若干ソウル寄りのジャッジだった。

2014/05/11

140510川崎4-1鹿島(J1 #13)

川崎4-1鹿島(等々力, 15:00, 17,451人)

快晴で風は強いものの、気温が高いゲームとなった。

■1st half
川崎と鹿島が互角の展開だった。

3分、大島の縦パス2本から森谷のヒールで小林の足元に。
小林は右に向かいながら、逆のゴール左上に決める。
GK曽ヶ端準(21)が動けないほど、素晴らしいゴラッソだった。

鹿島は16分、SB山本脩斗(16)がバイタルを左から右にドリブルで移動。
MF遠藤康(25)からのパスを受けたMF柴崎岳(20)がループで決める。
小林に匹敵するようなゴールで同点とされた。

35分過ぎから川崎の足が止まり、左SBの谷口を再三突かれる。
PA内まで入られるが、精度の低さにも助けられて、同点で折り返した。

■2nd half
後半が始まっても、川崎は動けないまま。
鹿島のパスワークに走らされ、左右に揺さぶられる。

しかし、57分、レナトがPA内に入り込む。
レナトが戻したところから、中村が再びPA内の小林に縦パスを入れる。
小林はトラップでDF昌子源(15)を振り切って、ゴール。
昌子を一瞬で抜きさるトラップが素晴らしかった。

勝ち越したが、劣勢は変わらなかった。
鹿島に攻め込まれながらも、なんとか凌ぐ展開となる。
ボールを奪っても、つなぐことができず、繰り返し攻撃を受ける。
最終ラインが押し込まれて、空いたスペースを使われた。

75分にパウリーニョが投入されると、ようやく中盤が引き締まった。
カウンターを仕掛けて、鹿島の集中力を削ぐ。

83分、DF植田直通(23)のクリアミスを拾った中村がスルーパス。
GKとの1対1を制し、大久保が決めた。
さらに89分。小林のスルーパスから、もう1度大久保がゴール。
鹿島はカウンターで失点を重ねた。

■summary
結果は4-1と圧勝だったとはいえ、連戦で動けなかった。
内容的には鹿島のいい時間が長かった。
しかし、鹿島は、昌子と植田の両CBが川崎のFW陣に翻弄されてしまった。
攻撃では、ジェシ率いる最終ラインを崩し切るだけの迫力がなかったことが敗因。

川崎は75分のパウリーニョの投入で盛り返した。
続く山本と小宮山の投入がロスタイムとなったが、ベンチはもっと早く動きたい。

次はACL、FCソウルとのアウェーゲーム。
2点差以上or3対2以上での勝利が必要だが、いい結果を出してほしい。

■goal
3,57小林悠(11) 83,89大久保嘉人(13)
16柴崎岳(20)

■judge
西部洋平(21) 6.0 柴崎のループは難しい。鹿島のシュートストップで活躍。81分の植田のバーを叩いたミドルに反応できず。82分にボールをこぼした。
田中裕介(3) 6.0 守備機会は少なかったが、きちんと抑えた。あまり上がらなかった。
ジェシ(5) 6.5 バタバタしがちな守備ラインを統率した。奪った後のミスパスは避けたい。
中澤聡太(7) 6.0 しっかり前に出た。78分のクロスを空振り。ダヴィのハンドに救われた。
谷口彰悟(15) 5.5 攻撃のパターンが少ない。守備で粘り強く対応したが狙われた。
中村憲剛(14) 7.0 2アシスト。カウンターサッカーで長いパスを繰り出した。
大島僚太(16) 6.5 縦パスをたくさん入れた。攻められる時間帯にバランスをとりたい。
森谷賢太郎(19) 6.5 ヒールで1点目をアシスト。後半は疲労で走れなくなった。
レナト(10) 6.0 他の選手との絡みが少なく、目立たなかった。守備で谷口をフォロー。
大久保嘉人(13) 7.0 カウンターで抜け出して2ゴールを稼いだ。キープ力も抜群。
小林悠(11) 8.0 2ゴールとも美しい。1アシスト。FC東京戦(採点7.5)よりも良かった。

■sub
75(19)パウリーニョ(34) 6.0 周りが動けない中で、中盤を落ち着かせた。
90(10)山本真希(6) 5.5 チームのためになる選手だと思うが、投入のタイミングが遅い。
90+2(14)小宮山尊信(8)  5.5 谷口を含めた3バックのテストならもっと長く見たい。

■bench
杉山力裕(1) 武岡優斗(17) 金久保順(18) 森島康仁(9)

■coach
風間八宏 6.0 悪い時間帯をパウリーニョ投入で凌ぎ、カウンターを決めた。交代の遅さはいつもどおり。

■referee
村上伸次 5.5 気になるほどではなかったが、川崎寄りのジャッジだった。

2014/05/08

140507川崎2-3FCソウル(ACL R16 #1)

川崎2-3FCソウル(等々力, 19:00KO, 9,161人)

ACLのラウンド16、FCソウルとのホーム&アウェイの第1戦。

■1st half
ソウルのハードなタックルが吹き荒れる。
後ろからのタックルや、足をあげるなど危険なプレーが続く。
ファウルはとってくれるが、カードが出ないので、ケガが心配だった。

川崎はボールを保持して畳みかける。
ボールを失っても素早くプレスをかけて奪っていた。
ボランチの中村と大島がフリーとなることが多く、よい時間が続いた。

■2nd half
後半になると、均衡していたゲームのバランスが動く。
49分、大久保が左サイドで切り返してセンタリング。
小林がマークを外し、ヘッドで決めて先制した。

しかし、直後に中澤のミスからFWエスクデロ・セルヒオ(9)に決められる。
去年のJ開幕戦で柏のクレオに決められたように、セルフジャッジでプレーを中断した。
DFなのでミスがあると目立ってしまうが、判断ミスはなくしてほしい。

61分、レナトが左サイドでドリブルで仕掛けてPK獲得。
DFチャ・ドゥリ(5)はよく対応していたが、このときはフォローがなかった。
ただし、PKの判定はソウルに酷だった。
蹴り直しもあったが、PKをレナト自らが決めて再びリード。

ここからFCソウルは1点を追って攻勢を強めていく。
パスミスが多かった前半とは異なり、フリーの選手にボールが入るようになる。
川崎は特にボランチの動きが落ち、プレスがかからない。
1歩前に出ることができなくなり、セカンドボールを拾われた。

それでも、この時間帯を凌ぎきれれば勝てるところ。
しかし、疲れきった選手の交代はなかった。
山本やパウリーニョといった適任者がベンチに座っているのに、ベンチは動かない。

83分にMFキム・チウ(7)の素晴らしいゴールが決まって同点。
さらにはロスタイム。
ジェシのミスから抜け出され、決勝点を決められた。

■summary
ミスからの失点シーンは、蔚山現代とのアウェー(ACL GL #2)を思い出す。
集中力が続かず、3点を失ってしまう厳しい結果になった。
次のアウェイは、2点差の勝利が必要となったが、良い結果を出してほしい。
ターンオーバーをしないまま、疲れてゲームを落とすことは避けたいところ。

■goal
49小林悠(11) 61PKレナト(10)
51エスクデロ・セルヒオ(9) 83キム・チウ(7) 90+3ユン・イルロク(24)

■judge
西部洋平(21) 5.5 失点は止められない。キャッチ後のリスタートが不安定。
田中裕介(3) 5.5 果敢に上がっていた。イエローは不要だった。
ジェシ(5) 4.5 痛恨の判断ミスで敗戦を招いた。これ以外は悪くなかった。
中澤聡太(7) 4.5 クリアせずに奪われて失点。頑張っているが、ミスがなくならない。
谷口彰悟(15) 5.0 チャ・ドゥリに押し込まれた。攻撃パターンも少ない。
中村憲剛(14) 5.5 後半動けなかった。フリーでボールを持ってもパスの質が少し低い。
大島僚太(16) 5.5 足が止まる。2点目のシーンでも喰い付けなかった。
森谷賢太郎(19) 6.0 右サイドから中に入り込んだ。内容だけでなく結果を出したい。
レナト(10) 6.0 PK獲得だけでなく、FK、CKでもいいボールを蹴った。
大久保嘉人(13) 6.0 下がって受けて、ボールを動かした。
小林悠(11) 6.0 先制点のマークを外す動きは秀逸。ポストプレーは今ひとつ。

■sub
90+1(19)山本真希(6) 5.5 プレーに関与する時間がなかった。

■bench
杉山力裕(1) 實藤友紀(2) 小宮山尊信(8) 金久保順(18) パウリーニョ(34) 森島康仁(9)

■coach
風間八宏 4.0 61分に勝ち越してから、悪い時間帯に交代策をとらなかった。疲労でプレーの質が落ちているのに対処できない。

referee
モハメド・アルザルーニ 5.0 ソウルのファウルにイエローを出すのが遅かった。レナトのPKはファウルではなかった。